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ウクライナ情勢-ロシア軍チャシブヤールで火力優位,韓国政府ウクライナへ155mm砲弾と防空システム供与検討

2024-06-27 07:00:55 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 この一週間でウクライナ情勢が北朝鮮を通じて北東アジア地域へ重大な影響を及ぼしつつあるよう展開して参りました。

 ロシア軍はチャシブヤールで火力優位に立っている、ISWアメリカ戦争研究所6月21日付戦況報告によればチャシブヤール地域を担当するウクライナ軍旅団長の6月21日付の発言として、当該地域でのロシア軍は砲弾の量においてかなり優位にあり、ウクライナ軍は苦戦を強いられているとしました。また地対空ミサイルも不足している。

 ハリコフ州警察署長ティモシェンコ氏の発言として6月21日1200時までの段階でハリコフ市の北と北東の地域へ17発の滑空誘導爆弾が投下されたとのこと。ゼレンスキー大統領はペトリオットミサイルの緊急供与を呼び掛けていますが、威力が大きく遠方の高高度から投射される滑空誘導爆弾に対しては射程の長いペトリオットが必要です。

 ロシア軍の漸進は続いており、クピャンスク南東とスヴァトヴェ南西、クラスノホリフカで前進しているとのこと。ただ、ウクライナ軍は無人機で反撃しており、ウクライナ参謀本部によればクラスノダール製油所とアストラハン製油所およびブライアンスク州とクリミア半島のレーダー施設を攻撃に成功したと発表しました。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 北朝鮮とロシアの関係が北東アジアへ悪影響を及ぼす。

 韓国政府筋の情報としてウクライナへ155mm砲弾と防空システムを送る可能性がある、ISWアメリカ戦争研究所6月21日付戦況報告に韓国聯合ニュースの報道が紹介されました。これは北朝鮮へのロシアからの軍事協力強化発表と協定締結を受けてのもので、韓国外務省は駐韓ロシア大使ジノビエフを召喚し協定の停止を強く求めています。

 韓国軍は陸軍の人員規模がアメリカ陸軍よりも多く。火砲の数で世界最大規模を誇る北朝鮮人民軍に対抗するべく膨大な火砲を保有しており、また155mm砲弾の備蓄数も膨大です。協定停止をロシアが確約するならばウクライナ武器供与は行われないでしょうが、ロシア側の態度が変化しなければ、韓国にとり看過できない問題となるのは必至だ。

 この問題について、現段階では政治的駆け引きの段階ではあるのですがロシア政府は北朝鮮への武器輸出について、ロシアには友好国に軍事物資を送る正当な権利があるとの談話を発表していますが、この言い分を通すならば韓国にも友好国であるウクライナへ軍事物資を送る正当な権利があるという事を間接的に認めたことになります。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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