■航空自衛隊車輌集
やあみんな!メリークリスマス!、今日はみんなが楽しみにしていた航空自衛隊の地上車輌集だぞ!、・・・、今回も小ネタ集です。
航空自衛隊には、一般車輌/救難車輌/補給車輌/施設車輌など、総計6000の車輌が配備されている。航空機の整備を一つとっても、燃料補給車や牽引車、電源車が必要であり、弾薬輸送車、事故に備えての消防車や救急車、滑走路機能維持の為の各種車輌がその稼働率を支えており、華やかな航空機の飛行も、こうした車輌群を駆る整備員や管制要員の努力が無くては大空へ羽ばたくことはできない。今回はこの特集を行う。
1/2㌧トラックV16BBRSTA、三菱自動車製で440kgを搭載、若しくは最大6名を輸送する。速度は135km/hである。もっともオーソドックスな車輌といえ、基地内の連絡輸送から山間部のレーダーサイトの物資・人員輸送にも対応する。基地やレーダーサイト警備に12.7㍉重機関銃や5.56㍉の搭載も可能であるが、航空自衛隊ではそうした運用は行っているのだろうか不明である。後方は高射隊が運用するタンク車。
1 1/2㌧トラックWB503.トヨタ自動車製で車輌重量3360kg、最大積載量は2000kgである。写真は基地防空隊のVADSを牽引している。各基地防空隊に16基が運用されており、基地防空の最後の砦として任務にあたっている。車輌には弾薬の他、操作要員を載せており、迅速な機動が可能である。陸上自衛隊では改良型に高機動車の車体を用いたものがあるが、航空自衛隊への導入はまだ開始されていないようだ。
高射隊や基地業務隊において使用されているニッサンサファリ、この他トヨタランドクルーザやパジェロ(陸自の73式小型トラックとは異なり、市販車と同型のもの)なども使用されることがあるようだ。各国の軍隊でも使用されているようだが、自動車に詳しい方がいたらご教授願いたい。長い車列に際しては先導をする車輌が必要であり、こうした車輌が装備されている。基本的には市販車の色違いといって差し支えない。
制式化されているわけではないので、暫時新型に更新しているようだ。車輌は旧式のもの。こちらはメーカーも異なり、トヨタランドクルーザー。登攀性能や不整地突破能力、稼働率や巡航性能など、どれをとってもランドローバーやメルセデスクロスカントリーといった軍用車輌と遜色なく、ジェーン年鑑などでは軍用車として紹介されている。消防の山岳救助隊がこうした車輌を運用しているが、富士山の急斜面もすいすい登る。
場外救難車1形KC-BXD20V,トヨタ自動車のメガクルーザ航空自衛隊仕様で、基地外の救難活動に使用される。このファミリー車輌に陸上自衛隊の高機動車があり、不整地突破能力は折り紙付である。人員輸送を目的としたものではない為、シートに収容することで人員は少なく、あくまでオフロード仕様の救急車である。なお、メガクルーザは市販もされているが、加速性能ではハンヴィーとは比較にならない性能を弾き出す、国産車最強の市販四輪駆動車である。
大型破壊機救難消防車A-MB-3 FB630TN、大型の航空機火災用消防車で、乗員は五名、車内からの操作も可能であり、加えて11.15㌧の搭載量を有する。1989年より配備が開始された。大型車輌であるが、その筈、製造は鉄道車両の製造を行う東急車輛製である。100km/hの俊足で現場に向かう。重量31.5㌧、全長11.9㍍、C-130Hの機首が写っているが、これと比較するとその大きさが判る。公道で出会うことはまずないが、空港では同型車輌を良く見かける。
左から救難車E-FZJ80G-GCPNK,事故機裁断や乗員救出器材を搭載する。消防車KC-FT1JGBA,基本的に普通の消防車。破壊機救難消防車A-MB-1(FZ610LN),航空機火災や油火災に対応するもので、前述のA-MB-3以前に調達されていたもの。となりはA-MB-3、右端は破壊機救難車へ給水を行う1000G給水車FTS33F2,1000ガロンの消防用水を搭載する。また、非常時には給水運搬にも用いる。
20K?燃料補給車FY2FTAT,20K?ガロンの航空機用燃料JP4を搭載するもので、この種の車両としては航空自衛隊最大のものである。運用方式は航空基地の燃料タンクから補充を受ける。これまでは大型給油車はトレーラー式であったが、本型から一体単車式として安定を高めている。東急車輛製で毎分2270?の燃料補給が可能である。写真はT-4練習機に対して燃料補給をしているところで、航空機よりも大きいところが判る。
燃料補給を終えT-4列機の前を連なって走るFY2FTAT,この他、500ガロン燃料補給車や2000?燃料補給車、2000ガロン燃料補給車などがあり、ヘリや練習機、戦闘機、輸送機といった補給対象に合わせた運用が行われている。
また、製造元も日野自動車、日産ディーゼル、三菱ふそうトラックバスなど多種多様である。
中型バキュームスイーパVRS-1。
写真は20㍉機関砲VADSの射撃展示後、滑走路を清掃しているところで、本来は異物除去に運用。エンジン部分に異物を吸い込めば航空機事故に繋がる為に導入。滑走路及び誘導路、エプロンなどの舗装部分の清掃を行う。たまに公道を自治体の同種のものが走っているが、基本的に車体もやっていることも同じである。
航空機用2㌧牽引車2TG20。
車輌重量3.4㌧の小型ながら航空機を牽引する。最高速はは27km/hと決して速くはないが、この種の車両としては平均的である。基地外周道路を走っていることも多い。豊田自動織機と日産自動車が生産しており、航空機を牽引する他、弾薬輸送などにも用いる便利な車輌だ。写真は航空祭の関連器材を牽引して輸送している牧歌的な様子。後ろには帰る人々が写っている。
航空機用3㌧牽引車3TG35.
入間基地で撮影したもので、写真遠景にCH-47J輸送ヘリが写っているが、C-1輸送機のような大型機が多数配備されている基地ならではの装備である。AWACSなどの大型航空機の牽引も可能で、航空自衛隊最大の牽引車である。2TG20よりも角ばっているのが外見上の特色である。 豊田自動織機社製。
C-5電源車。神鋼電機社製のものと大阪精密電気工作所製のものがある。両社のものは重量や全高に若干の差異がある。直流28V・800Aの出力を有する。
写真は整備員の服装を見てわかるように航空祭においてブルーインパルスのT-4練習機の整備支援に用いられているところだが、U-125級難機やMU-2救難捜索機のエンジン始動や整備用に用いられる。
AE-3電源車。UH-60JやCH-74J、V-107といった回転翼機の始動や整備支援に用いられる。
この他、戦闘機や偵察機に圧搾空気を送り込みジェットエンジンの始動に用いる起動車KM1(1,2,3,4とある)が航空機周辺にいることが多い。地味ながら不可欠な車輌で、陸上自衛隊でもほぼ同型の車輌が運用されていたように記憶する。
かく座機収容器材KC200S,戦闘機などが滑走路で故障、若しくは大破した場合、これを滑走路から動かすことが基地機能維持に不可欠であるが、これを迅速に行うのがこの器材である。
鉄道車両を製造する日本車輌製で最大積載量は22㌧、従って自重12.97㌧のF-15Jも収容可能である、昨年その様子がマスコミに公開された。
小牧基地航空祭において訓練展示において実際にT-1B練習機を収容しているところ、ちなみにこのT-1Bは昨年の航空祭の写真であり、この時点ではまだ現役の機体。
飛行展示の最中に実施した為、多くの観客が気付いていないところが見て取れる。小生もいつの間にか収容されていたのを気付き、慌てて望遠レンズにて撮影した。それなりに貴重な瞬間なのだが、観衆が肝心な部分を覆ってしまっている。
以上の車両はほんの一部で、種類も区分が新旧多くあり、この他、滑走路を自前で舗装する施設器材や、降雪時に滑走路の除雪を行う器材、更に移動式管制塔や射爆場整備用の特殊車輌、レーダーサイト内での人員輸送用バス、輸送機用のカーゴローダー、アンテナ器材や移動式レーダーなどが配備されている。
流石に小生も全てを網羅できる写真はない、航空自衛隊の車輌は奥が深いのだ。
航空祭では、カメラマンの多くはレンズを空に向けて航空機の撮影を行うが、こうした航空機は縁の下の力持ちにより支えられている。時には視線やレンズを下に向けてみてはどうだろうか。恐らく、今まで見たことのない車輌が航空機を支援していることだろう。
HARUNA
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■クリスマス特別企画
ここからはクリスマス特別企画、勝手に89式小銃2型!と勝手に89式短小銃!使い勝手の観点から気付いた点を反映させてあります。
89式小銃であるが、本ブログでも先日、M-4といったエアソフトガンと比較した記事を特集した。そこで、画像補正ソフトを用いて少し遊んでみた。画像はM-4カービンのサイト部分とストックを移植した場合のモデル。小銃である為、89式はやや大きく、射手に併せて調整出来る様改良したのだが、この他、マガジンキャッチャー部分も少し下に延長し、再装填を迅速に行えるよう改良した。いわゆるコラージュ画像であるが、使いやすくなっているはずだ。
携帯性を向上させた89式ブルパップモデル、自衛隊風に表現すれば短小銃であろうか、市街戦では長すぎる小銃は使いまわしが悪いとの指摘がある。普通に短くしてもいいのだが、あえてブルパップ。照準線が短くなるとの指摘がある為、ステアAUGのように光学照準装置を搭載している(無理やり画像を伸ばしたので無理があるのはご愛嬌)。
以上はコラージュ画像であるので、欲しい方はプリントアウトしてカスタムショップに相談しよう!、くれぐれも豊和工業や東京マルイに問い合わせをしないようにお願いします。(本二枚のみ、著作権を一般に公開します)
北大路機関