北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

KC-767派遣!国際連合エボラ緊急対応ミッション(UNMEER)自衛隊派遣

2014-11-30 23:53:20 | 防災・災害派遣
◆西アフリカ国際緊急援助空輸隊を編成
 防衛省は国際連合エボラ緊急対応ミッション(UNMEER)支援へ西アフリカ国際緊急援助空輸隊を編成し支援に充てる決定を行いました。

 これは西アフリカにおいて今年初頭より感染拡大が続くエボラ出血熱への国連主導の対応について、我が国へ防護服など医療支援委必要な装備品の提供要請があったことを受けてのもので、政府は11月28日、外務省を通じ20000着の防護服提供を決定し、この輸送のために自衛隊が派遣されるもの。

 空輸任務は西アフリカ国際緊急援助空輸隊を編成し行い、西アフリカ国際緊急援助空輸隊として小牧基地よりKC-767空中給油輸送機一機が派遣されます。従来はC-130輸送機をこの種の任務に充当してきましたが、航続距離の関係上日本からアフリカ方面へは数日間を要していましたが、10000km以上の航続距離と高い空輸能力をもつKC-767は現地へほぼ直行が可能です。

 KC-767は小牧基地より西アフリカのガーナへの輸送を計画しており、この為にガーナ国内へ外務省防衛省協同の現地調整所を設置、国際協力機構(JICA)および国際連合エボラ緊急対応ミッション(UNMEER)との連携で現地調整を行うとのことで、既に陸上自衛隊よりドイツ国内へEU及びNATOとの当該事案への司令部連絡要員を派遣しているところですが、さらに踏み込んだ形で事案への支援に当たる事となりました。

 西アフリカにおけるエボラ出血熱の流行に対する国際緊急援助活動問い続けられた今回の任務、現在の計画では、調整が予定通り進行した場合には12月6日にKC-767は小牧基地を離陸、12月8日にガーナへ到着するとのことです。供与される防護服は自衛隊の戦闘防護服などではなく、福島第一原子力発電所事故などにおいて使用されましたタイペックススーツと同種のものとみられます。

 エボラ出血熱は一時欧米への医療関係者の感染しての帰国などを通じ、世界への感染拡大という危惧がもたれたところですが、支持療法と呼ばれる下血や吐血を含む体液の流失分を点滴し抵抗力を保つことで致死率を大きく下げる事が出来る欧米での実例があり、依然として西アフリカ地域では一部で感染拡大阻止に成功したものの危機は続いていますが、基盤医療体制の確立により救命率を高められることから、我が国を始め欧米の支援が重要となり、一部と言えども今回の空輸はその達成に寄与することでしょう。

北大路機関:はるな
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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築城基地航空祭&第8航空団 F-15戦闘機&F-2支援戦闘機の航空祭展開へ傾向と対策

2014-11-29 23:40:07 | 航空自衛隊 装備名鑑
◆築城基地航空祭特集 
 築城基地航空祭、九州は福岡の航空祭、本州北海道では航空祭シーズンが完了した今年度ですが、九州沖縄は今週末からが本番です。
 
 築城基地とは、福岡県の築城駅から徒歩すぐの航空自衛隊基地で、第八航空団が展開している基地、九州北部は朝鮮半島に最も近い航空自衛隊基地で、朝鮮半島有事の際には最も影響を受ける基地です。

 そして第八航空団は、F-2支援戦闘機とF-15戦闘機の飛行隊を隷下に持つ支援戦闘機と戦闘機の混成航空団であり、制空戦闘から対地攻撃に対艦攻撃まで対応する航空団、万能航空団という印象ですが航空自衛隊では唯一の編成だったりします。

 しかし、南西諸島情勢の悪化に伴い航空自衛隊は第八航空団から第304飛行隊を引き抜き那覇基地の第83航空隊への増勢に充てる計画を立てており、混成航空団としての航空祭は今年度が最後になります。こここそがみどころ。

 航空祭への展開dすが、JR九州の築城駅からすぐ近く、徒歩でも普段であれば全く時間はかかりません。もっとも航空祭には歩道が物凄い混雑に覆われますので、時間が掛かるのですが。

 航空祭の最高潮を迎える瞬間はブルーインパルスの飛行展示ですが、築城基地航空祭は、ブルーインパルスの飛行展示が航空祭の中間の時間帯に設定されており、その後に機動飛行があるため、当然来場者は最後まで帰らないため、帰路が物凄い混雑、基地からの出場制限が行われるほどということで、これは特筆すべき点でした。

 航空祭プログラムは、オープニングフライト0815、第12飛行教育団T-7編隊0845、第13飛行教育団T-4編隊0900、第8航空団F-2模擬対地攻撃0915、救難展示0945、第5航空団F-4機動飛行1005、第8航空団F-2&F-15大編隊1020、スクランブル展示1120、ブルーインパルス1325、第8航空団F-2&F-15機動飛行1420、という予定とのこと。

 概ね昨年と同じですので、ブルーインパルスが飛行展示の〆に設定されている場合は一部の航空機ファンが基地から距離を置いて撮影するのですが、これはブルーインパルスの飛行展示が他の基地でも見られるためです、しかし、F-2とF-15の機動飛行は他では見られないため、ブルーインパルスの際に出るファンと入るファンの対流が起きず、全員集合、というわけです。

 ですから、基地を出るのに、一斉に出ますと交通渋滞と交通事故、JR築城駅の収容限界を超えてしまいますので、順次少人数にw毛て出す事となっており、基地を出るのに一時間以上を要する、という状況になりました。

 基地の混雑ですが、昨年の岐阜基地や今年の浜松基地ほどではなく、端の方ならばかなり余裕がありますので、少々で遅れても開門から数十分手度ならば、最前列に展開しまして滑走路を離発着する迫力の情景や誘導路を進むところが見られます。

 基地に着いてですが、一般公開される区画は広く、一周地上展示、格納庫のF-2等の装備展示から並ぶ航空機等を見るには時間が掛かります。出来る限り、複数の方で展開し順番で回るのが良いでしょう。

 そして最大の見どころは、F-2とF-15の編隊飛行、昨年は8機が参加しました、岐阜基地の異機種大編隊ほどではありませんが、まとまった数の戦闘機と支援戦闘機の編隊というもの、なかなかみられません。

 他方、少々気になりますのは天候、築城基地はF-1支援戦闘機最後の年でも雨天に見舞われましたが、天気予報は厳しい予報、展開される方は雨具とポリ袋にカメラカバーなどをご用意ください。

北大路機関:はるな
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平成二十六年度十一月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2014.11.29・11.30)

2014-11-28 23:36:59 | 北大路機関 広報
◆自衛隊関連行事
 最初にお知らせです。OCN版北大路機関は本日2116時、リダイレクト誘導を開始、これによりOCN版北大路機関へのアクセスは全てgoo版北大路機関へ自動誘導されます。

 Weblog北大路は27日付誘導記事を以て完全に終了し、バナーはそのままFC2ブログ第二北大路機関にて公開中です。永らくのOCN版北大路機関へのご愛顧、ありがとうございました。

 さて、今週末の自衛隊関連行事ですが、九州において築城基地航空祭2014が行われます。沖縄の防空体制強化へ今年度を最後に第304飛行隊が那覇基地へ移転するため、F-15とF-2の二個飛行隊体制の航空祭は今回が最後となります。

 大村駐屯地四部隊合同行事、大村航空基地や下甑島分屯基地に大村駐屯地に竹松駐屯地、長崎県大村周辺の部隊が記念行事と市街パレードを行います。戦車も参加しますので、お近くの方は是非どうぞ。

 松山駐屯地祭、第14特科隊のFH-70榴弾砲部隊が駐屯する駐屯地です。四国最大都市の松山市、市街地中心部からは距離がありますが、FH-70榴弾砲の迫力をお楽しみください。

 春日基地開庁記念行事、西部航空方面隊司令部が置かれている福岡県の春日基地、開庁記念行事です。派手な飛行展示は望めませんが、福岡空港の一部を春日基地板付地区としまして春日ヘリコプター空輸隊が置かれています。司令部記念行事、土曜日に行われますので日曜日の築城基地航空祭を併せて、という計画が理想かもしれませんね。

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭
・11月29日:松山駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/matsuyamasta/
・11月29日:春日基地開庁記念行事・・・http://www.mod.go.jp/asdf/kasuga/
・11月30日:築城基地航空祭2014・・・http://www.mod.go.jp/asdf/tsuiki/
・11月29日:大村駐屯地四部隊合同行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/4d/oomura/
注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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オバマ政権ヘーゲル国防長官辞任、政権との国防政策上の対立で事実上の更迭

2014-11-27 23:51:52 | 国際・政治
◆ヘーゲル長官後任人事も難航、批判多い抑制的国防政策
 北大路機関移転の最中、11月24日、オバマ政権のヘーゲル国防長官が辞表を提出しました。パネッタ国防長官から引き継いだのが2013年2月26日、中間選挙での与党敗北後早い時期の辞任でした。

 チャックヘーゲル国防長官は民主党オバマ政権下、共和党から国防長官に指名され、パネッタ国防長官から引き継いだ形ではありますが、今回の辞任は米ABC等の表現を借りるならば、ワシントンDC流の辞表提出か更迭かを迫られた結果とのことで、事実上の更迭ということがいえるところです。しかし、国防長官は全世界の安全保障に最大の影響を与えるアメリカ四軍の指揮系統中枢、最高司令官である大統領の国防政策での長官として責務を負う要職ですが、事実上の更迭とは穏やかではありません。

 この更迭劇について、オバマ政権との安全保障政策の不一致が理由であり、オバマ大統領が進めるアメリカの国際関係において特に国防政策での理解の不一致が大きくなり、このままでは国防政策の推進に支障が生じるため、実質的に更迭した、という形です。ヘーゲル国防長官は歩兵下士官としてヴェトナム戦争に従軍し戦傷を負い叙勲するなどの経歴を持つ上院議員、どういった点で政策の不一致が大統領との間であったのでしょうか。

 オバマ政権の国防政策は軍事力の投射への距離を置こうとする政策です。これはイラク撤退やアフガニスタン撤退をブッシュ政権時代の海外派遣拡大路線から差別化し大統領選において民意を勝ち取ったという視点に依拠するもので、言い換えればアメリカ軍の治安作戦終結の次期を武装勢力に明示したことにより、イラクやアフガニスタンの武装勢力にはその期間まで潜伏すれば捲土重来の機会につながると印象付けた事でもあり、治安が悪化する中アメリカ軍が撤退し、有志連合として共に展開した各国も撤収したため、治安は極度に悪化、ブッシュ製塩時代に絶対阻止しなければならないとした、武装勢力尾跳梁跋扈を防ぐ治安機関や統治既往が存在しない状態、破綻国家へ近づきつつある状態を招いてしまいました。

 加えて、2010年末よりアラブの春運動が過熱化し、急速な民主化が中東地域で波及、中には民主化の基盤となる機構や意見集約体制等を構築する以前に革命運動や暴動により政権が崩壊した事例があり、シリアでは内戦が勃発、その混乱の中でイスラム国ISILの行動が活発化、非常に深刻な状況となってしまいました。ISILに対してはイギリス軍特殊部隊SASが第一線において武装勢力の後方補給線などを攻撃し、その前進を遅滞することに成果を上げている様子などが報じられていますが、危機が拡大する現状においてもアメリカ軍の展開は空爆に限定、その空爆開始も効きが本格化するまで放置されていた状況でした。

 従来、こうした状況に際してアメリカは国際社会の意見を迅速に集約し、人道被害や人道危機を阻止する合意形成の下有志連合を編成し対応するか、独力により緊急展開を行ってきましたが、オバマ政権ではこの種の緊張状態が発生した際にも米軍の本格介入は抑制的とし、結果危機が拡大している状況です。アメリカは必要な際に軍事力を即座に投射する、この原則は従来のアメリカ政府の基本的行動原則であり、まず、人道とは基本的人権が行使され得る状態を確保する、ジョンロールズの正義論が示す状態を提供するという基本があったのですが、これがオバマ政権では非常に制約的だったのです。

 ヘーゲル国防長官とオバマ大統領の国防政策をめぐる意見対立は、こうした視点にある事が考えられるでしょう。もちろん、この背景にはアメリカの巨額の財政赤字があり、国防費を抑制しなければならない、というものがあり、これは前任のパネッタ国防長官時代、日本でも米軍関連行事が予算不足で中止となったことで記憶に新しい、財政支出強制抑制措置、このころから指摘されてきました。その反面、アメリカは国際公序として人道を担保する基本的人権が個々人に担保され、その下での自由を普及させることが結果的に自由市場や交易の自由等を生み、結果的にアメリカに資する平和な世界が形成される、という理解がありますので、その役割を放棄するという事には矛盾も生じるのですが。

 先日の中間選挙はまさにこの問題を主権者に問うた、即ち、オバマ政権の国防政策は、財政難とイラクアフガニスタン派遣負担を忌避しアメリカの世界への役割を部分的に放棄するべきか、自由市場と基本的人権に基づく自由意思の普及に努力を行うことでアメリカと世界の安定に資する厳しい道を歩むのか、というものでしたが、結果的にオバマ政権はだいたいを期することとなったのは記憶に新しところでしょう。

 更に、アメリカが国際秩序への影響、好影響悪影響ともに含めてですが、位置を変化させるのではないか、この影響が実際の国際政治において生じました、一が変化するのであれば、アメリカが引いた分だけ、空白地域に乗り出してくる新興勢力の存在があります、それがウクライナ情勢に端を発するロシアと東シナ海南シナ海情勢に端を発する中国です。米ロ関係は、一時ロシアをNATOオブザーバー国という立場においた蜜月時代は今や昔、中国の南シナ海東シナ海情勢への影響は、自由な海洋という国際公序を中国の排他圏へ転換し、その勢力は西太平洋半分の割譲を要求する程となっているのは御承知の通り。

 中間選挙ではこの国防政策の失策が招いた部分にアメリカ国民がNOを突き付けた形です。もちろん、中間選挙の最大の争点はフリーライダーを許す事となっているオバマケアという新しい社会保障政策が雇用対英や財政体系と受給資格者の区分に影響を及ぼしたものが最たるもので貼りましたが、国際政治の面、特に外交面と国防政策ではかなりの部分、軍事力を使わないアメリカが生んだ世界情勢の変化が影響しています。

 平和は求めるものの、軍事力行使を忌避することで形式的な平和を生んだ後、抑止力の近郊が破綻し大戦争が始まるようでは長期的に平和的な結果を生んだとは言えない、行使するべきは行使するべきだ、というところでしょうか。

 一方で長官辞任ですが、ここに一つの矛盾点を孕んでいることに気付かされるのではないでしょうか。ヘーゲル長官はオバマ政権の国防政策に反対し、事実上の更迭となった、中間選挙で米国民はオバマ政権の国防政策にNOを突き付けた、結果的にオバマ大統領の軍事力の行使に抑制的な政策は国防長官と対立しただけではなく、国民が求めるアメリカの位置づけにも反発していることになります。一方で、更迭されることにより政権は国民に国防政策の評価へ厳しい声があったので国防政策の責任者を更迭した、という形にもなるのですが。

 後任人事としては国防副長官のロバートウォーク氏、前国防副長官のクリスティーンフォックス氏が有力視されており、クリスティーンフォックス氏が着任すれば史上初の女性国防長官誕生となったのですが相次いで辞退、中間選挙で敗北し、しかし二年間の任期が残るオバマ大統領と国民の全く異なる国防への要求へ双方を納得させる人材には苦慮しているようで、フロノイ元国防次官、ジャックリード上院議員といった有力候補も辞退、この問題はもう暫く波紋を呼びそうです。

北大路機関:はるな
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岐阜基地航空祭2014(2014-11-23)航空自衛隊創設60周年祝う飛行開発実験団の精鋭

2014-11-26 22:39:13 | 航空自衛隊 装備名鑑
快晴の岐阜基地航空祭2014 
 日曜日に実施されました岐阜基地航空祭2014の情景をお送りします。

 岐阜基地航空祭、今年の岐阜基地納涼祭はゲリラ豪雨に見舞われ、航空祭こそは快晴を、と基地司令以下祈念し、叶った青空を背景に実施されました。岐阜基地は飛行開発実験団、航空自衛隊の各種装備の開発と運用研究や試験を行う部隊です。

 天候偵察にはアフターバーナーを前回に離陸したF-15を先頭にF-4EJ,F-4EJ改などが離陸、高高度を往く旅客機とも重なり、宛も空対空ミサイルでも発射したかのような情景を一瞬残し大空へ。

 本年の岐阜基地航空祭は午前中の異機種編隊と午後の異機種大編隊が注目、ブルーインパルスが参加せず、加えてメイン会場の他に南側会場を大幅に拡張したため、混雑度は非常に低かった印象です。

 小牧基地よりKC-767空中給油輸送機が展開し、給油展示を実施、空中給油機導入がKC-767の型式証明へ米国内で手間取り遅れたのもいまや数年前、この飛行展示もようやく航空祭に溶け込んだ、というところか。
 
 本年はご縁あって招待席からの撮影が叶いましたが、招待席前に身障者駐車場と南会場方面シャトルバス乗り場が用意されていたため、離陸の様子は撮影しますとこんな感じ。

 しかし、F-15Jの離陸は何処の基地で観ても凄い、航空自衛隊はF-15Jの全てを段階的に近代化改修する計画を進めており、段階近代化改修対応のMSIP機については、一機あたり中ロのSu-27戦闘機新造費用よりも高い費用を投じて改修、第一線での運用能力を維持すると共に段階近代化改修非対応の機体についても改良計画を立てている。

 F-4EJ,F-15J,T-4の編隊、F-4EJ改ではなく301号機、つまり航空自衛隊が初めて導入したF-4EJ,改修を受けていない機体だ。飛行開発実験団にて試験などに充てている機体であるため、秘奥時間が短く構造寿命に余裕があるため、飛行開始から43年を経てもこの通り。

小牧基地よりC-130H輸送機の飛行展示、続いて滑走路横の未舗装路にて不整地着陸訓練を展示しましたが、流石にこの撮影位置からは見えない。

そして先ほどのKC-767、機動飛行を展示です。

 飛行開発実験団のF-2機動飛行、機動飛行と言えば戦闘機の鋭い飛行でしょう。試作機塗装のF-2を見られるのは、基本この基地だけ。

 地上展示の様子を飛行展示の合間を縫って撮影へ。GPS誘導爆弾JDAMや赤外線誘導爆弾91式爆弾用誘導装置GCS-1、こちらは水上戦闘艦等を狙い高高度から投下する、対艦ミサイルを用いて上部構造物を破壊し戦闘能力を喪失させたのちに貫徹力の大きな爆弾にて沈める。

 無人機研究システムTACOM、戦闘機から発進し高速飛行、偵察任務を行うと自律飛行により着陸するもので、グローバルホークやプレデターのような高高度滞空型無人機では防空システムを装備する脅威対象を相手に偵察することは即座に撃墜される危険があるため、戦闘機や戦術偵察機から運用できるよう配慮したもの。これとは別に高高度滞空型無人機の研究が行われ、グローバルホークの導入計画はある。

 ファントムが並ぶ、6機のF-4EJ,F-4EJ改、この他格納庫にも1機油圧機動展示用に配置されており、岐阜にはこれだけファントムがあるのか、と驚かされました。

 KC-767空中給油輸送機と明野駐屯地より展開しましたAH-64D戦闘ヘリコプター、UH-60JA多用途ヘリコプター、OH-1観測ヘリコプター、こうやって並びますとKC-767の大きさが際立ちますね。

 KC-767,と並ぶC-2輸送機を撮りに向かいますと、プログラムに書かれていないC-2の移動が始まりました、飛行展示を行うらしい。

 XASM-3,ダミー飛翔体A型、完成すれば極超音速の超低空飛行可能な対艦ミサイルとして、我が国へ及ぶ航空母艦などの脅威への決定的な抑止力となります、シースキミングする極超音速対艦ミサイルは、水上戦闘艦が水平線上のミサイルを発見してから命中までの猶予は30秒、数発を同時発射されたならば対処は困難です。

 XASM-3は技術研究本部の展示区画におかれていました、少しだけお話を聞くことが出来ましたが、こちらについては改めて掲載することとしましょう。

 そして離陸へと動き始めたC-2輸送機、航空祭での飛行展示は本邦初と意気込んだのですが、減速、後で聞いてみますと諸般の事情と言いますか警告灯が点灯したので飛行できなかったため、急きょ地上滑走へと切り替えたとのこと。

 UH-60J,救難飛行展示、は、祝賀会の時間と重なり撮影は断念です。

 大編隊、多機種が同時参加する異機種大編隊は岐阜基地航空祭最大の名物、祝賀会後、南側会場へ移動しまして撮影することとしました。

 異機種大編隊は幾度か編隊を組み直して上空を飛行します、輸送機はC-1FTB,戦闘に戦闘機と支援戦闘機に練習機の編隊です。

 順光で青空に機体が映える、南側会場へ移動してまさに正解、思い通りの写真が撮れました。

 対地攻撃展示を行うF-2支援戦闘機、異機種大編隊は一旦岐阜基地上空を飛行し、編隊を組み直すため大きく旋回するので、その時間を模擬対地攻撃の展示が行われ、会場を迫力の轟音で包む。

 そして、今度の大編隊は、60、そう、今年は航空自衛隊創設60周年、60の文字を大空に描きます。

 岐阜基地の飛行開発実験団は技術試験を行う任務からこのように多くの機種を装備していまして、C-1,F-15,F-2,F-4EJ,T-4,T-7,この基地の航空祭を撮影するだけで自衛隊の主要な航空機を一挙に見る事が出来るという。

 C-1FTB,異機種大編隊を終えて着陸へと大きく旋回してゆきます。

 F-15Jの着陸、メイン会場に並ぶF-4EJ,F-4EJ改の列を背景に多くの観衆が見つめています。

 そしてF-2支援戦闘機の着陸、試作機ならではの塗装で、分かりやすい塗装により試験時の機体状況を明確に記録する目的があります、先ほどのXASM-3の塗装の理由も同じ。

 誘導路を曲がるF-2,しかし、改めて岐阜基地は住宅街に隣接していまして、この岐阜基地をはじめ多くの自衛隊基地や航空部隊駐屯地を見たのちに沖縄の基地を見ますと、危険な基地、住宅街に近すぎる基地、と呼ばれています理由が分からなくなります、沖縄の基地の方が遠いですからね。

 F-4EJ改の着陸、急減速するためにドラッグシュートを開いています。この迫力は凄い。

 切り離した瞬間、しかしやはり住宅街というかマンションに近い、沖縄の方は本州の基地を知らないか、見ないようにしているのかな、とも。そんなことを毎回のように思いつつ、航空祭は終了、帰路につきました。gooブログ移転後初の航空祭詳報となりましたが、こういった写真を撮影出来ました。

北大路機関:はるな
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Weblog北大路機関 OCN版北大路機関よりgoo版北大路機関へ移転を完了

2014-11-25 23:19:17 | 北大路機関 広報
◆新しいWeblog北大路機関、運用開始
 本日よりOCN版北大路機関よりgoo版北大路機関への移転を完了しgoo版北大路機関の運用を開始いたします。

 OCN版北大路機関とgoo版北大路機関は記事作成方式や画像添付が根本から異なり、第二北大路機関とも異なるため少々使い勝手に違和感を感じますが、習熟へ努力いたします。

 写真などのリサイズなども、やはりOCN版北大路機関や第二北大路機関FC2ブログともこのgoo版北大路機関は異なるため、完全版の運用開始とはなりましたが、試行錯誤が続いています。

 特に掲載写真が本文中では相当リサイズされている点は2005年7月29日のWeblog北大路機関運用開始を思い出すところ。

 レイアウトなども、OCN版北大路機関からgoo版北大路機関への移転に際してはその構図を踏襲できたのですが、現在作成中の記事ではこの方式を応用できていません。

 当初のOCN版北大路機関のレイアウトを踏襲する限りでは写真中心記事ではなく、写真の側面と下部に本文を置く重厚な構成を再現する方式を検討していましたが、画像データのサムネイル幅を調整するべく設定中です。

 goo版北大路機関は特に写真掲載が非常に複雑で、理想はFC-2ブログ方式なのですが、数枚を一度にUploadし、ページごとに本文横より抽出し配置する方式、これがなかなか難しい。

 OCN版北大路機関は11月30日にサービス終了、間に合うよう移転はしましたが、本格運用前の慣らし運転、というところでしょう。

 北大路機関はOCN版北大路機関の頃から試行錯誤を続けてきましたが、今回もより良いWeblogをめざし邁進してゆきます。

 それでは、今後ともWeblog北大路機関をよろしくお願いいたします。

北大路機関:はるな
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OCN:Weblog北大路機関(2005.07.29~2014.11.24)、本日gooblog移転

2014-11-24 16:04:38 | 北大路機関特別企画

◆総記事数3401&通算アクセス8592346アクセス

 本日、Weblog北大路機関はOCNブログよりgooブログへの情報移転を実施します。

Ocnimg_4894 2005年7月29日、阪急十三駅にて運用開始していらWeblog北大路機関は総記事数3401記事、運用開始当初は不定期掲載でしたが2006年より毎日更新へ移行、2006年10月より開始しましたアクセス解析は本日正午までに8592346アクセスを記録、毎日零時までに記事更新へ出稿してまいりました。

Ocnimg_1588 OCNブログでの運用開始は当初、そこまで長期的な運用は考えておらず、大学内の自主ゼミの延長線上としての開始ではありましたが、中国軍事圧力の増大や米軍再編に伴う安全保障情勢の変化、財政緊迫化と防衛費などの摩擦の増大、東日本大震災、こうした転換期に際しての議論の場を構築できるよう、変遷を辿り今に至ります。

Ocnimg_6861 一方で、結果的に記事作成と校閲は自力で行う必要上、更にWeblogが元々長文の掲載を前提としていない記事作成機能などから誤字脱字の看過、写真修正不充分、長期連載の記事中断、などなどの不手際はお恥ずかしい限りです。移転先はOCNブログレイアウトが、写真側面に本文を記載できない構造であるため、この点は写真中心記事となり改善されることでしょう。

Ocnimg_7741 一方で、Weblogという電子媒体そのものは斜陽期に入りつつあり、移転先が長期間維持されることは痛切に願う次第ですが、この点についてはあらゆる方策、第二北大路機関の活用を含めた複合Weblg展開やホームページ化、更には活字媒体や電子書籍等をも例外としない視野に含め知的好奇心の起爆剤や討議の場をご用意できれば、と思います。

北大路機関:はるな

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岐阜基地航空祭2014 Weblog北大路機関第10次岐阜基地航空祭撮影は此処から実施!

2014-11-23 22:20:12 | 航空自衛隊 装備名鑑

◆岐阜航空祭へ行ってきた

 本日岐阜基地航空祭へ行ってまいりました。岐阜基地航空祭は当方にとりある種特別な航空祭、T-2ブルーインパルス時代よりご縁がある基地の航空祭です。

Gbimg_0466 そしてWeblog北大路機関創設以来毎年展開し、10回を数えた岐阜基地航空祭は、毎回色々と撮影場所を転換させ紹介しましたが、本年はこんな場所からの撮影となりました。ご縁あって招待者席からの撮影です。岐阜基地は現存する日本最古の飛行場、この場所では様々な戦時中の御話しなどもお聞きすることが出来ました。

Gbimg_0448 本年の岐阜基地航空祭の目玉は航空自衛隊創設60周年、象徴するように航空自衛隊にて米海軍での運用開始より半世紀以上を経、航空自衛隊でも運用開始43年となるF-4EJ,F-4EJ改が一挙に並び、ヴェトナム戦争から湾岸戦争までの武勲で知られ、我が国では防空を担い続けるその存在感を示していました。

Gbimg_0456 しかし岐阜基地は飛行開発実験団と技術研究本部の基地、最新装備はさりげなく置かれているものです。XASM-3,100km以上の彼方より発射され海面すれすれの超低空を極超音速で巡航し防空網を無理やり突破、航空母艦などの目標を確実に屠る新対艦ミサイルのダミー飛翔体A型がさり気なく展示されていまして、少々驚かされた次第です。

北大路機関:はるな

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岐阜基地航空祭2005~2013写真に見る2014岐阜基地航空祭の傾向と対策

2014-11-22 23:31:25 | 航空自衛隊 装備名鑑

◆岐阜基地航空祭を様々な角度から

 明日は岐阜基地航空祭、Weblog北大路機関では過去9年間にわたり岐阜基地航空祭を紹介してきましたが、此処から幾つか。

Gbimg_6660 岐阜基地航空祭、入間基地航空祭程ではありませんが日本で有数の来場者を誇る航空祭です。理由は後述しますが、人口密度はかなりのものとなり、しかも見どころが幾つかに分かれているため、何処をどのように回るのか、という一種慣れのようなものが重要となってきます。

Gbimg_0402 岐阜基地航空祭は飛行開発実験団が航空自衛隊が運用する大半の機体を保有しているため、岐阜基地航空祭さえ撮影すれば多くの機種の飛行を撮影できる、として人気です。やはり最大の人気はメイン会場の最前列に陣取り、離陸の様子を撮影する。三柿野駅、六軒駅、各務原市役所前から北門、新北門へ入り朝一で確保します。

Gbimg_0355 岐阜基地航空祭では開発中の新装備、新型ミサイルや無人機なども展示されるため、メイン会場で撮影しつつ、適宜地上展示航空機や装備品を撮影、轟音を上げて離陸する様子を滑走路沿いに、という方法が最も手堅いのですが、開門一時間二時間前に並び始め、一挙に開門と同時に走らなければなりません。

Gbimg_4534 しかし、メイン会場ですが滑走路から見て逆光の位置に或るため、飛行展示はこのように航空機の塗装が完全につぶれて、空は白っぽく機体は暗く映ってしまうのですが、このあたりPLフィルターでもRAW現像でも逆光を置き換えるのは容易ではありません。

Gbimg_2632 順光、この環境を求めて南側に、という需要があるのですが、このため岐阜基地は滑走路の南側、南側会場や基地の外周沿いにある航空宇宙博物館側から撮影する方は少なくありません、写真は航空宇宙博物館側から離陸し、大きく旋回する様子を撮影したもの、一つ上の写真よりも段違いというところでしょう。

Gbimg_2892 メイン会場には取るべき航空機や装備があるのですが航空宇宙博物館へは新南門が開放されているか否かで、開放されていればよし開放されていなければ正門から工業団地を迂回する必要があり、実質的に移動することはタクシーか自転車、駐車券と自家用車を手配しなければ対応できない。

Gbimg_7422 南側会場、例年開放区画が拡大したり縮小したりで本年は拡張されるようですが、要するにメイン会場の滑走路反対側、正門から入場するか誘導路沿いの外周道路を徒歩かシャトルバスで移動することとなります。近年、屋台やお手洗いが整備され、利便性が高まっていますし、離陸は撮影しにくいですが、着陸後はこのような写真を撮る事が出来る。

Gbimg_7280 南側会場から異機種大編隊を撮影した様子。異機種大編隊は岐阜基地でなければ見られない名物なのですが、このように順光で撮影しますと、不思議な情景として写真に収められますので、撮影場所としてはメイン会場からも徒歩30~45分ほどで移動でき、お勧めできる場所です。

Gbimg_0136 お勧めできるのですが、万能ではない、順光ですが、一瞬太陽に雲が差し掛かった時は、と言いますと、なんと言いますか青空なのですが機体の色は黒く沈んでしまいまして、こればかりは運としか言いようが無く、これならばメイン会場で最前線を目指した方がよかった、と後悔する方も居るやもしれないでしょう。

Gbimg_9497 航空祭は見たいが混雑は嫌だよね、という方は、お勧めできるのが誘導路付近、基地外周道路がメイン会場と南会場を結ぶ長大な距離で広がっているのですが、ここから着陸した機体が間近を通るところを見られるので、混雑はしておらず基本最前列を遅い時間帯でも確保できるため、出遅れた方や混雑を避ける方にはお勧め。

Gbimg_9480 誘導路沿いですが、難点は飛行展示がメイン会場を中心に行われますし、更には完全に逆光となっていますので、上空を見上げて轟音を体感するにはいい場所なのですけれども写真に記録しますと飛行する様子は逆光になってしまう。なかなか厳しい選択となりますが、近年お手洗いの設置が始まり、過し易いことは確か。

Gbimg_6607 逆光ですが、曇りですと多少は逆光が緩和されますので、南側に行くか北側に行くか、天候をもとに判断するというのはいいかもしれません。もっとも、メイン会場を確保するには冒頭に記したとおり物凄い競争になりますので、転倒などに気を付けなければなりません。

Gbimg_6552_1 悪天候、考えたくない事ではありますが、雨天の際はメイン会場一択となります、何故ならば飛行展示そのものが縮小若しくは中止となりますので、地上展示航空機はメイン会場に集約、南側には保存展示機呑み、今年はペトリオット、昨年までは陸上自衛隊車両だけですので、被写体が無いのです。

Gbimg_4903 また、雨天時は離陸の情景が迫力あるものとなっているのですが、それでも迫力があるとは言っても岐阜基地らしい編隊飛行などは雨天では見る事が出来ないため、今年は大丈夫そうですがやはり航空祭には晴天を望みたいところです。今年はブルーインパルスの参加も無く混雑が緩和されることを期待しつつ、皆様お気をつけてお出かけください。

北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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平成二十六年度十一月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2014.11.22・11.23)

2014-11-21 23:51:32 | 北大路機関 広報

◆自衛隊関連行事

 北大路機関移転、いよいよ間近です、が、諸般の事情にて二日程度延期する予定です。

Img_3015 今週末最大の行事は岐阜基地航空祭2014、Weblog北大路機関は間もなく移設ですが、明日移設を予定していましたものの諸般の事情にて若干予定が変更される予定で、Weblog北大路機関創設以来2005年より毎年紹介していました岐阜基地航空祭の速報は、OCNブログとしてお伝え出来るやもしれません。

Fimg_6687 別府駐屯地祭、私事ながら少々風邪気味でして、この際には体の芯からじっくりと暖める別府という温泉を髣髴させる単語が非常に羨ましく思う次第ですが、この駐屯地には第4師団隷下の第41普通科連隊が駐屯しています。

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭

注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

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