日々是マーケティング

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出版業界も再編成?-少年サンデーと少年マガジン-

2008-02-27 22:26:21 | ビジネス
新聞各紙のWEBサイトに、マガジンとサンデー、共同で漫画発行へ 創刊50周年という記事が掲載されている。
「いよいよ出版業界も再編成か?」という感じがしてしまうのだが、本当のトコロはどこにあるのだろう。

少年漫画は、かつて「少年ジャンプ」が一人勝ちという状態にあった。
といっても、今から2〇年近く前の話だ。
この頃は、一般週刊誌の販売部数の1週間分の総計をあわせても「少年ジャンプ」の1週間の販売部数には追いつけないほどの状態だった、と記憶している。
月曜日の夕方電車に乗ると、学生だけではなく仕事帰りのサラリーマンまで「少年ジャンプ」を見ていた、という一種異様な光景が普通に見られた時代でもあった。
その後、「少年マガジン」や「少年サンデー」などでも連載ヒット作品が掲載されたり、アニメ化やドラマ化されることで、「少年ジャンプ」一人勝ちという状況ではなくなった。
実際、ここ数年のヒットドラマなどは漫画を原作としたモノが、ヒットをし、漫画の人気も再び上がるだけではなく、それまで漫画を読んでいなかった層が新に単行本などを購入したりし、人気に拍車がかかるという現象が普通に起きている。

しかし、単にアニメ化やドラマ化で漫画の読者層が広がっている、というわけではないようだ。
それが「少子化」の問題である。
児童向けマンガ雑誌などは、販売部数が伸び悩んでいるといわれてから久しい。
他にも少女漫画雑誌などは、休刊(実質的廃刊)に追い込まれている雑誌もある。
そんな中で、ガンバッているのが少年漫画雑誌(サラリーマン向けも含む)だといっても良いのかもしれない。
実は私も、ビックコミックスピリッツなどの漫画雑誌の愛読者だったのだ。
最近は、ややマンネリ化というか以前のような面白さを感じられず、随分とゴブサタをしてしまっているのだが・・・。

そして今回の共同編集は、2誌の持っているメガ級のヒット漫画を再編集し「探偵漫画」誌というカタチで、発刊するという事のようだ。
それも創刊50周年という「企画編集」での、記念発刊だ。
だが、これをキッカケに様々な「企画編集漫画誌」が、誕生する可能性はある。
今でも100万部近くの部数を発売できる雑誌は、漫画雑誌しかないのだ。
出版社にとっては大切な主力売上分野であり、ジャパン・カルチャー(旧来の日本文化と区別するためにあえて、このことばを使います)の一翼をになっているのだから。