鹿島 茂著 「蕩尽王、パリをゆく」を読んだ。
林真理子さんのブログで「面白い~」と紹介されていたので
読んだのだけど・・・
昭和初期、木綿で巨利を得た貿易商の3代目薩摩 治郎八に関する本。
ロンドン・パリに渡り、金は使うもの・・と
1代目・2代目が築いた 巨額の財産をパリ社交界で贅沢三昧に使いまくる。
使い果たすことを美学とした治郎八は、現在に換算して約800億円を使い果たした。
鹿島茂さんという作家は 東大の仏文科を出られた優秀な方だが
その文章には、読む者をぐいぐいと引っ張る魅力があんまりないなあ・・・
とっても華やかで面白いテーマだと思うのに
ものすごく読みづらく、時間ばかりかかった。
パリのセレブを見習って、藤田嗣治など日本人画家のパトロンとなった治郎八。
大金持ちのパトロンが、芸術を支えてくれないと文化は熟さない。
今回、橋下大阪市長と文楽にたずさわる方々との討論を見てると
尚更、そう思った。
大好きな文楽が 廃れることのないよう祈るのみ・・