日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

価値観の変化を理解しているか

2012-02-01 19:31:54 | ライフスタイル
昨日、「留職」というコトバを聞いた。
「留学」ではなく、「留職」だ。
最近良く聞くコトの一つに、「若年層の内向き志向」がある。
一般的に言われるのが「海外の大学などへの留学が減っている」というコトから、言われるようだ。

しかし、昨日「留職」を勧めている「NPOクロスフィールズ」の代表の方のお話を伺うと、決して「内向き志向」なのではないようだ。
一言で言えば「価値観の大きな変化」というコト。
特に興味深かったのは、
「今の30代より下の世代は、子どもの時から『不況』といわれてきた世代。バブルの恩恵にあずかることも無く、阪神淡路大震災などの大規模災害も目にしてきた。高度成長期のような価値観を持ち合わせていないだけ。高度成長期のような物質的豊かさが脆く崩れ去るのを見てきているのだから、これまでとは違う価値観を持っていても不思議ではない。逆に、『内向き』といっている人の価値観は、高度成長期の価値観の押し付けだと思う」
という内容の話だった。

確かに、今の30代より下の世代はバブルの恩恵に預かることも無く、高度成長期のような右肩上がりの社会とは無縁の世代。
だからこそ、違う価値観を見出そうともがいているようなのだ。
その一つとして「留職」という選択肢を、考えているようにも思えた。

「留職」というの基本は、企業から新興国の企業や政府に派遣されることなので、企業側のメリットも高い。
高い日本の技術やサービスの考えを伝えるだけではなく、企業に対しての親しみ度といった部分での貢献度も高い。
「留学」というと、多くの場合米国やEU諸国の大学で学ぶことだと考えるトコロがあるが、日本の大学だって負けず劣らずのモノを持っているのでは?
とすれば、せっかく大学で学び、社会で身に付けた経験を新興国の経済支援というカタチで、「幸せにする」という価値観もアリだと思った。

もしかしたら、「内向き志向」になっているのは、旧来の価値観にとらわれている年代なのかも知れない。