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セブンイレブンの強気さは、どこにあるのだろう?

2019-07-04 20:43:56 | ビジネス

今月7月からスマートフォンで支払いができる、決済システムをファミマとセブンイレブンの2社がサービスを開始した。
日ごろからコンビニを利用する人にとっては、スマホをかざすだけで決済ができると、期待が高かったのか?サービス開始時にはサーバーがダウンしてしまったようだ。

ITmediaNews:コンビニ2社の独自決済サービス、初日は使えない状態が続く「想定以上のアクセス」で ファミペイとセブンペイ

アクセスが集中し、一時的に使えなくなった、というのはそれだけ期待値が高く、利用をしてみたい!と思った生活者が多かった、ということになるのだが、その後の違う問題が発生したようだ。

ITmediaNews: 「7Pay」で不正アクセス被害「クレカから勝手にチャージされた」報告相次ぐ 運営元はID・パスワード変更を推奨

ファミマ系ではこのような報道がされていないコトを考えると、どうやら「7Pay」だけの問題のようだが、運営元の対応に驚いている。
確か今日のお昼ぐらいのニュースでは、相当額の被害が発生しているという報道があったからだ。
このような事態は生活者に与える被害が大きい為、一時的にサービスを停止し、不具合を修正し正常稼働を確認してから、再開の発表をすると思うのだが、ユーザー側にID・パスワードの変更を求める、という対応はいかがなものだろう?
流石に、問題が大きいと思ったのか?この後、チャージの停止を発表しているが、時すでに遅し感があるのは、私だけではないと思う。

このニュースに限らず、セブンイレブンそのものが、どこか強気な態度を感じることは無いだろうか?
ここ2,3年で問題となっている、「コンビニオーナー対セブンイレブン」との関係にしても、「(どのような状況であっても)24時間営業をしなくてはならない。できない場合はペナルティーを科す」というような、発言や態度が目立つ。
それはあたかも「セブンイレブン本部は正しい。フランチャイザーであるコンビニオーナーは間違っている。コンビニオーナーを世論も間違っている」的な態度がみられる。
他にも、「(抵抗する?)オーナー潰し」のような、同じセブンイレブンを近隣に出店させるなど、その考え方そのものにも疑問を感じる生活者は多いようだ。
にもかかわらず、セブンイレブン側はなぜそこまで強気な態度なのだろうか?

一つは小売り業の中でも成長が著しかったコンビニ業界の雄である、という自負だろう。
それだけではなく、元々親会社であったイトーヨーカ堂を飲み込むほどの売り上げを上げてきた、という自信もあるのかもしれない。
しかしそれらの売り上げは、セブンイレブン本部が挙げてきたものではなく、フランチャイザーとなっているコンビニオーナーさんたちが寝る間も惜しんであげてきた数字なのだ。
確かに「経営指導」という名の、本部社員による指導の成果もあるのかもしれないが、ここ2,3年ニュースなどで伝えられるセブンイレブンに関するニュースでは、本部の指導などよりもコンビニオーナーさんたちの努力の賜物による数字という印象しかない。

言い換えれば、今のセブンイレブンにはコンビニオーナーさんやそのコンビニを利用しているユーザー、生活者に対して「感謝」というか、信頼関係をつくる努力をしていないように思えるのだ。
そして、このような「強気な姿勢」が続けば、生活者からだけではなくセブンイレブンに関わる数多く企業からも、ソッポを向かれるのでは?
それが分からないとすれば、企業として問題は根深いものだと言わざる得ないと、考えている。