■防衛情報-ウクライナ戦争
73式装甲車の写真で代用しているのですがM-113装甲車のわだいをひとつ。
地いき防護任務において、近年陳腐化したと思われてきたM-113装甲車がウクライナ軍において高く評価されているとのこと。M-113装甲車はトラック用エンジンをアルミ合金製は小型車体に搭載した装甲人員輸送車で、装甲防御は軽機関銃と砲弾破片に耐える程度、機動力は第三世代戦車に随伴できない水準となっていますが。
M-113装甲車は第三世代戦車に随伴する機動力が無く、また防御力も劣る事から過去の装備であるとされた一方、ウクライナ軍は後世作戦を含めた多種多様の戦場に投入しています。その背景には供与された装甲車の中でM-113がもっとも数が多かった、派生型を含めて、という視点が有るのでしょうが、注視すべきは運用環境というもの。
第三世代戦車が最大の速力を以て攻撃前進するものは、冷戦末期にアメリカ軍が構想して装備体系を整える事で具現化させたエアランドバトルに対応させるにはM-113は能力不足であり、かえてM-2装甲戦闘車が開発されているのですが、ウクライナ軍は70km/hで毎時数十kmを進むような後世作戦をそもそも実現させる計画がありません。
エアランドバトルも、アメリカ軍は当初から欧州地形では河川など地形障害があるために、工兵を相当近代化する必要性を一部部内から指摘されていたものの具体的有効策を持っておらず、湾岸戦争のような地形障害の無い地域での成功例を過度に評価しているのではないか、とも考えられるのです。こうしたなかでM-113装甲車の利点がある。
安価であり数が揃えられるという利点は、また孤立した陣地防御への救援、陣地から陣地への陣地変換において過去の要塞線であれば地下鉄や軽便鉄道などを構築していたきょりの移動への装甲車の利用、不整地など徒歩機動が困難かつ敵砲迫火力の顕在地域における素早い移動手段、こうしたもろもろの運用にM-113が効果を発揮しているという。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
73式装甲車の写真で代用しているのですがM-113装甲車のわだいをひとつ。
地いき防護任務において、近年陳腐化したと思われてきたM-113装甲車がウクライナ軍において高く評価されているとのこと。M-113装甲車はトラック用エンジンをアルミ合金製は小型車体に搭載した装甲人員輸送車で、装甲防御は軽機関銃と砲弾破片に耐える程度、機動力は第三世代戦車に随伴できない水準となっていますが。
M-113装甲車は第三世代戦車に随伴する機動力が無く、また防御力も劣る事から過去の装備であるとされた一方、ウクライナ軍は後世作戦を含めた多種多様の戦場に投入しています。その背景には供与された装甲車の中でM-113がもっとも数が多かった、派生型を含めて、という視点が有るのでしょうが、注視すべきは運用環境というもの。
第三世代戦車が最大の速力を以て攻撃前進するものは、冷戦末期にアメリカ軍が構想して装備体系を整える事で具現化させたエアランドバトルに対応させるにはM-113は能力不足であり、かえてM-2装甲戦闘車が開発されているのですが、ウクライナ軍は70km/hで毎時数十kmを進むような後世作戦をそもそも実現させる計画がありません。
エアランドバトルも、アメリカ軍は当初から欧州地形では河川など地形障害があるために、工兵を相当近代化する必要性を一部部内から指摘されていたものの具体的有効策を持っておらず、湾岸戦争のような地形障害の無い地域での成功例を過度に評価しているのではないか、とも考えられるのです。こうしたなかでM-113装甲車の利点がある。
安価であり数が揃えられるという利点は、また孤立した陣地防御への救援、陣地から陣地への陣地変換において過去の要塞線であれば地下鉄や軽便鉄道などを構築していたきょりの移動への装甲車の利用、不整地など徒歩機動が困難かつ敵砲迫火力の顕在地域における素早い移動手段、こうしたもろもろの運用にM-113が効果を発揮しているという。
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