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便利の裏にあるリスクを考えよう

2014-11-14 12:45:34 | アラカルト

 朝日新聞のWEBサイトに「住所がわからなくてもプレゼントを LINEが新サービス」というニュースが掲載されていた。
 朝日新聞:住所がわからなくてもプレゼントを LINEが新サービス

 この記事を読まれて、どう思われるだろうか?
 確かに、「便利なサービス」のように思われると思う。
 プレゼントを贈る、と言っても贈られる相手に、「○○さんが、あなたにプレゼントを贈りたい、と言っていますよ。ついては住所などを教えて下さい」といって、プレゼントを受け取る意思と住所を確認するのだから、「欲しくない相手からは受け取らなくても、良い」のだから、サービスとしては便利で行き届いた内容、と言う印象を受ける。

 でも、本当に「ユーザーにとって良いサービス」なのだろうか?
 私などは、「気持ち悪いサービス」としか思えないのだ。
 と言うのも、住所を家族や友人。仕事、取引関係以外のLINEと言う会社に教える、と言うことに抵抗感を感じるのだ。
 それでなくてもLINEを利用している、と言うことはインターネット上の「住所」となる様な情報をLINEと言う会社に提供しているコトになっている。
 インターネット上の住所であれば、変更も可能だし、いざとなればサービスそのものを止めると言う方法もある。
 サービスそのものを止めても、LINE側にはデータとして残る可能性は高いが、表面上は何とかなる。
 しかし、現実に自分が住んでいる住所などの情報は、変えることが難しい。
 その様な情報を、LINE側がどれだけ管理できるのか?と言う点で、不安感がある。

 もう一つは、「LINE経由でプレゼントが貰えた・貰えなかった」と言うことで起きるトラブル、と言う問題だ。
 プレゼントというのは、基本的にはとても個人的な行為なので、いくら「プレゼントしたいな~」と思っても、相手から拒否をされる、と言う場合もある。そうなった場合の気まずさは、LINEが多くの知人と繋がっているがゆえに、プレゼントを渡すために直接会う、と言うことよりも様々なトラブルの要因を含んでいる、と感じている。
 それでなくても、昨今は「LINEいじめ」なる言葉も登場し、「ネット上の人付き合いの難しさ」がクローズアップされてきている。様々なコトを考えると「便利なサービスの裏にある様々なリスク」というコトを、サービスを提供する側も十二分に考える必要があるのではないだろうか?