■飛行教導群F-15J華麗な飛行
小松基地航空祭2018飛行展示の様子を今回は特に飛行教導群機動飛行に焦点を当てて紹介しましょう。
大空に舞うF-15イーグルの威容、空中戦で未だ無敵の神話を残すアメリカ製戦闘機、この機動飛行を撮影する為に小松基地航空祭へ進出する、という方は多いのではないでしょうか。この日は予報が雨天か曇天となり、ヴェイパーを曳いた機動飛行が冴えわたります。
機動飛行、実は俊敏鋭利な機動飛行は、順光の撮影環境を得られます小松基地航空祭会場よりも、小松空港展望台や小松空港駐車場付近の方、捻った瞬間の迷彩が施された機体上面を明瞭優美に撮影する事が可能です。言い換えれば、これが撮影位置を迷う理由の一つ。
飛行教導群、航空自衛隊のアグレッサー部隊、つまり仮設敵部隊です。要するに全国の航空自衛隊戦闘機部隊へ実戦的訓練への敵役として空中戦闘の実指導を行う部隊で、部隊は、垂直尾翼にはコブラの紋章が描かれ、航空自衛隊最強部隊としてこの地に君臨しています。
イーグルの独特の迷彩はアグレッサー部隊として一見して敵役である、空中でも即座に飛行教導群だ、という事が分かるように強調されているものでして、小松基地航空祭2018では飛行教導群の新しいアグレッサー塗装と特別塗装の機体が飛行展示へ初参加しました。
戦闘機は近年、加久藤先頭から長距離ミサイル戦闘へ移管している為に従来型の格闘戦は不要となりつつある、として1960年代にスパロー空対空ミサイルが実用化された際に米空軍にて提唱されたのですが、ヴェトナム戦争においてこれは間違いである事を知らされる。
ミサイル時代はスパローからAMRAAMと射程は180kmもの長距離を隔てて戦闘を展開する21世紀となりましたが、電子戦技術の日進月歩の進展とステルス機の時代により、基本的な戦闘機搭乗員の技術として絶対に不可欠、航空自衛隊は考えている、故に部隊がある。
小松基地の新しいイーグル飛行隊として展開していますが、その背景には日本海に航空自衛隊最大規模の訓練空域が確保されており、航空戦闘を模擬するには良好な訓練環境が整っている点が飛行教導群の小松展開の背景にあります。ただ、小松基地展開は最近のこと。
新田原基地、もともと飛行教導群は長く新田原基地へ展開していました。更に遡りますと、その前には築城基地にいたといいますか築城基地で創設されたのですがその後に移駐、新田原基地は宮崎県で築城基地は福岡県、要するに九州時代が長かった、という事ですね。
T-2練習機、三菱重工を中心に日本が初めて国産開発しました超音速機を飛行教導群は創設当時の飛行教導隊にて運用していました。アクロバット飛行にも対応するT-2の飛行特性は、MiG-21戦闘機と共通性、日米共同訓練の際に言われており、これを反映したのでしょう。
Su-27戦闘機、ロシア空軍がソ連空軍時代に開発した新世代の制空戦闘機は戦闘行動半径が大きく、その運用特性はF-15と共通する部分がある、こう考えられたのでしょう。航空自衛隊はT-2練習機に代わる飛行教導隊の新たな専用機に貴重なF-15戦闘機を捻出しました。
F-15のアグレッサー迷彩を撮影する為に、当方も遠く新田原基地へ進出した事がありましたが、小松基地では航空自衛隊戦技競技会も実施され、また巡回教育訓練も実施されています。それでも毎年航空祭で、という訳にはいかず、小松移転は朗報といえたものですね。
小松マジック、という表現がありまして、白山のくくり姫に愛されているが如く、小松基地航空祭は荒天予報でもなんとか航空祭当日の天候は雨天を回避できる、嬉しいものです。この日も本当に悪天候の予報でも、飛行展示の最中は好天に恵まれ好い写真が撮れました。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
小松基地航空祭2018飛行展示の様子を今回は特に飛行教導群機動飛行に焦点を当てて紹介しましょう。
大空に舞うF-15イーグルの威容、空中戦で未だ無敵の神話を残すアメリカ製戦闘機、この機動飛行を撮影する為に小松基地航空祭へ進出する、という方は多いのではないでしょうか。この日は予報が雨天か曇天となり、ヴェイパーを曳いた機動飛行が冴えわたります。
機動飛行、実は俊敏鋭利な機動飛行は、順光の撮影環境を得られます小松基地航空祭会場よりも、小松空港展望台や小松空港駐車場付近の方、捻った瞬間の迷彩が施された機体上面を明瞭優美に撮影する事が可能です。言い換えれば、これが撮影位置を迷う理由の一つ。
飛行教導群、航空自衛隊のアグレッサー部隊、つまり仮設敵部隊です。要するに全国の航空自衛隊戦闘機部隊へ実戦的訓練への敵役として空中戦闘の実指導を行う部隊で、部隊は、垂直尾翼にはコブラの紋章が描かれ、航空自衛隊最強部隊としてこの地に君臨しています。
イーグルの独特の迷彩はアグレッサー部隊として一見して敵役である、空中でも即座に飛行教導群だ、という事が分かるように強調されているものでして、小松基地航空祭2018では飛行教導群の新しいアグレッサー塗装と特別塗装の機体が飛行展示へ初参加しました。
戦闘機は近年、加久藤先頭から長距離ミサイル戦闘へ移管している為に従来型の格闘戦は不要となりつつある、として1960年代にスパロー空対空ミサイルが実用化された際に米空軍にて提唱されたのですが、ヴェトナム戦争においてこれは間違いである事を知らされる。
ミサイル時代はスパローからAMRAAMと射程は180kmもの長距離を隔てて戦闘を展開する21世紀となりましたが、電子戦技術の日進月歩の進展とステルス機の時代により、基本的な戦闘機搭乗員の技術として絶対に不可欠、航空自衛隊は考えている、故に部隊がある。
小松基地の新しいイーグル飛行隊として展開していますが、その背景には日本海に航空自衛隊最大規模の訓練空域が確保されており、航空戦闘を模擬するには良好な訓練環境が整っている点が飛行教導群の小松展開の背景にあります。ただ、小松基地展開は最近のこと。
新田原基地、もともと飛行教導群は長く新田原基地へ展開していました。更に遡りますと、その前には築城基地にいたといいますか築城基地で創設されたのですがその後に移駐、新田原基地は宮崎県で築城基地は福岡県、要するに九州時代が長かった、という事ですね。
T-2練習機、三菱重工を中心に日本が初めて国産開発しました超音速機を飛行教導群は創設当時の飛行教導隊にて運用していました。アクロバット飛行にも対応するT-2の飛行特性は、MiG-21戦闘機と共通性、日米共同訓練の際に言われており、これを反映したのでしょう。
Su-27戦闘機、ロシア空軍がソ連空軍時代に開発した新世代の制空戦闘機は戦闘行動半径が大きく、その運用特性はF-15と共通する部分がある、こう考えられたのでしょう。航空自衛隊はT-2練習機に代わる飛行教導隊の新たな専用機に貴重なF-15戦闘機を捻出しました。
F-15のアグレッサー迷彩を撮影する為に、当方も遠く新田原基地へ進出した事がありましたが、小松基地では航空自衛隊戦技競技会も実施され、また巡回教育訓練も実施されています。それでも毎年航空祭で、という訳にはいかず、小松移転は朗報といえたものですね。
小松マジック、という表現がありまして、白山のくくり姫に愛されているが如く、小松基地航空祭は荒天予報でもなんとか航空祭当日の天候は雨天を回避できる、嬉しいものです。この日も本当に悪天候の予報でも、飛行展示の最中は好天に恵まれ好い写真が撮れました。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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