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国際女性デーで考える、日本のジェンダーギャップ

2022-03-08 19:30:45 | 徒然

今朝から、FM番組や新聞などで「今日は、国際女性デー」という文字や言葉を、随分聞いたような気がする。
その中で取り上げられる一つが「ジェンダーギャップ」だろう。
ご存じのように、日本のジェンダーギャップは、調査が実施される度に順位を落としている。
その最大の要因は、女性政治家の少なさと企業経営に参加している女性の少なさだ。
もちろん、女性と男性との賃金格差という問題も含まれている。

このような状況にある日本で「国際女性デー」といわれても、目の前にあるジェンダーギャップが埋まるのか?といわれると、おそらく10年以上は無理だろうな~と、感じている。
一つは男性の「女性に対する意識」だ。
流石に、私が社会に出た40年以上前とは、女性を取り巻く環境は随分変わった。
私が社会に出た頃は「女性(の価値)はクリスマスイブ」といわれていた。
クリスマスイブ=24(歳)までに結婚をしないと、世間では「婚期を逃した」ように言われた。
当時は、四大に進学する女性は数少なく、短大や高卒で就職する女性が多かった。
逆に四大に進学するということは、卒業時にはお見合いなどで結婚が決まっている、というのが社会の理解だった。
そのような社会背景があったからこそ「女性はクリスマスイブ」ということが、盛んに言われたのだった。
その後「男女雇用機会均等法」が施行されるようになって、初めて四大卒の女性を企業が受け入れるようになったのだ。

とはいえ、賃金格差や待遇面などでは、まだまだ男女の差は大きいと言わざる得ない。
正規の社員として働く女性の賃金上昇は、30代をピークに伸び悩む。
それとは逆に男性は30代以降も賃金上昇を続けるといわれている。
スタート時点で賃金差があるのに、定年を迎える頃にはその差は大きく開いてしまう、というのが現状だ。
その中でも女性の場合は、専門職といわれるような仕事に就くよりも、一般的な仕事=代わりとなる人が簡単に見つかる仕事に就く場合が多いというのも、その一因だろう。
職務内容によって起きる、賃金差はいたしかないという考えの上で、「女性には向かない」という企業側の思い込みにより、その差が縮まることは無い。

ただ最近感じることなのだが、女性側もまたそのような「(体力面以外での)男性と同じ仕事」に就きたくない、という傾向があるように感じている。
特に、東京のように女性の働く職種の多い地域ではなく、名古屋のように保守的な地域では、女性自身が「自分はやりたくない」と、感じているように思うことが多い。
「女性であるメリットを最大限に生かして、楽をしていきたい」というと、語弊があるが潜在的には「女性は家庭に入り、経済的不安を持つこともなく、夫(や夫家族)のステータスの中にいることが、女性の幸せ」という、固定観念のようなものが染みついているように感じる、ということなのだ。

そのような人生観を否定する気はないし、そのような人生観を持つことも悪いとは思わない。
ただ、社会の変化の中でいつまでもその人生観にとらわれることは、次の世代のプラスにはならないのでは?ということなのだ。
社会を変えるためには、男性側の意識改革も重要だが、それよりも女性が潜在的に持っている古い人生観を変えていくこともまた、必要なのではないだろうか?





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