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現実的問題として浮上してきた「聖火リレー中止」

2021-04-01 21:25:24 | アラカルト

地方での「新型コロナ」の感染拡大が、止まらない。
特に、先週末頃から大阪や宮城などで急増している。
大阪に関しては、東京よりも感染者数が大幅に上回った、という日もあった。
このような状況から、大阪府を含む1府2県内の6市を対象に「まん延防止等重点措置(通称「まん防」)の適用が、今日決定した。
朝日新聞:初の「まん防」適用決定 大阪・兵庫・宮城で5日から

この「まん防」の適用により、対象となった6市は飲食店などの営業時間の短縮など「制限」がされるようになる。
対象地域外の生活者にとっても「またか・・・(ガッカリ)」という気分だろう。
ただ、昨年から続く「自主的自粛生活」そのものが、限界に来ているというのも事実だろう。
だからこそ、桜が満開になった週末、各地で「お花見」の宴会はほとんど無かったようだが、多くの人が「花見」に繰り出すようになったのだろう。
その光景は、約1年前にテレビのニュースなどでみた光景とさほど変わらないようだった。

その1年前に起きたことと言えば、急激な「新型コロナ」の感染者増であり、「自粛要請」の始まりでもあった。
同様のコトが今年も起きている、というよりも「変異株」の感染者により、よりピリピリしたような状況になっているようにも感じている。

と同時に先週から始まった「東京オリンピック2020 聖火リレー」だが、リレーが行われた各所では、いわゆる「3密」という状況になってしまっていた。
これは最初から想定されていたコトであり、運営をする自治体側がコントロールしきれるものではなかったのでは?と、考えている。
何故なら、「聖火リレー」を見にきた人達は、「聖火リレー」に合わせて移動するからだ。
まして、日ごろ「テレビの中の人」であるタレントさんや俳優さん、スポーツ選手たちが間近で見られる、となれば当然人は集まってくる。
このような状況でなければ、「東京オリンピック2020 聖火リレーが、各地で盛り上がる」という見出しで、オリンピックを盛り上げる事ができただろう。
ところが今は、「盛り下げる」ための努力が、運営する自治体に求められているのだ。

そう考えると、「聖火リレー」に関して苦言を呈した島根県の丸山知事のような「聖火リレー反対」という方法も、一つの案だっただろう。
それが今「まん防」の適用により、少なくとも対象となった自治体では「聖火リレー」そのものが、できないのでは?という、状況になってしまった。
というよりも、「聖火リレー」をしている場合ではなくなった、と言ったほうが正しいのかもしれない。
実際、大阪府知事、大阪市長「大阪市内での聖火リレーは中止すべき」という発言をされている。
Huffpost:聖火リレー「大阪市内では中止すべき」知事と市長が発言

島根県の丸山知事が指摘した「自治体負担が大きい」という問題ではなく、「いかに感染拡大地域で、これ以上の感染者を増やさないか」という方法として、このような発言となっているのだ。
もしかしたら「変異株」による感染者が増えている自治体の首長さんたちも、「聖火リレー中止」の声が上がってくるかもしれない。
それは上述したように「感染者が増える事で起きるであろう、医療崩壊を防ぐため」だ。
感染症の対応そのものが、各自治体に任せられている現状では、首長さんたちが一番懸念しているのが「医療崩壊」だ。
特に、高齢者が多い地域ではクラスターの発生は医療崩壊の呼び水になってしまう。
そのリスクを負ってまで「聖火リレー」をする意味があるのか?と、考えた時「聖火リレー中止」という選択もある、ということになる。

「まん防」が適用される自治体が出てきたことで、「聖火リレー中止」の自治体は増えてくるかもしれない、と予感している。



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