北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【防衛情報】国際航空宇宙展2024,三菱重工CCA無人戦闘機構想とGCAP次期戦闘機,Fixed-Wing-VTOL-UAV

2024-12-03 20:11:00 | 先端軍事テクノロジー
■防衛フォーラム
 今回は少し間が開きましたが2024国際航空宇宙展の続報について。

 イギリスと日本及びイタリアが開発中のGCAP次期戦闘機について、2024国際航空宇宙展にその十分の一規模の模型が公開されました。GCAPグローバル航空戦闘プログラムは航空自衛隊のF-2戦闘機後継機を模索するとともに、イギリスとイタリアのユーロファイター2000タイフーン戦闘機の後継機を開発するものです。

 GCAP次期戦闘機について、三菱重工とBAEシステムズ社およびレオナルド社が参加していますが、今回公開されたものは十分の一水準の模型であり、実物大モックアップを展示できる状況ではない事が一つの象徴的出来事であるのかもしれません。事実、2024年7月にはイギリスのスターマー新政権が計画参加を見直す可能性を示唆しました。

 モックアップは、実際、イギリスは独自開発を模索していた時代、テンペスト戦闘機の実物大モックアップを早々に公開しています。イギリスはサウジアラビアの開発参加を示唆している一方、第三国輸出に消極的な日本の方針があり、具体的な機体形状をモックアップで示すことができないという現状を示唆しているのかもしれません。■

 三菱重工はCCA無人戦闘機構想を発表しました。これは東京ビッグサイトで開催されました国際航空宇宙展において模型とともにその運用の方向性を示すCG画像が公開されたもの。機体形状はいわゆる滞空型無人機ではなくステルス性に配慮したもので、ボーイングオーストラリアが開発したロイヤルウィングマン無人僚機をおもわせるもの。

 CCA無人戦闘機の運用として、有人戦闘機からの指示を受けミサイルを発射する、という運用が示されていました。これはステルス戦闘機がミサイルを発射する際、ウェポンベイを解放した瞬間にRCSレーダー反射面積が顕著に増大し敵対勢力に発見される懸念があったものを、管制は有人戦闘機、危険な発射は無人機、と任務を分けた構図といえる。

 CCAは一種の無人僚機として運用されるようですが、三菱重工が展示した模型ではエンジン部分に推力偏向用のコンダイノズルが設置されている様子が確認されることから、一直線に飛行するのでは無くある程度有人戦闘機に随伴することを想定した機動力が付与されることが前提とされ、日本版MQ-28ゴーストバットを目指す機体といえるでしょう。■

 日本飛行機は自衛隊V-BAT無人機導入を支援するもよう。東京ビッグサイトにおいて行われました国際航空宇宙展2024では航空機部品製造や航空機定期整備を担当する日本飛行機が、アメリカのシールドAI社が開発したV-BAT垂直離着陸型無人機の運用支援、予備部品製造やシステム維持と教育支援などの面で自衛隊に役務を提供出来ることを示した。

 V-BATはテイルシッター型VTOL無人機といわれ、全幅の大きな主翼を有するもののロケットのように発着は垂直に倒立して行うといい、これによりVTOL型無人機の課題であった滞空時間の短さを主翼により大きく解消するとともに、カタパルトのような発着装置を必要とせず、20分程度で発進準備が可能となる利点、自衛隊では艦上試験も行われている。

 V-BATの性能は巡航速度98.2km/hで滞空時間は10時間、全備重量は56.7kgで11.3kgまでの各種センサー搭載能力があり、テリリウム社製赤外線センサーやホダッチ社製複合光学装置、IMSAR社製NSP-3合成開口レーダ装置、またシールドAI社が開発中のAIシステムを搭載することで自律飛行などが可能になるもよう。■

 三菱重工は二機種のFixed-Wing-VTOL-UAVを発表しました。東京ビッグサイトにて開催された国際航空宇宙展2024の会場においてモックアップを公開、大型機と小型機を発表しています。興味深いのは大型機も小型機も航続距離と巡航速度が同じという点で、航続距離1000km、巡航速度100km/hにより移動することが可能となっています。

 機体形状は胴体後部に推進装置を搭載し逆V型尾翼構造を採用、一見バイラクタルTB-2の後部形状を彷彿とさせるものですが、この逆V型尾翼構造の桁部分に垂直離着陸用の補助ローターを設置しており、狭隘地域での発着が可能という。小型VTOL-UAVについては既に名鉄海上観光船を利用した後部特設甲板への発着試験に成功しています。

 名鉄海上観光船への発着は、発着地にQRコードを描いた発着パッドを無人機が認識して自動着陸するというもの。なお、航続距離も巡航速度も同じ大型機と小型機ですが、相違点はペイロードで、小型機にはペイロード5kg、大型機のペイロードは20kgとなっています、これは輸送能力の多寡というよりも搭載センサーというべきなのでしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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ウクライナ情勢-ロシア軍はH15号線を西進,ドニプロペトロウシク州最南東部への進出をはかる可能性

2024-12-03 07:00:25 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 ウクライナ情勢について情勢が厳しくなりつつあります。

 ロシア軍はドニプロペトロウシク州最南東部への進出をきす可能性が高い、ISWアメリカ戦争研究所11月24日付ウクライナ戦況報告によれば、ロシア軍は9月以降、ウクライナ南東部のポクロフスクとクラホフとヴフレダール及びヴェリカノヴォシルカへの進出を強化、クラホフでは包囲機動を展開しており、1103平方kmの占領地を拡大している。

 ウクライナ南東部でのロシア軍行動はドネツク州全土を占領するという目的を達成する前段階としてドニプロペトロウシク州の占領を進めているとISWは分析していて、今後の行動は幾つかが推測できるという。一つはロシア軍がこのままヴェリカーノヴォシルカ南地域において迂回機動をとり集落を包囲する、兆候としてはこれが第一だ。

 今後の行動としては、ロシア軍が南からクラホフ西方のアンドリイフカへ進出しクラホフ近郊に展開するウクライナ軍部隊を包囲し前線を安定化させる。もう一つの可能性はロシア軍がセリドブからアンドリイフカ方面へ西に接近経路を確保することでクラホフ北側のウクライナ軍連絡路に圧力をかけ主導権を握る、というものです。■

 ロシア軍はクラホフ東部H15道路沿いに進出を強化している、ISWアメリカ戦争研究所11月25日付ウクライナ戦況報告によれば、ロシア軍はヴェリカーノヴォシルカを包囲するとともにドニプロペトロウシク州東部とザポリツィア州を結ぶ主要道路H15号線沿いの前進をつづけているとのこと。またその進出速度も高まっているという。

 H15号線はこのままロシア軍が西進した場合、ダチュネとアンドリブカに達する。ただ、ウクライナ軍の戦線崩壊を意味するものではなく、その根拠としてロシア軍は現在、戦場において機動戦を展開するだけの機械化装備を回復していない事が挙げられるとのこと。一方でロシア軍はクピャンスク北方においても前進を続けている報告がある。

 クピャンスク北方での浸透は、ロシア軍がオスキル川の渡河に成功したと発表したためです、ただ、ISWアメリカ戦争研究所はオスキル川渡河を確認していないとしていますが。この点について、ウクライナ軍部隊指揮官の話として、この地域ではロシア軍に対しウクライナ軍は1:5の割合で損耗を強いているとしつつ、後退を認めています。

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【防衛情報】防衛装備庁技術シンポジウム,FTB無人実証機研究試作2025年11月初飛行予定とHPM電磁波装備早期実用化

2024-12-02 20:08:53 | 先端軍事テクノロジー
■防衛フォーラム
 防衛装備庁技術シンポジウムの話題を。

 防衛装備庁はAI搭載FTB無人実証機の研究試作を推進中である、これは防衛装備庁が開催した防衛装備庁技術シンポジウムにおいて発表されたもので、三菱重工が主契約企業として2025年末の初飛行を目指し開発しているとのこと。この無人機は2022年より防衛装備庁が、無人機へのAI搭載技術の研究試作、としてすすめられていたもの。

 FTB無人実証機は、戦闘型と偵察型を開発していると好い、防衛装備庁技術シンポジウムにおいてはイメージ図が公開、双発型でエンジンはフェアチャイルド社製A-10攻撃機のように胴体上部に離隔して二基のエンジンをそのまま搭載している構図、戦闘型と偵察型は胴体部分とエンジン部分を共通モジュールとして開発し共用するという。

 防衛装備庁が発表したイメージ図には、FSX初号機のような白地に赤色の試作機塗装を採用している。主翼部分と尾翼部分をモジュール化しており、双方の取り替えも可能、具体的には偵察型については主翼を大きくとり、滞空時間を延伸、戦闘型については機動性を重視する、ただ、管制システムを司るAI人工知能については双方ともに共通させる。■

 防衛装備庁のAI搭載FTB無人実証機について。防衛装備庁によれば全長については3mを超える程度、戦闘型は全幅が2m、偵察型は全幅が3mを超える程度、これはTACOM多用途小型無人機が全長5.2mと全幅2.5mであったことと比較するとかなり小型となっていて、TACOMのように戦闘機などに搭載し長距離を進出するのかについては不明です。

 戦闘型と偵察型は、ともに機首部分にEO/IR電子光学/赤外線センサーを搭載し、偵察型についてはSAR合成開口レーダーを搭載することも視野に開発を進めているという。令和六年現在の開発状況は細部設計段階、令和七年度にはFTB無人機製造と管制装置の製造を行い、11月には初飛行を予定、続いて機能確認を令和七年内に行うという。

 飛行試験が所内試験として令和八年から令和九年に掛け実施される。三菱重工は戦闘支援無人機を国際航空宇宙展において模型として展示させていますが、防衛装備庁技術シンポジウムにおいて公開されたイメージ図とは形状が大きく異なる。防衛装備庁はAI自立型無人機としてアメリカでF-16を無人化したX-62Aなどの事例を併せて紹介しました。■

 防衛装備庁防衛技術シンポジウムにおいて、防衛装備庁が開発を進めている無人機迎撃用HPM電磁波装備の開発状況が発表されました。現在は管制装置および空中線装置と運搬車の研究施策が令和8年までの計画で進められています。無人機への対策は攻撃手段だけでは無くISR情報収集警戒監視偵察任務に用いられ、情報優位を脅かします。

 ロシアウクライナ戦争ではウクライナ軍がブコベルAD電子妨害装置や同志国から供与されたアメリカのIXI-EW社製ドローンキラー、リトアニアのNTサービス社製EDM4Sなどが使用されており、またロシア軍もR-330BMV電子妨害装置やR-330Zhジテリ電子妨害装置が使用されていますが、これらは管制用電波を妨害する電子妨害装置となっている。

 自衛隊も導入を検討するイスラエルIAI社製ハロップ徘徊式弾薬などはレーダーなどを逆探知する自爆用務神亀となっていて、この種の航空機は管制電波を妨害するだけでは阻止できない、こうした背景から防衛装備庁ではHPM電磁波を利用した対無人機システムの開発を進めているとのこと。最終的には単一車両の自己完結化を目指している。■

 防衛装備庁はHPM電磁波装備の早期実用化を目指している、防衛装備庁技術シンポジウムでは、近年、自爆型無人機の広範な使用が脅威となっている現状を紹介し、電磁波装備、高出力マイクロ波による迎撃能力の開発を急いでいます、具体的には令和4年から研究を進め、また令和6年からは無人機にHPM発生装置を搭載する技術研究を進めている。

 計画では車両搭載HPM研究は令和9年までに完了し、令和10年よりHPM車両搭載型の開発を実施、令和13年までに完成させる見通しであり、またドローン搭載HPM発生装置も技術研究を令和10年までに完了し、令和11年よりドローン搭載HPM技術の実証に進むという。現在は、複数のHPM発射装置と電源車及び管制装置を地上展開させる構想です。

車両搭載HPMは重要施設防護を念頭としていて、HPM発射装置は牽引式のものと車載型と複数の発射装置を開発、発射には電力のみで対応できるために低コストであるとともに弾薬補給の必要が無いということ、また光速で瞬時に制圧できるという。ドローン搭載HPM装置は近距離用で地上配置式との併用を想定しているとされています。

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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌-名古屋,名古屋駅東海道本線ホームは冷やしきしめん-名古屋駅の密かな愉しみ

2024-12-02 07:48:20 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 美味しいものが高価だとは限らない。美味しいというものは日常の中に隠れているものも多くふとそういうものと巡り合うと日々が愉しくなるのでしょうね。

 京都人の密かな愉しみ、というNHKドラマが有りまして、主演俳優さんが大好きな団さんでしたので、楽しみにしていましたがこじんとなられてしまった。さて、今回は愛知県の密かな楽しみ、そんなもじったような話題で申し訳ないのですが、お楽しみの話題を。

 味噌カツに台湾ラーメンと名古屋は色々美味しいものがある、ひつまぶしなんてのも美味しいのですがそういうだけあって鰻も旨い、けれども時間が限られる時は、折角名古屋に来たのに、というときもある。そういう時には新快速のように早い名古屋グルメが。

 名古屋といえば、きしめん、そう、あのフィットチーネのうどん版のような平たい麺は独特の食感、出汁とよく馴染むと共になにか具材を乗せている時に天麩羅でもなんでもいいのですけれども、邪魔せずに麺を啜る時に上に乗ってくれるのですよね、おいしい。

 きしめんの名店、いろいろあるようですけれども間違いないなあというお店ならば、わたし個人の感覚としては、名古屋駅のホームにあるんじゃあないか、とおもうのです。駅そば佳代、と思われるかもしれませんが、ここでは蕎麦もうどんも少数派、きしめん。

 山菜きしめんのひやし。実はこれ、夏季限定なのでもう十一月となっては食べられないのだけレオも、名古屋駅のきしめんは、冷やしだと、薄く透明のように透けて歯応えも良くなるのですよね、そして熱いきしめんと違い薄いお皿に乗せられて、これもたべやすい。

 駅のホームのきしめん、ここは東海道本線上り線東京方面のホーム、そして名古屋駅というのはきしめん屋さんがホームに靴もあって、在来線はもちろん新幹線の方にもある、改札を出てもあるし、普通の椅子が置かれているきしめん屋さんも駅ビルにあったりする。

 ホームの立ち食いではあるのだけれども、数十秒で供されるきしめんをさっと頂くとともに出汁を愉しむ先に、ああ、名古屋にきたんだなあ、ということを実感します。幾つもあるきしめん屋さんも、不思議となにか味わいが違うような気もして、選ぶのも愉しい。

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【G3X撮影速報】岐阜基地航空祭2024事前訓練.飛実団イーグル航空自衛隊70周年記念塗装(2024-11-07)

2024-12-01 20:24:38 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■F-15記念塗装
 第一回の日にちが間違っていまして(2022-09-05)ではなく(2024-11-07)でしたので訂正です。

 エシュロン編隊で大編隊予行に参加した機体が進入してきた、これ中編隊で、実際に航空祭では大編隊と中編隊と小編隊を組む予定であるというのを知ったのはだいぶん後の話であったりします、そして本番に分けたいような青空が背景にある。

 G3Xで撮影したので、頑張れば望遠はもう少し伸ばせるのだけれども、EOS-7Dと連結して撮影するという、ちょっとした曲技的手法で撮影しているので、フレームに収まるように敢えてこう、広角で撮影し、はみ出さないようにしてみました。

 F-2初号機が編隊を旋回へ。二台のカメラで撮影するというのは万一の際の保険という意味合いがある、レンズ接点不良とかで一瞬でも撮影できないときには、もう一台がバックアップに回るのだ。もちろんAF値とかTV値の錯誤にもバップアップが。

 70周年特別塗装機も編隊に並ぶ、実は二台のカメラを並べてボアサイト調整を行っているのだけれども、上下の調整が構造上できないので、望遠端を活かすのが難しい、でもこれ、もう少し望遠で撮影したかった、という角度で仕上がりました。

 C-1FTBの機動飛行、編隊飛行とともに今年の航空祭の主役はこのC-1FTB,岐阜基地航空祭の事前訓練はこの後に予行とそして総合予行となりまして、総合予行では無いのだけれども前日訓練となりまして、その後で本番になるという感じの流れ。

 銀ちゃんの愛称でも知られる、というか勝手に地元では親しまれているのかな、と思ったらば、このC-1FTBは入間基地航空祭にも展開してC-1輸送機2号機とともにならんだ際にも銀ちゃんと呼ばれていた。岐阜のほかに埼玉でも呼ばれていたならば。

 C-1輸送機の凄いところは、戦闘機として設計を勘違いしたのではないかというほどに機動性に優れているところ。後継機としてC-2輸送機が開発されているけれども、大きい分数はそこまで不要だろう、と飛行隊定数が減ってしまったのが残念だ。

 C-2輸送機、機体規模は大きくなったけれども、それ以上に世界地図に示す自衛隊の任務範囲も大幅に増大しているので、そう、飛行隊定数を8機とせず、C-1輸送機時代の12機を維持する必要があるように思う。即応機を確保しなければならないから。

 機動性、急降下して滑走路へ入ってゆく様子、本番でこの機動の意味がわかった、滑走路が塞がっている場合でもSTOL性能、短距離着陸出来る能力を発揮すると無事着陸できる、という、そんな展示が行われたのだが、このときは知るよしも無い。

 輸送機の任務は近年増大している、邦人救出任務は今年もレバノンで実施、自衛隊が任務を完了した後でベイルート国際空港周辺は事実上の戦闘地域になっている、昨年はガザ戦争勃発、アフリカ地域での邦人救出のための邦人輸送も行われている。

 C-1輸送機、実のところこの機体は航続距離の関係から邦人救出任務には実績が無い、設計された当時は沖縄返還前だったので、社会党に外国へ侵略用だと批判され航続距離がもの凄く短くなった、が、その分速度を強化して、時間あたりの輸送力を高めたが。

 沖縄返還後は、もともとC-1は8tの装備を輸送できるのだけれども、那覇まで飛べないでは話にならないので機内に燃料タンクを増設して航続距離を延伸した沖縄型、という改造型を開発した、けれどもその結果、搭載能力は6.5tまで減ってしまったのですが空輸の一翼を担いました。

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【G3X撮影速報】春日井駐屯地創設57周年記念行事(6)戦車回収車-第10後方支援連隊で現役(2024-07-07)

2024-12-01 20:00:59 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■再会!78式戦車回収車
 74式戦車が全廃された際に戦車回収車も無くなったのだと思いましたが春日井の火器車両直接支援中隊にて運用されていました。

 78式戦車回収車が未だ現役だったのか、今年の春日井駐屯地祭は、今頃の季節となると、あの夏の暑さが懐かしい、とか言いまわる方がいるようですが、冗談じゃアない、できれば夏も温度計が35度くらいまでにしてほしい、とおもいつつ、熱い中行った。

 41度と気温が凄いことになっていて、41というと空母ミッドウェーの艦番号だが護衛艦はるな艦番号下二桁も41で縁起がいいなあ、と考えるころには熱中症一歩手前だったと考えるべきなのでしょうが、そんななかで78式戦車回収車が残っていたのを観れたのは。

 戦車回収車、てっきり74式戦車とともに廃止されたものと思っていましたが、重装輪回収車の不足を補うためなのか、そもそも重装輪回収車は14.5tの96式装輪装甲車を改修する事が目的の装備ですので、26tの機動戦闘車を回収できるのか、と思わないでもない。

 オランダ軍は戦車を全廃したあと、1000両以上あった戦車を全廃した後でも戦車回収車は維持していたという話を思い出しまして、装甲回収車の有用性というものが一定程度あるのだろうと思いつつ、思えば装輪装甲車が各国で増える中、回収車は新型があまり。

 16式機動戦闘車、しかし、結局回収車として78式を維持しているのだし、現在のロシアウクライナ戦争を見ればカタい車両の重要性、あと何より92式地雷原処理車が障害除去した後の不整地を機動戦闘車は踏破できないのだから、野戦で使うには限界がある。

 74式戦車の車体に16式機動戦闘車の車体を載せれば、もう74式戦車の車体は目いっぱい使っているのでガタがきて思う存分走ることは無理だと分かるのだけれども、例えば共通装軌式車両、89式装甲戦闘車後継の車体に16式の砲塔を載せてみては、とは思う。

 M-10ブッカー、アメリカ陸軍はとうとう、TOWミサイル搭載のハンヴィーでは任務が対応できないとして、ASCOD装甲戦闘車の車体に105mm砲塔を載せたM-10ブッカー装甲機動砲を正式採用した、歩兵旅団戦闘団の標準装備になるという装備の重さは38tだ。

 春日井駐屯地祭は熱かったけれども、78式戦車回収車がまだ第10後方支援連隊に配備されているということが分かっただけでも、これは熱いのを乗り越えてやってきた甲斐があった、というものなのかもしれない、けれども来年は熱くない季節にやってほしい。

 トラックの車列、駐屯地祭は何処の駐屯地も規模縮小が凄いという話を聞きまして、特に北海道では顕著らしい、駐屯地を空けずに市街パレードで終わるところもあれば、特科中隊は2個あるのに中隊旗だけは2振り参加したものの自走榴弾砲は1両のみ、とか。

 モータープールにずらりと並ぶトラック、単なる3-1/2tトラックなのだけれど、観閲行進に参加した車両を考えるとこの並んでいるトラックの数は凄い、改めて、式典に参加している車両というのは全体の本のほんの一部なのだなあ、ということを実感して。

 3-1/2tトラック、サントンハントラック、と読むのだけれども、どうしても私の世代は73式大型トラックという旧称で呼んでしまう、が、これ昔は普通科の機械化が進まない時代は24名を後ろに載せられるこの車両は普通科連隊機械化を支えていた車両だ。

 高機動車に軽装甲機動車が配備され、3-1/2tトラックは純粋な輸送装備となったのだけれども、現在の陸上戦闘を考えれば普通科部隊の装甲化は必須、有事を直視する体制を目指すならば、後方支援連隊の活躍がますます重要に、と思いつつ駐屯地を後にしました。

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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌-横須賀,ニューヨークベイクドチーズケーキのホンモノはネイビーの街で

2024-12-01 18:11:22 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 横須賀地方総監部から徒歩圏内のスイーツの話題だよ。

 横須賀にはホンモノがある。とまあこんな書き出しにしますと、漸く総監部グルメ日誌というタイトルが、実際には総監部を出て徒歩十五分と特急で二時間、とか新幹線で一時間半とかパチモノぐるめ特集だったのを自白するのか、といわれるかもしれませんが、違う。

 ニューヨークベイクドチーズケーキ。ホンモノだ。なにしろここは対岸が西海岸なので東海岸のニューヨークは地球の裏側に近い場所だけれども、しかしまあ、これだけ米艦が前方展開している横須賀なのだから、多少はニューヨーカーの来店という方もいるだろう。

 チーズケーキのしっとり感とともに、これも甘酸っぱい、アメリカ本土ならばもっと甘さを中心にしたスイーツ、文字通りの甘さがあふれる中で抑え目なのだろうか、ここにバニラアイスクリームがそっと、というには大振りだけれど、添えられて甘みに冷たさを。

 ホンモノ、と書きましたのはとある基地のある街の小さなレストランで待ち合わせをした際、小腹を満たすと共に知っているメニューがニューヨークベイクドチーズケーキだけだったので、注文してみると、これはもう、変な、無理に合せようとしたような怪物が。

 イソカゼチーズケーキとかヒエイチーズケーイというようなケーキもどき的な名前でも関しているならば兎も角、変に小腹が減っている時に出てきたら調子が悪くなってしまった、名古屋のマウンテンのように変なメニューが出てくると最初から知っているならば別だが。

 横須賀のどぶ板商店街、海軍時代から伝統ある街並みにペリーさん食堂、開国シテクダサイヨー、という感じの店内には海軍カレーも横須賀ネイビーバーガーも並ぶお店、もちろん夜にはスコッチもバーボンもある、そしてそれはどれもホンモノ志向の逸品なのですね。

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【京都発幕間旅情】東日本旅客鉄道E-653系電車国鉄塗装,こだま色は485系時代ひたち号の思い出

2024-12-01 07:00:22 | コラム
■こだま色のE-653系
 特急こだま号とは東京から大阪までその日の内に往復できる事から木霊のように帰ってくる高速度を誇示するべく名づけられたもの。

 E-653系電車国鉄塗装、国鉄塗装というよりもこの塗装は、こだま色、こだま号といえば東海道新幹線を思い浮かべる方も多く1950年代の東海道本線沿線生まれの人でも特急こだま号は知らないという事が増えていて、これはちょっと驚いている。

 151系電車が特急こだま号の車両となっていて、これはボンネット型の特急電車、E-653と何となく形状が似ていて、この車両がそのまま485系という、京阪神だとL特急雷鳥で有名な車両が使われていました、そしてこのE-653系電車の特急ひたち号も。

 ひたち号、E-653系が導入されたのは1998年なのですけれども、E-653は485系の代替という位置づけでもあり、こだま色が採用された、ということ。そしてこの塗装は東海道本線電化という重要な転換点を象徴する塗装でもあったのですね。

 東海道本線電化完了は1956年です。戦前は電化していなかった、というのも陸軍省が軍需輸送を想定し、電化した場合は空襲などにより架線破損が輸送を妨げる可能性があるとして反対したためで、それまで蒸気機関車や戦後はディーゼル機関車、気動車が。

 こだま色は、先ず電化していない区間ではブルートレインや、客車方式では、ぶどう2色という塗装が用いられ、これは蒸気機関車からの煤やばい煙で汚れる為で、気動車も同様に煤が目立たない色が求められた、が、電車特急はその心配がないということ。

 E-231系、現在では気動車さえも少数派となり、線路や架線からの錆のほうが車体を汚す原因となるのですが、これらを含めて汚れが目立たない色、というのが、こだま色だったのですね。なお、新幹線が白いのは旅客用気動車が皆無である為でもあったりするのですね。

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【G3X撮影速報】今津駐屯地創設72周年記念行事(3)第3偵察戦闘大隊の観閲行進(2024-09-21)

2024-11-30 20:11:19 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■第3偵察戦闘大隊
 戦車大隊2個と全般支援の4個中隊編成の特科大隊が駐屯していた今津駐屯地はいまやむかし。

 第3偵察戦闘大隊の観閲行進が始まりました、第3師団祭でもこうした行進が行われ、一方で戦車大隊時代には配備されていた96式装輪装甲車が観閲行進には出てこなかった故、管理替えとなったのかな、と不安になりましたが、ここでは端にいました。

 大隊本部の車両、補給小隊などが加わります。普通科連隊の本部管理中隊ですと、情報小隊が本部に含まれていて斥候なんかを担当するのだけれども、偵察戦闘大隊だと情報省対はいらないよね、と。レーダー情報小隊などは必要なのだけれども。

 82式指揮通信車を先頭に。将来的にはこの車両もパトリアAMV装甲車に切り替えられるのだろうなあ、と思いつつそんななかで物価高騰と資材高騰を受け日本製鋼が防衛装備用新工場建設を断念したという一報が、82式指揮通信車の減勢の中そんなはなし。

 偵察中隊の観閲行進、偵察戦闘大隊という新部隊となったのだけれども偵察中隊の編成は偵察隊の頃と同じ。偵察戦闘車と、あとはハーケイ軽装甲車が軽装甲機動車の口径に配備されると、それなりに偵察隊の陣容は変わってくるのだろうけれどもまだ先だ。

 87式偵察警戒車は25mm機関砲により威力偵察をおこなう装備ですがなにぶん設計が1980年代のものですので正面装甲なども1980年代の発想、すると装甲防御力も2000年代の機関砲弾に耐えるような設計思想では無く、残念ながら過去の装備というもの。

 軽装甲機動車と偵察オートバイとともに。日本の国土では隠密性の高い偵察オートバイは敵に見つからない装備と謂うことで欠かせない装備なのだけれども、カルフェックスやNTCなどアメリカ本土に持って行くと偵察機材を積めず広すぎて苦労するようだ。

 偵察オートバイ、世界を見るともう偵察オートバイというものの任務領域はなくなって、イギリスのSASなんかはオフロードバイクも使っているけれども同時にクワッドバイクを使っている、浸透作戦を考えると使い道は大きいのかなあ、とおもったり。

 偵察中隊の行進、偵察オートバイと軽装甲機動車と偵察警戒車、そして地上レーダ装置が後ろに。偵察は相手の前衛を突破して敵対戦力の能力を推し量る任務なのだけれども、この戦力で威力偵察、前衛を突破するのはなあ、と少々不安にはなるのだけれど。

 偵察戦闘車が導入されると、大分変わるのだろうなあ。ただ前衛を突破するならば第7偵察隊のように90式戦車でも配備するとか、あとは即応機動連隊くらいの戦力がなければ、前衛の対戦車ミサイルなど現代戦の火力ははあまくないのだけれど。

 無人機、これも全般的に導入してゆかなければならないのだろうと思う、このところ災害対策用として多数が導入されているけれど、最近はスマートフォン型のタブレットをボディーアーマーに一体化させる装備があるもので、米軍とかが装備しているもの。

 87式偵察警戒車は、重要な設計の特色として斥候員2名が乗車できる区画がある、結局敵に戦車がいた場合はこれでは無理なのだなあと思いつつ、イギリスのエイジャックス装甲偵察車のような装備が必要かと思ったが、エイジャックスそのものが、なあ。

 エイジャックス装甲偵察車は騒音と振動が凄い、気が狂うほど凄いというイギリス陸軍の評価があって、ASCODという完成した装甲戦闘車を無理に42tまで装甲を強化したもので駄目になったという、けれどもあれくらい前衛突破には装甲は必要なのだろう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌-東京,丸ノ内-東京駅前の新丸ビルはカフェラウンジのひととき

2024-11-30 14:11:26 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 東京って総監部は無いけれども本省があるんだ。

 横須賀地方総監部から横須賀駅を成田空港行か木更津行の総武線直通快速電車に乗って一時間少々先に行きますと東京駅、新幹線だとプラス数十分の所要時間で京都駅から東京駅に到着するというから凄い時代なのだけれども、今回も東京駅前新丸ビルの話題を。

 カフェラウンジトリコロール、三色旗を意味するトリコロールは、エスカレータ周辺に深々としたソファーやテーブルが並んでいまして。しかしなんだかなあ、と思うのは丸ノ内は四条よりも、というか四条でもう少し踏み込んでほしい小物が豊富に並べられている。

 新丸ビルは、ちょっと重いものを買ってしまっても、駅前が豪雨でも、地下道で普通に新幹線ホームまで濡れずに移動できる、もっとも、しつこく飛び込み営業っぽいのが名刺交換を迫ってきたので、今度はブローニングハイパワーのガスブロウバックガンが必要か。

 珈琲とともにショコラトルテのケーキを注文しまして、これ、しっとりというよりも粘りけがチョコレートクリームの濃厚さをなにより語っていまして、押しつぶすようにフォークで削り分けて口に入れますと、成程と納得する様な甘さと不思議な苦さが調和して。

 ショコラトルテとともに珈琲は、これはもう砂糖もミルクも省いて馥郁とした苦味がくんと迫る味わいの奥に、次のチョコレートの甘みを期待しつつふうと一呼吸し、いやもう一口珈琲を口に含んでさてさて、次にはお水で口を改めてチョコレートをいただく。

 新丸ビル、このビル一つとって贅沢な空間の使い方だと。考えると東京は東京駅から宮城まで、距離は京都駅から御所までより近いけれども東京遷都の後に広大な大名屋敷を再開発した関係で空間に余裕があるのか、この広々した空間を見上げてふと思いました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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