北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【日曜特集】MH-60R統合多用途ヘリコプター-アメリカ海軍機が航空自衛隊小牧基地へ飛来!(2023-02-06)

2023-02-26 20:11:44 | 在日米軍
■アメリカ海軍のMH-60R
 本日は少々多忙ということで変則的ではありますが小牧基地の写真を来週の小牧基地航空祭の予習的に紹介しましょう。

 小牧基地へアメリカ海軍のMH-60R統合多用途ヘリコプターが飛来しました、小牧基地を航空館BOONから平日撮影していますと、シーホークといいますかブラックホークといいますか、S-70系統のヘリコプターが見えてきました、小牧基地にも配備されているもの。

 U-125救難機とMH-60R統合多用途ヘリコプター、実のところ考えさせられる装備体系でして、政府は航空自衛隊のU-125を廃止する方針で防衛力整備を進めるという、新しい防衛力装備の主軸は射程の長い反撃能力といい、U-125を廃止してリソースをつぎこむ。

 HH-60戦闘救難ヘリコプターか、と遠景に見えた際には思ったのです、なにしろ一軒視して小牧基地を撮影する際に見慣れているUH-60J救難ヘリコプターとは違ったものですから、しかし正面以外が見えてくると空中給油受油装置が見えないのでHH-60ではない。

 UH-60J救難ヘリコプターであれば小牧基地の救難教育隊へ配備されているものですし、SH-60K哨戒ヘリコプターであれば小牧基地に隣接する三菱重工小牧南工場において製造され、定期整備も行われている機体、超望遠越しにみていますと機外タンクがみえません。

 SH-60L哨戒ヘリコプター、最新型機かなと期待する。SH-60K哨戒ヘリコプターは厚木の第51航空隊にて試験運用中の様子を2005年に見たのが初めてですが、先月新しい新しいと思っていた機体がついに除籍が始まりまして、輸送ヘリに改修することとなるのか。

 MH-60Rだ、こう気づきましたのは機種部分にセンサーボールが装着されていたためでして、なるほどこれは大物が来ている、なかなか見られないヘリコプター、いや、先日の空挺降下訓練始めにてなんか見たような気がするのですが、二機が小牧基地へ飛来したのだ。

 二機飛来した、こう驚いたのはこの撮影位置は小高い丘陵地の様に造成されていまして、ちょっと駐車場のあたりに歩いて一分二分往復していた時に飛来していたうちのもう一機は既に着陸していたのですね、あぶない、撮影できないところでした、きを点けねばね。

 第77回転翼海洋打撃飛行隊の所属でしょう、MH-60Rというのは従来型のSH-60Bから改修されているものでして、こうしたモッタイナイの精神が日本の自衛隊にはなく、退役して財務省管理下に置かれますと保管されずさっさと税金で分解されてしまうという現状で。

 SH-60B、所謂シーホークです。機体そのもののフレームはしっかりしていますから再利用できる部分は多く、新造よりは改修といいますとケチなような響きかもしれませんが、利用できるフレーム部分をそのまま使っているという構図、けちなわけではないというもの。

 LAMPSヘリコプターとして、水上戦闘艦のセンサーという運用が可能であるMH-60Rは装備品をモジュール搭載します、これは吊下ソナーとソノブイを装備することもできれば、ソナーを搭載せずソノブイだけ多数を搭載することもでき、もちろん対艦攻撃等も可能だ。

 UH-60J,一方考えてみますと航空自衛隊は現在UH-60J救難ヘリコプターを新造のUH-60Jにて置き換えているさなかです、ただ耐用年数限界となった機体は構造部分で老朽化している個所はあるのですが、ここを置き換えれば20年くらいまだ使えてしまうのです。

 U-125とともに航空自衛隊はUH-60Jを捨てているのですが、例えばU-125を陸上自衛隊の連絡偵察機に、センサーは相応のものを搭載しているのですし速度はLR-2よりも寧ろ早い、そしてUH-60Jを多用途ヘリコプターとして陸上自衛隊へ移管してくれれば、と思う。

 メーカー的には新造機のほうが、という反論があるのでしょうけれども、現実問題としてヘリコプターは現在、部隊定数に対して圧倒的に不足していますので、改修機と新造機を両方とも揃えて初めて定数割れを多少なりとも解消できる、今はそんな状況なのです。

 MH-60Rについては、給油の為に立ち寄っただけ、というところでしょうか、小牧旅客ターミナルという地方空港のような航空自衛隊の空輸輸送の待合室、その目の前で三十分ほど待機していましたらば、そのまま乗員がもどってきまして、揃って離陸してゆきました。

 G-3X、今回撮影に利用したのは超望遠ズーム性能に優れたコンパクト機種なのですが、流石に離陸に関しては撮影に一眼レフを使いました。しかし、ヘリコプターとはいえ米軍機、珍しいものを撮影出来たのだなあ、と短時間でも撮影に赴く意義を感じました次第です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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【土曜特集】アメリカ海軍横須賀基地に憩うイージス艦:ミサイル巡洋艦とミサイル駆逐艦(2022-07-01)

2022-12-31 07:00:37 | 在日米軍
■横須賀のイージス艦
 大晦日ということで明日には初日の出が上がります太平洋に面した横須賀の風景を。

 土曜特集としまして今年七月一日に撮影しました横須賀基地のアメリカ海軍艦艇、特に世界ではもうアメリカ海軍とロシア海軍にしか残っていない巡洋艦、アメリカ海軍が誇るイージスシステムを搭載したミサイル巡洋艦の写真を中心に、しかしちょっと撮影機材の雑談とともに。

 PowershotZoom、買うか迷っている。性能としてはどの程度なのか、撮影機材として現在のpowershotG3Xの老朽化が進み、実は予備の確保はあるのですけれども、頻繁なG3Xの酷使という現状からの脱却を念頭に、少し考えてしまいます。夜の通販番組の影響といわれれば半分あたりなのですが。

 単眼鏡をそのままデジタル化したような形状であり、100mmと400mmの光学ズームに800mmの電子光学機能が付与されています。注目する点は小型、G3Xよりもかなり小型という点で、いわば広角についてはG7Xmark2に一任して、そのほかの部分をpowershotZoomにできないか、と。

 1型センサーを搭載しているG3Xに対してZoomの大きさはひとむかしの一万数千円クラスのセンサーサイズとなっているのですが、考えてみますとiphoneのセンサーが同程度ですので、考えようによっては十分な性能となるのかもしれません、ただ周りで使っている人がいない。

 G3Xは、なさそうに思われるかもしれませんが一眼レフを携行していないといいますか携行できない状況でF-35戦闘機に遭遇した際に当時携帯していたのはG7Xだけでしたので、まったく望遠が足りないという、そんな理由で急遽導入したものでした、それまでは選外の機種だ。

 Zoomの性能は100mmと400mm切り替えで電子ズームが800mm、これはG3Xが光学ズームで600mmまで叩きだし、電子光学ズームでは2400mmにまで遠方をねらう、それでいて1型センサーを搭載しているのでまあまあの画像、いやこれでなければという画像を示す事と比べれば拙い。

 G7Xmark2、これにくらべますとG7Xのズームは105mm、これもAPS-Cでの105mmなんかではなく通常の35mm換算で105mmという水準ですので、どうしても望遠を撮影するというものではありません、するとZoomの400mmと電子光学ズーム800mmには、補完的な余地はあるのか、と。

 野鳥などを撮影するという用途だそうですが、残念ながら身の回りで野鳥を撮影されるかたはサンニッパの、CANONでいえば白レンズユーザーが多く、Zoomの画質で満足している人はいません、いやわたしが撮影する身の回りではZoomという、センサーサイズそのものを見ません。

 画質は、PowerShotのなかぜもZoomはAPS-C機種と比較するとかなり劣るという、あたり前だろうねえ的な情報は聞こえてくるのですが、特に航空機、戦闘機の機動飛行や艦艇の遠景を撮影に活用したという話をなかなか切きません、飛ぶものにピントがあいにくいとも。

 撮影機材としては手持ち専用であり、マウントベースさえ装着できないためにほかの機材と併用して撮影することができないという、なにかEOS-7DとG3Xを連装運用しているわたしのような型の使い勝手に関する難点も指摘されているようですけれども、どう解釈すべきなのか。

 写真として撮影するからには本気で臨むために被写体を撮影する能力にも本気の性能を機材に求める、ただ、それは使い勝手が悪ければ被写体に間に合わないしピント合致が遅ければ被写体は通過してしまう、痛い思いは何度も経験しメーカーの稚拙さを恨んだことも多い。

 航空機や艦船、薄暮で撮影することもあれば車内から咄嗟に構えることもある、相手が高速で動くこともあればこちらが列車内などで高速で移動していることさえ有る、航空機を撮るばかりか航空機から撮ることもある、故に興味があっても撮影機材には慎重になるのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【土曜詳報】トーテュガ佐世保入港(2)米艦トーテュガとミサイル艇しらたか(2011-11-07)

2021-12-18 20:12:40 | 在日米軍
■佐世保基地朝の日常風景
 佐世保基地は新年度には護衛艦もがみ型配備が始まるものですからCOVID-19オミクロン株が収まれば一度行きたいものです。

 トーテュガLSD-46、ドック型揚陸艦と云う事で、実は自衛隊の輸送艦おおすみ型輸送艦もジェーン海軍年鑑ではドック型輸送艦に区分されているのですが、しかし二隻を、並んではいないので他の記事を参照、写真を比較しますと、かなり構造の違いに気づきます。

 おおすみ型は航空機運用能力を重視し上部構造物を最小限として、全通飛行甲板構造、正確には飛行甲板として用いるのは後部だけですが、東日本大震災などでは前甲板を飛行甲板に転用した、こうした航空機運用を第一とし、必要に応じ車両も並べる構造でした。

 サンジョルジオ級揚陸艦、イタリア海軍の、基準排水量は6200tと更に小型なのですが似た設計の揚陸艦があります。たいして、ホイットビーアイランド級の設計は上部構造物に車両甲板から直通する通路を配置しまして、ここに車両甲板を兼ねる設計としています。

 しらたか、はやぶさ型ミサイル艇と比較しますと大きさの違いが際立つ。なにか、テレビ東京の人気番組“日高リポート”で日高義樹氏がB-2爆撃機の搭乗員に“このB-2爆撃機のF-16戦闘機との最大の違いは何ですか?”と質問した様子と重なる表現ではありますね。

 トーテュガ、これはアメリカの地名なのですが、アメリカに歴史は云々、というのは無知を曝すようなことでして、実は先住民から受け継いだとさえいえる開拓精神と近代化の歴史とが連綿と均衡を変えつつ続くアメリカには少なくない史跡があります、その名の一つ。

 ホイットビーアイランド、ジャーマンタウン、フォートマクヘンリー、ガンストンホール、コムストック、トーテュガ、ラシュモア、アシュランド、ハーパーズフェリー、カーターホール、オークヒル、パールハーバー、同型艦は前期艦と後期艦を併せて12隻造られた。

 ハーパーズフェリー級とも後期建造艦を区別する事があります。これら同型艦12隻は前期建造艦が1985年から1992年にかけ建造され、後期艦は1995年から1998年にかけ4隻が竣工しました。艦名は米国史跡、クイズでアメリカ史を聞かれれば本級を答えれば良い。

 基準排水量10500tで満載排水量16568t、全長は185.9mあり全幅は25.6m、吃水は6.4mあります。ドック型揚陸艦の名の通りのドックは全長134mと幅15.24m、ここにはエアクッション揚陸艇LCAC-1型であれば4隻収容でき、47ノットで海岸に戦車を揚陸できる。

 揚陸艦としての機動力はコルトインダストリーズ社製V型16気筒のコルト-ピルスティク16PC2-5 V400ディーゼルエンジンを4基搭載しており、合計出力は33000hp、これにより最大22ノットの速力を発揮し、巡航速度は18ノット、航続距離は8000浬に上ります。

 ドック型揚陸艦の任務は揚陸艇や上陸用舟艇に海兵隊を載せ替える洋上拠点です、上部構造物は艦橋構造物に一体化したスロープが飛行甲板まで延びていまして、艦内の車両甲板、そしてスロープはそのまま降りればウェルドック、そこの上陸用舟艇へと導かれている。

 LCAC-1型であれば4隻、LCU-1610級汎用揚陸艇ならば3隻を搭載でき、これは低速だがM-1A1戦車を3両搭載できる為に縮小戦車中隊を同時揚陸できる、歩兵用の上陸用舟艇LCM-6ですと21隻、AAV-7両用強襲車ならば64両を搭載可能、と舟艇重視の設計です。

 乗員は413名、ここに海兵隊員402名を乗艦させます、ただ402名というのは長期航海の場合であり短期間で有れば504名が乗艦、車両甲板は1214平方メートルが確保されています、通常、揚陸任務の際には揚陸艇にも戦車等の車両を搭載したままドックに収容する。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【土曜詳報】トーテュガ佐世保入港(1)ホイットビーアイランド級の朝は早い(2011-11-07)

2021-12-04 20:05:45 | 在日米軍
■朝の佐世保に日米艦艇
 佐世保は中々行く事が出来ない街の一つです、COVID-19の時代ゆえに旅そのものができないものです。そこで今回からその佐世保と日米艦艇の日常風景を一つ紹介しましょう。

 トーテュガLSD-46、米軍基地の朝は早い、ホイットビーアイランド級ドック型揚陸艦が朝日上り間もない佐世保基地へ入港します、ホイットビーアイランド級は海上自衛隊の輸送艦おおすみ型とは上部構造物の大きさが根本から違う見慣れないという印象ではある。

 しらたか。はやぶさ型ミサイル艇の入港です。佐世保の朝の早さというわけではありませんが、艦艇の出入港の様子というものは内陸の都市部に暮らしていると中々見られない、鴨川を遡上してきたら大変だが、不思議な日常風景というべきでしょうか眺めて飽きない。

 あさゆき。朝は早い、というわけではないでしょうが護衛艦あさゆき出航も背景に映ります。あさゆき、2020年11月20日、つまりコロナ禍下に除籍されまして、あの勇壮な護衛艦はつゆき型は練習艦転籍艦を含め2021年4月7日までに全12隻は任務を完了しました。

 ホイットビーアイランド級はアメリカ海軍第三世代のドック型揚陸艦で、第二次世界大戦中にイギリスで発想された浮きドックに上陸用舟艇多数を搭載して自航させ、渡洋作戦能力を付与するとしたアシュランド級とその戦後型にあたるトーマストン級が第一世代です。

 トーテュガ、あさゆき。こうやって見てみますと護衛艦はつゆき型というものも意外と大きいのだなあ、と感心させられます。日米艦艇が行き交う、これも佐世保の日常風景という。トーテュガ、外見が特徴的なのですが、アンカレッジ級ドック型揚陸艦の改良型だ。

 おおたか出航準備、こちらもミサイル艇はやぶさ型で水上打撃に特化した小型水上戦闘艦です、もっとも小型対艦ミサイルを搭載した哨戒ヘリコプターは不得手でして、一方で少人数で運用可能ですので我が国周辺海域での警戒監視任務には最適な艦艇の一つと思う。

 アンカレッジ級ドック型揚陸艦、戦後第二世代のドック型揚陸艦は動く浮ドックという第一世代を更に進め、乗員居住区や車両甲板と飛行甲板の複合的運用等を盛り込みました、そこに最新鋭のLCAC運用能力を付与したものが、ホイットビーアイランド級というもの。

 佐世保は揚陸艦の基地です、横須賀が空母に巡洋艦と駆逐艦の基地であるのとは対照的で、強襲揚陸艦とドック型揚陸艦にドック型輸送揚陸艦等が並び、これを支援する機雷掃討艇等も配備されている。朝鮮半島有事や台湾海峡有事に際しては在沖海兵隊と合流するべく。

 ワスプ級強襲揚陸艦やアメリカ級強襲揚陸艦、佐世保を探訪しますと最初に気付くのはアメリカ海軍の揚陸艦、その巨大さです。私が初めて強襲揚陸艦を見上げたのは1990年代半ば、自分の高校の校舎よりも巨大な軍艦、米軍揚陸艦に圧倒されたのを今も思い出します。

 あさゆき、トーテュガの重なり。因みに護衛艦はつゆき型は全て除籍されましたが、来年の2022年には待望の後継艦である護衛艦もがみ型竣工が始ります、はつゆき型は基準排水量2900t型護衛艦として設計されましたが、後継艦は基準排水量3900tとかなり大型化へ。

 佐世保基地、この日の朝の様子は情景の通り、イージス艦こんごう、ミサイル護衛艦しまかぜ、仲良く並んでいます。しまかぜ、現在は練習艦へ転籍され練習艦隊へ編入、こちらはイージスシステムよりも古いターターシステム艦となっており、性能に限界があります。

 こんごう、2021年の今日から考えますと十年前の2011年の情景ではありますが、こんごう竣工は1993年、そろそろ後継艦の建造にめどをつけねばなりません、しかしすると、こんごう、も将来的には練習艦隊へ編入されるのか、この部分は少し関心事ではありますね。

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【土曜詳報】キャンプ富士日米友好祭二〇一六(8)M-27ISR,M-240LMG(2016-05-07)

2020-11-28 20:02:30 | 在日米軍
■キャンプ富士日米友好祭
 キャンプ富士日米友好祭二〇一六はいろいろと巡ってまいりましたがそろそろ陽が傾き始めました。

 10式戦車、戦車教導隊第1中隊所属のもの。富士駐屯地より展開した車両ですね。第三世代戦車が防御力を高め重量が60t70tと肥大化する中に主要部をロボット化することで防御力を高めた上で重量44tまで抑えた、日本戦後戦車開発史における2010年代集大成がこれ。

 LAV-ATを真横から。エマーソン社製ミサイルランチャーは車内に予備のTOWミサイル12発を搭載し、射撃に際してはミサイルランチャーを真上に立たせて誘導します。これにより掩蔽壕や林間を遮蔽として射撃可能。赤外線半指令誘導、命中まで狙う必要はあるが。

 TOW発射装置を正面より。TOWはM-40/106mm無反動砲の後継として開発されたもので、従ってM-220発射機というM-151ケネディジープにそのまま搭載できる簡易な発射架が基本でした、M-996ハンヴィーとしてTOW運用専用車もある。しかし装甲防御を考えると。

 SPCボディアーマー。山を下りて小火器展示へ戻る。こちらは前のMTVボディアーマーが防御力を意識しすぎて着て歩くものという基本を忘れ突起で負傷し装備品を壊し重い、という失敗を経て、防弾プレートを身につける防護衣に原点回帰した戦うための装備です。

 M-27ISR分隊支援火器、ドイツH&K社製HK-416の重銃身型、M-1918BARのように正確な連射で制圧するという想定の元猛烈な段幕を張るMINIMIを補完する分隊支援火器、という発想で2010年に制式化されました。重さ3.6kgですがM-16A4の後継ではない。

 M-240汎用機銃二丁、M-60軽機関銃の後継として1994年より配備開始となった、性格にはM-240G軽機関銃という。M-240はベルギー製FN-MAGとして1958年に設計されNATO標準機銃といえる傑作となりましたが、米軍は車載同軸機銃として採用したのみ。

 M-27ISR三丁。海兵隊の火力は変化に富んでいる、しかし弾倉は共通なのは重要ですね。M-249ではアフガニスタンなど山間部の先頭に置いて身動きが採りにくく、結果、軽量な分隊支援火器を、と開発され、ACOG照準器等を用い正確な30連射を加えるもの。

 M-4A1カービン、重量が2.7kgと軽く1994年に陸軍が3.6kgのM-16A2小銃後継。開発したコルト社は1500ドルで供給していましたが、FNハースタル社であれば900ドルで供給できるとして現在はFN製が米軍に納入、M-249とM-240とふくめて全てFN製という。

 M-240軽機関銃とM-192三脚、M-240は7.62mm口径で1800mにおよぶ射程を有し、2005年にピカニティー社が開発した重量僅か5kgというM-192三脚にあわせますと、拠点防衛に資する装備となります。自衛隊にも7.62mm機銃はまた、必要ではないかとも考えます。

 M-224/60mm迫撃砲、海兵小隊の迫撃砲班に2門が配備される火器で重量21kg、ただ緊急時には二脚を省いて簡易底板とあわせ8.2kg、砲身握把を直接手で保持し緊急射撃が可能という。最大射程は3490mで緊急時には毎分30発を連続射撃、海兵小隊直援火器のひとつ。

 M-777超軽量榴弾砲の低姿勢、かなり低く抑えられています。M-777を開発したBAEはガンポーティーという簡易自走砲を提案していまして、元々これはトラックの荷台に榴弾砲を括り付けた第二次大戦中の野砲機動運用を示すものですが、この応用を提案しました。

 M-777牽引状態。このまま牽引しますと全長が大きくなり射撃準備にも時間を要しますが、BAEはトラック荷台に抱え込むように射撃姿勢のまま搭載し、射撃時に切り離して運用する簡易自走砲を提案しています。もっとも各国になかなか採用されないようですけれども。

 M-777の低姿勢。M-777は面白いのは過去、ストライカー装輪装甲車にかなり無理矢理と砲架部分だけを搭載し自走榴弾砲とする陸軍の研究がありました。こちらも実現しませんでしたが、なにしろ突き抜けて軽量、可能性を多く秘めた装備だけに研究は多いようです。

 御殿場市消防局の消防車両。さてさて、この車輛は撤収するところなのですけれども、アメリカ海兵隊装備を色々と眺める貴重な機会となりましたこのキャンプ富士一般公開もそろそろ終了の時刻となってまいりました、そんな流れの中、当方も撤収する事としました。

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【土曜詳報】キャンプ富士日米友好祭二〇一六(7)海兵隊AAV-7両用強襲車(2016-05-07)

2020-11-07 20:08:17 | 在日米軍
■AAV-7は大きかった
 AAV-7両用強襲車はアメリカ海兵隊が誇る水陸両用作戦用の装甲車両です。自衛隊も採用しましたが、まさにフネという印象の大きさ。

 AAV-7の全景、原型のLTVP-7が1972年の開発です、何度も後継の開発が模索され、そして実は1980年代にも計画されていました。驚くべき点はその構想が車体足まわりにホバークラフトのようなエアクッションを収納式で搭載し22ノット程度で滑走するというもの。

 LAV-AT自走対戦車ミサイル。大きさを対比するかのようにLAV-25の対戦車ミサイル搭載型が置かれています、一応砲塔を持たない原型のピラニアⅠは11名乗せられるのですが、AAV-7は25名乗り、同じ水に浮く車両ですが渡河用と沖合用でここまで大きさはちがう。

 LAV-ATとAAV-7、LVTP-5という前型がありましてこれは全長9m以上という水陸両用車というよりも上陸用舟艇が陸に上がるような巨大、最大45名までの海兵を運べたのですが、水上速度が10km/hしかなく、甲は更に薄い、燃料タンクは床下にあり地雷に致命的に弱い。

 AAV-7を少し離れた場所から。2000年代に30mm機関砲塔を搭載したEFV海兵遠征車両が開発されました、2700hpという常識はずれのエンジンを搭載し海上を46km/hで120kmも滑走し沿岸に敵をみたらば4km先から正確に30mm機関砲で制圧する、それがEFVだ。

 LAV-ATのBGM-71ミサイル発射装置、BGM-71は1968年に開発された有線誘導式の対戦車ミサイルです。そんなに古いのか、とおもわれるかもしれませんが、発射装置の筒と三脚の設計以外は絶え間ない改良が続いていまして、改良を重ねる点がAAV-7とにている。

 TOWミサイルは連装式。要するにTOWもAAV-7も1970年代のものなのですが、TOWは赤外線半指令誘導の第二世代対戦車ミサイルではあるものの、射程は開発当時3750mで現代も通じ、命中まで誘導は必要ですが改良弾頭は戦車上部を狙い、要するに充分という。

 AAV-7の車内、前述のEFVですが無理に2700hpという10式戦車の倍もあるエンジンを搭載したことで兵員室が無くなり、全長10.5mの巨体ながら海兵は車体中央のエンジンと外郭装甲の左右隙間の通路に17名、押し込んで座らせていました、1両4200万ドルです。

 AAV-7の操縦席。今更AAV-7を買うのか、平成26年度防衛予算に盛り込まれた当時は一部識者に批判されまして、試験用6両と部隊用52両、当方もAAV-7を調達するくらいならばLAV-25を200両ほどライセンス生産したほうが、とも思ったものではあるのですが。

 AAV-7のUGWS砲塔内部。AAV-7は小型砲塔を有していまして、12.7mm重機関銃と40mm擲弾銃、それに暗視装置を備えた火器管制装置を有していまして2000mまでの制圧射撃や対装甲戦闘は可能。自衛隊が選んだのは、日米訓練互換性考えればこれしかなかった、と。

 AAV-7ハッチからみた砲塔。しかし米軍でもAAV-7の火力不足は課題の一つといいまして、このため開発されていたのがEFVでした、速力も火力も防御力も大きいのですが、それ以上に1両4200万ドルという、自衛隊のCH-47輸送ヘリコプター並の高さは異常といえた。

 AAV-7を後方より。EFVはゲーツ国防長官時代に流石にここまでの高費用はナンセンスであるとして開発中止となります。ただ、そうこうしているうちに中国が1100hpエンジンを搭載し30km/hで海上を走る05式水陸両用戦闘車を開発し、配備することとなってゆく。

 AAV-7の車体側面と増加装甲用突起。AAV-7を延命と改良するとともに装輪式のイタリア製イヴェコスーパーAVなどを開発していますが、装輪式では珊瑚礁などを乗り越えられない懸念があり、このために今度は日本との後継車両共同開発計画などが模索されています。

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【土曜詳報】キャンプ富士日米友好祭二〇一六(6)日米軽装甲車と中型戦術車(2016-05-07)

2020-10-24 20:15:51 | 在日米軍
■M-1161グロウラー車内写真
 軍用車は様々な極限状態を想定し運用するものですが用途によって印象が様変わりします。

 M-1161グロウラーを予備タイヤ装着する正面から。グロウラーはM-1161とM-1163がありまして機銃搭載のスカウト型がM-1161-ITV-LSV,重迫撃砲牽引型がM-1163-ITV-PMです、1161がスカウト型で1163が迫撃砲用、自衛隊の高機動車と重迫牽引車の関係ににる。

 M-1161グロウラーを前方より。スカウト型は12.7mm重機関銃を車載し基本的に乗員は3名、ただ緊急時ロールバーに掴まるなどして輸送ならば12名くらいを数十km運ぶのは簡単という。戦車と遭遇した際にはAT-4対戦車弾やジャベリン対戦車ミサイルで対応する。

 M-1161の装甲座席、このグロウラーは一見無防備に見えますが地雷などの被害から乗員を守るためにアブソーバー付耐衝撃座席と防弾板などが追加されています、装甲車ではないのですが、この程度防弾がなければ第一線で使いにくい、海兵隊なりの考えなのでしょう。

 M-1161の運転装置と折り畳まれたフロントガラス、もともと海兵隊はメルセデスベンツのIFAV暫定高速攻撃車両というスカウト用の車両を装備していました、ベンツのオフロードカーですね、なにしろベンツでM-151よりも便利でしたが、全てはMV-22に載せるため。

 MTVR-AMK36レッカーとM-1161グロウラーつり上げ。安価ならば案外大きくなりすぎたハンヴィーの後継をめざせたのでしょうか、ハンヴィーは防弾が足りないとしてM-1114が開発されましたが、軽量で使いやすい部分がどんどん防弾装甲で覆われてゆきました。

 M-1161の座席と運転装置、M-1114は結局イラクで壮絶なIED簡易爆発物の攻撃に日々さらされ、後継となったJLTVは完璧な防弾とともに重さが7t規模となり、もはやヘリコプターで運べない代物となりつつ価格も25万ドル、軽装甲機動車より高くなってしまった。

 M-1163とEFSSの牽引状態、ハンヴィーの後継は、いやハンヴィーが軽量なM-151ケネディジープの後継ですのであれとて大柄でしたが、更に巨大と、これでは簡便に乗り回そうにも空輸はC-130輸送機で漸く1両か2両、ストライカー装甲車並に大柄となります。

 M-1163の2両。ちなみにこのM-1163やM-1161はMV-22に搭載できるほどに小型、ということは説明しましたが、驚くなかれ、この車両はなんとAAV-7両用強襲車にも搭載できてしまう。そしてこのキャンプ富士は富士の中腹に位置するのですが上の方にまだ続く。

 AAV-7両用強襲車を右後方から。キャンプ富士で一般公開されている区画では一番標高の高いところにAAV-7は展示されていました、もう少しで気づかずに帰ってしまうところではあったのですけれども、AAV-7あるよ、と東京の知人にお教えいただいた故になんとか。

 AAV-7両用強襲車の凌波形状車体全部を真横より。巨大です、全長8.161mと全幅3.269mに全高は3.315mもあり、変な話車高は観光バスよりも高い。乗員は3名と海兵25名を運ぶため自衛隊で言えばほぼまるまる小銃小隊を運べるという、重量は25.6tしかありません。

 AAV-7を前方より眺める。AAVとは両用強襲車両の略称で、自衛隊もAAV-7を採用しましたが水陸両用車としています、この最大の特色は海上、それも波浪ある沖合から揚陸艦を発進し、13km/hで機動し上陸すると72km/hで高速機動できる。海上で毎分220m進める。

 AAV-7の全景、このAAV-7を自衛隊は水陸機動団用に52両調達します、2000年代初頭、北大路機関が出来たばかりのころにまさか自衛隊がこのAAV-7導入、当時は考えてもみませんでした。基本設計はLTVP-7という1972年のものですが、今をもって最高性能を誇る。

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【土曜詳報】キャンプ富士日米友好祭二〇一六(5)日米軽装甲車と中型戦術車(2016-05-07)

2020-08-22 20:02:37 | 在日米軍
■LAV-25に中多とハンヴィー
 キャンプ富士では自衛隊とアメリカ海兵隊の各種車輛と航空機が並ぶ故に対比が興味深いのですね。

 中距離多目的誘導弾とハンヴィー、ハンヴィーというのは高機動多目的車両の略称で1985年より原型のM-998大量生産が開始されました。M-998は非装甲のソフトスキン車ですが、一応は5kgの対戦車地雷が爆発した場合でも横転するだけで粉々にならない設計ではある。

 M-1114装甲ハンヴィーとTUSK市街地生存性向上キット。ハンヴィーは厳しい第一線で警戒任務などに多用されるようになりますと、せめてAK小銃の7.62mm弾には耐える程度の防弾がほしいということで装甲型が開発、しかし軽装甲機動車七割程度の高い値段に。

 LAV-25を見上げる。LAV-25は水陸機動団はもちろん自衛隊全般に資する是非ともライセンス生産し導入すべき装備と思う、最大の理由は車幅が2.5mで一般車両とともに大型車として活躍できる、これがストライカー装甲車ですと車幅が2.72mあり、簡単に走れない。

 LAV-25を真正面より。車幅2.5mのLAV-25は大型トラックや高機動車と伍して一般道を縦横無尽に走れますが、ストライカー装甲車は2.72mあり、走る度に道路管理者へ輸送経路と走行時間と運行車数を印紙を貼付け届け出が要る、一般車通行禁止とすれば別ですが。

 LAV-25の機関砲塔、LAV-25の自衛隊に提案する際の難点は操縦手と砲手に車長の3名が必要ですが普通科隊員は6名しか乗れません、ストライカーは9名、小銃班は班長と副班長に小銃手3名と機銃手と対戦車手の7名。しかし、班長が車長を兼ねるならば、別だ。

 LAV-25原型の波きり板展開の様子を。ストライカー装甲車はもちろん87式偵察警戒車も96式装輪装甲車も水上浮行はできません、しかし、LAV-25は9.6km/hで水上航行できるのですね、自衛隊の73式装甲車と同じ、水上で波が車上に乗り水没しないようにするもの。

 LAV-25原型の波きり板を正面から。水陸両用といいますとAAV-7両用強襲車を思い浮かべますが、基本的に揚陸艦から海岸までの最後の数百mとか淀川や木曽川のような河川を渡る際のもので、外洋航行は想定していません、もっとも護岸や防波堤は越えられません。

 LAV-25の推進装置、水上を9.6km/hで、つまり一分間に160m進むというのは心強い。ただ日本の場合は水陸両用車両は船舶免許が必要となり車検に加え船舶検査、航行灯や救命浮環設置など面倒なことが多い、LAV-25馬力は車故300hp、2級船舶免許は必要なのかな。

 87式偵察警戒車は偵察教導隊のもの。さてLAV-25,1983年より運用開始の古参ですがLAV-25-SLEPとして1995年より延命改修が行われています、LAV-25原型というのはこちら。そして現在はLAV-25A2として暗視装置とエンジンを交換し増加装甲を装着したもの。

 LAV-25原型の波きり板、この便利な車両は後継にイタリアのイヴェコスーパーAVなどが検討されていますが巨大であり、LAV-25は2021年よりLAV-25A3として再度のエンジン換装と操縦装置の一新をおこない、2035年までは現役に。まだまだLAV-25の旅は続く。

 MTVRトラックにつり上げられるM-1161グロウラー、ちからもちだ。MTVRは後継型中型戦術車両の略称で7tトラック、アメリカのオシコシ社により開発されたもの、陸軍は自衛隊のようなキャブオーバー型を重視しますが海兵隊は何故かボンネット型車両を好む。

 MTVRにつり上げられるM-1161を角度を変えて。MTVRトラックは基本型のMk23標準トラックとウインチ付Mk25,Mk27車体延長型カーゴトラックとそのウインチ付のMk28,Mk29ダンプトラックとそのウインチ付Mk30,そしてレッカー車型Mk36、などなどが揃います。

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【土曜詳報】キャンプ富士日米友好祭二〇一六(4)M-777超軽量榴弾砲UFH(2016-05-07)

2020-07-25 20:10:41 | 在日米軍
■四〇km先狙う3.2tのUFH
 世界には凄いものがあると防衛装備品を視ていますと唸らされまして、防衛装備庁も先進軽量砲を開発していますがM-777は凄い。

 M-777超軽量榴弾砲二門に日章旗と星条旗、M-777は世界最先端の榴弾砲です。一般常識として155mm榴弾砲は重いものですが、イギリスのヴィッカースVSEL社は特殊合金などを多用して多用途ヘリコプターにて輸送できるまで軽量化することを構想しました。

 富士山とM-777と日章旗と星条旗、ウルトラライト野砲をしめすUFHとして1990年代に開発されまして、驚くなかれ重量は3.2t、諸々の装備をつけますと4.2tになりますが、米軍前型のM-198榴弾砲が7.2t、自衛隊FH-70榴弾砲が9.6tですので驚きの軽さといえる。

 M-777超軽量榴弾砲のAPU補助動力装置、自衛隊も主力として用いているM-107榴弾を基本的に用いるのですが、M-982誘導砲弾エクスカリバーを用いた場合の射程は40kmに達します、そのため目標緒原入力にはこのAPUが必要となります、M-982は7万ドルほど。

 M-777超軽量榴弾砲のAC方位盤、FBCB2データリンク端末連接させることで正確な方位角を迅速に算出できます。M-777は砲架が十字型という独特な形状を採用しているために迅速な陣地変換には限度がありますが、標定は迅速に行い陣地進入後の射撃は迅速だ。

 M-777の装填装置部分、昔の高射砲のような砲架は反動を抑えるためで軽量化のために最大射撃速度は毎分5発とFH-70よりも抑えられていますが実はこれ、19式装輪自走榴弾砲よりも自衛隊向きの装備と思うのです、運用次第で陣地変換も高速化できる、これが強み。

 M-777の砲座部分、実はヴィッカースを引き継ぐBAE社では砲座を直接トレーラ基部に載せるガンポーティー方式の簡易自走榴弾砲を提案、特殊な形状の砲座はそのまま牽引すると日本の道路運送車両法車両限界を超える全長となるが、載せれば長さの問題ありません。

 CH-47J輸送ヘリコプターと巨大な回転翼を正面から。川崎重工においてライセンス生産を行い、陸上自衛隊が55機、航空自衛隊が20機、実に75機も保有しています。大型輸送ヘリは非常に高価で20機以上保有する国は少なく、自衛隊に重要な"数の揃った装備"の一つ。

 M-16A4を携行し警戒に当たる海兵たち。有名なM-16A2小銃を光学照準装置や擲弾発射装置に二脚追加へ対応するレイルシステムへ強化設計したもの。陸軍では短縮型で運びやすいM-4A1カービンに交代した長大な小銃で、長距離で撃ち合う海兵ではM-16は現役だ。

 UH-60JA多用途ヘリコプターと陸軍のUH-60L汎用ヘリコプター、おもわぬところで日米ブラックホークのご対面となりました、自衛隊では哨戒ヘリコプターに救難ヘリコプターと多用途ヘリコプター、最近は海上自衛隊輸送ヘリコプターにも採用、200機以上量産した。

 UH-60L汎用ヘリコプター、陸軍の機体です。在日米陸軍航空大隊として神奈川県のキャンプ座間に置かれている航空機で、第1軍団前方司令部と国連軍後方司令部の置かれたキャンプ座間の司令部輸送用、第1軍団には2012年に再編された第7歩兵師団などが就く。

 LAV-Mを真正面より。在沖米軍では第31海兵遠征群MEUの軽装甲偵察中隊に配備されています、MEUは海兵大隊と砲兵中隊に軽装甲偵察中隊と戦車小隊及び戦闘工兵中隊これらをGCE地上戦闘部隊として包括、ACE航空戦闘部隊やLCE戦闘支援部隊と組んだもの。

 96式装輪装甲車とLAV-25、海兵軽装甲偵察中隊はLAV-25軽装甲車14両とLAV-AT自走対戦車ミサイル4両にLAV-M自走迫撃砲2両、LAV-L装甲兵站輸送車3両にLAV-R装甲回収車1両とLAV-C指揮通信車1、LAVシリーズの装甲車25両で構成される強力です。

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【土曜詳報】キャンプ富士日米友好祭二〇一六(3)アパッチと海兵隊ロボット(2016-05-07)

2020-07-11 20:10:06 | 在日米軍
■アメリカ合衆国独立記念日
 一週間前の今日はアメリカ合衆国独立記念日、熊本豪雨で遅れましたが隔週の土曜特集が在日米軍特集というのは不思議な御縁なのかもしれない。

 AH-64D戦闘ヘリコプターの初号機、陸上自衛隊が誇る戦闘ヘリコプターですが、62機を導入する予定が丁度北朝鮮テポドンミサイルショックによるミサイル防衛の巨額防衛力整備事業が急浮上、予算不足となり13機を調達のみで調達終了、富士重工が大損害を被った。

 MV-22可動翼輸送機を巨大なエンジンをたたえる機体左側から。CH-46の自衛隊ではV-107のほうが通りがよいか、この後継ですが、速度と行動半径が次元の違う高性能といえまして、ここから沖縄まで飛行できるほど。もっともF-35戦闘機並に高価ですけれども。

 AH-1S対戦車ヘリコプターの20mm機関砲を正面より。96機を調達したものでAH-64Dと同じく富士重工がライセンス生産したもの、この後継が宙に浮いている、いっそ海兵隊と同じAH-1Zという識者の声も聞くが取得費用はAH-64D並、予算を考えていない指摘だ。

 UH-1J多用途ヘリコプターは教育支援飛行隊のもの、富士学校の訓練や教育の支援へ航空学校から派遣されているもので滝ヶ原駐屯地飛行場地区に置かれています、それがどこかと言いますとキャンプ富士の中、つまりここの中に自衛隊施設もある、ということですね。

 グロウラーM-1163を車体右側から。V-22を導入する自衛隊には不可欠な車両ではあるのですが、2両分のグロウラーで軽装甲機動車が調達できる、と聞きますと、ちょっともったいない気も。実際高すぎるとしてアメリカの会計監視団体から問題視されたことも。

 クレイモアM-18地雷。指向性対人地雷として有名なもので、手動で起爆し700個のスプリング鉄球をC4爆薬で弾き出し50m以遠、条件次第で250mまで殺傷する、陣地防衛に用いる。陸上自衛隊はさらに大型の低空のヘリも落とせるスウェーデン製FFV-013をもつ。

 旧式のM-15対戦車地雷、いまは真四角の野球ベースのようなM19対戦車地雷が現役、M-15は重量14.3kgでB爆薬10kgを内蔵し、戦車など150kg前後の加圧でM603信管が作動し撃破します、前型M6地雷が朝鮮戦争にてT-34戦車撃破が困難であったために開発された。

 M-16APMスプリング式地雷、Sマインとしてドイツが1943年に開発したものを各国が模倣した一つで突起に触れると可動し爆発体が高さ1.5m程度まで飛び上がってから爆発し25m以内を加害、ただ対人地雷の割には4.1kgあり設置の際に袖が触れるなど危険も。

 M-82対物狙撃銃。バレットライフルの愛称で知られるスウェーデン製大口径銃で12.7mm弾薬を投射します、弾薬が大きいだけに2000mまで対応し、主として不審物や車両を狙う、半自動方式で連射できるためにフランス軍などでは小隊用支援火器としても活躍します。

 パックボッド軽ロボットの格納状態、重さ23kgで一人でも携行できるロボット、小型ですが小走りくらいの9km/hで自走でき操縦は800m以遠からも可能です。任務は偵察、自衛隊も福島第一原発事故を契機に採用しました、お値段12万ドルといい、やはりお値段高い。

 タロン遠隔操作ロボットシステムが散歩している。大型で8.5時間連続稼働しますが費用は23万ドルと軽装甲機動車なみ、ただ、武装も可能で最大の特色はパックボットが偵察専用に対してタロンは90kgまで輸送が可能で、最前線補給や負傷者後送に使える便利な相棒だ。

 M-777超軽量榴弾砲二門に日章旗と星条旗、日米友好祭、という雰囲気を満点に醸しだしていますね。装備品展示が中心の行事ですが、アメリカンフード売店群も、アメリカンな規模でステーキやハンバーガーやピザやアイスクリームを売っていました、凄く美味しい。

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