■自衛隊関連行事
いよいよはじまったゴールデンウィーク、桜花の季節から新緑の季節に移り変わった初夏の日差しの下で、今月はどういった自衛隊関連行事が行われるかを掲載したい。
2008年度五月期は、最初に米軍関連行事から。アメリカ海兵隊岩国航空基地での日米フレンドシップデーが五月最初の行事となる。空母航空団の厚木航空基地よりの移転を前に行われる行事ということもあり、マスコミからも注目の行事といえるだろう。横田基地(きくところでは普天間基地も)のような地上展示中心の一般公開とは異なり、飛行展示と機動飛行が展示されるエアショーだ。
陸上自衛隊の駐屯地祭関係では、第3師団の千僧駐屯地祭、第4師団の福岡駐屯地祭、第7師団の東千歳駐屯地祭、第14旅団の善通寺駐屯地祭などが注目。着上陸阻止、市街戦、対機甲戦、機動支援など、師団や旅団ごとに装備の相違がみてとれる、こういった点も注目というべきか。
陸上自衛隊航空部隊の行事として注目したいのは18日に実施される北宇都宮駐屯地祭と霞ヶ浦駐屯地祭だ。霞ヶ浦駐屯地祭では昨年AH-64Dが公式行事に初めて飛行を展示したことで知られる。栃木県と茨城県、同日開催ということで、今年も航空学校霞ヶ浦分校に配備されているAH-64Dの動向が気になったりするところ。
更に西部方面隊と中部方面隊では施設団の創設記念行事が、大久保と小郡で実施される。施設団というと、昔で言う戦闘工兵、建設工兵、築城工兵をひとつにした部隊で、なかなかの迫力だ。
海上自衛隊関連では、厚木基地のちびっこヤング大会と、鹿屋基地の航空基地祭。鹿屋航空基地祭は、エアーメモリアルという名称で知られ、P-3Cの機動飛行やSH-60J、練習ヘリとして運用されるOH-6D/DAの飛行展示で知られる。非常に興味そそられる内容だけに行ってみたいのだが、自家用車で鹿児島まで行くか、鹿児島駅からフェリー、バスを乗り継ぐ必要がある、というのが難点。
厚木基地ちびっこヤング大会は、航空集団司令部が展開している基地だけに、P-3C哨戒機の大編隊や、最新鋭のMCH-101掃海輸送ヘリコプターの機動飛行、基地警備隊による近接戦闘訓練展示、という期待とともに行くと肩透かしをくうことも。理由は簡単で、米海軍機による陸上空母発着訓練による騒音が周辺住民に迷惑をかける、ということで行事での飛行は控えめ。昨年は厚木救難隊のUH-60J一機による飛行展示のみ。今年はP-3Cの飛行展示を期待したい。
航空祭では、静浜基地、美保基地の航空祭が挙げられる。美保基地航空祭はC-1輸送機の部隊というだけあって、輸送機の機動飛行を楽しむことが出来る。C-1輸送機の部隊といえば、11月の入間基地航空祭が挙げられるが、毎年非常に混雑し、入間基地というより人間基地、というほどなので、美保はゆったりと(そうでもない?)輸送機を堪能できる航空祭、といえるかもしれない。
静浜基地航空祭は、T-7練習機の部隊ということで、地味な印象を持つかたも居るかもしれないが、浜松基地からのリモートで戦闘機が飛行展示を実施する。
このほか、幹部候補生学校の置かれるなら基地や第1教育群が置かれる防府南基地でも開庁記念行事が行われる。詳細については、リンク先の部隊公式HPなどを参照されたい。ではでは、今月も週末は良いお天気に恵まれますよう。
■駐屯地祭・基地祭・航空祭
- 五月五日(米海兵隊):米海兵隊岩国航空基地フレンドシップデー(山口県岩国市)・・・空母航空団が移転する岩国航空基地の記念行事、F/A-18などによる飛行展示のほか、B-52爆撃機も航過展示を予定
- 五月十一日(海上自衛隊):厚木航空基地ちびっこヤング大会(神奈川県)・・・航空集団司令部、第4航空群が展開する厚木基地の一般公開行事、昨年はUH-60Jが飛行展示
- 五月十一日(陸上自衛隊):大津駐屯地創設49周年記念行事(滋賀県大津市)・・・第2教育団が駐屯、大規模な徒歩行進や琵琶湖を活かしての装備品展示などが注目
- 五月十八日(陸上自衛隊):北宇都宮駐屯地創設35周年記念行事(栃木県宇都宮市)・・・航空学校宇都宮分校、第12ヘリコプター隊(一部)が駐屯、AH-64Dを期待
- 五月十八日(陸上自衛隊):霞ヶ浦駐屯地創設55周年記念行事(茨城県土浦市)・・・航空学校霞ヶ浦分校、関東補給処が駐屯、AH-64Dを期待
- 五月十八日(陸上自衛隊):新発田駐屯地創設55周年記念行事(新潟県新発田市)・・・第30普通科連隊が駐屯
- 五月十八日(航空自衛隊):静浜基地航空祭(静岡県大井町)・・・T-7練習機を運用する第11飛行教育団が展開、航空祭ではF-2,F-15,RF-4による飛行展示に加えてブルーインパルス飛行展示も予定
- 五月十八日(陸上自衛隊):第3師団創立47周年・千僧駐屯地創設57周年記念行事(兵庫県伊丹市)・・・師団創立祭。京阪神、若狭、近江、紀伊西地区の防衛警備及び災害派遣を担当する第3師団の創設記念行事
- 五月十八日(陸上自衛隊):第4師団創立54周年・福岡駐屯地創設58周年記念行事(福岡県福岡市)・・・師団創立祭。九州北部及び壱岐対馬地区、長崎県島嶼部の防衛警備及び災害派遣を担当する第4師団の創設記念行事
- 五月十八日(陸上自衛隊):えびの駐屯地創設27周年記念行事(宮崎県えびの市)・・・第24普通科連隊が駐屯
- 五月十八日(海上自衛隊):鹿屋航空基地祭・エアーメモリアルinかのや(鹿児島県鹿屋市)・・・P-3C哨戒機を運用する第1航空群や第211教育航空隊などが展開、P-3Cの機動飛行の迫力には定評があるようだ
- 五月二十四日(航空自衛隊):奈良基地開庁記念行事(奈良県奈良市)・・・航空自衛隊幹部候補生学校が置かれており、戦闘機や支援戦闘機、練習機などが祝賀飛行を実施
- 五月二十五日(陸上自衛隊):第7師団創立53周年・東千歳駐屯地創設54周年記念行事(北海道千歳市)・・・師団創立祭、陸上自衛隊唯一の機甲師団として知られる第7師団の記念行事。東千歳駐屯地祭は多数の90式戦車、89式装甲戦闘車、99式自走榴弾砲、87式自走高射機関砲が参加する日本最大の機械化部隊観閲行進が注目
- 五月二十五日(陸上自衛隊):大宮駐屯地創設51周年記念行事(埼玉県大宮市)・・・中央即応集団中央特殊武器防護隊、化学学校、第32普通科連隊などが駐屯
- 五月二十五日(海上自衛隊):館山航空基地祭・S-61さよならイベント(千葉県館山市)・・・第21航空群が展開、ちびっこヤング大会とともに砕氷艦しらせ艦載機として最後に残ったS-61ヘリコプター引退に併せてのさよならイベントを実施
- 五月二十五日(陸上自衛隊):北富士駐屯地創設48周年記念行事(山梨県南都留郡)・・・第1特科隊が駐屯
- 五月二十五日(陸上自衛隊):第4施設団創立47周年・大久保駐屯地創設51周年記念行事(京都府宇治市)・・・中部方面隊直轄施設団である第4施設団の創立記念行事、さまざまな施設器材などが観閲行進や訓練展示にて活躍する
- 五月二十五日(陸上自衛隊):青野原駐屯地創設32周年記念行事(兵庫県小野市)・・・ホークミサイルを運用する第8高射特科群が駐屯
- 五月二十五日(陸上自衛隊):第14旅団創立2周年・善通寺駐屯地創設58周年記念行事(香川県善通寺市)・・・旅団創立祭。四国の防衛警備及び災害派遣を担当する第14旅団の記念行事。混成団から旅団になり二周年を迎えた14旅団は、飛行隊の新編や新駐屯地の計画など、注目点の多い行事である
- 五月二十五日(航空自衛隊):美保基地開庁50周年記念航空祭(鳥取県境港市)・・・C-1輸送機を運用する第3輸送航空隊や第7移動警戒隊が展開、ブルーインパルス飛行展示も予定されている
- 五月二十五日(航空自衛隊):防府南基地開庁記念行事(山口県防府市)・・・航空教育隊司令部、第1教育群が展開、19年度行事では観閲行進、訓練展示などを実施
- 五月二十五日(陸上自衛隊):第5施設団創立記念・小郡駐屯地創設55周年記念行事(福岡県小郡市)・・・西部方面隊直轄の第5施設団が駐屯。施設団創設記念行事ということで各種施設科装備が登場する
■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関