北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

練習艦隊舞鶴入港・下志津駐屯地創設60周年・新護衛艦いずも PowershotG-16撮影速報

2015-04-30 23:00:57 | 防衛・安全保障
■自衛隊関連行事撮影紀行
 最近の北大路機関撮影展開について、速報的に紹介します。

 練習艦隊近海練習航海部隊の舞鶴入港、旗艦はヘリコプター搭載護衛艦くらま、でしたが練習艦かしま、も急遽参加し、日曜日の舞鶴基地は大変な賑わいとなりました。早朝にはヘリコプター搭載護衛艦ひゅうが出港の様子、日曜日は生憎の雨天でしたが月曜日には晴れ空が広がる中で護衛艦が続々と出港する様子も見られ、予報では時間雨量50mmという天候が短時間とはいえ晴れ間に撮影d来たことは幸い。

 29日昭和の日、下志津駐屯地創設60周年記念行事高射学校祭、陸上自衛隊の高射特科職種教育の総本山であり、新装備評価試験や戦術研究を行う高射学校の創設記念行事、退役近い連絡偵察機LR-1も訓練展示へ参加し、87式自走高射機関砲、93式近距離誘導弾、81式短距離誘導弾、11式短距離誘導弾、改良ホーク、03式中距離地対空誘導弾、ペトリオットPAC-3等が参加し、盛況でした。

 ヘリコプター搭載護衛艦いずも、下志津駐屯地最寄の総武線四街道駅からは横須賀線久里浜駅までの直通快速電車が運行されているので、さっそくグリーン券を購入し横須賀へ立ち寄りました、1700時を少し過ぎた頃に到着し、逸見桟橋停泊中の新護衛艦いずも、を撮影、やはり大きい、その後一杯やったのち、ヴェルニー公園より夕暮れと護衛艦いずも写真を撮影、帰途につきました次第です。

北大路機関:はるな
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宮古島へ陸上自衛隊550名規模部隊配置、警備隊と地対空地対艦誘導弾部隊

2015-04-29 00:00:05 | 防衛・安全保障
■南西諸島防衛の要衝
 報道によれば防衛省は八月末に発表の来年度概算要求へ島嶼部防衛の新しい指針を盛り込む方針を示した、とのこと。

 南西諸島の南端に近い八重山諸島は、尖閣諸島に近く、一方で沖縄本島からは距離があるため、これまで防衛上の要衝でありながら防備が航空自衛隊のレーダーサイトのみ、という状況にありました。過去、北朝鮮が八重山諸島近海を含む南西諸島へ弾道弾実験を行った際には、宮古島と石垣島へ沖縄救援隊が本土より派遣されています。

 今回新編される部隊は、南西諸島南部宮古島へ配置される新部隊で、550名規模、具体的には350名規模の警備部隊と200名規模の地対艦ミサイル部隊及び高射特科部隊とされています。350名規模の警備部隊とは第4師団の対馬警備隊と同程度、200名規模のミサイル部隊とは、高射特科中隊と地対艦ミサイル中隊、それに最低限の評定装置などを含めた数でしょう。

 沖縄本島には陸上自衛隊第15旅団が配置されており、改編以前の第1混成団時代には本島周辺を防空するホークミサイル部隊を主力として不発弾処理部隊と離島急患空輸部隊を中心に普通科中隊と重迫撃砲中隊が置かれる程度でしたが、南西諸島への脅威増大に伴い改編を受け今に至るところ。

 第15旅団は現在は航空機約20機からなるヘリコプター隊と中距離多目的誘導弾や重迫撃砲を装備する普通科連隊、偵察隊に最新鋭の11式短距離地対空誘導弾や03式中距離地対空誘導弾を四個中隊装備しています高射特科連隊を有する強力な戦闘部隊へと改編されました。

 しかし強化された第15旅団ですが、現状では沖縄本島より周辺の沖縄県島嶼部や鹿児島県島嶼部への部隊派遣を行うにはヘリコプターによる空輸を行う他ありません。しかし、大型のCH-47輸送ヘリコプターでは空輸能力に限界があるため、どうしても海上輸送を行うか、若しくは常駐態勢を採るほかありません。

 このため、防衛省は、南西諸島南端の与那国島へ沿岸監視隊を置き、八重山諸島に警備部隊を、鹿児島県奄美大島へも警備部隊及びミサイル部隊の駐屯を計画してきました。地対艦ミサイルの配置により、ミサイル艇が常駐している体制と同等以上の、地対空ミサイル部隊の常駐により地対艦ミサイル連隊を航空攻撃から防護できる有効な防衛体制が構築できます。

 有事の際には、北海道などから機甲部隊等強力な部隊を展開させる統合機動防衛力が整備へ前進しているところですが、大規模武力紛争を回避するためには最初の攻撃を相手に思いとどまらせることが重要です。この点で、仮に宮古島へ地対艦ミサイルを配置した場合、中国が一方的に領有権を主張し挑発を続ける尖閣諸島が宮古島からのミサイル射程内に収まり、相手に軍事的冒険を実行する大きなリスクを突き付けることが出来るでしょう。

北大路機関:はるな
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US-2が四国足摺岬沖で訓練中離水失敗し転覆、乗員19名は全員救助

2015-04-28 20:13:18 | 防衛・安全保障
■US-2,外洋救難へ不可欠な機体
 先ほどの報道によれば海上自衛隊の救難飛行艇US-2が四国沖で転覆しました。

 本日1500時頃、四国の高知県足摺岬北東沖35kmの海上において訓練飛行中であったUS-2が、離水の際に横転し機体が海上に転覆しました。US-2は主翼等に浮力材が充てんされていますが、乗員は19名全員が救命艇により脱出、近くを航行中の漁船に救助された、とのこと。

 岩国基地第31航空群第71航空隊所属の機体で、海上遭難事案や船舶からの急患輸送や飛行場のない離島への急患輸送などに欠かせない重要な航空機で、特に3m波高の条件下における離着水が可能で、滑走距離の短さと悪天候下での運用性能では間違いなく世界最高の機体であるため、いち早い原因究明が求められます。

 US-2は従来のUS-1/US-1Aを改修した新型機として開発されており、その大きな改修点がフライバイワイア機能の追加です、これは開発要求に離着水時の操縦性の改善として明示されていましたが、従来のUS-1Aは洋上の離水着水に波浪と風向へ複雑な環境下操縦する為、熟練技や職人芸と呼ばれる技術が必要でした、US-2はこの点を解決したわけです。この改修により操縦性が向上したのですが、今回は予期しない強風など、若しくは三角浪等が生じた可能性もあります。

 フライバイワイアは、操縦操作を例えば直進とした場合、風向や波浪の景況を受けたバイでも操縦系統からの直進指令を受けた場合はそのまま操縦系統が調整し直進動作を続けるもので、例えば自動車などでは高速道路など強風下で車体がぶれるため当て舵でハンドル操作することがあるでしょう、それが仮に自動車へフライバイワイヤを導入したならば、ハンドルを直進動作する限り、そのまま操縦系統が風向きなどを調整しハンドルを動かさずとも直線で走行できるというもの。空力特性を無視した形状のステルス機等の設計にはこの技術が欠かせません。

 救難飛行艇は1995年2月21日に豊後水道において墜落事故が発生していましてそれ以来の事故となりましたが、離水時の事故と横転という点では1976年にはその原型機である対潜哨戒飛行艇PS-1が離水中に主翼のフロートが破損し離水中止、その後主翼に浸水が始まり乗員脱出後に横転した事故がありました、今回の事故原因はまだ事故調査が始まる途上、現時点では不明ですが、幸い乗員は無事、事故原因の究明が求められます。

北大路機関:はるな
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現代日本と巡洋艦(第二回):海上自衛隊巡洋艦構想、戦後日本の巡洋艦研究

2015-04-27 23:26:25 | 日記
■未成の海上自衛隊巡洋艦構想
 巡洋艦、前回は戦後の巡洋艦について俯瞰してみましたが。

 さて、今回討議します我が国巡洋艦の必要性とは、文字通り海外地域における自国民保護を念頭に置くものです、海上自衛隊は過去に幾度か巡洋艦の建造を検討しています、ポスト四次防検討時には、はるな型ヘリコプター搭載護衛艦に続く新護衛艦として、ヘリコプター巡洋艦の建造が検討されたといわれまして、日本にとり戦後無関係なものではありません。

 ヘリコプター搭載護衛艦はるな、海上自衛隊が初めて導入した航空機運用の艦艇は1973年就役の護衛艦はるな、からですが、海上自衛隊はそれまでに数回ヘリコプター母艦、若しくはヘリコプターと対潜戦闘指揮中枢の水上戦闘艦艇の研究を行っています。第一次防衛力整備計画の時点で、海上自衛隊がソ連原潜へ対抗するにはこの種の艦艇が必要、と早い時期から検討されていました。

 この中で、ヘリコプター搭載護衛艦はるな、も基準排水量4700tとなっていましたが、当初計画ではターターミサイルシステムを搭載し、もう少し大型の護衛艦として建造する検討はありました、もっとも基準排水量で5000t程度の全通飛行甲板型護衛艦を建造する研究や、艦砲を一門削減し飛行甲板を大型化し、航空機運用能力を強化する、という検討も行われていたようですが。

 ポスト四次防では8300t型護衛艦として護衛艦はるな型を拡大する案、8700t型護衛艦として全通飛行甲板構造を採用し、ハリアー攻撃機を将来的に検討するもの、など。8300t型護衛艦の検討時には、6000t型護衛艦としてミサイル巡洋艦、たちかぜ型ミサイル護衛艦を大きく拡大改良したものを想定したと考えられ、満載排水量で8000t程度となります。

 ミサイル巡洋艦とは、ミサイル護衛艦の能力を強化したものに当たり、具体化されているものではないので詳細は元々ありませんが、Mk13ミサイル発射機を複数備えた護衛艦を建造し、ヘリコプター巡洋艦とミサイル巡洋艦の二隻で巡洋艦隊を編成する、という検討がなされたともいわれ、しらね型護衛艦に落ち着くまで試行錯誤は行われていた模様です。

 将来必要な艦艇、ここでいう日本の巡洋艦とは、具体的には海賊対処任務や国際平和維持活動の支援、在外法人保護と国際人道支援任務などの任務が考えられるところ。特に海賊対処任務は、現在、大型護衛艦を派遣していますが、護衛艦の任務と装備を考えた場合、長射程の艦対艦ミサイルや高度な防空システムは必要ではありません。

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ネパール巨大地震、首都カトマンズやエベレスト等で犠牲者多数 日本国際緊急援助隊派遣

2015-04-26 23:16:32 | 防災・災害派遣
■ネパール巨大地震、自衛隊も派遣準備
 ネパール中部にて日本時間25日午後、マグニチュード7.8の巨大地震が発生、震源深さ12kmと浅い地震により多くの犠牲者が出ているもようです。

 我が国は、警察消防海上保安庁を中心とする国際緊急援助隊を編成しチャーター機により現地へ向け出国、あさってには現地入りするとのことで、加えて自衛隊も国際緊急援助隊への参加の必要性へ、現地へ調査団を派遣する方針です、しかし現地情報は錯そうしており、充分な情報が入っていません。

 NHK報道では“2123名死亡を確認”と2033時、エベレスト周辺でも地震による連鎖雪崩が広域に発生しネパール山岳協会情報として現地には1000名程度の登山者がいましたが、ベースキャンプのい箇所が雪崩に押し潰され現時点で17名の死亡を確認、と。

 被害は周辺国へも及び、NHKソースとして“インドで53人、中国のチベット自治区で18人、それにバングラデシュで2人がそれぞれ死亡”、とも。首都カトマンズの市街地での建物崩壊が相次ぎ、ネパール政府情報として村落が地滑りにより消滅した等、ネパール政府情報もカトマンズ市街とエベレスト以外の詳細な情報が出てきません。

 ネパールは観光立国、エベレスト登山やカトマンズの仏教建築等が有名ですが、このため、邦人旅行者を含め多くの観光客が地震発生当時も訪問していました。このため、少なくない規模の観光客が被災したとも考えられ、周辺国であるインドや中国が既に支援部隊を派遣しています。

 我が国は、ネパールカトマンズの日本大使館が邦人被害情報を収集中ですが、国際緊急援助隊の派遣に続き、過去にはトルコ地震に際し輸送艦部隊による支援物資輸送を行い、パキスタン地震ではヘリコプター部隊を派遣し人道支援に当たっていますので、今回既に自衛隊は情報収集準備を開始していますが、必要であれば派遣を行う、とのこと。

 地震が発生したネパールは、内陸部で人道支援物資の輸送は仮に海上から行う場合、地震で犠牲者の出ているバングラディッシュやインドを経由する事となります。ただ、最も求められる装備は、地震により山岳道路が崩壊しているとしてヘリコプターの派遣と医療部隊の派遣が求められるでしょう。

 他方で、邦人旅行者などの数が一定以上の数であった場合、国際人道支援任務ほかに邦人救出、特に被災地から空港までの移動が不能となっている場合、アルジェリア邦人ガスプラント襲撃事件以来必要性が指摘されていた邦人輸送任務が、今回実施される可能性があります。

 邦人被害は既に、エベレスト登山を行っていた邦人旅行者が二名病院へ搬送されており、このうち一名は残念ながら亡くなったと報じられています。ネパール軍は国内へ毛沢東派ゲリラが活動する関係から陸軍兵力は9万5000名と大兵力を誇りますが、航空機は億ありません。

 ミルMi-8やアエロスパシアルSA-330など中型機6機、AS-350やアルエートⅢなど小型機が11機、とにかく航空機が不足している為、救出活動などに影響が生じる可能性があります、ただ現地の空港が余震で一時機能麻痺するなど九円が入りにくく、更に現地では情報が錯そうしており、今後の情報を慎重に見てゆく必要があります。

北大路機関:はるな
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将来航空自衛隊練習機体系への一考察(第一回):航空作戦体系の基盤を構築する練習機

2015-04-25 23:59:35 | 防衛・安全保障
■将来練習機体系を考える
 航空自衛隊の将来航空機について、本特集では練習機に焦点を充てて討議してゆきます。

航空自衛隊の練習機、航空自衛隊は多数の航空機を、例えば戦闘機や早期警戒機に早期警戒管制機、偵察機、輸送機、空中給油輸送機等を以て防衛力を構成し、救難航空機や電子情報収集機に飛行点検機や特別輸送機など、多くの機種を装備し地上の整備補給能力や警戒管制部隊防衛力と体系化し、広大な国土を防衛する強力な抑止力を構成しています。

 そして、その航空機の要員を養成するのが練習機です。戦闘機の要員を養成するには、初等練習機による基本的な飛行と計器飛行に関する飛行訓練、練習機による高速飛行や計器飛行を行った上での高度な機動運用に関する飛行訓練や戦闘機戦闘訓練を行う、こうした上で戦闘機を用いての戦闘機戦闘訓練と機種転換を行い、節々で選抜の上操縦要員を養成するのです。

 戦闘機の要員養成は上記の通りでして、この方式以外、輸送機や早期警戒機の場合は基本操縦練習機としてビジネスジェットを練習機として用いていまして、救難機は実任務機をそのまま要員養成に用いているのですが、初等練習機は全ての際に用いるもので、ヘリコプター操縦要員であっても実は固定翼機である初等練習機による飛行教育を受けます。

 しかし、航空自衛隊の練習機は一部が大きく老朽化を迎えています。初等練習機は富士重工がT-7練習機を90年代後半に制式化し旧式化したT-3練習機を置き換えました、しかし、主力となるジェット機、T-4練習機は1985年に初飛行を経て量産が進められ、200機以上が生産されました、ブルーインパルスでも運用される機種もT-4です。

 T-4は中等練習機として必要な能力に特化し、練習機としてのみの性能を重視し設計したもので、その分取得費用を大きく抑え、練習機として操縦性もよく運動性はもちろん整備性も高く、傑作機といって過言ではありません。しかし、傑作機とはいっても1980年代の航空機で、こちらの老朽化が始まっていまして、そろそろ後継機の選定を考えねばなりません。
北大路機関:はるな
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平成二十七年度四月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2015.04.25-29)

2015-04-24 22:45:33 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 ゴールデンウィークが始まりつつある今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 今週末の自衛隊関連行事、最大の注目は北熊本駐屯地にて行われます第8師団創設記念行事でしょう、第8師団隷下の第8戦車大隊には最新鋭10式戦車の配備が為され、最新型戦車が九州へ早い時期に配備されたほか、師団隷下部隊の在沖米海兵隊での研修が行われるなど注目度が高くなっています。

 29日水曜日は昭和の日として祭日ですが、この日にも注目の行事、善通寺駐屯地祭として第14旅団創設記念行事が行われます、四国を防衛警備管区とする第14旅団は隷下に戦車中隊や特科隊を有し、2個普通科連隊を基幹とするコンパクトな編成ですが、式典の規模と迫力は中々のもの。

 迫力の行事として、見逃せないのはエアーメモリアルかのや、海上自衛隊鹿屋航空基地祭です。鹿児島南部と鉄道が無く少々不便な立地にありますが、海上自衛隊の一大拠点であるとともに、P-3C哨戒機の迫力の機動飛行が見ものであるのに対し、意外なほど混雑していません、ただ、難点は北熊本駐屯地祭と同日、ということ。

 高射学校祭、千葉県の下志津駐屯地にて行われる行事で、87式自走高射機関砲や03式中距離地対空誘導弾に11式短居地対空誘導弾など最新装備が並ぶ、後者特科職種幹部教育と戦術研究に新装備運用試験の総本山というべき駐屯地で、首都圏にある行事として注目のひとつ。

 東北も桜前線の北上とともに駐屯地祭の季節ですが、八戸駐屯地祭、駐屯地は第9後方支援連隊、第5高射特科群、第9施設大隊、第9飛行隊、第38普通科連隊一部中隊、東北方面航空隊第2対戦車ヘリコプター隊、と多彩な部隊が駐屯している駐屯地で、一つの行事で様々な装備の展示を見ることが出来るでしょう。

 多賀城駐屯地祭、東日本大震災では駐屯地まで津波が押し寄せた事で有名となりましたが、第22普通科連隊、東北方面混成団第119教育大隊、第38普通科連隊本部などが駐屯している駐屯地です。第38普通科連隊は、即応予備自衛官基幹編成の部隊ですので、上記二つの駐屯地にわかれている、というかたち。

 大村駐屯地祭、こちらは九州の駐屯地で、第16普通科連隊と第4施設大隊が駐屯しています、海上自衛隊の大村航空基地が近くにありSH-60哨戒ヘリコプターがよく飛行訓練していますし、US-2飛行艇が飛行している事もある、秋には陸海空四部隊合同行事として市街パレードを行う事でも有名な大村、長崎空港のちかく。
■駐屯地祭・基地祭・航空祭
・4月25日:八戸駐屯地創設59周年記念行事・・・www.mod.go.jp/gsdf/neae/neahq/
・4月26日:多賀城駐屯地創設61周年記念行事・・・www.mod.go.jp/gsdf/neae/neahq/
・4月29日:高射学校つつじ祭下志津駐屯地祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/aasch/aaspr-hp/
・4月29日:第14旅団創設9周年善通寺駐屯地祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/14b/
・4月29日:大村駐屯地創設63周年記念行事・・・www.mod.go.jp/gsdf/wae/4d/
・4月26日:第8師団創設53周年北熊本駐屯地祭・・・www.mod.go.jp/gsdf/wae/8d/
・4月26日:鹿屋航空基地エアーメモリアルかのや2015・・・www.mod.go.jp/msdf/kanoya/
■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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現代日本と巡洋艦(第一回):邦人保護への戦力投射艦の必要性と巡洋艦という選択肢

2015-04-23 23:19:37 | 防衛・安全保障
■巡洋艦の任務と戦後の巡洋艦
 今回から、海上自衛隊に必要な艦艇、従来の護衛艦では対応できない任務へ向かう戦力投射任務用の艦艇として、巡洋艦を考えてみたいと思います。

 我が国には国家の現状に併せた戦力投射能力が必要ではないか、邦人の活動地域拡大にあわせ、中東アフリカ地域を中心にポテンシャル発揮の手段を再検討しなければならないのではないか、相次ぐ在外邦人の危機や海賊対処任務の拡大に鑑み、海外での水上艦艇によるポテンシャルの発揮、この課題について少し考えてみようと思います。

 邦人保護任務について、自衛隊の活動領域の増大が周辺国へ影響を与える事への懸念という視点は皆無ではないでしょうが、今回の視点では考慮を必要としません、何故ならば邦人保護任務に当たる外国艦艇の防護などが自衛隊法の枠内にて認められる方向へ転換しつつある昨今、人命救助という国際公益の遂行を行う以上、周辺国とは協力する事はあっても、対立は考えにくいものでしょう。

 即ち、例えば先日イエメンで発生した邦人保護への中国海軍の協力等の事例がありましたが、今後はそうした事例が発生した際、自衛隊艦艇は邦人保護に当たる中国海軍の艦艇護衛を担う事となる訳です。他方、紛争地などで人命のっ気に曝された状況下での救援の手が及ばない絶望感は想像できるものでは無く、主権国家である以上、可能な範囲内で、友好国への協力を仰ぐというものも含めてですが、自国民の安全へ尽力せねばなりません。

 巡洋艦、とは一種の比喩的表現で、昨今は戦力投射艦という新区分が誕生しつつある、識者の一部はこう指摘します。戦力投射艦とは、水上戦闘艦艇の能力ないし航空機運用能力を相応に備えつつ、併せて両用作戦能力を一定水準有する艦艇を示し、揚陸フリゲートや戦闘支援艦などの名称や一部では航空母艦に区分された艦艇を、従来の区分から分化し、定義づけられたもの。

 現代における巡洋艦の定義は、曖昧で任務に応じ区分するもの、世界最大の巡洋艦といいますと、トルコとの条約の関係上巡洋艦とせざるを得なかったロシア海軍のアドミラルクズネツォフ級空母を別格とし、キーロフ級原子力ミサイル巡洋艦、スラヴァ級ミサイル巡洋艦、カーラ級巡洋艦など大型水上戦闘艦という区分として用いられているものが一つ。

 このほかに巡洋艦は例えばかつてのイギリス海軍のインヴィンシブル級軽空母等は建造当時全通飛行甲板型対潜巡洋艦という区分で建造されましたし、フランス海軍がかつて運用していた練習艦兼強襲揚陸艦用途にあたるヘリコプター巡洋艦ジャンヌダルク、イタリア海軍が今世紀初頭まで運用していたヘリコプター巡洋艦ヴィットリオヴェネトなど、幾つかの事例はあります。

 巡洋艦、このほかにタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦のように米海軍の区分では指揮官たる艦長の階級などで区分するなどありますが、元々巡洋艦は、艦隊旗艦用の大型水上戦闘艦という意味合いよりは、海外領土保護や通商船団保護、攻撃任務などに用いる艦艇の用途で用いられ、クルーザーという呼称、巡洋艦という邦訳などは、語源的な意味で艦隊旗艦というよりは上記定義では後者を示す用語であると気づくでしょう。

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首相官邸へ小型無人機落下、搭載物に微量の放射性物質セシウム検出 負傷者などは無し

2015-04-22 23:42:42 | 防衛・安全保障
■無人機テロ利用の可能性
 本日1030時頃、東京の首相官邸屋上に小型無人機が落下しているのを政府職員が発見、警視庁が捜査を開始しました。

 被害などは出ていませんが、無人機には放射性管理マークが張り付けられ、二つの容器状のものが装着されており、警視庁の調べでは放射性物質の反応があり、検査の結果セシウムがごく微量含まれていたとの事です。微量ではありますが、単なる趣味の飛行における落下ではなく政治的な意味で放射性物質を用いたテロの可能性があります。

 セシウムは時間当たり1マイクロシーベルト程度の検出で、人体は年間環境放射線として2.4ミリシーベルト程度の影響を受ける為、検出された線量では人体への影響はありません。しかし、首都の首相官邸へ無人機が放射性物質セシウムを故意に付着させ突入した、という事実は重大なテロの可能性を示唆している事だけは確か。

 小型無人機については、無線操縦航空機の一種としてこれまで大きな規制を受けず、飛行場周辺が航空法上飛行することが出来ない点や、飛行高度の規制などを除き免許の必要性や登録制度等はありません。しかし、現行法が普及を前提としていない無線操縦航空機を対象としているのに対し、小型無人機は撮影用や業務用等として普及が始まっており、数の増加に伴い、法的規制の必要性是非が検討されてきました。

 無人機によるテロは、我が国でもオウム真理教が農薬散布用に運用可能な無線操縦機を取得した事例や過去に過激派が国際会議等を狙い無線操縦機を飛ばした事例などがあり、当時は現在のような誘導性能が無く目視操縦のみとなっていたため使用された一方で被害はありませんでしたが、その危険性は指摘されています。

 東京は防空等の面で世界で最も防備が固く、首相官邸についても警視庁の警備部隊を中心に重装備のテロリストに対する襲撃などに対しても防備可能な部隊が警備に当たっているとの事ですが、無人機の突入に対しては現在のところでは対応手段は整備されていません。

 近年の小型無人機は数万円から十数万円にてかなりの高度を飛行可能で、且つ自律飛行能力を備えたものがあります、用途は空撮等趣味的なものから施設警備やインフラ点検など多岐に及ぶものですが、使い方を誤れば、例えば、飛行場に対する飛行航路妨害などのテロ手段に用いることが出来ます。

 また非常に小型ですので、迎撃という手段は、無線操縦式である場合妨害電波による迎撃、対抗無人機を展開させ物理攻撃による無力化等、手法は整備されている一方、確実な対応策はありません。法整備については現時点で未着手ですが、公共施設や政経中枢地域もしくは人口密集地上空等の飛行禁止や、器材登録制や免許制等が検討されているとの報道もではじめました。

 一歩間違えた場合には重大なテロに発展しますので、法整備は必要なのですが、産業分野などで小型無人機は幾つかの将来発展性と成長分野を含んでいる可能性が指摘されています、この点はどうなるのか議論となるでしょう、しかし当方はこの点は利用者について好意的な面も考えられます。

 即ち現時点では放置状態でありどこまで合法か非合法かのグレーゾーンのなか自主規制のもとで慎重に運用せざるを得なかった訳ですが、免許制や飛行空域等の明確な規制が完成すれば、少なくともその枠内で自由に運用が可能となるのです。その上で悪用されない為の規制と利用者の保護を目的とした免許や登録制度など整備し、運用環境を明確化すべきでしょう。

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陸上防衛作戦部隊論(第二回):広域師団という発想の視座と防衛政策の変遷

2015-04-21 23:50:41 | 防衛・安全保障
■機動打撃力への政策変化とともに
自衛隊の複雑化した師団と旅団の編成を基本的に二種類の機動旅団へ、という視点を前回までに提示した訳ですが、その視座について。

元々、広域師団という提案は2005年にWeblog北大路機関が運営開始した当時、機動打撃力の根幹である戦車定数が900両から600両へ縮小された状況を背景に、全国の師団と旅団を画一編成の機動旅団へ改編し、三個機動旅団に直轄部隊を隷下に置き広域師団を編成、三単位編成をその編成の中枢に置き、師団戦車大隊と旅団戦車中隊という戦車の効率配置を構想していました。

広域師団は管区ごとに配置を列挙してゆきますと、北部広域師団は道北・道東・道南、東北広域師団は東北北部・東北南部・北関東信越、東部広域師団は首都圏・南関東・東海北陸、中部広域師団は京阪神・山陽山陰・四国、西部広域師団は北九州・南九州・南西諸島、以上を警備管区とし、戦略予備として北方に機甲師団を置く構想でした。

新しい広域師団案として航空機動旅団と装甲機動旅団を基幹とする提案は、戦車定数が600両から300両にさらに半減し、併せて機動戦闘車という新装備200両が配備され、戦車戦力の一端を担うという新体制が提示された一方、戦車の大半を北方に集中し、有事の際に北方以外の地域については北方からの展開を念頭とする運用構想が示され、ここに大きな脆弱性を見いだしたための代案というもの。

統合機動防衛力、とした新しい自衛隊の発表は、水陸機動と装輪機動と装甲機動とを、それぞれ九州南西諸島、本州、北海道、に分散させる方式で示されましたが、これは軽装備主体の侵攻、即ち限定侵攻にのみ対応する一点に特化した編成案にほかならず、重装備による侵攻の可能性を北方以外から排除した案であり、実行した場合、十年単位での自衛隊の運用計画へ支障を残す懸念があります。

十年単位の支障とは大袈裟な、と伸して気はあるやも知れませんが、過去に事例があるのです。ゲリラコマンドー対処、1990年代後半より陸上自衛隊は北朝鮮特殊部隊の浸透攻撃を念頭に野戦重視の体制から近接戦闘と市街地戦闘に重点を置いた編成と訓練体系への転換を図りました、その後国際平和維持活動への積極参加、イラク派遣などでこの種の能力強化は求められてはいたのですが。

結果、相応に近接戦闘能力は向上した一方、近接戦闘訓練を重視しすぎるあまり、中隊配属から個人用援体掘削を一度も経験せず職種によっては隊員が任期を終えるという話、長距離徒歩機動に支障を来す体力など、大きな課題を残し、ついにこの施策は放棄されています。

この指摘は、ある種過大表現であり、加えて軽装甲機動車や高機動車の大量配備の時期とかさなり機械化とともに個人装備の重量増大などがありましたので、問題点だけではなく言い過ぎという面もあるように思うのですが、こうした指摘が識者やOBなどか示されたのも確かです。

もっとも、近接戦闘能力は、野戦全盛の自衛隊運用体制下では整備されにくい能力ですので、この種の訓練が近接戦闘が発生しうる海外派遣に際し、要員の能力向上に重要な位置づけにあったことは確かですから、もちろん施策全般を一概に否定することはできません。

突発的な近接戦闘の懸念は野戦においても当然あった訳ですので、また我が国は市街地に人口が集中している事からkン説戦闘能力の整備は全体的に見て有意義ではあるでしょう、しかし均衡という面では野戦訓練と近接戦闘訓練一辺倒ではなく、均衡点を模索すべきでした。

北大路機関:はるな
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