日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

企業のグローバル化が社会に与えること

2012-02-08 19:36:05 | ビジネス
仕事柄新聞のチェックは欠かさないのだが、唯一ほとんど読まない頁がある。
それが、株式市況。
株などの投資をしていないだけではなく、日々の株価の変動よりも日々の社会変化のほうが私にとっては、注目したい点だからだ。
珍しく株式市況の頁をよんでいたら、フッと考えさせられるコラムが掲載されていた。
それが「企業のグローバル化と経済」と言う点。

「企業のグローバル化」といわれて久しいが、なんとなく日本の企業に勤めている人の多くは、日本人でその多くが日本国内に住んでいる、と思っているところがある。
少なくとも、私の中では「企業のグローバル化」とその企業に勤める人たちの住んでいる場所(国内外)と言う関連は思い浮かばなかった。
しかし現実は、日本の企業だからと言ってその企業で働く人の大多数が日本人だと、限らない。
取り上げられていたソニーに関して言えば、全従業員の35%程度が日本人。
それも、年々減少傾向にあると言う。
言い換えれば60%強が、外国籍の人たちで年々増加傾向にある、というコトになる。
もちろん、その外国籍に人たちの多くは日本には住んではいない。
一方、米国の保険会社「アフラック」は、それとは逆の現象となっている。
それだけではなく、保険料総額の3/4は日本でのもの。
というコトは、米国に本社がありながら日本で儲けている、と言う実態があるのだ。

それが「企業のグローバル化だ」と言ってしまえばそれまでだが、先ごろ発表された日本の家電メーカー各社の赤字が、黒字に転じたとしても日本の経済全体が活性化するわけではない、と言うことをこれらの数字は表してもいるのだ。
だからと言って「日本の経済活性化のために、海外に進出するのをやめ、国内雇用を増やすべき」と言うことを言っているのではない。
おそらくそのようなコトをすれば、ますます日本の経済は立ち行かなくなる可能性のほうが高いだろう。
考えなくてはいけないのは、「日本企業のグローバル化」は「世界の企業のグローバル化」でもある、と言うこと。
「日本の製造業=日本の物づくり」と言う、高度成長期と同じような発想では、日本のこれからは難しい、と言うことなのだ。
そもそも、第二次産業(=工業生産産業)に携わる人よりも、第三次産業(=商業や公務員を含むサービス業)に従事する人のほうが多い、と言う現実がある。

そろそろ、高度成長期の成功体験の殻を本気で打ち破らなくては、いけないのではないだろうか?