2004年 メキシコのチワワ州でネズミの大量発生した村に
猫を送り込み退治する作戦を実行しましたが失敗。
村に投入した猫がネズミを捕えないばかりか、
人間が逆に襲われる事例が続出したようです。
猫が少々ネズミを狩っても固有種が絶滅することはないだろうし、
生態系に大きな影響を及ぼすことは無いかと思います。
しかし、
ハブを駆除するために外国から沖縄に持ち込まれたマングースは
ハブを狩るよりも沖縄に元から生息していた固有種を狩り、
沖縄の生態系に深刻なダメージを与えているようです。
東京大学の動物学の権威であった渡瀬庄三郎名誉教授の提案で
ハブを駆除する目的でガンジス川周辺で捕獲した
マングース15~17匹が沖縄に持ち込まれたのが100年以上前。
15頭前後の個体数でしかなかったマングースは、
50年ほどで増えに増えて3万頭。
1980年頃(導入から80年後)マングースの胃の内容物を調査した結果、
ハブよりも沖縄の固有種を食べていることが判明し大騒ぎ。
上手くいかなかった原因は、
昼行性のマングースと夜行性のハブとは
そもそも出会いにくいことが原因とのことです。
なんじゃそれ。
このことを聞いた沖縄の人達、絶句したんじゃない。
動物学者の権威………。嘘だろう!
対ネズミ対策として猫を導入して
まずまず成功していると思われているのが
ロシアのエルミタージュ美術館。
1745年にロシア帝国の女帝エリザヴェータは、
絵画コレクションをネズミから護ることを目的に
宮殿に猫を置くように命じことが始まりで、
現在も50匹の猫が美術館の地下に住んでいて
日夜美術品をネズミから護るためにパトロールをしているようです。
これら50匹の猫は、エルミタージュの猫と呼ばれています。
害虫対策や害獣対策に手間やお金をかけることなく
天敵を放つのは良いアディアだとは思いますが、
上手く行ったり上手くいかなかったり、
状況を余計に悪くしたりと
人間の目論見通りに動くとは限らないようです。
計画通り、目論見通りになると信じることも大切ですが、
何事も何か想定外のことが起きた時の準備がなければ
沖縄のマングースのように気が付いた時には
手が付けられない事態になってしまうかもね。