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女性マーケターから見た日々の出来事

知らないところに、大きな市場が隠れている

2023-10-18 22:31:44 | マーケティング

Yahoo!のトピックスのチェックは、1日に数回するのが当たり前となっているのだが、今日、「知らないところに、大きな市場が隠れていたのだな~」と、実感する記事があった。
記事の元となっているのは、私の実家がある山陰のテレビ局のニュース記事。
山陰放送:アイドルの「チェキ会」ピンチ フィルム品薄・品切れ相次ぐ・・・「チェキ不足」深刻 

ご存じの方も多いと思うのだが「チェキ」という商品は、富士フイルムが製造販売している「インスタントカメラ」だ。
富士フイルム:INSTAX”チェキ”カメラ

撮影をしたその場で、写真が出来上がり、余白にメッセージ等を書き込めるようになっている。
私のような昭和世代であれば「ポラロイド」と言った方が、わかりやすいかもしれない。
その「ポラロイド(カメラ)」は、2008年に一度完全撤退をしている。
その後「トイカメラ」のような位置づけで、米国の大型おもちゃチェーン「トイザらス」等で再販売されるようになっている。

実は「チェキ」そのものも、一時期製造・販売が危ぶまれた時があった。
その時救世主(?)となったのが、結婚披露宴や披露宴の二次会だった。
「チェキ」の魅力は、その場で撮影・現像・写真として見られるだけではなく、メッセージ等が書き込めるという点だった。
披露宴等で新郎・新婦と参列者が一緒に撮影をし、その場でメッセージを書き込み、披露宴や二次会終了と同時に、新郎・新婦に手渡すことができる、ということで再び脚光を浴び、注目されるようになったのだ。
同様の場面として「送別会」でも、「撮影したその場でプリント、メッセージが書き込める」として、今でも人気となっている。
というのが、私の知っている範囲の「チェキの市場」だった。

そこに「アイドルの『チェキ会』」なるモノがあるとは、まったく知らなかったのだ。
しかも「チェキ会」の発祥は、ビジュアル系バンドにあるという。
BASEMENT TIME:ヴィジュアル系にあって地下アイドルにあって歌い手にあって声優俳優にあって、ロックバンドにないものってなーんだ? 

タイトルが長いのでわかりにくいと思うのだが、世間の認知度としてはあまり高くないかもしれないが、コアなファンを獲得しているエンタメ業界の方々と考えるとわかりやすいかもしれない。
その人達が、宣伝の一つの方法としてライブ後に「チェキ会」を開き、ファンと一緒に写真を撮ったり、事前にチェキで撮った自分の写真にサインを入れて、手渡しをしたりしている、ということのようなのだ。

「地下アイドル」というと、一時期労働契約等で問題があったりしたが、山陰放送の記事中書かれている、いわゆる「地元アイドル」に関しては、そのような法外な契約で活動をしていない。
これは私自身、「がん検診の啓発イベント」で名古屋の地元アイドル達と数年ご一緒したことがあるのだが、学業優先でアイドル活動そのものは土・日と夏休みや春休みのような長期の休みに限られ、進学等については本人の意思に任せているようだった。
今問題となっているような「ジャニーズ的要素」は、まったくなかったという印象を持っている。
そして彼女たちを支えるファンの多くは、とてもまじめな人達が多く、主催者側の指示を守っていた。

話が逸れてしまったが、ヴィジュアル系バンドや地元アイドル達の活躍の中心は、いわゆる「ライブハウス」なのでライブハウス管理者側の裁量で様々な「ファンイベント」が開催するコトができる。
その一つが「チェキ会」と呼ばれるモノなのだ。
大きな予算を必要とせず(=大手広告代理店等を必要とせず)、ファンにとってはチェキ1枚、1枚が特別なショットである「特別感」を持った特典であり、販促物となっているのが「チェキ会」ということになる。

この「チェキ会」等は、大手メディアが注目し・報道するような類のものではない為、注目されにくい「大きな市場」なのでは?と、考えるのだ。



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