石屋のカミさん日記

仕事に趣味に 好奇心の赴くまま楽しいこと追求します!

ザ・ラストワルツ

2008-10-15 00:14:14 | Weblog
昨日 十五夜・本日十六夜
尋常ならぬ名月の美しさに 心乱される夜。

連休はいかがお過ごしでしたか?
パソコンが故障してしまい、1週間近く更新できずにいた。

子供の行事やなんやかやで多忙な連休に
1冊 素敵な本を読んだ。

山口洋子著「ザ・ラスト・ワルツ・・姫という酒場」



作者山口洋子さんは ご存知の通り
銀座高級クラブのマダムでありながら
直木賞作家・人気作詞家・野球評論家という
多才な女傑。

山口洋子さんが経営する伝説のクラブ「姫」の
歴史・・生まれてから崩壊するまでの
ストーリーを克明に描いたものだった。

1956年に銀座にクラブ「姫」はオープンした。
以来、高度経済成長の日本を身近で感じるごとく
「姫」は隆盛を極める。

確か、私が中学生のころ、山口洋子さんが
直木賞をとられたと思う。

銀座高級クラブのマダムが
このくらいの器量の女性なのか・・・と
大変不思議に感じたのを よく覚えている。

まだ、人生や男女の機微を全く知らなかったゆえの
疑問だった。

「ザ・ラスト・ワルツ」を読むと
山口洋子の多才さとカリスマ性を痛感する。
彼女の「経営者」としての才覚にも脱帽した。

ひとりの女性が銀座にクラブを持とうとすると 
パトロンに援助してもらうのが常なのだが
彼女は 銀行からお金を借りた。

銀座クラブで生き残ろうとすると
如何に美しい女性・素晴らしい女性を備えるかにかかってくる。

男性がこれをするのはたやすいことだと思う。

しかし、女性が自分以外の「美しい女性」を
経営のために選ぶ・・というのは
大変 過酷なことだと思うのだ。

「経営者」脳がないと、なかなかできないことだと思う。

山口洋子氏は 美空ひばりと同い年だそう。

あれほど隆盛を極めたクラブ「姫」もなくなり
美しい蝶のように舞っていたホステス達も
老いたり 亡くなったり・・・
まさに
夏草や つわものどもの 夢のあと

華やか過ぎただけに あとの静けさが 
とても寂しく感じてしまった。
栄枯盛衰・諸行無常・・
所詮。人の世はそんなものだと思う
コメント
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