■ナナヨンもいよいよ
ナナヨンとは陸上自衛隊内外にて74式戦車の事を示す用語で非公式ながら定着した愛称となっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/3a/76192c90386bb9cd4dc7ccddeafceac4.jpg)
中部方面隊のナナヨンもいよいよこれまで、というところでして、もう一つ日本原駐屯地に第13戦車中隊が置かれていますが、こちらも廃止改編は近く、戦車をみようと思ったならば駒門の機甲教導連隊まで行かなければみれないという時代は、もうまもなく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/32/c7f77e2a9adf7c0e507f77daba9acba6.jpg)
ナナヨンは目一杯がんばった、もちろん状態のよい車両があれば残しておけば万一の際に役立つのかもしれませんが、定数ぎりぎりしか調達しなかった日本、各国が揃えた予備車両のようにそれほど酷使せず維持されている74式戦車というものをわたしは知りません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/57/2098f8f162a2bc592daab4e2f93a82d5.jpg)
アメリカ海兵隊、コットンマウスはじめアメリカ海兵隊は偵察車両開発に難渋している。わたしが各国概況をみますとどうしても不安になるのはこうした事情があります。装甲車ひとつまともに造れないとはアメリカも大したことはない、という訳では全くない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/b5/4ebd61f3f809afeb0e8a34b302d63384.jpg)
海兵軽装甲偵察大隊としてアメリカ海兵隊はLAV-25軽装甲車とその派生型を60両程度集中運用する偵察部隊を編成してきました。87式偵察警戒車5両だけの自衛隊偵察隊とは大きな違いですが、アメリカではコットンマウスなどLAV-25後継車が開発されていますが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/44/9497e32f010413bba64be720d8e2fe78.jpg)
エイジャックス装甲偵察車やコヨーテ装甲偵察車後継、単純にコットンマウスの開発難渋を聞くと、イギリスやカナダの後継車両開発遅延を思い出す。エイジャックスはASCODという完成した装甲車をもとに開発したが異常振動問題で配備が5年以上遅れている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/72/038cd1820df0031131d5f265e6c3e64a.jpg)
コヨーテ装甲偵察車、これは単にLAV-25の原型である要するに同じ装甲車なのですが、後継はLAV6.0に偵察センサーを搭載する計画なのですが、COVID-19新型コロナウィルス感染拡大の経済停滞で下請け企業が倒産し、システム開発も失敗し5年以上の遅延だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/05/781546215c321c3e63983b23829256f8.jpg)
コットンマウスは、そうした失敗ではなく、アメリカ海兵隊が素朴な疑問を突きつけているためです、島嶼部の戦いに装輪装甲車はどのように水平線の向こうを偵察するのか、と。コットンマウスは水陸両用ですがさすがに哨戒艇のような偵察任務はできない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/39/babcc47c542399f06c369a3106319655.jpg)
共通装輪戦術車両として自衛隊では16式機動戦闘車の車体を応用した偵察車両の開発が進められています、聞くところでは完成度はまあまあの水準で、無駄や非効率といわれながら毎年車両を調達し続けてきたことで製造と設計技術が途切れなかったのが強み。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/d1/950c088fdb3cec13841a005f666e7308.jpg)
87式偵察警戒車の後継は、地上戦に強い偵察車両としては簡単に完成するのでしょうけれども、本土から戦車を全廃して本土決戦型の専守防衛から脱却する自衛隊にあっては、どのような偵察戦闘を行うのかというドクトリンを苦悩とともに考えねば、という。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/78/6cfb0b93931afb58a62cc0dc73c143e0.jpg)
防衛力整備は時間がかかる、特に岸田政権の反撃能力整備は、その整備事業が不可逆的な改編を幾度も伴うために失敗するとこんどこそ防衛力が崩壊する、自衛隊の戦術と配置と、防衛産業と同盟関係、こうしたものに大きな亀裂と崩壊が来る、慎重も慎重に。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/a6/25f361bc21f2f060f3e7ba19d1b3ef83.jpg)
アメリカ陸軍フォーラムの議論をみると、日本とは逆に旅団戦闘団よりも師団重視、緊急展開部隊が武力紛争の火種を小さいうちに取り除くポスト冷戦型の編成から、中国軍やロシア軍を視野に重厚強力な師団編成に回帰しており、この点で日本とは真逆です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/a5/ab4f1ff024dbbdd666ee1c679e8035b8.jpg)
第一線部隊はオカミの方針を理解し、与えられた装備を最大限の稼働率と最高度の能力を発揮し運用面で駆使できるようにするほかないのですが、その過程で最高水準まで鍛え上げた戦車部隊が廃止されてゆくのは、勿体ないように、何度も思うのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
ナナヨンとは陸上自衛隊内外にて74式戦車の事を示す用語で非公式ながら定着した愛称となっています。
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中部方面隊のナナヨンもいよいよこれまで、というところでして、もう一つ日本原駐屯地に第13戦車中隊が置かれていますが、こちらも廃止改編は近く、戦車をみようと思ったならば駒門の機甲教導連隊まで行かなければみれないという時代は、もうまもなく。
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ナナヨンは目一杯がんばった、もちろん状態のよい車両があれば残しておけば万一の際に役立つのかもしれませんが、定数ぎりぎりしか調達しなかった日本、各国が揃えた予備車両のようにそれほど酷使せず維持されている74式戦車というものをわたしは知りません。
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アメリカ海兵隊、コットンマウスはじめアメリカ海兵隊は偵察車両開発に難渋している。わたしが各国概況をみますとどうしても不安になるのはこうした事情があります。装甲車ひとつまともに造れないとはアメリカも大したことはない、という訳では全くない。
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海兵軽装甲偵察大隊としてアメリカ海兵隊はLAV-25軽装甲車とその派生型を60両程度集中運用する偵察部隊を編成してきました。87式偵察警戒車5両だけの自衛隊偵察隊とは大きな違いですが、アメリカではコットンマウスなどLAV-25後継車が開発されていますが。
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エイジャックス装甲偵察車やコヨーテ装甲偵察車後継、単純にコットンマウスの開発難渋を聞くと、イギリスやカナダの後継車両開発遅延を思い出す。エイジャックスはASCODという完成した装甲車をもとに開発したが異常振動問題で配備が5年以上遅れている。
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コヨーテ装甲偵察車、これは単にLAV-25の原型である要するに同じ装甲車なのですが、後継はLAV6.0に偵察センサーを搭載する計画なのですが、COVID-19新型コロナウィルス感染拡大の経済停滞で下請け企業が倒産し、システム開発も失敗し5年以上の遅延だ。
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コットンマウスは、そうした失敗ではなく、アメリカ海兵隊が素朴な疑問を突きつけているためです、島嶼部の戦いに装輪装甲車はどのように水平線の向こうを偵察するのか、と。コットンマウスは水陸両用ですがさすがに哨戒艇のような偵察任務はできない。
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共通装輪戦術車両として自衛隊では16式機動戦闘車の車体を応用した偵察車両の開発が進められています、聞くところでは完成度はまあまあの水準で、無駄や非効率といわれながら毎年車両を調達し続けてきたことで製造と設計技術が途切れなかったのが強み。
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87式偵察警戒車の後継は、地上戦に強い偵察車両としては簡単に完成するのでしょうけれども、本土から戦車を全廃して本土決戦型の専守防衛から脱却する自衛隊にあっては、どのような偵察戦闘を行うのかというドクトリンを苦悩とともに考えねば、という。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/78/6cfb0b93931afb58a62cc0dc73c143e0.jpg)
防衛力整備は時間がかかる、特に岸田政権の反撃能力整備は、その整備事業が不可逆的な改編を幾度も伴うために失敗するとこんどこそ防衛力が崩壊する、自衛隊の戦術と配置と、防衛産業と同盟関係、こうしたものに大きな亀裂と崩壊が来る、慎重も慎重に。
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アメリカ陸軍フォーラムの議論をみると、日本とは逆に旅団戦闘団よりも師団重視、緊急展開部隊が武力紛争の火種を小さいうちに取り除くポスト冷戦型の編成から、中国軍やロシア軍を視野に重厚強力な師団編成に回帰しており、この点で日本とは真逆です。
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第一線部隊はオカミの方針を理解し、与えられた装備を最大限の稼働率と最高度の能力を発揮し運用面で駆使できるようにするほかないのですが、その過程で最高水準まで鍛え上げた戦車部隊が廃止されてゆくのは、勿体ないように、何度も思うのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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