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中京圏構想と大阪都

2012-02-10 19:33:09 | アラカルト
昨日、名古屋で「中京圏構想」についての発足会議があった。
ここで注目されたのは、大阪の橋下さんが進めている「大阪都構想」との連携があるのか?と言う点だった。
ところが、連携どころか「大阪都構想」とは大きく違う内容となっていた。

ご存知のように橋下さんが進めようとしている「大阪都構想」は、行政改革や教育など幅広い「改革」構想を持っている。
決して「二重行政の無駄を省く」と言う点だけではない。
もちろん「大阪都構想」の大きな柱となるのは、現在の大阪市を東京23区のようなカタチにすることだが、そのことによって起きるであろう様々な行政、財政面での効率化を図ると言う点にある。
だからこそ、世間の注目を浴びるのだと思う。

そして今回、名古屋市長の河村さんと愛知県知事の大村さんが一緒になって考えている「中京圏構想」が、どのような内容なのか?と、注目された。
どうやらこの「中京圏構想」は、正しくは「中京圏経済発展構想」と言う内容のようだ。
その点では、橋下さんが推し進めようとしている「大阪都構想」と、大きく違う。

では、この「中京圏構想」で何が変わるのだろうか?
昨日の発足会議の時点では、何ともいえない部分があるように感じたが、基本的には何も変わらないのでは?と言う気がしている。
と言うのも、経済の主役となるのはやはり企業であって、自治体ではないと考えているからだ。
自治体が関係してくるとすれば、一昔前なら「企業誘致」だっただろう。
今であれば、何だろうか?と考えると、チョッと思い浮かばないのだ。
もちろん「税の優遇措置」などは考えられるのだが、それが「中京圏構想」でできるのか?と言うと、疑問な点がある。
とすればこの「中京圏構想」と、名古屋市と愛知県が行政としてどのような役割をしていくのか、とても分かりにくいように感じるのだ。
それだけではなく、この「中京圏経済発展構想」が生活者に与える影響には、どのようなコト・モノがあるのか、と言う点もまったく見えていない。

会議に参加した人たちのほとんどが、名古屋及び愛知県下の優良企業の社長さんなどだったと言う点も、この「中京圏構想」を分かりにくくしているのではないだろうか?
もし本気で「地域経済の発展」と言うのであれば、トヨタやトヨタ関連、JR東海などの優良企業以外の参加が必要だと思う。
税金が無駄になる「構想会議」にならないことを、一市民として願っている。