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今、日本の企業がなすべきことは何だろう?

2022-03-10 21:25:29 | アラカルト

連日報道される、ロシアによるウクライナ侵攻。
プーチン氏は、この侵攻は「正当なものである」と、言い続けるしかないようだが、ロシア国内全体では決してそうでもないようだ。
言論統制などを日に日に厳しくしている(と思われる)ロシア国内なので、反対の声を上げれば即逮捕という強硬策に出ている、という事実からもロシア国内でも一枚岩のような結束の元ウクライナ侵攻が進められている、というわけではなさそうだ。

このロシアによるウクライナ侵攻により、日本の生活者にも影響が出始めているようだ。
その筆頭となるのは、ガソリンを含む石油商品だろう。
中東諸国では、増産を検討しているところもあるよだが、増産すればよいというわけではない。
そこには、自然環境という問題があるからだ。
エネルギーの安定的供給をするためには、ロシアによるウクライナ侵攻を政治的に非難するだけではなく、エネルギーの確保という問題解決も必要ということになる。

現在日本がロシアから石油を直接輸入している、という話は聞かないが、欧州で消費されているロシア産エネルギーは、数多いはずだ。
エネルギーという、産業の血をロシアが押さえることで、ロシア側はEU諸国に、揺さぶりをかけているといわれるゆえんだ。
ただ欧州のエネルギー危機は、欧州から様々なモノを輸入していることで、日本にも影響を及ぼすということになる。
今問題となっているのは、小麦などの食品関連ということになるのかもしれない。

しかし視点を変えてみると、このような危機的状況は国内産業のてこ入れのチャンスかもしれない、ということだ。
日本ではパンに向く小麦の栽培は難しい、といわれてきたが今では国内産小麦を使ったパンがスーパーに並ぶようになってきた。
耕作放棄地などを利用して、このような農作物の作付を奨励する、という方法もある。
時間はかかるが、日本の気候風土にあった製パンや製菓向きの小麦の品種改良などができれば、カロリーベースの自給率を上げることができるはずだ。

何より、期待したいのは産業界だ。
1970年代、度重なるオイルショックと排気ガスなどの環境汚染がクローズアップされ、結果として日本の自動車メーカーは「省エネ性能」が高く、欧米の排気ガス規制よりも厳しい基準を超えるエンジン開発に成功し、世界の自動車産業をけん引する力となった。
同様に、今のエネルギー危機という状況の中で、よりエコで省エネ性能に優れたEV車やHEV車の開発を今以上に進めることで、わずかながらでも「日本のものづくり」を再び世界に発信することができる可能性が生まれてくる。
それは世界から相当遅れをとってしまっている半導体についても、同じことが言えるかもしれない。

戦後日本が戦争に巻き込まれることがなかったのは、米国の核の傘の下にいたからだ、といわれている。
しかし今回ロシアがウクライナに対して行った暴挙の一つに、原子力施設を攻撃するということがあった。
今や「核の脅威」で戦争や紛争が止められる時代ではなくなった、ということを示したのではないだろうか?
原子力施設を破壊することで起きる様々な問題を、11年前の東日本大震災で経験をしている。
原子力に頼らないエネルギー開発と同時に、最小限に被害を食い止める方法の研究開発が一番の急務かもしれない。



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