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マックの新メニュー、業績回復に結びつくかな?

2015-02-10 21:25:37 | ビジネス

ポータルサイトYahoo!のインターネット広告に、マクドナルドの新メニューの広告が表示されるようになった。
今日から販売開始のようだが、果たしてこのメニューで業績回復となるのだろうか?

マクドナルドHP:ワールドマック ハワイ

まず目を引くのは「ハワイ州観光局公認」の文字だ。
「ハワイ州からお墨付きのメニューである」ということだろう。
ハンバーガーに関してみると、どれもボリュームのあるメニューという気がする。
メニュー内容が違うとはいえ、これまでマクドナルドが展開してきた「ワールドメニュー」同様、もしかしたらそれ以上のボリューム感があるように思う。

もう一つ目を引くのは、ここ2、3年人気の「ハワイアンパンケーキ」だろうか。
日本のパンケーキブームに火をつけた「ハワイアンパンケーキ」だが、今となっては目新しさがないように思う。
キャンペンメニューが「ハワイ」なのだから、メニューとして取り上げるのはわからないわけではないが、「ハワイアンパンケーキ」をメニューに加えているカフェなども多くなっているコトを考えると、マクドナルドがそのようなお店と対抗するには価格しかないのでは?と、考えてしまうのだ。
そして、なんとなくだがこの「パンケーキブーム」も、そろそろひと段落という感じになってきているように感じる。
というのも、我が家近く(徒歩20分程度)のところに、ハワイアンカフェがあり、以前に比べるとずいぶん客足が落ち着いてきているように感じるからだ。
それだけではなく、冷凍食品にも「ハワイアンパンケーキ」が登場しているコトを考えると、すでに「ハワイアンパンケーキ」そのものは珍しいモノではなくなってきており、生活者が「マックで食べたい」というほどのメニューではないかもしれない、という可能性がある、ということだ。

確かに、マクドナルドの「ワールドメニュー」は、人気を博したメニューだったと記憶している。
それは、日本では食べられない(あまり紹介されていない)メニューだったからだろう。
その視点で考えると、ハワイという場所は今や「気軽に行ける海外」の一つになり(といっても、それ相当の旅費は必要なのだが)、ハワイらしい食事が紹介されるコトも珍しくなくなってきている。
3月上旬に発売予定をされている「ロコモコ」なども、すでにカフェメニューとして定着をしている。
「ロコモコ」そのものはご飯メニューなので、ハンバーガーというのは、珍しいというか「マクドナルドらしさ」というコトに、なるとは思う。
そう考えると、マクドナルド側の「世界のマクドナルドのご当地メニュー」というには、やや弱い気がする。

マクドナルドが起死回生のメニューとするのであれば、もっと他の視点が必要なのではないだろうか?
たとえば、ハワイアンBBQポークにしても、ビーフパテをやめてポークだけにして、よりハワイの伝統的料理「カルアポーク」を強く出すとか、パンケーキのソースをベリー系ではなくパイナップルなどのトロピカルフルーツ系ソースにするなど、ハワイらしさを出すという工夫が必要なのではないだろうか?
あと、「バナナシェーキ」も・・・???という気がしている。
私の中では「ハワイ」と「バナナ」が結びつかないのだ。
私の世代にとって「バナナ」の産地は、台湾だったせいかもしれないのだが・・・。

何より、客離れを起こしている要因をもう一度考えて、対策をとるコトのほうが、大切な気がする。