北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

Weblog 北大路機関 創設一周年記念

2006-07-31 11:06:45 | 写真

■長躯神戸へ展開

♪明日を生きて行こうと、約束があればいい♪Weblog北大路機関はおかげさまで創設から一周年を迎えました!!

Img_5033  そんな訳で、小生は本ブログ創設の地となった神戸に、一年前と全く同じ理由で行って来ました。

 そもそも、北大路機関がブログになった契機は、一年前にもあった学内関係の慰労会の帰路、立ち上げられたのが始まりであることになりる。

 こうして勇躍阪急電車に乗り込み、一路、港町神戸へ向かった!!

Img_5027  阪急電鉄はJR西日本と競合する激戦区、京都線において特急を一時間当たり六本というダイヤを組んでおり、しかも特急料金不要特急としては非常に内装がよく、完全クロスシート、広告も少なくシックで落ち着いた旅路を楽しむ事が出来る。

 車窓から見えるのは陸上自衛隊桂駐屯地へ向かう車列。並木の内側が中部方面隊の後方支援一大拠点たる桂駐屯地である。

Img_5059  ちょうど一年前、写真にある阪急十三駅で友人のF氏と偶然(?)会い、酔った勢いで立ち上げたのが本ブログである。友人は酔っており、そこで事故が起こった、けっつまずいて転んでしまったのだ。F氏が転んだ、いわゆる“事故でF転”、というものだろうか。で、酔いが醒めるまで一休み、という中、やることも無いし、ということでノートパソコンで立ち上げたのだが、変な夢を見たなあと翌朝PCを立ち上げると出来ていた、というのが事の始まりである。

Img_5067  十三駅にて阪急京都線から神戸線に乗り換え、河原町から一時間と少しで阪急三ノ宮駅へ到達した。

 神戸は駅前にミリタリー系や映像コンテンツ産業系、模型関係の店舗が集まったセンタープラザ西館があるほか、古本屋も多数あり通常の書店も多い。数的には限界があるものの、軍事系の洋書も扱う店があり、この他活気に満ちた繁華街は様々な店舗が軒を連ねている。

Img_5069  神戸といえば珈琲である(多分)。

 書店古書店を巡り、街を練り歩いたが西日本は熱気に包まれており、しかもアーケードであるから熱はこもる。ということで、カフェオレを楽しもうと地下の喫茶店に入った。

 古書として主なものとしては児島襄の「日中戦争」を全三巻3000円で調達し、この他書店にてOSPREY PUBLISHINGの気になった何冊かを調達した。

Img_5088  そうこうしている内に集合時間が近付いてきた。神戸市役所24階の展望台へ急行する。

 日曜日という事で神戸市役所は静かであったが、無料で開放されている展望台からの絶景は毎度ながら唸らせられる。写真は神戸空港の方向で、海上保安庁のヘリコプター搭載巡視船が入港してきたところであった。ここからの夜景は見事で、360度全周の眺望を堪能する事が出来る。

Img_5095  市役所からの大阪方面の眺望。

 神戸は山に囲まれた細長い港町であるということが、この展望台から一望すると手に取るように理解できる。

 ちなみに、神戸市役所や前述の繁華街は三ノ宮駅からが一番近く、勢い、神戸駅までいってしまうと行き過ぎになってしまうので注意が必要である。

Img_5118  神戸は安政の五カ国条約において江戸時代に開港された。大阪を開港すべしとの要求があったが、御所に程近い大阪の開港には問題があり、神戸開港となった。

 日本人と外国人の接触を最小限とするべく幕府は居留地を設定し、ここに外国人を居住させることで対応した。この頃に建てられた建物が今日でも残っており、写真はその十五番館。神戸空襲や阪神大震災で多くの被害を受けながらもその都度復興し、今日に至っている。

Img_5125  近代的なビルの谷間に、写真は大正時代のものだが、江戸時代の洋風建築物や明治初期の建物が軒を連ねている。

 こうした新旧のシンメトリカルな情景は面白い。また、前述のような災厄とともに復興する街並、というものがある種日本的といえるのではないか、ふとそう思った次第だ。

 ちなみに、写真の通りは神戸ルミナリエの通りでもある。

Img_5132_1   写真は神戸事件を奉った神社。

 明治初期、備前藩の行軍を妨げた外国人に槍を向けた事が契機として銃撃戦となり、外国軍の艦船陸戦隊が上陸、神戸を占領する事態となり、伊藤博文の仲介で藩士が切腹することで終結した。この際に交戦団体でしかなかった明治政府が対外的に国家継承を宣言し、幕府との外交的な政権交代を果たした事件だが、その顛末から長らく明治秘史として公にはされなかったものだ。

Img_5142  こうして神戸の史跡を巡った後、南京町の中華街へ。

 居留地は安政の五カ国条約締結に含まれない清国の労働者の居住は認められなかった。しかし、調理や事務、通訳に清国人は欠かせず、こうして居留地外に中華街が出来、今日に至る。こうした中華街は、特に多層な価格設定の店舗があり、味も嗜好にあった店が必ずあるといわれ、予算に応じて楽しむ事が出来る。

Img_5157  慰労会で先生に招待していただいたお店では、紹興酒と美味しいビール、絢爛豪華な中華料理を先生にご馳走していただき、程よく酔い、寄り道して帰路についた。

 少し飲みすぎたかな?と思ったが、次の方に中々合流できず、仕方なく一人で梯子をかけても、まあ、帰る事が出来たので、問題ないといえよう。ご馳走様でした。

 HARUNA

(本ブログの本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

陸海空自衛隊関連行事 八月期実施詳報

2006-07-29 23:21:49 | 北大路機関 広報

■自衛隊関連行事

 八月期は自衛隊関連行事の総数がやや変則的となっております。これは、特に陸上自衛隊の創設記念行事の度合が少ないという事や、青少年達の夏期休暇の時期と重なっているという点が考えられます。こうしたことから、八月は自衛隊関連の行事に関する掲載を一度に掲載しました。特に注目するべきものは、航空自衛隊の千歳基地と松島基地では航空祭が開催されますし、海上自衛隊のサマーフェスタといった催しも開催されます。この他、アメリカ空軍横田基地とアメリカ海兵隊普天間基地では19日~20日にフレンドシップデイという一般公開を行いますので、こちらも参加してみてはどうでしょうか。

■八月二日:海上自衛隊第一術科学校:サマーフェスタ江田島(0823-42-1211)

■八月五日:航空自衛隊千歳基地:航空祭(0123-23-3101)

■八月五日:海上自衛隊佐世保地方総監部:ちびっ子ヤングフェスタ(0956-23-7111)

■八月十三日:陸上自衛隊美幌駐屯地:駐屯地創設55周年記念行事 (01527-3-2114)

■八月二十六日:海上自衛隊横須賀地方総監部:サマーフェスタ (0468-22-3500)

■八月二十七日:航空自衛隊松島基地:航空祭(0225-82-2111)

北大路機関

本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

陸海空自衛隊関連行事 七月第五週期実施詳報

2006-07-28 11:25:02 | 北大路機関 広報

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

■七月二十九日(土)

○海上自衛隊舞鶴航空基地(京都府):ちびっ子ヤング大会(舞鶴航空基地隊・舞鶴航空分遣隊):0773-62-2250

○海上自衛隊呉地方総監部(広島県):サマーフェスタ:0823-22-5511

○航空自衛隊加茂分屯基地(秋田県):分屯基地開庁50周年記念行事(第33警戒隊):0185-33-3030

■七月三十日(日)

○海上自衛隊下関基地隊(山口県):ちびっ子ヤング大会(下関基地隊本部・六連警備所):0832-86-2323

○航空自衛隊百里基地(茨城県):航空祭(第七航空団・偵察航空隊・百里救難隊):0299-52-1331

北大路機関

本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

航空自衛隊 笠取山分屯基地開庁50周年記念行事

2006-07-25 14:40:26 | 航空自衛隊 装備名鑑

■第一警戒群一般公開

 航空自衛隊は全国28箇所にレーダーサイトを配置し、日夜一瞬の隙も無く日本周辺空域の警戒を続けている。

 23日、三重県津市にある航空自衛隊笠取山分屯基地祭へ展開した。笠取山分屯基地にはレーダーサイトを運用する第一警戒群が展開し、要撃管制の要となる情報を収集している。

Img_4880  運用するレーダーは1990年代より配備が開始された三菱電機製で国産の三次元レーダーJ/FPS-3で、性能に関して「日本の防衛戦力③ 航空自衛隊」(読売新聞社編1987)によれば、その探知距離は600km以上(J/FPS-2に関する記載)といわれている。現在では順次J/FPS-4への更新が進んでいる(レドームは二つあり、もう一方は確認できなかったが、既に更新されている可能性もある、写真ももしかしたら4?3?という状況(汗))。写真のカバーは装備年鑑によれば硬質レドームNCW-29/GPSというもので、悪天候からレーダー本体を防護するものである。50㍉氷結、400㍉積雪、風速65㍍にも耐えるという。

Img_4887  式典にはとなりの白山分屯基地より、航空自衛隊第四高射群第14高射隊がペトリオットミサイルの装備品展示を行っており、訪れたNHKのスタッフや市民に対して隊員が丁寧に説明していた。説明の隊員によれば、一番大変なのは移動の際という。装備品は30輌以上からなり、車間距離を充分にとると2kmの車列になり、運転には細心の注意を必要とするとのことだ。ともあれ、弾道ミサイル防衛がクローズアップされるなか、多くの人々が再装填の訓練展示を興味深く見ていた。

2005116_064  上の写真は分屯基地正門のヘリポートから撮影したのだが、天候急変により浜松基地からの飛行展示が中止となったため、仕方なく降りていくと・・・、霧で何も見えず大変なことに・・・。冒頭のレドームは正門から3km程はなれているそうで、あの写真を撮影できた時点では視程は最低3kmあったはずなのだが、ほんの数分で視程30㍍という状況に。幻想的、若しくはマイナスイオン全開!というと聞こえは良いが、はっきり言って怖いほどの霧であった。

2005116_012  レーダーサイトらしいパラボラアンテナであるが、写真はO/H多重通信装置J/FRQ-8(多分)で、自衛隊装備年鑑によれば、航空自衛隊ではレーダーサイト間を結ぶ主要通信装置として機能している。日本電気製で、受信用と送信用に分かれている。

 特に自動警戒管制装置を円滑に機能させるには必要不可欠な装置であり、新型化によって電送品質やチャンネル数の増加、高性能化が図られている。

2005116_061  で、数分後、同じところを撮ってもこうなる・・・。レンズが曇っているのではない!ホントに霧でここまで白くなるのである。

 霧くらい恐れるな!というなかれ!!、霧が、スローモーションの津波映像のように分屯基地を覆っていくのである!さすがは伊賀!忍者が出ても良いほどの雰囲気である。しかし、これだけ霧が濃ければ飛行展示も中止やむなしといったところであろうか。実際、アナウンス放送によれば浜松基地を離陸したT-4は太平洋まで出たとのことだが、途中で断念したとの事である。

2005116_042  基地祭では1100時と1300時より、ペトリオットミサイルの再装填作業の様子を訓練展示によって公開していた。

 ペトリオットミサイルは、航空自衛隊が運用する日本でもっとも射程の長い地対空ミサイルで、その射程は100km以上に達する。アメリカレイセイン社製で、西側を代表する広域地対空ミサイルであるが、米陸軍防空砲兵部隊向けに1980年より生産を開始、航空自衛隊では1985年より整備に着手している。

2005116_046  1994年に那覇基地の第五高射群に配備したことで、航空自衛隊から旧式のナイキミサイルは引退し、ペトリオットミサイルに更新されている。また、ペトリオットミサイルそのものもPAC-1から新型のPAC-2へ、そしてコンピュータの近代化や電子妨害への耐性強化などの近代化が為され、近年でも2003年より早期警戒管制機とのデータリンク機能付与などの能力向上策が行われている。また、今年度末からは弾道ミサイルへの迎撃能力を有するPAC-3(射程15~30km)の緊急導入が開始されるとのことで、今後ともニュースなどでよく見かけるであろう装備である。

Img_4876  訓練展示が終了し、飛行展示を求め再び高台の正門付近にあるヘリポート付近へ向かうと、雲海が迫ってきた。

 蛇足ながら、第14高射隊は映画「ガメラⅢ」において、遠州灘から出現し奈良方面へ飛行するガメラを撃墜するシーンで登場している。恐らく日本映画史上初のペトリオットミサイル実射シーンは派米訓練に同行し、撮影したもので、装備品展示の説明に当たっていた隊員も皆しっていた。そこでマニアな話も盛り上がったり。

2005116_081  どんなに盛り上がっても、雲が盛り上がってしまっては飛行展示は出来ない。従って、小生は次の訓練展示会場へと向かった。

 野外炊飯訓練展示(イベントプログラムより)!、災害派遣などを想定し、カレーライスを調理、販売するという自衛隊ならではの訓練展示である。日本の国民食に挙げられるほどのカレーライスであり、小生も体を張った訓練展示の体験が出来るとあり、気を引き締めて訓練展示会場へ展開した。

2005116_087  訓練展示!

 航空自衛隊のカレーライスは一般に甘口として知られているが、近年、隊員や災害派遣時に喫食する市民の嗜好は年々変化している。しかし、災害派遣というその任務の特性上、安易に香辛料を増加する施策も特に児童への喫食を考えれば困難である。こうして、近代化改修の一環として、写真左下にあるような“辛さ調整調味料”なるものを導入した!このオレンジ色の調味料により辛さを調整し、嗜好に併せた配食が可能となったわけだ。

2005116_086  式典会場ともなった体育館は盛況で、この野外炊飯訓練展示の体験を希望する市民で会場は一杯となった。会場では広報ビデオの上映も行われており、広報ビデオと観つつ喫食という観客も数多く居た。

 しかし、ご飯の炊飯が追いつかず、訓練展示も途中で中断する一幕もあった。次の炊飯完了時間や配膳、基地一般公開の時間に配食が間に合うかなど、実戦さながらの厳しい状況に市民達(並んだ人)は熱い視線を送っていた。ちなみにカレーライスは一食300円と格安!

2005116_102  訓練展示(カレーの方)が終了した後、飛行展示は天候状況によっては再開するという事で、それまでの間、写真パネルを観て回る事とした。写真パネルは、雪中通路とよばれる長い通路において実施されており、撮影可、とのことだったが、途中上がったり下がったり、曲がったりという地下通路で、主要な施設を地下通路で繋いでいるということだ。非常に雰囲気のある長い通路で、来年当たり「閉所訓練状況展示」としてオバケ屋敷でもやったらどうか、と思うほどであった。

Img_4934  霧に包まれた第一警戒群本部の置かれた庁舎。結局、残念なことに浜松基地からのT-4、岐阜基地からのF-15J、F-2、F-4EJ改、小牧基地からのU-125、UH-60JA、明野駐屯地からのAH-1S、OH-6Dといった飛行展示は中止となってしまったが、久居駅からバスで一時間半、携帯電話もなかなか通じないという厳しい環境の下で任務に当たる航空自衛官の環境を知る事が出来た貴重な一日となった。

 50周年の節目に当たる行事が悪天候に見舞われたことは残念であったが、レドームや雪中通路、ペトリオット再装填などの珍しいものを多く観る事が出来、収穫も多い一日であった。全国28箇所のレーダーサイト、皆さんも一度は足を運ばれてみては如何だろうか。

HARUNA

(本ブログの本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

福井港海上自衛隊護衛艦一般公開速報

2006-07-22 22:34:00 | 海上自衛隊 催事

■護衛艦一般公開

 福井港において開催された海上自衛隊護衛艦一般公開へ展開した。一般公開に先立ち、体験航海も実施されたが、体験航海は到達時刻の関係もあり、応募を断念した。

Img_4816  舞鶴基地の第三護衛隊群旗艦「はるな」、その隷下にある第63護衛隊のミサイル護衛艦「しまかぜ」が福井港へ寄港している。

 福井港へはこの他、青野原駐屯地の第八高射特科群よりホーク地対空ミサイルが、また金沢駐屯地に駐屯する第十師団第14普通科連隊より軽装甲機動車が、加えて、近傍の鯖江駐屯地に駐屯する第372施設中隊から救急車が展開しており、装備品展示を行っていた。

Img_4811  一般公開は明日の日曜日も実施されるとのことだが、福井港はソーラス条約該当港である為、入港の際に運転免許証などの身分証明書の提示が必要となる。

 護衛艦一般公開は体験航海の後に、午前と午後に分けられ実施され、艦橋見学コースと、短時間甲板公開コースに分けられていた。「はるな」の飛行甲板にはSH-60J哨戒ヘリコプター二機が展示されており、潜水装備や防火装備なども展示されている。

HARUNA

(本ブログの本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

■北大路機関広報

 毎週水曜日・木曜日・金曜日と掲載を更新してきましたが、今週末より夏期研究期間につき、約二ヶ月間、掲載やコメントへの対応に変則的変更があります。私人として、一大学院生として限界はありますが、掲載写真の技量充実から日本の防衛力や自衛隊についての理解の一助となり、市民や研究者志望学生の安全保障を考える上での一視点を提供するブログとして、また、イベント情報など、極力正確を期して掲載を行いますので今後とも“北大路機関”をよろしくお願いいたします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画『日本沈没 SUBMERSION OF JAPAN』

2006-07-21 14:40:14 | 映画

■『日本沈没』自衛隊装備解説

 公開二日目に『日本沈没』を観てきた。初日に展開を試みたのだが、新京極の方へいってみると小生の単純ミスで時間が間違っており、特別演習の都合もあって仕方なく共同研究室へ戻った。二日目であるが、当然のように劇場は満員であり、前の方で観る事となった。現在公開中の作品であり、ネタバレをするのもナンなので、一つ、今回は重箱の隅を早速つついてみたい。

Img_2016_1_1  樋口真嗣監督作品であるが、同氏の特撮技術の素晴らしさは「八岐之大蛇の逆襲」「平成ガメラシリーズ」などで既に知られており、アニメーションの世界では監督としても広く知られている。DVDの「潜水艦イ57降伏せず」では副音声として松林宗林監督と樋口氏の対談が載せられているが、「ローレライ」について松林監督も高く評価している会話があった。

 樋口作品の特徴は、SFと相反する徹底したリアリズムの追求である。

Img_2423  災害と自衛隊、これが本作品における一つのテーマであろう。ネタバレにならない批評となると、必然的に自衛隊装備に行ってしまう。作品中では、九州地方での火山活動に際して市民を救出するべく陸上自衛隊が出動するシーンや、沈没する日本列島から国外脱出までの間、少しでも高台へ退避させようとする自衛隊のシーンがあり、73式トラックシリーズや高機動車が多数登場する。バンパーの所属部隊名をみると被災地とすこしずれているような気もするが、気にしてはならない。

Img_7397  作品中に重要なシーンに出てくるのがCH-47輸送ヘリコプターである。陸上自衛隊と航空自衛隊で70機程度が運用されている大型ヘリコプターで、床井雅美氏の「最新航空機図鑑」によれば、全長15.5㍍、幅3.78㍍の巨体に完全武装の兵員ならば55名、搭載量は最大で11.7tにも達する。航続距離も2058kmと非常に長く、米軍が特殊作戦に運用するMH-47は空中給油を受けて米本土から欧州まで自力飛行する事が可能である(自衛隊が運用する機体には受油能力は無い)。

Img_4576  自衛隊が運用するCH-47には迷彩が施されているが、陸上自衛隊が運用する機体と航空自衛隊が運用する機体とでは迷彩の明細が異なっている。地上すれすれを低空飛行する陸上自衛隊と、レーダーサイトへの物資輸送を専らの任務とする航空自衛隊の機体との対比であるが、映画を観ながらこうしたところをみるのも良いかもしれない。作品には重要なシーンに鷹が日本刀を掴んだ部隊マークの第12旅団(司令部;群馬県)の機体も登場する。そこまで内陸に至るほど海水が迫っているということだろう。

Img_2991  航空自衛隊の救難ヘリコプターUH-60Jも登場する。こちらも2200kmという長い航続距離を誇る。完全武装人員を14名と、やや搭載能力に劣るが、救難型の機体は夜間飛行(CH-47も新型のJA型は夜間飛行可能)や余裕のあるエンジン出力は悪天候においても飛行可能な能力を有している。こちらはアニメーション「よみがえる空」にも登場しており、そちらをご覧になられた方も多いのではないか。なお、完全武装人員が14名ということは、詰め込めば更に搭乗可能であることを示している。

Img_4407  日本からの脱出という事で、航空自衛隊のC-1輸送機も登場する。航空自衛隊向けに川崎重工によって1981年までに31機が製造された輸送機で、最大航続距離は3334kmとされている。政治的理由から貨物搭載量に限界があり、積めば積むほど航続距離は下がる。完全武装の兵員を60名搭載可能で、どれだけ脱出可能か不明だが、ヴェトナム戦争末期の1975年4月に座席や通路などに子供だけ1500名ものせたパンナムのボーイング747の脱出実績があり、やればできる(何が?)!のだろう。

Img_1099  劇中、続発する火山活動の被害状況を上空から偵察するべく百里基地を離陸する第501飛行隊のRF-4偵察機も登場する。本機は一世代前の主力要撃機であったF-4EJ戦闘機の偵察型の機体で、雲仙普賢岳や有珠山噴火災害に対しても災害派遣の実績がある。

 余談ながら、樋口真嗣氏が特技監督を務めた「ガメラ 大怪獣空中決戦」にも、その離陸の様子が描かれている。低空飛行の為の迷彩が施されている。

Fh000026  降灰が著しく増大し、空港施設からの航空機の発着が不可能となると、海上自衛隊のエアクッション揚陸艇により救出するシーンがある。字幕でも表示されるが、これはLCACといわれ、ホバークラフト方式により直接陸上へ乗り上げる事が出来る。海上自衛隊では「おおすみ」型輸送艦に搭載されているが、その能力は高く、「世界の艦船」によれば主力戦車も搭載可能であり、航続距離は96浬に達し、速力40ノットの俊足を活かし、かなり沖合いからの任務が可能である。

Fh030028  原作では、最後に救出作戦指揮本部が置かれた護衛艦「はるな」の艦内の様子が登場するが、本作では救出作戦指揮本部は輸送艦「しもきた」におかれていた。日本の海上戦力投射能力の中枢を担う艦で、三隻ある「おおすみ」型輸送艦の二番艦で、満載排水量14000㌧、トルコ地震災害における「おおすみ」の派遣やインド洋津波災害における同型艦「くにさき」の派遣などが記憶に新しい。写真は伊勢湾展示訓練における写真で、甲板上に陸上自衛隊の車輌がおかれているのが判る。

 重箱の隅を突付くといいながら、登場する自衛隊の装備品の紹介に終始してしまったが、東海・東南海・南海地震の脅威が想定され、また台風シーズンが近付く今日、即応する自衛隊の防災力(と同時に持続力や復興は自治体の責務である)を考えるには良い作品かもしれない。

■旧作との相違

 1973年に映画化された日本沈没は、ヴェトナム戦争の最中、第四次中東戦争を契機とするオイルショックが影を射し始めるかと言う時期の作品であった。日中国交正常化や高度経済成長の絶頂期という背景の作品であったが、2006年の今日、国際情勢や日本人の価値観、そして多国籍企業や多国間国際分業といった経済構造の変化、知価革命やIT革命を含む技術の革命的飛躍が反映された作品である。云わば、社会学的な世代比較論や外交史の観点から国際政治史の一環として、肩の力を抜いて楽しむのが良いかもしれない。

■注文点として

 自衛隊の描写について、原作を何十回も読んだ身として幾つか注文点がある。

Img_0212  原作では61式戦車で道を塞いだ巨大な岩を牽引して退かす描写があり、戦車回収車というものではなく、応急的に道具として戦車が用いられる描写が強く印象に残っている。また、砲牽引車、それも幌の代わりに鉄板を巻いたという表現から73式牽引車ではなく13㌧型M-5牽引車と思えるのだが、避難民を満載し後ろから悲鳴が上がり落石があるなか岩を避けながら山道を走るという描写もあった。ここら辺も再現して欲しかった。

Img_2366_1  また、国土全域が被災する大災害である。橋梁復旧や障害除去、応急渡河に道路整備などの任務に活躍するであろう施設科の活躍も描いてほしかった気がする。ほんの一瞬、カットに渡河訓練の映像を載せ、CGフィルターで火山灰などを描けば、時間もかからず出来たような気がする。また、山道を徒歩で避難する被災者の長蛇の列があるが、ここも何か別の描写があったら嬉しかった、動かなくなったバスを装甲車で牽引するとか。

Fh010018_1  朝雲新聞社の「海の護り50年 海上自衛隊半世紀の航跡」をみると、護衛艦も災害派遣に出動している。1974年5月9日の伊豆沖地震では潜水艦も近くにいた為災害派遣に参加している。この他、原作では、後半のターニングポイントのシーンに大きく描かれ、1973年の映画にも出たPS-1飛行艇の後継機であるUS-1飛行艇に活躍のシーンが欲しかった。海上保安庁の巡視船でも良いが、もっと総力を挙げての救難活動、という側面が欲しかったといえる。

Img_3194_1  降灰で飛行場が機能麻痺に陥るという描写だが、C-130Hならば活躍の機会があったのではないか。原作でもアントノフとまじってC-130JやC-123の描写が出てきたが、そもそもは侵攻輸送機、草原や岩場でも脚を出さずに胴体着陸し、人員や貨物を搭載した後に脚を出し、補助ロケット推進装置で短距離離陸するという事が可能で、ヴェトナム戦争のケサン攻防戦などでは大活躍した。まあ、再現するとしたらこんな壮絶な訓練は小生の知るところでは航空自衛隊はやっていないので、特撮となっただろうが。

Img_4344_1  1973年の映画では、ところどころに「観測機19号から入電」とか「観測機が足りない、なんとか一機回してくれ!」という台詞があったが、データリンクということで、もう少し航空機の編隊飛行のシーンも欲しかった気がする。P-3CはISARという赤外線カメラがあり、火山灰や濃霧を通して地上状況を観測する事が出来る。

 まあ、重箱の隅を突付くという事で、言えばキリが無いし、そこまで観衆は求めていないとおもうが、これだけ書きたいほど、良い作品であった。もう少し緊張感は欲しかったけれど、あれはあれで。これ以上言うと重大なネタバレになってしまうので、続きは劇場でお楽しみ下さい!

HARUNA

(本ブログの本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

祇園囃子とともに 京都祇園祭宵宵宵山 短報

2006-07-20 11:21:16 | 写真

■宵宵宵山

 先週金曜日、祇園祭の山鉾順行に先立って、友人のT氏とともに宵宵宵山へ展開してきた。なお、土曜日は宵宵山、日曜日は宵山といわれる。

Img_4204  この宵山期間中は、1730時頃から四条河原町~四条堀川と、烏丸五条~烏丸御池までの長大な都大路が通行止めとなる。

 さて、祇園囃子とは、昨年石原プロダクションによってドラマ化されたが、鉾の上で奏でられる独特のメロディは何か心誘うものがあり、鉾ごとに30曲ほどが編曲されているという。少年期からその修練をはじめ、太鼓や笛という技量が必要となる演奏は成人した後許されるものという。

Img_4201  四条通を封鎖せよ!歩行者天国に設定される烏丸通、四条通は片側を複数車線からなる車道で、当日は1730時から車輌全面通行禁止、1800時から歩行者天国となる。

 同時に、狭い路地からなる姉小路通、三条通、六角通、蛸薬師通、錦小路通、綾小路通、仏光寺通、高辻通、松原通、油小路通、西洞院通、新町通、室町通も山鉾により自動車交通が不可能となるため車輌交通規制が引かれる。

Img_4230  先日は、山鉾の鉾についてお話したが、今回は山についてお話したい。山は重量は1.2~1.5tで、14~24の曳き手によって牽引される。これも夫々の町々により保存されており、平家物語の宇治川の合戦をモチーフにしたものや、龍門を昇った鯉は龍になるという伝説を描いたもの、古事記の天岩戸を描写したものに、八坂の塔が傾いた際、法力で直したもの、伊勢へ続く鈴鹿山で悪鬼を退治した神話の英雄などがかたどられている。

Img_4283  長刀鉾。

 順行では先頭を行き、疾病や悪霊を退治する御所と八坂神社には長刀を絶対に向けず順行するという。四条烏丸東入ル長刀鉾町に置かれており、となりのビルとの対比がそれを物語っているが、地上からの高さは実に25㍍に達する。山鉾順行に際する曳き手は50名に達し、鉾の上に4名の屋根方が陣取り、動揺を低減し、障害物の調整を行うという。

Img_4297  山鉾は、動く美術館とも言われており、その装飾品はベルギーやペルシャ、アジア諸国で織り上げられた荘厳なタペストリーにより彩られている。

 こうした山鉾が曳き手に導かれ、都大路を順行する様子が山鉾順行である。

 その山鉾を間近に見る(観ると表現するべきか)事が出来るのが、宵山期間であるのだ。

Img_4386  山鉾を周り阪急河原町駅にてT氏と別れたのち、小生はそのまま四条通から寺町通へ。

 写真はその際に購入したもので、1989年から長刀鉾の頂上に据え付けられている。エイズやエボラ、新型インフルエンザと年々凶悪度を増す疾病に対抗するべく導入されたものである。驚くべきことは、これが全部大嘘ということでもある。調達したのは、発売されたばかりの東京マルイの89式小銃。

Img_2009  京都時代祭の最後尾を往く自衛隊員、なんぞでは絶対無く、第三師団記念行事における第37普通科連隊の隊員。

 完成品としての89式小銃のエアソフトガンが待ち望まれており、その情報は空振りに終わる事が多かったが、今度こそ発売!物凄く良い出来です。小生が購入した店内には祇園祭のついでに寄っている浴衣の客がいたりした。重量感も中々で、フレームは金属製!これもいつかM-4との比較など詳報として載せたい。

 HARUNA

(本ブログの本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

陸海空自衛隊関連行事 七月第四週期実施詳報

2006-07-19 22:32:16 | 北大路機関 広報

■北大路機関広報 駐屯地祭・基地祭・航空祭

■七月二十二日(土)

■陸上自衛隊関連

■海上自衛隊関連

○小月航空基地(山口県):ちびっ子ヤング大会(小月教育航空群・小月航空基地隊):0832-82-1180

○下総航空基地(千葉県):ちびっ子ヤング大会(教育航空集団司令部・下総教育航空群・移動通信隊・第三術科学校・航空補給処下総支処・下総航空基地隊):04-7191-2321

■航空自衛隊関連

○山田分屯基地(岩手県):分屯基地創設49周年記念行事(第37警戒隊):0193-82-2636

■七月二十三日(日)

■陸上自衛隊関連

○富士駐屯地(静岡県):富士学校創設52周年記念行事(富士学校・富士教導団・開発実験団本部・富士直接支援大隊・自衛隊富士病院):0550-75-2311

■海上自衛隊関連

■航空自衛隊関連

○笠取山分屯基地(三重県):分屯基地開庁50周年記念行事(第一警戒群):059-252-1155

○車力分屯基地(青森県):開庁記念行事(招待者のみ)(第21高射隊・第22高射隊・第4移動通信隊):0173-56-2531

■自衛隊関連行事

 さあ、今週はどこに行こうか!?駐車場情報が間違ったり、防府北航空祭を書き忘れたりする北大路機関広報の関連行事詳報である!閑話休題、今週末、最も注目するべき行事は、やはり富士学校祭であろう。

_fujikinensai  学校祭という牧歌的な響きとは対称的に、装備品の配備に先立つ実験や、普通科幹部・機甲科幹部・特科幹部の教育訓練を行う富士学校は、その実験の為の実働部隊として、機械化混成団に匹敵する普通科・特科・機甲科部隊を隷下に有する富士教導団も駐屯している。

 特に、陸上自衛隊が保有するほぼ全ての戦車や普通科装備、野戦特科の装備が配備されており、その観閲行進は本土では最大規模のものではないだろうか。また、本駐屯地は本土で唯一90式戦車が配備される駐屯地として知られる(教育訓練用に少数が武器学校にも配備されているが)。更に、各種自走榴弾砲を保有している他、普通科教導連隊には、89式装甲戦闘車を装備する中隊、96式装輪装甲車を装備する中隊があり、これら観閲行進も貴重である。なにより、富士総合火力演習に参加する車輌数よりも多くの車輌を見る事が出来るのが貴重だ。是非とも一見の価値のある行事といえるのではないだろうか。

_zenyasai  一方で、笠取山分屯基地祭も注目の行事である。というのも、50周年記念行事であり、事前応募が必要であるが、航空機体験搭乗が実施されるということである。回転翼機だろうか、詳細は不明だが、レーダーサイトと航空機という写真を撮影する事が出来るだろう。

 ただ、行った方に聞くところでは天候に悩まされる行事というジンクスがあるそうで、天候と相談するところか、と悩む方はポスターにあるような前日の前夜祭のコンサートに展開されてみては如何だろうか。屋内であるので、おそらく雨天に泣く事はないだろう。しかし、ポスターにあるように、席数に限りがあるとの事で、詳細は各自確認いただきたい。

北大路機関

本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中東情勢激化 レバノンへ軍事行動拡大

2006-07-14 23:51:56 | 国際・政治

■イスラエル軍レバノン侵攻

 F2ニュースによれば、12日早朝、イスラエルレバノン国境付近を警戒中のイスラエル軍兵士二名が武装勢力に拉致された。イスラエル北方管区軍司令部は兵士拉致に対して即座に反撃を決定、自走榴弾砲による攻撃準備射撃に続きヘリコプターによる航空攻撃を実施、当該地域の孤立化を図った。更にイスラエル軍はレバノン領内に侵攻、併せて6000名の予備役召集を進めている。拉致を行った武装勢力はヒズボラとみられ、パレスチナ自治区ではハマスとの協同行動を歓迎するムードが広がり、路上でお菓子を配るなどの動きがあった。

 RTRによれば、1982年のレバノン侵攻の教訓から大規模な侵攻は無いだろうとの楽観的な見解を示した上で、イスラエル北方管区軍司令部のコメントとして、拉致兵士の解放が無ければ更なる武力攻撃を行うとの想定を示した。拉致現場付近は事案発生後即座にイスラエル空軍のF-16により橋梁などを破壊し、周辺区域を孤立化させた。

 アルジャジーラテレビによれば、ハーサンナンラーヒズボラ事務総長へのインタヴューを放送し、同氏は解決への見通しとして仲介による交渉と捕虜交換を挙げている。イスラエルのエルメット首相はレバノン侵攻に際して、その責任はヒズボラ側にあるとの見解を示した。拉致現場は、動哨中のハンヴィー高機動車が待ち伏せを受け、三名が戦死、二名が拉致された。レバノンに侵攻したイスラエル軍はマーモーカキデ師率いるヒズボラ勢力の攻撃を受け、メルカヴァ戦車一両が地雷により大破し7名の戦死者が出ている。イスラエル軍は更に予備役の招集を進めていると報じた。

 ZDFによれば、13日、イスラエル海軍はレバノンの海上封鎖に乗り出し、事実上の空路・海路の封鎖を行い、市街戦に備えレバノン市民は安全な地域への疎開や買いだめに奔走しているという。映像ではイスラエル海軍のサール型がレバノン港湾施設を艦砲射撃する映像が流れていた。対してヒズボラ側もイスラエル国内に対するロケット攻撃を強化し、イスラエル国内でも危険地域からの疎開などが進められている。

■英労働党への不正疑惑

 BBCによれば、労働党のレヴィ上院議員が不正疑惑でロンドン警視庁へ出頭した。これは25万ポンドの献金と代えて上院議員への推薦を行うとの紹介を行った為とされ、ブレア労働党政権と深いかかわりのある同氏の出頭は、労働党政権全体に大きな影響を及ぼす可能性があることを報じた。

■フセイン元大統領ハンスト

 BBCによれば、弁護士が既に三名殺害されたイラクのフセイン元大統領が、抗議のためにハンガーストライキへ入った事を報じた。弁護士や容疑者の身柄保護を求めたものである。なお、アメリカ軍などによれば容疑者らは充分な栄養と水分を採っていると発表している。

■テロ標的?

 CNNによれば、アメリカ国土安全保障省が作成したテロ攻撃危険度の高い施設リストに、エンパイアステートビルディングや自由の女神などが含まれていないことに物議が生じている。こうした一般にテロ標的と考えられがちなものが含まれていない一方で、リストには原子力発電所や石油貯蔵施設とともにカンガルー記念館やバーボンセンター、豆祭りなどが含まれているという。対テロ予算はこうしたリストの重要度合に応じて配分される為、今後も物議が交わされると思われる。

■祇園祭情報

 祇園祭関連の北大路機関ならではの地方ニュースである。

Img_4034  京都市内は本日より、祇園祭の前段階である宵宵宵山に入る。本日1800時時点で祇園祭会場の歩行者天国には67000の観光客が訪れている。

 明日は宵宵山、明後日日曜日は山鉾順行前日にあたる宵山である。

 山鉾順行は月曜日の祭日に実施される為、今年度は例年より多くの観光客が見込まれる。

Img_4079  宵山までの三日間は、京都市内のメインストリートである烏丸通、四条通に大規模な交通規制が引かれ、河原町通の一部にも交通規制は引かれる。

 規制区間は烏丸御池~五条烏丸間と四条堀川~四条河原町間が自動車完全通行止めとなり、碁盤目状の街路もほぼ完全な交通規制が引かれる。メインストリートの交通規制は1830~2300頃までであるが山鉾がある地域は終日交通規制が引かれる。

Img_4074  規制区域では歩行者天国が設けられるが、歩行方向も一部で規制が加えられている。多くの出店で賑わっている。なお、写真はその前日のものである。

 本日撮影した宵宵宵山の写真詳報は後日、また、関連企画として雑踏警備にあたる京都府警の厳しい任務を描いた「京都府警五条暑の長い一日」という規格も構想中である。

 HARUNA

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

陸海空自衛隊関連行事 七月第三週期実施詳報

2006-07-14 09:45:18 | 北大路機関 広報

■北大路機関広報 駐屯地祭・基地祭・航空祭

■七月十五日(土)

■陸上自衛隊関連(0)

■海上自衛隊関連(0)

■航空自衛隊関連(1)

○稚内分屯基地:分屯基地開庁51周年記念行事(第18警戒隊):装備品展示・アトラクション・他:JR稚内駅下車・駐車場有(0162-23-5377)

■七月十六日(日)

■陸上自衛隊関連(0)

■海上自衛隊関連(0)

■航空自衛隊関連(0)

■祝日七月十七日(月)

■静内駐屯地:駐屯地創設42周年・第七高射特科連隊創設25周年記念行事(第七高射特科連隊):式典・自走高射機関砲実射展示・短SAM実射展示・装備品展示:JR東静内駅下車(0146-4-2121)

■米海軍関連

 自衛隊関連行事ではないが、七月十五日、アメリカ海軍厚木基地において「夏祭り」が開催される。音楽演奏や盆踊りなどの夏祭りであるが、例年であればエプロンに航空機が展示される。また、保存機区域にはF-14戦闘機が保存されている。詳細は0467-78-2664まで。

■自衛隊関連行事

 自衛隊関連行事として最も注目するべきは月曜日の静内駐屯地祭である。

Img_2915_1  第七高射特科連隊が駐屯する静内駐屯地は陸上自衛隊の駐屯地祭としては珍しく実弾射撃の展示を行う。特に87式自走高射機関砲や81式短SAMの射撃展示が行われるという事で、こうした展示は一般公開されるものでは“ここでしかみられない”といえるものである。

 また、自衛隊関連行事ではないが、厚木基地夏祭りも注目するべきものであろう。米軍再編に伴い、日米合意では厚木基地の空母航空団は岩国へ移駐する為、こうした観点から基地祭を楽しむのも一興かもしれない。

■祇園祭情報

 祇園祭関連の情報である。金曜日・土曜日・日曜日は祇園祭の宵山、京都市の中心部が夕刻から歩行者天国となり山鉾などの周りに膨大な数の出店が出る。月曜日は祇園祭の山鉾順行である。阪急烏丸駅もしくは河原町駅下車。JRや近鉄の場合は京都駅から京都市営地下鉄を用いて四条駅・烏丸御池駅、若しくは烏丸御池駅にて東西線に乗り換え京都市役所前駅で下車。府警の方に観客数を聞いたら驚いた!なにせ、年間観光客数6700万(昨年度)!、山鉾順行は雨天でも第七師団創設記念行事の30倍は人が来る一大行事である(比較しちゃイカンですね)。

北大路機関

なお、実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする