石屋のカミさん日記

仕事に趣味に 好奇心の赴くまま楽しいこと追求します!

追悼のお茶

2006-11-30 00:01:13 | Weblog
この前の日曜日に友達のお父様のお葬式に
参列したばかりなのに 今日もまたお葬式・・
茶道の先生が 癌で亡くなられた
先月まで お稽古をして頂いていたのに。
末期がんだと知りながら 必死で
茶の道を歩んでらしたらしい

今月に入って もう3回、葬儀に参列している
お葬式に参列すると 気分的に
ぐーっつと落ち込んでしまう
家族のかたの強烈な悲しみが
心に入ってきて その日一日
疲れ果ててしまう

私の茶道の先生は 大変人徳のある方
稽古は厳しく、些細なことにも
神経を尖らせて 指導してくださった
明るく姉御肌で 誰からも好かれる先生だった

病院で息を引き取られるその日まで
茶の道を追求し 花の美しさを求められたそうだ
息子さんの挨拶で
「母は野点にそよふく風になったような気がします」
と言われたことが印象的だった

たくさんのお弟子さんやお茶の先生方が
参列して、その死を惜しんだ

人間は死にむかって生きている

生きているうちに したいことを
何でもかんでも思う存分
やりたい・・と思っていたけれど
そうではないと知った。
いくら美味しいもの食べても
どんなところへ旅行しても
たくさんのミュージカルを観ても
他のひとの心に「私」は残らない

どれだけ人のために存在できるか
どれだけ人を愛せるか
どれだけ人の心に「自分」を残せるか
その死をどれだけ多くのひとに
惜しまれるか。

人間は2度死ぬんだそうだ
一度目は 心臓が止まり
医学上、生命が終わりを告げたとき。
二度目は 地球上のすべての人が
自分のことを忘れたとき・・
普通のひとは 曾孫の代で
二度目の死が訪れる

だから、織田信長には二度目の死は
訪れていない
聖徳太子も キリストも 坂本竜馬も。

人の心に残るような 感動を与えるような
人物になりたいと思う
死にむかって生きているなら
他人の心に 生き様を刻みつけるような
そんな生き方をしたいなあ

夜、先生を追悼して
主人とお茶の時間を もった
海辺の素敵な作陶家 森島一さんの
備前抹茶茶碗
和菓子の銘は 山茶花



先生の教えを胸に
一期一会の精神で
豊かな時間を重ねたい
   合掌・・


 
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