ケイの読書日記

個人が書く書評

内海聡「精神科は今日もやりたい放題」

2012-09-03 10:22:28 | Weblog
 あまりにも刺激的なタイトルだったので、私としては珍しく買ってしまった。この著者は内科医。言いたい事は…

 精神科の診断は極めていい加減で、非科学的で、主観的である。
 診断が、本人の苦痛ではなく、周囲の苦痛に左右されている。(例えば、本人が拒否しているのに、家族の強い要請のため、医療保護入院させる、など)
 これに薬を投与するのが、いかに無意味な事か。結局、医者と製薬会社がもうけたいから、新しい精神病を作り出している…という事らしい。

 これ、分かるような気がする。
 例えば、重大な犯罪を犯した被告を、弁護側と検察側でそれぞれ精神鑑定するが、一致したことがない。それぞれ、精神科の権威だろうが、全く相反することが多々ある。これなんか、いかに主観で判断しているか、よく分かる。

 精神科医の香山リカは、TVでコメンテーターとして登場して「精神科医を騙すことはできない」みたいな事を恥ずかしげもなく発言するが、精神科医を騙す事なんか、簡単だと思うよ。
 「うつ病の診断書を取るためのマニュアル」があるんだよね。その道のプロにかかったら、どんな病名でも手に入れることができるだろう。
 むしろ、『精神科医の無謬性』を信じ込んでいる人の方が怖いね。 自分たちの限界をもっと知ってほしい。
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする