日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「パロディー」なのか、はたまた・・・

2012-02-12 21:28:27 | ビジネス
昨年秋ごろから話題になっていた、吉本興業の「面白い恋人」。
どうやら、本家(?)である「白い恋人」側が提訴するようだ。

この問題での争点となるのは、このネーミングが「パロディー」として認められるものなのか?と言う点だといわれている。
吉本側は、「吉本なりのお笑い」と言うことのようだが、ネタにされた側は納得いっていない。
「面白い恋人」をお土産として購入し、大阪土産として人にあげるとか、話題として購入する、と言うのであれば問題が無いのかも知れない。
だが反面「白い恋人」が作り上げてきた商品イメージを、大きく損なう可能性もある。

今回の問題で、思い出したことがある。
「マッドアマノさんのパロディー裁判」である。
随分と前になるので、ご存知の方は少ないかも知れない。
それは、マッドアマノさんのフォトコラージュによるパロディー。
雑誌か何かに定期掲載されていて、そのフォトコラージュの基となった写真家さんから、写真掲載の差し止めを求められた裁判だったと思う。
ただ、この裁判をキッカケにマッドアマノさんはメディアの表舞台から、いなくなってしまったような記憶がある(探してみたら、現在はネット上で活躍されているようだ。「マッドアマノのパロディータイムズ」)。

そのマッドアマノさんと比べると、今回の「面白い恋人」は芸が無いというか、安直過ぎるような気がするのだ。
そもそもパロディーと言うのは、パロディーの作り手も受け手にもそれなりのセンスと言うか、基ネタを生かしつつもまったく違うイメージの笑いを生み出し、感じるモノのような気がしている。

それが今回の「面白い恋人」は、「白い恋人」をパクッただけで終わってしまっているように思えてならない。
せっかく「お笑いの企業」であるなら、もっと捻りあるネーミングやパッケージであって欲しかった。
その意味でとても残念な気がするし、パロディーといってしまうには物足りなさを感じている。

裁判の行方も気になるが、ここは「お笑いの企業」としてしゃれっ気のある結末を期待したい。