■毎年一機調達を前提
US-3なんて夢みたいなと思われるかもしれませんが今まで通りUS-2を調達し続ける事の方が夢なのかもしれないという前提です。

US-3飛行艇を開発するべきだ、この提案はより新しいものを開発して自衛隊をより強く、という安易なものではなく、結局は海洋国家という頸木を抜けられない我が国に必要不可欠である飛行艇というものを生産維持するためには、もう現在の三菱重工と川崎重工が合理性で判断しているUS-2は限界がきているという判断が背景です。

US-2も、毎年一機、それが無理ならば中期防衛力整備計画で確実に3機、隔年を挟んででも確実にほぼ毎年を原則に調達し続けているならば、US-2はそのままの姿であり得たのかもしれません、けれども調達する側の独りよがりな合理性を押しつける調達、次の調達はいつかわからないが一括調達、では民間企業はつきあいきれません。

US-3はUS-2の調達行政の失敗というもはや後戻りできない防衛三行もとい防衛産業からの三行半の突きつけを背景に、しかしせめて生産維持できる飛行艇、という選択肢として量産が継続されているP-1とC-2の共通部品を応用して生産を維持できる航空機として提示したもので、それはいままで通りのUS-2は膨大な予算を積まねば調達できないゆえ。

飛行艇、問題はほかの選択肢がないということです。いいやオリョーノックWIGのような地面効果機が代案だ、とかV-22可動翼機か開発が進んでいると雑誌に書かれているV-280を自衛隊が導入できれば、雑誌に書いているセンセイガタは安いと言っているし合理的な代案だ、と主張されるのかもしれませんが、それは果たして現実的なのでしょうか。

WIG機が実用化されない背景には予算以外の技術的問題がなければ40年間進展しない理由を見いだすことはできません、その理由は我が国がWIG機を実際に開発していない為なのかもしれませんが、それをトライアンドエラー方式で試す余裕というものは、いまの安全保障環境となにより予算面で十年単位の研究余裕がありません。即座の装備が必要だ。

V-22については有用な選択肢かもしれませんが生産終了間近の航空機であるため、もしUS-2の後継機にV-22を考えるならばこの年内の数週間で補正予算を緊急計上し、7機から9機、予備部品を加えると1000億円でしょうか、緊急調達しなければ生産ライン閉鎖に間に合いません、V-280は先ず実用機が飛んでいない以上、比較できない。

軽装甲機動車に89式装甲戦闘車と96式自走迫撃砲やAH-64D戦闘ヘリコプターとUH-1J多用途ヘリコプターやOH-1観測ヘリコプター、我が国防衛調達は、政府が防衛産業に仕事を下賜するのだからありがたく思っていつでも製造しろ、という殿様目線での調達計画が、センセいまはもう明治維新から150年以上経ています、と三行半の構図だ。

明治維新云々まで遡るかは意見が分かれるでしょうが、こうした国が望めば好きなだけ防衛装備が製造されるという、旧陸軍や旧海軍のような価値観は唾棄されるべきですし、どうしても行うならば下請け企業を担う部品生産に特化した国営工廠、文字通り親方日の丸、仕事が数年間無くとも国が面倒を見る組織を構築してから臨むべきではないでしょうか。

AH-64DやUH-1Jはじめ、官は間違いを冒さず、の原則から明らかに調達が失敗した場合でも、その装備は元々使い道がなかったのさあ、と説明でごまかし、しかしその代替装備をより高い予算で調達することができるほど、日本経済に余裕はないという認識が必要です。いや、だからこそ保守的なUS-3を提案し毎年1機調達を提示したのです。

ロッキードマーティンに代案を、例えばC-130の飛行艇型を要請した場合、たぶん日本が示した要求仕様通りのものは開発されるでしょう、しかし仕様書にない拡張性が一切ないか、もしくは開発遅延や評価試験の問題点などはオプション扱いとなり、確実に契約書や仕様書に抜け穴が確保され、新明和のような既存機にあたるものは開発されない。

国産しかない、たとえばの話を続けることは難色があるのですが、防衛産業、国内産業に対して日本は甘えの構図があったのだと思う、いやだからこそ例えばF-15JSP計画におけるボーイングの追加請求を不当請求だ、と詰めの甘さを棚上げした反論が出てきているのかもしれない、と思う。厳しい安全保障環境、と言葉遊びだけでは実感できないもの。

飛行艇は、前述の通り日本の防衛に絶対必要な装備で、代替装備はありえても費用対効果ではUS-2を越えるものはなかなか考えられない、その上で、相手にも生活がある、という視点を先ず持った上で、その生産維持を考える必要が、国にはあるのではないか、と思うのですね。そのために、US-3の開発と毎年1機調達が、必要なのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
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US-3なんて夢みたいなと思われるかもしれませんが今まで通りUS-2を調達し続ける事の方が夢なのかもしれないという前提です。

US-3飛行艇を開発するべきだ、この提案はより新しいものを開発して自衛隊をより強く、という安易なものではなく、結局は海洋国家という頸木を抜けられない我が国に必要不可欠である飛行艇というものを生産維持するためには、もう現在の三菱重工と川崎重工が合理性で判断しているUS-2は限界がきているという判断が背景です。

US-2も、毎年一機、それが無理ならば中期防衛力整備計画で確実に3機、隔年を挟んででも確実にほぼ毎年を原則に調達し続けているならば、US-2はそのままの姿であり得たのかもしれません、けれども調達する側の独りよがりな合理性を押しつける調達、次の調達はいつかわからないが一括調達、では民間企業はつきあいきれません。

US-3はUS-2の調達行政の失敗というもはや後戻りできない防衛三行もとい防衛産業からの三行半の突きつけを背景に、しかしせめて生産維持できる飛行艇、という選択肢として量産が継続されているP-1とC-2の共通部品を応用して生産を維持できる航空機として提示したもので、それはいままで通りのUS-2は膨大な予算を積まねば調達できないゆえ。

飛行艇、問題はほかの選択肢がないということです。いいやオリョーノックWIGのような地面効果機が代案だ、とかV-22可動翼機か開発が進んでいると雑誌に書かれているV-280を自衛隊が導入できれば、雑誌に書いているセンセイガタは安いと言っているし合理的な代案だ、と主張されるのかもしれませんが、それは果たして現実的なのでしょうか。

WIG機が実用化されない背景には予算以外の技術的問題がなければ40年間進展しない理由を見いだすことはできません、その理由は我が国がWIG機を実際に開発していない為なのかもしれませんが、それをトライアンドエラー方式で試す余裕というものは、いまの安全保障環境となにより予算面で十年単位の研究余裕がありません。即座の装備が必要だ。

V-22については有用な選択肢かもしれませんが生産終了間近の航空機であるため、もしUS-2の後継機にV-22を考えるならばこの年内の数週間で補正予算を緊急計上し、7機から9機、予備部品を加えると1000億円でしょうか、緊急調達しなければ生産ライン閉鎖に間に合いません、V-280は先ず実用機が飛んでいない以上、比較できない。

軽装甲機動車に89式装甲戦闘車と96式自走迫撃砲やAH-64D戦闘ヘリコプターとUH-1J多用途ヘリコプターやOH-1観測ヘリコプター、我が国防衛調達は、政府が防衛産業に仕事を下賜するのだからありがたく思っていつでも製造しろ、という殿様目線での調達計画が、センセいまはもう明治維新から150年以上経ています、と三行半の構図だ。

明治維新云々まで遡るかは意見が分かれるでしょうが、こうした国が望めば好きなだけ防衛装備が製造されるという、旧陸軍や旧海軍のような価値観は唾棄されるべきですし、どうしても行うならば下請け企業を担う部品生産に特化した国営工廠、文字通り親方日の丸、仕事が数年間無くとも国が面倒を見る組織を構築してから臨むべきではないでしょうか。

AH-64DやUH-1Jはじめ、官は間違いを冒さず、の原則から明らかに調達が失敗した場合でも、その装備は元々使い道がなかったのさあ、と説明でごまかし、しかしその代替装備をより高い予算で調達することができるほど、日本経済に余裕はないという認識が必要です。いや、だからこそ保守的なUS-3を提案し毎年1機調達を提示したのです。

ロッキードマーティンに代案を、例えばC-130の飛行艇型を要請した場合、たぶん日本が示した要求仕様通りのものは開発されるでしょう、しかし仕様書にない拡張性が一切ないか、もしくは開発遅延や評価試験の問題点などはオプション扱いとなり、確実に契約書や仕様書に抜け穴が確保され、新明和のような既存機にあたるものは開発されない。

国産しかない、たとえばの話を続けることは難色があるのですが、防衛産業、国内産業に対して日本は甘えの構図があったのだと思う、いやだからこそ例えばF-15JSP計画におけるボーイングの追加請求を不当請求だ、と詰めの甘さを棚上げした反論が出てきているのかもしれない、と思う。厳しい安全保障環境、と言葉遊びだけでは実感できないもの。

飛行艇は、前述の通り日本の防衛に絶対必要な装備で、代替装備はありえても費用対効果ではUS-2を越えるものはなかなか考えられない、その上で、相手にも生活がある、という視点を先ず持った上で、その生産維持を考える必要が、国にはあるのではないか、と思うのですね。そのために、US-3の開発と毎年1機調達が、必要なのです。
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