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北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ラファール戦闘機百里基地到着!日仏共同訓練A-400M輸送機とA-330-MRTT空中給油輸送機参加

2024-07-20 20:09:54 | 世界の艦艇
ラファール到着
 茨城県百里基地の上空に聞きなれないエンジン音と共に鋭利だが鏃のような優美さを兼ね備えた機影がさっとさしこんだ。

 ラファール戦闘機、日仏共同訓練のために百里基地へ到着しました。二機のラファール、当初計画では4機が日本に展開する計画でしたが諸般の事情から先に豪州のほうへ向かった、ということでして、戦闘機よりも支援機の方が多いという今回の来日となった。

 ダッソー社の考えぬいたこの機体形状、流線の独特というこの組み合わせは優美という評価がふさわしいもの、日本にはないといいますかアメリカも、つまり環太平洋地域の設計にはない、いちどみたらわすれない、そんなラファールの印象です。

 F-35戦闘機が採用される直前のファンボローに日本のテレビメディアが取材にいったところ、航空専門誌の記者もカメラマンも編集もおおくがラファールの前にあつまっていたので、これがF-35ですか、と勘違いさせてしまったのはいちぶでゆうめいな。

 百里基地、航空祭では撮影に行きましたが、この基地の外がわ、茨城空港から外来機を撮影するのはインドのフランカーが展開していらいといいまして、実は二回目です。だから、てっきり南側から滑走路にアプローチするものだとおもっていたのですが。

 フランカー来日のときには冬で北風の季節であったものですから南側からアプローチしていて、着陸する様子をしっかり撮影できたのですが、そうか、こういうのは場数を踏まないと実感できない、撮影位置はここが最適ではなかったのですけれども。

 A-400M輸送機とA-330-MRTT空中給油輸送機も続々と着陸してきます、いや、ちょっとまえにC-2輸送機が着陸してきまして、そうかここは日本の基地なのだなあ、と実感するのですが、ここまで海外の、といいますか国際色豊かな飛行場になるとはなあ。

 インド空軍来日のさいに、こんどはフランスからラファールでもこないかなあ、といったのはその少し前に新田原基地にフランス空軍戦闘機初来日、としてラファールが展開していましたから期待したのですが、あれが2023年1月、ああまだ去年のはなしか。

 百里基地は暑かった、そしてアリさんが多かった、というのも撮影していて閉口しました、どこでもよじのぼってきますし、手持ちぶさたでもアリさんを相手につんつんつついて時間をつぶすわけにもいかない、というのはA-400Mだけ到着がおくれていて。

 C-2輸送機とA-400M輸送機、開発開始はA-400Mのほうがかなりさきでしたが初飛行は同時期で搭載能力と航続距離がにているものですからよく比較される機体でした、いつか並んでとりたいと思ったらば昨年入間でならんだときき、ちょっと行きたかった、と。

 ラファール撮影、感慨深かったのはその優美な形状というよりも、じつおところ声を大にして叫びたいのは、これでもう防衛情報の話題で、ラファールが売れた、という話題を掲載するときにF-2の写真とかでごまかす必要がなくなった、ということか。

 F-4なのかF-3なのか。もうひとつ、今回の撮影は茨城空港ファントム広場というF-4とRF-4が並んでいる一角で撮影したのですが、じつはフランスにもF-4がいて、それはマクダネルダグラスF-4ではなくラファールの祭9新型がF-4という、今度調べよう。

 千歳基地にはユーロファイターが続々と到着、いっぽう土曜日朝に次の目的地豪州へ向かう予定であったラファールはシステムトラブルで飛行中止になったという話題で、いまいちばん話題というところのラファールの話題を取り急ぎお伝えしました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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インド空軍Su-30戦闘機-百里基地到着!日印防衛協力は進路筑波山へ-フランカーがニッポンにやってきた!

2023-01-11 07:00:06 | 世界の艦艇
■日印合同演習二〇二三
 平和裏に日本でフランカーを視る事が実現するとは、こう多くの方が呟く様子と出会いましたがまさにわたしも同感でしたね。

 インド空軍のSu-30戦闘機部隊が昨日10日に茨城県の百里基地へ到着しました。今月いっぱいにわたり日印合同訓練が行われます。Su-30戦闘機、この風景に航空自衛隊の場外通信車輛や航空機愛好家たちが写らなければ、ここは日本の基地ではないような情景とおもう。

 フランカーが日本にやってくる、この驚きの報道が有りましたのは2020年、もう随分前の話の様ですが、COVID-19感染拡大前にこうした報道がありまして、ほんとうか、と驚くと共にイギリス空軍のタイフーン戦闘機が三沢に飛来したのが2016年、ありえるとも。

 百里基地、三連休の先に日本到着ということでちょっと東京での所用を三連休に挟むという無理を敷きまして、そして久々に、まえはファントムの基地であった百里基地へ早朝から、遅参は避けたいものの実に六時間もカメラを構えて、そして“彼らは来た”という。

 美しい戦闘機だ、ウクライナ戦争でのロシア軍を予見した様な第三次世界大戦の危機を描いた小説“レッドストーム作戦発動”において米軍F-14操縦士がソ連機をこう表現する描写が有りましたが、Su-30はまさにF-15と同じ機能美を感じ、実物を前に改めて感じます。

 今回は、速報的に紹介しましたが、末尾としまして帰路、茨城空港から石岡駅まで、お送りいただきました事に感謝をお伝えしたいと思います。実は茨城空港から石岡駅へのバスは本数が少なく、東京駅やつくば駅までの高速バスを考えていたら全便運休中なのでした。

 特急と新幹線、実はその後に時刻表を見てみましたならば次の路線バスを利用していましたならば東京駅到着が割と新幹線の新大阪方面終電ぎりぎりとなっていた事に気づきまして、改めて感謝です。そしてインド空軍の皆様、ようこそ日本へ、訪日を歓迎いたします。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【国際観艦式2022】カナダ軍ハリファクス級フリゲイトバンクーバーとウィニペグ,護衛艦あさひ型あさぎり型

2022-11-12 07:00:46 | 世界の艦艇
■フリートウィーク
 東京ではフリートウィークがいよいよ最終週間となりましたが本日は先日の活況でした横須賀基地の様子などを。

 朝一番ということで海上自衛隊の護衛艦2隻の写真を掲載してみましょう。海上自衛隊の護衛艦もラティスマストの力強いが古めかしい設計からモノポールマストを採用し全体的にステルス性を、ここまで書きますとカナダ艦でないかと思われるでしょうが、右端を。

 カナダ海軍ハリファクス級フリゲイトのバンクーバーとウィニペグ、その背景と云いますか右端をズームしてみますと、あさひ型護衛艦、あさぎり型護衛艦、ましゅう型補給艦が並んでいます。桟橋に停泊しているよりも艦はやはり海上の方が迫力を伝えられますね。

 あさひ、艦番号119は汎用護衛艦として最新鋭の護衛艦あさひ型一番艦、二番艦しらぬい以降、むらさめ型を置換えるものだと思っていたのですが、むらさめ型を二桁護衛隊に転籍させる事無く、二桁護衛隊には護衛艦もがみ型の量産へ移行しましたのはご承知の通り。

あまぎり、と云われているのですが、8隻ある護衛艦あさぎり型のいずれかです。艦番号がロービジ塗装となりますと遠距離では分り難く、これは敵対国家や競合国家の艦船などに護衛艦稼働状況を秘匿するという意図があります。こちらは満艦飾も施されていませんね。

ハリファクス級フリゲイトのバンクーバーとウィニペグ、良く見ますとマスト部分など幾つか相違点が分ります。カナダ海軍ではハリファクス級フリゲイト後継艦計画は進められてはいるのですが、インフレの影響を受け建造費は一割近く高騰する現状に悩んでいる。

RWS遠隔操作銃搭、ハリファクス級は何度か見る機会があったのですが、今回特にこのRWS遠隔操作銃搭の追加が印象的でした。日本も一応護衛艦に国産RWSを搭載していますが、せっかく国産したのですからもっとさまざまな艦艇や車両に搭載して欲しいとおもいますね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【国際観艦式2022】海上自衛隊創設七〇周年記念行事に集った各国艦艇で国際色豊かな或る日の横須賀基地

2022-11-07 07:01:44 | 世界の艦艇
■世界の海軍-横須賀基地
 横須賀基地らしくないと思われるかもしれませんが映画"イ57降伏せず"ではペナン基地として登場したのが吉倉桟橋です。

 国際観艦式、手前に停泊しているのはタイ海軍のフリゲイトプミポンアドンヤード、韓国のインチョン級フリゲイトを輸出仕様としたもの。タイ海軍にはスペイン製空母チャクリナルエベトが配備されていますが護衛のナレースワン級の能力不足が指摘されていました。

 タイ海軍で最新鋭艦であるプミポンアドンヤードは満載排水量3700t、種別はFFGミサイルフリゲイトとなっていますが、8セルのVLSに搭載されているのはESSMシースパローであり僚艦防空能力を有する程度、水上戦闘艦として3000tを超えた唯一の現役艦だ。

 カナダ海軍はハリファクス級フリゲイトのバンクーバーとウィニペグを観艦式へ参加させてくれました、満載排水量5200tで同型艦は12隻建造されていてカナダ海軍の主力を構成しています。艦の特色は哨戒ヘリコプター運用能力の高さで本型もCH-148を搭載する。

 ハリファクス級はステルス製に配慮した形状となっていますが、実際には極地圏などの厳しい海象に対応する配慮という意味合いも大きく長期航海も配慮したものとなっています。この能力を活かして近年は北朝鮮国連制裁監視任務として日本近海に居ることが多い。

 横須賀駅で降りたもののほんとうにここは横須賀基地なのだろうか、こういう情景が広がっています。なんとなれ、前回の国際観艦式は2002年、つまり20年前であり流石に当時は撮影に横須賀を散策する余裕はありませんでした、そうした意味で非常に新鮮でしたね。

 国際観艦式相模湾での本番ではアメリカ海軍の空母ロナルドレーガンが2015年自衛隊観艦式以来の登場となりまして、受閲艦としては参加しませんでしたが、岸田総理の表敬訪問を受けるなど、別格の扱いとなりました。次の国際観艦式ではどんな展開となるのだろう。

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【土曜詳報】HNLMS-Evertsenエヴァーツェン(2)デーゼンヴェンプロヴィンシュタイン級(2021-09-06)

2021-12-11 20:12:17 | 世界の艦艇
■横須賀のエヴァーツェン
 エヴァーツェンの横須賀寄港、緊急事態宣言発令中故に軍港めぐり遊覧船も運休となり陸上からもんもんと撮影した第二回目です。

 この美しい艦を生んだ海軍。オランダ海軍の任務、大西洋のシーレーン防衛とともに北海とバルト海での可能な限りの船団護衛、冷戦型の運用としてはこの二つが挙げられ、副次的に国際平和維持活動や欧州周辺情勢の安定化、というものが考えられるところです。

 デーゼンヴェンプロヴィンシュタイン級、基準排水量は4400tで満載排水量は6200t、むらさめ型の基準排水庁が4400tで満載排水量が6200tですので大きさとして合致します、ただ、むらさめ型は汎用護衛艦であるのに対し、こちらはミサイルフリゲイト、防空艦です。

 APAR,オランダが2003年に艦隊防空用に開発したレーダーシステムで、デーゼンヴェンプロヴィンシュタイン級のほかに、ドイツ海軍のザクセン級フリゲイト、そしてデンマーク海軍のアイヴァーヒュイトフェルト級も採用しています自慢の新鋭AESAレーダーです。

 NATO艦対空戦闘システムという1990年代の将来水上戦闘艦計画に対応させるべく開発されたもので、当初はNFR-90という欧州共通防空艦の大量建造が見込まれた際の標準レーダーとなるもので、実現していればイージス艦と並ぶ一大勢力を構成したものでした。

 NFR-90はホライズン計画という、イギリスの45型やフランスのフォルバン級など、計画は途中で水平線の彼方に消えてゆきましたが、基幹部分が残り、各国水上戦闘艦計画に応用されてゆく大型水上戦闘艦に行かれていまして、レーダーの仕様で一致しなかった。

 ホライズンは水平線を示す用語で、妙に縁起がとも考えてしまいますが、45型やフォルバン級はともに艦対空ミサイルをアスターシリーズとし、これにより艦隊空ミサイルと地対空ミサイルを統合するという視点、発射装置もシルヴァーVLSの採用により統合します。

 デーゼンヴェンプロヴィンシュタイン級はこの部分まで踏み込んだ統合は行わず、その決定の背景にはVLS方式やレーダーの視点ではなく、ホライズン計画がオランダ海軍のような中小国のフリゲイトとしては、過大な大きさであったことも挙げられるでしょう。

 スタンダードミサイル。この点でデーゼンヴェンプロヴィンシュタイン級はアスターミサイルではなく、アメリカ製のスタンダードミサイルを搭載、発射装置もスタンダードはシルヴァーVLSには搭載できませんので、Mk.41VLSを採用しています、ここは日本と同じ。

 アスターミサイルは、スタンダードシリーズと同じように、射程により中射程型と長射程型が開発されているのですが、スタンダードミサイルと違い陸上発射型が開発されています、アメリカや日本ではスタンダードミサイルとは別にペトリオットミサイルがあります。

 ソ連のシチル艦隊防空システムとともに開発された9K330トールが、これと似ていまして艦対空ミサイルと地対空ミサイルを統合しています、ロシア版ペトリオットと呼ばれるS-300グランビルも艦載型のS-300Fフォールトがありますので、これとも重なります。

 スタンダードミサイルとペトリオットミサイルを分けるよりは統合した法が合理的という発想で、日本もAAM-4空対空ミサイルの艦載型を計画していますし、A-SAMとして護衛艦もがみ型後期艦に搭載するべく開発も継続、一つの合理的発想なのかもしれません。

 オランダはこの点、スタンダードミサイルを選定していますが、オランダは小銃がM-16A2,装備に欧州製は多いが1996年に戦闘ヘリコプターに欧州共同開発のPAH-2ティーガーではなくAH-64Dアパッチロングボウを採用しており、防衛政策が独特なのかもしれません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【土曜詳報】HNLMS-Evertsenエヴァーツェン(1)英空母戦闘群横須賀寄港(2021-09-06)

2021-11-27 20:01:13 | 世界の艦艇
■横須賀基地のオランダ艦
 日本とオランダの関係は江戸時代の長崎出島まで遡るものですが、コロナ禍下の横須賀基地にハンサムなオランダ艦が来航しました。

 ヴェルニー公園を一望するJR横須賀駅前、横須賀基地といえばCOVID-19拡大前には挨拶のように散策していました街です故に、これは本当に久し振りだと異国情緒さえ感じるような印象で電車を降りて駅への長いホームを歩み進めましたが、駅前は異国そのもの。

 エヴァーツエン。オランダ海軍が誇るデーゼンヴェンプロヴィンシュタイン級ミサイルフリゲイトです。デーゼンヴェンプロヴィンシュタイン級、昔は艦名を覚えるのに苦労しましたが、いったん覚えてしまうと、名前は世界史にもでてきます艦名ですので忘れにくい。

 クイーンエリザベス空母戦闘群の一員としてヨーロッパよりはるばると日本間で派遣されてきましたミサイルフリゲイトです。こんな一隻が居ますと異国情緒もすごい、というものでしょうか、対岸には初来日のイギリス海軍空母クイーンエリザベスも停泊しています。

 ハンサムな水上戦闘艦、一見した印象はこれにつきるのです。元々の設計が防空指揮艦といいますので、昔のトロンプ級ミサイル駆逐艦のような旗艦的な運用を念頭に設計した反映なのでしょうが、無駄はないものの必要な設備、あれば便利な設備が巧く並ぶ様子が。

 トロンプ級は巨大な三次元レーダーを収めたドームが上部構造物の最上部に鎮座していまして、強烈な印象を受けたものです。しかし発想は同じなのか、三次元レーダーはAESAレーダー方式となりまして、やはりマストの最上段の形状、SPY-1のイージス艦とは違う。

 イージス艦はレーダー周波数帯を画定する際に近距離中距離よりも遠距離を索敵する、防空中枢艦としては一見当然に思われるものの、防空をかい潜られたものよりも潜らせない防空を重視するためにシステムが大型化し、艦橋構造物に一体化する構造です。一方で。

 APARについてはアンテナ部分が軽量で、それでも250kmの索敵能力を有する、その軽量なアンテナをマストの先端という、見通し線がもっとも長い距離を稼ぐことが可能な位置に配置するという、これも防空艦ならではの設計の極致、という固有の発想に基づきます。

 デーゼンヴェンプロヴィンシュタイン級は、そしてステルス設計をかなり重視しているものの、上部構造物間の通路を空中回廊のように配置するなど、これは考えれば、乗員は面倒でも船体を迂回すれば良いという間工学の認識を排した点に好感度があるのですね。

 防空指揮艦、もちろんこれには指揮する艦隊があってしかるべきですが、現在のオランダ海軍戦力では、艦隊と呼べるものを常設する規模には達していません、スラバヤ沖海戦やバタビア沖海戦の頃とは違う、しかしNATOの艦隊を指揮することは考えたものという。

 トロンプ級ミサイル駆逐艦、思い出すのは1998年のユーゴ空爆の際にNATO旗艦として地中海に派遣されましたが、アメリカ艦隊の旗艦がマウントホイットニー、ドック型揚陸艦を改造した巨大な通信能力を有する指揮艦であったために、苦労したことがありました。

 マウントホイットニーの通信能力はトロンプ級の33倍を常時接続するものでしたので、データリンクを結んだ50秒後にトロンプの通信能力がオーバーフリーズしてしまい、旗艦としての用途を担えなかった、という椿事がありました、無論、NATO空爆の実戦中に、だ。

 たちかぜ。海上自衛隊も同時期に護衛艦隊旗艦を護衛艦むらくも、からミサイル護衛艦たちかぜ、に交代させていましたが、トロンプ、たちかぜ、ともにターターシステム搭載の艦隊防空艦、考えれば旗艦を後に自衛隊でも陸上施設へと、移すことになるのですが、ね。

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【土曜詳報】オタワHMCS-OTTAWA舞鶴親善訪問(9)北吸岸壁と前島埠頭(2019-08-24)

2020-10-31 20:14:40 | 世界の艦艇
■カナダ艦オタワ舞鶴入港
 舞鶴基地の一般公開時間もそろそろ終盤が近づいてまいりました、カナダ艦オタワ見聞録は今回が最終回です。

 オタワ、せとぎり。カナダ海軍フリゲイトと海上自衛隊護衛艦の比較ができる角度にて。カナダ海軍の印象は厳しい極地方の運用を考えた結果、全体的にレーダーを反射しにくそうな形状となっていますが、護衛艦の方は、これこそが海で戦う水上戦闘艦、というもの。

 オタワ艦尾側から、並んでいた長大な行列はかなり短くなっている。一時はどうなることか、と思いました。見学できたようで幸い。いや、前の年の晴海でのイギリス揚陸艦アルビオンなどは並びすぎて相当数が乗れずに手続き終了、となってしまいましたから、ね。

 オタワ上部構造物を岸壁から、行列はまだまだ続いている様子は見えるのですが、カナダ海軍の当初同時に40名までしか乗せない規約を急遽緩和したことで混雑は緩和されつつあります。護衛艦と違うハープーンやレーダーといった配置がよくわかる構図がおもしろい。

 カナダ海軍のメイプルマーク。カナダといえば国旗にあるメイプルさんです。驚く無かれ、同じ英連邦だからというわけではないのでしょうが、オーストラリア海軍の艦艇にはこの位置にカンガルーが描かれている。英連邦だからか、一目でどの海軍かわかるのですね。

 オタワを正面から、太陽がかげってきた。北太平洋や北大西洋に資する塗装であるカナダ海軍艦オタワ、太陽が順光でよく当たるときには白く輝くのですが、日が陰ってきますと、目立たなくなりまして、なるほどこれもロービジなのだなあ、と気づかされるところです。

 57mm艦砲と航海レーダーにRaytheonの表示が。サーチライトが目立つのもカナダ海軍の任務が日本の海上自衛隊と共に法執行任務を司る海上保安庁とさらに水産資源管理を担う水産庁の任務をも担っている為の、警備救難用なのだ、という印象が伝わってきますね。

 341艦番号が水面の乱反射に輝いている。海上自衛隊の護衛艦は艦番号が濃い灰色に白くしるされていますが、艦番号はカナダ海軍では黒く示しています。い峰昨今海上自衛隊の護衛艦や練習艦は艦番号をロービジとしていますか、カナダ海軍は今後どうなるのでしょう。

 オタワとその対岸の艦番号156は護衛艦せとぎり。ちょっと距離がありますか、満載排水量ですと同じくらいの艦艇です、いやオタワの方が若干大きい。しかし搭載武装では、せとぎり、の方が遥かに大きく強靭ですので、乗員も多く必要で、窮屈なのかもしれません。

 オタワ真横から、しかし興味を引くのは自動車の方でして、黄色い軽自動車は舞鶴地方隊総監部管理のもの。海上自衛隊はジムニーなど興味深い車両も採用していまして、もちろん業務車ですのであまり関心を以ては迷惑を掛けてしまいますが、渋いなあ、と思います。

 前島埠頭からオタワ、せんだい、まつゆき。舞鶴基地にはイージス艦みょうこう、あたご、なども母港となっているのですが、基地に停泊している護衛艦は静かなものでした。しかしこの真夏の舞鶴は暑かった、京都よりも暑いというよりも熱いというほど、遠かった。

 五老岳と補給艦ましゅう。カナダ海軍にも巨大な補給艦建造が進んでおり、戦力投射艦として補給艦に揚陸艦の機能を付与させ海外派遣での拠点として用いる設計ともいう。補給艦にも様々なものがあると思いながら、しかしこの補給艦ましゅう、大きい、と改めて。

 ドックに入る護衛艦ひゅうが。満載排水量19000tの全通飛行甲板型護衛艦です、重整備に際して飛行甲板を仮設構造物にて覆っていましたので、飛行甲板を強化していたのかな、と想像してしまうのですが、将来像を期待しつつ、舞鶴から帰路に就く事となりました。

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【土曜詳報】オタワHMCS-OTTAWA舞鶴親善訪問(8)せんだい&まつゆき(2019-08-24)

2020-10-10 20:16:10 | 世界の艦艇
■はつゆき型&あぶくま型拝見
 カナダ海軍艦艇のオタワを艦内旅行した後に舞鶴基地なのですから護衛艦も探訪したい。

 せんだい、後方から北吸岸壁を眺めると奥にオタワが。北吸岸壁は海上自衛隊基地の中でもっとも長大な岸壁となっていまして、もともとはこの倉庫側に別の小さな桟橋があったのですが、全て埋め立てて大型護衛艦用に長大な桟橋が整備されたという歴史があります。

 オタワ艦尾から眺めると右舷と左舷に12.7mm機銃が並ぶ。オタワは親善訪問に加えて国連による北朝鮮経済制裁への瀬取密輸監視の際に寄港したもの、つまり重火器を隠す北朝鮮武装工作船などに対抗するには、こうして各所に重機関銃の配置も必要なのでしょう。

 せんだい、まつゆき、岸壁から。舞鶴基地に来たのですから海上自衛隊の護衛艦もみてゆきたい、特に護衛艦はつゆき型は12隻が量産されたものの年々除籍されてゆくが故に一回でも機会があるときには冷戦時代から今までの海上防衛ささえた護衛艦をみておきたい。

 せんだいアスロックランチャー。あぶくま型護衛艦の一隻である護衛艦せんだい、沿岸用のDEという区分の護衛艦ですが年々高性能化が進む潜水艦に対処すべく、強力なアスロックを搭載しています。もっとも船体規模から予備弾までは搭載できないのですけれども。

 76mm艦砲、イタリアのOTOメララ社製、最近はガリレオ社と社名がかわったようですが。護衛艦むらくも艦上での試験を経て海上自衛隊の標準的艦砲となっています、ただ、近年は127mm艦砲へ趨勢が移っています。発射速度が高くイタリアでは機関砲のように用いる。

 まつゆき艦橋とアスロックランチャーを眺める、隣に護衛艦せんだい。はつゆき型護衛艦は満載排水量4200tと水上戦闘艦の中では比較的大きく、あぶくま型護衛艦は沿岸用ではありますが満載排水量は2900t、実はこの2隻、オタワよりも小さい水上戦闘艦なのです。

 まつゆき救命浮環、護衛艦を撮影する際には、特に意味は無いのですが、この護衛艦に乗ったぞお、というようなスタンプラリーのようにどうしても撮影してしまうものです。護衛艦は新型が開発されるとともに艦容はかわりますが、救命浮環だけはかたちはそのまま。

 まつゆき自衛艦旗、まつゆき後方には交通船や曳船や水船や油船という、要するに支援船がならんでいます。このほかに護衛艦などは居ません、はやぶさ型ミサイル艇が2隻、舞鶴警備隊へ配備されているのですが、こちらは出航中のもようで撮影出来ませんでした。

 まつゆきシースパロー発射機。はつゆき型護衛艦はそれまでターターシステム艦にのみ搭載されていた艦対空ミサイルを標準装備した護衛艦でして、シースパローは護衛艦しらね型にも搭載されまして、護衛艦の個艦防空能力が大きく向上した転換期の護衛艦でした。

 まつゆき舷側通路とヘリコプター甲板を屋根のように回廊が続く。ステルス性や酷寒海域では大変なのかもしれませんが、この舷側通路は観艦式や展示訓練の際にほどよい日除けをきょうしてくれまして、多少の降雨も凌げる、見学には有り難い仕組みといえました。

 せんだいCIWSは銃身にカバーが掛けられている。CIWSは近接防空火器で火器管制装置と索敵装置と20mm機関砲が一体化したもの、20mm砲弾には威力の限界もありますが、30mmCIWSゴールキーパーなどよりも普及したため、信頼性などの高く維持できている。

 せんだい、まつゆき、舷門から二隻の上部構造物を眺める。はつゆき型護衛艦、あぶくま型護衛艦ともに1980年代から1990年代の護衛艦であり、2020年代の今日では今後、3900t型護衛艦30FFM多機能護衛艦の量産により順次置き換えられてゆくこととなります。

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【土曜詳報】オタワHMCS-OTTAWA舞鶴親善訪問(7)艦橋旅行記への再訪(2019-08-24)

2020-08-01 20:01:04 | 世界の艦艇
■カナダ艦オタワ艦橋の再訪
 オタワ艦橋訪問は貴重なひと時でした。護衛艦の艦艇広報ではここ数年混雑緩和の為に艦橋が公開されないようになり久しい。私たちはこれをカンキョウ問題という。

 57mm艦砲を艦橋ダビットから眺める。護衛艦ですとこの大きさの艦の艦橋前には艦砲との間にいろいろアスロックランチャーかVLS垂直発射装置とCIWS高性能機関砲が並んでいるだけにいきなり艦砲が、というすっきりとした見晴らしの風景も不思議な気がします。

 艦橋左舷側にはテレトークが3機並びI-com製VHF無線機も置かれる。テレトーク、艦内通話装置のことですが、テレトークとともに漁船などと通信用の多周波数帯無線機として機能するのでしょうか、ある意味で誰何や警告、海洋法執行機関として必要なものですね。

 艦長席はパナソニック製タフブックがやはり置かれていた。艦長もノートパソコンで最新の情報を共有する、というものなのでしょうか。流石にCICは一般公開されていませんが、水上戦闘や対潜戦闘以外の平時任務はこれで情報確認しつつ目で見た方が良いのでしょう。

 海図は20インチ液晶ディスプレイ三機に表示されるとのこと。ディスプレイはアメリカのAYDIN社製、家電量販店でもあまり詳しく考えない当方、AYDIN社というメーカーを知らなかったのでカナダ製か、オランダ製か、そんな頓珍漢なことを聞いてしまいました。

 舵輪は健康ハンドルを取り付けたような機能的というかなんというか。OHペリー級ミサイルフリゲイトの操舵装置が、パチンコ台のハンドルみたい、とはよくいうところですが、失礼ですけれどもゲームセンターの子供向けドライブゲームのハンドルを思い出すもの。

 操舵装置周辺は右側に海図用ディスプレイと本体はアナログ計器など。スイッチ類などは角にタッチパネル化しますと咄嗟の時に指の感覚で追えない、という話を聞くのですが、アナログの極致といえる操舵系統のまわりは全てゆびの感触で覚えられる構図がよい。

 艦橋全景をみるとデジタルは奥側で窓側は古典的なアナログのもよう。要するにデジタルで確認する部署と目に見えるものは直接互換で感じ取って判断する部署とが任務区分している、という印象でした。目で見て船乗りとなれ、英連邦らしさ、といえるかもしれない。

 艦橋ダビットをでてみる、奥に見えるのは青葉山。青葉山は標高693mで展望台まで登山道もあるという、舞鶴市と福井県の大飯町とのあいだにそびえる。若狭三山の一つを形成しているのですが、青葉とききますと旧海軍強運の重巡洋艦青葉をおもいだしてしまう。

 チャートを用いる海図台はこの部分に必要に応じて折り畳みを展開する。海図というか紙チャートを相応に重視する海上自衛隊の護衛艦に見慣れますと一見不思議に思えるのですけれども、戦闘ではなく平時の法執行を考えればこれこそが機能的なのかもしれませんね。

 操舵装置周辺を海図用ディスプレイの側から眺める。しかしこれも海上自衛隊の大きな操舵装置を見慣れていますと、この大きさのもので良いのかな、という素朴な不安を感じてしまいます。いや、これも繰り返しになるが、OHペリー級よりは大きいのですけれども。

 艦橋手すりにはカラビナにボディーアーマーとヘルメットが並ぶ。即座に着用できるように、ということでしょうが、なにか自衛隊カンボジアPKOの際に監視塔が不意の射撃に備えて戦闘防弾チョッキを何枚も外周に並べ防弾板としていたのを思い出してしまいました。

 オタワ艦橋からドックに入る護衛艦ひゅうが一望、満載排水量19000tの全通飛行甲板型護衛艦です。ここからみると改めて大きい、カナダ海軍の方々には歴史の湊街は京都その日本海側の基地である舞鶴基地がどんな印象だったのか、もう少し聞いてみるべきでしたね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【土曜詳報】オタワHMCS-OTTAWA舞鶴親善訪問(6)艦内旅行記への再訪(2019-08-24)

2020-07-18 20:07:08 | 世界の艦艇
■もういちど,カナダ艦
 米軍艦艇でも在日米軍以外の艦艇は特集”在日米軍”ではなく”世界の艦艇”にて掲載するかを検討中ではあるのですが。

 オタワを艦首方向から眺める。北太平洋や北大西洋を舞台に海上防衛とともに海洋法執行機関として漁業権保護や密輸監視にテロ対策を担うカナダ海軍は日米どちらともちがう白っぽい迷彩が特色、これは冬の大湊あたりでは目立たないのかな、思ってしまいました。

 舷門から見学者を警護するカナダ水兵はC7小銃を携行している。M-16A2をカナダで生産したもの、京都市内ではYAMAMOTOでM-16A2のエアガンは入手できますがストックやハンドガードがOD色となっているのが特徴、C7はG&Gがエアガンを出しているとも。

 ハープーン艦対艦ミサイル発射筒を真後ろから。このハープーンミサイルが本艦が外洋哨戒艦なんぞではなく歴とした水上戦闘艦、ということを端的に示しています。ただカナダ海軍は第二次大戦中も駆逐艦が主力で水上打撃戦の歴史を有さないのは残念でもある。

 カナダ軍艦旗と護衛艦せんだい、護衛艦まつゆき。水上戦闘艦というものはこういうもの、というのが海上自衛隊の護衛艦です。領域警備や密輸防止や漁業権保護は海上保安庁、密漁は水産庁が担い海上自衛隊はもっぱら抑止力の構成と警戒監視と海上防衛が任務という。

 カナダ海軍のボディーアーマーとシグP225にC8カービン。さて、二周目です、始発で来ましたのでかなり混雑はしているのですけれども、なんとかなった、という。早めの行動が大事というのはこの前の年にイギリス海軍の揚陸艦アルビオン艦内旅行で学んだこと。

 ディマコC8カービン、ANSオプティカル社製EOダットサイトが載せられています、漁業権保護にテロ対策の臨検をカナダ海軍は海洋法執行機関として全てになわなければならないので、万一変な気をもった重武装マフィアやテロリストへの備えがこうした装備です。

 パナソニック製タフブックとX-boxコントローラ型個人端末が並ぶ。万一海水に浸かっても衝撃で落としてしまっても確実に作動する現場用ノートパソコンとして1998年に登場、実は学生時代も北大路機関も検討したが結局はdynabookを使い続けている、私事でした。

 航空機格納庫にはクロスバイクと2台のロードレーサーが。ロードレーサーは愛用しているのですが、あまりメーカーとかは気にしない当方、しかし積んでいるのだなあ、と妙に感心、我が国の護衛艦は公用車としてママチャリことシティサイクルを積んでいます。

 航空機格納庫は整備用クレーンと開閉式シャッターなどが並ぶ。実はCH-148のような艦載機を期待していたのですが搭載していませんでした。しかしシャッター形状が護衛艦とちがう、二回目となりますとまあ落ち着いていろいろとみてゆくことが出来るのですね。

 ボフォース57mm艦砲、連射性能を重視した艦砲でもともとは自衛隊も採用したボフォース40mmが威力不足になったために開発されたという、小型の大砲と言うよりは大砲になってしまった機関砲というべきもの。個人的に海上保安庁の巡視船向きの機関砲とおもう。

 艦橋ダビットは手すりが木製で双眼鏡はNIKON製、日本製デスヨーと気さくに解説していただきました、木製の手すりは暖かみを感じる、というよりも厳しい冬の北太平洋や北大西洋で評決して皮膚に張り付かないように、という厳しい環境配慮なのかもしれません。

 57mm艦砲を艦橋構造物から眺める。昔はじめてこの艦を雑誌の軍事研究、晴海埠頭に北際を報じた1998年頃のものでしたか、みた際にはもっさりしたステルスだなあ、と思っていたものですが、むしろ厳しい海象を相手に機能性を追求したのがこの設計、とおもう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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