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東京でいいのかな?-オリンピック-

2006-08-31 21:07:03 | スポーツ
昨日、2016年の夏季オリンピック立候補として東京が決まった。
下馬評とおりの結果といえば、それまでなのだが「東京でいいのかな~?」というのが本音だ。
これまで、夏季オリンピックには名古屋、大阪が立候補しそれぞれ敗れている。
JOCとすれば、3度目の正直で開催にこぎつけたい!という気持ちもあったような気がする。

この決定を受けて、石原東京都知事は小泉さんや安倍さんのところに出向いて「強力な協力を」お願いし、他にも内閣にも推進担当の大臣の新設まで依頼したらしい。
どこまでも、自分の思い通りにモノゴトを運びたがる人だ。
これが福岡だったら、どうなのだろう?
25年程前立候補していた名古屋の場合、地元の反対が大きく影響したのも事実だが、オリンピック開催に向けて推進担当の大臣がいたという話はない。
大阪の場合も、同じだ。

それは、昨日のプレゼンテーションでも、あらわれていたようにも感じた。
東京側は、とにかく有名な人が多い。
萩本欽一さんは「東京にしましょうよ」と訴えたのだが、「東京の魅力って?」という疑問が残った。

石原さんが、東京都知事選に出馬した時も第一声が「石原裕次郎の兄、慎太郎です」だったように記憶している。
その後の選挙活動も、弟・故石原裕次郎のプロダクションに所属する俳優さんを、総動員していたように思う。
選挙活動なのか、なんなのか分からないような選挙戦で、石原さんの考える『東京ヴィジョン』があったのか?
ニュースに取り上げられることもなかった。
まぁ、日本の選挙でヴィジョンが語られることはない、といえば確かにそうなのだが。

ただ、これほど力が入っている「東京オリンピック」なのだが、現実は厳しいというよりも無理という気がする。
2008年のオリンピックは、北京で開催される。
その次はロンドン。
現在IOCが推し進めているといわれている、「5大陸での開催」という考えから言えば2016年は、過去一度も開催されていない南米大陸というのが、順当なのでは無いだろうか。
アフリカ大陸ということも考えられるが、2010年のサッカーW杯開催は南アフリカが決まっているからだ。
特に、立候補予定といわれているブラジル・リオデジャネイロは「BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)」の一角として、新しいビジネス拠点として期待されている。
また、商業化が進むオリンピックにおいて「スポンサーの力」も侮れないだろう。

「2016年はダメなら、2020年にも立候補する」と、息巻いている石原さんだが果たして思いどおりになるのか?
「財政面では、政府協力を必要としない」と言っていたはずだが、どうやら誘致活動ではなし崩しになるような気がする。