日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

検索サイトも選びたい-Yahooをめぐる駆け引き-

2008-02-05 22:09:06 | Weblog
先週末、「MSがYahooを買収」というニュースがアメリカから飛び込んできた。
その直後、GoogleがYahooに興味を示すなどの動きがあり、にわかにYahooをめぐる攻防戦が勃発しそうな雰囲気になってきている。
経過についてはこちらを見ていただきたいのだが、本当にYahooがMSに買収されたり、Googleを一緒になったりすることは、生活者にとってメリットが高いのだろうか?

現在日本のYahooは、関係ないとしているようなのだが、Yahooを名乗っている限り影響なしとは考えにくい。
ただ、日本のYahooとアメリカでのYahooは、イロイロな部分で違いがあるとは思っている。

「Google」をもじって、インターネットで検索する事を「グーグる」をいうが、実際「Google」だけを利用して、検索をしているのか?といわれれば、おそらく違うのではないだろうか?
実際、調べ物をするとYahooとGoogleでは、出てくる内容が違う。
その両方を見比べながら、自分が必要としている情報を収集する、という使い方をしている人が殆どではないだろうか?
確かに、Googleの地図などは航空写真などの表示があり便利なのだが、だからといってGoogleしか使わないという人は少ないのではないだろうか?

もう一つ気になるのは、MSの動きだ。
マイクロソフト社といえば、WinなどのPCを動かすためのDOSを開発・設計し販売している会社という印象しかない。
エクセルやワード、メールソフトのエクスプローラーなどを作っているという程度(本当は、物凄いコトなのだが)の認識で、今回の買収で「より、インターネット環境を整えるための買収策なのか?」と、思われた人も多いのではないだろうか?
私などは、その一人なのだが、MSの本音もまた見えてこない。

MSそのものは、PCの分野では巨大なマーケットを抑えている。
今から10年余り前、盛んに言われていた「MAC vs Win」も今や過去の話となり、MACそのものが、Winを起動させる事ができるようになってきている。
他にも、LinuxなどWinに対抗するモノがあったが、一般的には圧倒的にWinが中心となっているのが現状だ。

ここで気になるのは、GoogleとYahooが一緒になった場合、生活者には選択の余地がなくなるということだ。
Winの現状などを見ればなんとなく感じている生活者も多いとは思うのだが、一つの企業が市場を制圧し、独占的になってしまうと、その企業の思惑で生活者が動くようになってしまう。
若干の不自由さを感じても、「仕方ない・・・」と諦めてしまうのだ。
改善されていかなくてはいけないモノ・コトを、企業が見失ってしまうことになる。
PCだけではなく、インターネットなどは「使う道具」であって、使われるモノではない。
「生活者の選択」は、その意味でも必要であり、それがあるから「発展」になっていくのだ。