日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

街づくりって・・・

2006-05-23 22:42:37 | アラカルト
土曜日、年に1回ほどドライブに出かける友人と一緒に、「浜名湖ガーデンパーク」に行った。
一昨年「浜名湖花博」となった会場を再整備し、県民公園となった「花をテーマにしたパブリックパーク」だ。
実は、ここの入場料も駐車代も無料。
広大な公園を維持するだけでも、それなりの経費がかかると思うのだが・・・といらぬ心配をするのだが、実際行ってみるてわかったことがあった。
それが「市民ボランディアの活用」ということだ。

この公園を訪れる人の多くは、花博会期中も話題となっていた「モネの庭」と呼ばれるゾーンがお目当て。
私も、友人もこの庭がお目当てだった。
午前の雨も上がり、五月の日差しの中で咲きはじめた、薔薇やモネの代表作「睡蓮」の池などを見て回ったのだが、その来訪者とは一見して違う人達が、庭でなにやら作業をしている。
それも、1人2人ではない。
数人のグループが、それぞれの持ち場で花を入れ替えたり、剪定したりしている。
まるで、自分の庭を手入れしているように、時には一緒に作業をしている仲間たちとおしゃべりをしながら、楽しそうにしているのだ。
どうやら、ボランティアとして参加しているらしい。
他にも、会場案内などもボランティアが担当している。
ボランティアの多くは、花博で活躍した人達のようだった。
と言うのも、花博の施設の多くを残し、維持・管理に大変だと思われる箇所を撤去しているようなのだ。そのため、花博の印象を大きく変えることなくボランティアも活動できるのだろう。

それだけではなく、園芸店や市民サークルの花壇などがあり、会場内の花が途絶えないような工夫がされていた。
モネの睡蓮の池にかかる橋には、「身障者の方が困っていたら、皆さんで助け合ってこの庭を楽しんでください」という趣旨の、小さな看板があった。
有給スタッフがサービスを提供するのではなく、来場者にもこのような行動のお願いをしているのだ。
「心のバリアフリー」を行動に移すことを促していると言うのだろうか?

もちろん、市民ボランティアや市民サークルなどの協力だけで、広大な公園を維持・管理することは難しいだろう。
ただ、行政が提供するサービスを期待するだけではなく、行政と一緒になってサービスを創りだしていくシチズンパワーを、もっと活用すべきではないだろうか?

華やかなアトラクションのある「アミューズメントパーク」ではなく、市民が自由に楽しめる公園が身近にある街づくりのほうが、都市としての快適度が高いように思えた。
何よりも「自分達の公園」という意識が、ゴミなどがほとんど落ちていない快適な空間と時間を、市民が創りだしているような気がしたのだ。