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日本サッカー協会の話題35

2016-02-08 00:01:17 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 1月31日に日本サッカー協会の会長選挙が実施され、田嶋副会長が当選されました。3月27日の評議員会、理事会を経て任期が2年の第14代会長に就任されます。任期は2年。
 報道を見ると、Jリーグに近く早稲田出身の原専務理事と、原氏よりはJリーグと距離があると思われ、早稲田出身の田嶋副会長の対決と言われています。結果は田嶋氏になりました。まずは会長選挙による報道です。まずは「Jとの溝を埋められるのか…「秋開幕」公約の田嶋氏が次期協会会長に」というタイトルのZAKZAkの記事。以下、抜粋して紹介。
    
【会長選挙】
 初の会長選で原専務理事と現職幹部の一騎打ちに注目が集まったが、県協会やJ1クラブ、関連団体の代表者によって構成される評議員75人による投票の結果、田嶋氏40票、原氏34票、白票が1票という結果。
 2人の公約はほとんどの面で正反対。田嶋氏は「シーズンを秋開幕にしたい」と訴えたが原氏は「現状を維持してJリーグのクラブで代表強化を図りたい」と主張。僅差となったのはやはりJリーグの影響。J1クラブの代表者はほとんど原氏に投票したとみられ、日本協会のJリーグとの不仲ぶりは年々顕在化。
 田嶋氏が訴える秋春制には「夏休みの観客動員ができなくなるのと、真冬に東北など寒冷地の入場収入が見込めない」と反対の意向が強い状況。’19年からのJリーグの秋春制へのシーズン移行の必要性を訴え、’18-‘19年春までを3ステージ制にする具体的なプランも提示しており、秋春制移行への議論が加速。田嶋体制はJリーグとの溝を埋めることが仕事始めになりそうだと締めくくっています。
 公益財団法人法では2年に1度選挙を行う規定があるが、選挙管理委員長を務めた小倉名誉会長は「4年の方が長期的な計画を立てやすい」と指摘し、行政と調整し改選を4年に1度にする計画も浮上。
ZAKZAK該当記事:http://www.zakzak.co.jp/sports/soccer/news/20160201/soc1602011537003-n1.htm
スポニチ該当記事:http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/02/01/kiji/K20160201011958870.html

 田嶋氏は今までJリーグとはどう関わってきたのか気になったので、調べてみました。
 浦和南高で高校選手権優勝。その後筑波大に進学し、日本代表に選出。卒業後、JSL時代の古河電工(現・J2千葉)に所属。3年目で大学院に入学し、大学院に通いながらプレー。'82年に25歳で引退後、指導者になるために西ドイツ(当時)に留学。
 '86年までの2年半、西ドイツでB級コーチライセンスを取得した後に筑波大や立教大で教壇に立ち、S級指導者養成を担当。'93年から日本サッカー協会強化委員会委員('94年からは副委員長)に就任し、強化プログラム策定に従事し、その後強化担当ポストを歴任。'99年からU-15やU-19の日本代表監督に就任した後に、技術委員長に就任。'06年からは日本協会専務理事に就任。'10年に副会長に就任。去年、FIFA理事に当選。

 という方でした。これを見ると、Jリーグ(当時はJSL)には3年しか所属せず、余り国内プロリーグの事がわかっているような印象は無いですね。そして、フットボールチャンネルに「Jリーグの「秋春制」移行はあるか? JFA会長選挙に見る、カレンダー改革の可能性」というタイトルのコラムがありました。以下、抜粋して紹介。

【11月3日に設定されたJ1最終節】
 準々決勝以降のACLの日程が未定だったことで、昨年12月から「調整中」となっていたJ1後期とCS、ナビスコ杯決勝トーナメントを含めた全体のスケジュールを、あるJリーグの理事は 「理想の限界」と表現。その「理想」とは、次の3つと推測。
 1つ目は「何よりも現行の2ステージ制及びチャンピオンシップ開催を継続させること」だ。「微調整やチューニングはあってもいいと思うが、2ステージ制をやめるというのは、1年だけの検証では足りないと思う。いろいろとチューニングをしながら複数年をかけてやってみて、2ステージ制の在り方がいいかどうかは、その次のステップで議論したい」と昨シーズンの村井チェアマンの総括。
【ACL決勝とJ1最終節バッティングの回避】
 2つ目は過密日程の緩和。平日開催の数を比べると、昨シーズンの3試合から今シーズンは1試合に減少。CS決勝戦の試合間隔も、昨シーズンの中2日から中3日に改善。
 3つ目は競技の公平性の確保。11月3日に後期を終了させることで、ACL決勝にJクラブが進出した場合のリスクを未然に回避させるスケジュールを優先。
「ACL決勝にJクラブが進出した場合、リーグ戦の最終節に全クラブが揃わないということだけは回避しようというところから議論をスタート。最終的にはACLに勝ちにいける日程を考慮して、ディテールのところで随分と変更」と村井チェアマンのコメント。
【オフ期間に2ヶ月差が生じる可能性】
 もっとも、11月3日に最終節を設定したことで「あちらを立てればこちらが立たぬ」事態が発生。まずはクラブ間でオフの期間が大きく異なる点。後期終了時でCS進出を逃し、天皇杯でも敗退しているクラブは11月4日からシーズンオフ突入。元日に行われる天皇杯決勝に駒を進めたクラブとは、実に59日間もの差が発生。この点に関しては、村井チェアマンも「すべて(の要素)を入れようとするとなかなか難しい」と、苦渋の決断であることを表明。
 次に秋以降のスケジュールに空白期間が多くなる点。国際Aマッチデーとナビスコ杯決勝が続く関係で、後期は10月1日から3週間中断。11月も国際AマッチデーとACL決勝が入るために、CS1回戦と準決勝が中16日の日程で設定。
 最後は営業面における過密日程の点。昨シーズンはCS準決勝の前売券発売開始が試合の2日前と短期間であったために空席が目立った。今シーズンも後期最終節とCS1回戦の間隔は中2日で懸案事項が残ったが、同時に注目されるのは、CSに4クラブないし5クラブが進出しなければ1回戦は開催されない点。
 2ステージ制で開催された全12シーズンを現行のチャンピオンシップ開催方式のもとで照合すると、3クラブ進出が10回、4クラブ進出が2回、5クラブ進出に至っては0回という結果。かなりの高確率で3クラブになる確率が高く、11月23日の準決勝からCSが始まるとして、19日間の余裕があれば、チケット販売を含めた告知徹底が可能となるはず。
【シーズン移行の議論を会長選のマニフェストに掲げた田嶋氏】
 CSのやぐらの組み方を、年間総合勝ち点の上位3位までをシードさせる方式に変更。具体的には年間総合勝ち点の上位3クラブと両ステージ優勝クラブが完全に重複していると3つ、1つが重複していると4つ、重複なしならば5つとなる。やぐらの組み方を可能な限り簡素化させたことで、批判の対象だった「わかりづらさ」を解消。
 中2日で迎える1回戦へ向けて、告知面やチケット販売面などに与える影響を最小限にとどめたいとしているが、すべての問題を包括的に解消させるスケジュールは現状では無し。前出の「限界」ということは、何かしらの要素がさらに加われば成り立たなくなることも意味しているとか。
 たとえば日本代表がロシアW杯出場を決めれば、'18年シーズンは5月中旬から約1ヶ月半の中断期間を設けなければならず、今年のリオ五輪期間中もJリーグは開催されるが、'20年の東京五輪では中断せざるを得ないと予想。
 '18年と'20年のシーズンで、数多くの平日開催を含めた過密スケジュールを再び組むのか。あるいは、何らかの方策を講じるのか。後者を選択するとすれば、まず考えられるのは現行の「春開幕・冬閉幕」から「秋開幕・春閉幕」へのシーズン制の移行となる。
 田嶋新会長は、マニフェストのひとつとして「Jリーグの秋春制へのシーズン移行を議論すること」を表明しており、私案としてシーズン制の移行を'19年に設定。入場料収入や広告料収入などでJクラブが減収に直面する事態を防ぐために、'18年シーズンを2019年前半までの3ステージ制に変更し、夏のオフを経て、スムーズに「秋春制」へ移行していく流れを提案。
【シーズン移行で生じるメリットとデメリット】
 「秋春制」への移行はメリットもあればデメリットも存在。メリットとしては外的な要因に影響されることなく、過密日程を回避できるスケジュールを組みやすくなる点。国際Aマッチデーが設けられていない4月から5月がシーズン終盤となることで、優勝争いの佳境が「飛び石日程」でスポイルされる事態も回避でき、オフの期間も全クラブがほぼ同じに。ヨーロッパのシーズン開幕に合わせて日本人選手が移籍する場合、現状では日本のシーズンの真っただ中に主力選手が抜ける非常事態も回避できる点も。
 デメリットは、これまでにも何度も指摘されてきた降雪地域のクラブに対する配慮。1月と2月をウインターブレークとしても、前後の時期に降雪する可能性までは排除できず、何よりもスタジアムの屋根や練習環境などを含めたインフラ整備策を、地元自治体などと講じなければならない。
 Jリーグのシーズンを「秋春制」に変更しても、ACLが現状の「春秋制」ならば行き違いが発生するため、AFC側を巻き込み、イニシアチブを取った交渉を展開していくことが必要不可欠。
【JFA新会長に求められるリーダーシップ】
 Jリーグの実行委員会で2013年に「然るべき時期にシーズンを移行する」と合意。その然るべき時期とは、2013年当時はACLの開催方式が欧州CLと同じカレンダーに変更されると同時期にとしていたが、現状の国内カレンダーが「限界」に達しているいま、ACLの動向を待つ余裕はないのではないかと前出の理事はコメント。
 現在の日本サッカー界には、取り組むべき課題が山積しており、その1つである「秋春制」への移行に関しては、ある意味で正解も不正解もない。どちらのメリットを優先させ、新会長がリーダーシップを発揮して、Jリーグとタッグを組んで実行に移すか否かの時期にさしかかっている。

 という長いコラムでした。当ブログで考える事は以下の点です。まず
はそんなに簡単に物事は動いていかないという事。ファン・サポーター不在で動いても、結局反発を受けて観客動員に響き、一時期の大相撲のようにイメージダウンが生じて混乱し、もっとわかりやすく元に戻そうと揺り戻しが起こると思います。秋春制など論外です。自分達の都合でカレンダーを動かしても、結局「お客様」であるファン・サポーターにも、マスコミにもそっぽを向かれると思います。それに秋春制と、天下の悪法「2ステージ制」は別問題で同じ土俵には上げてはいけません。
 そしてもう1つ引っかかるのが、以前の記事で紹介しましたが、肝心の欧州に春秋制に移行する可能性がある事。二転三転させてせっかく秋春制に移行させたタイミングで、欧州が春秋制に移行させてしまうという、何ともみっともない状況になりはしないかと思います。当ブログでは、傍士氏の時代と比べてすっかり変わってしまったJリーグの役員会に対して論調がネガティブですが、今回の日本協会の新会長の事を知ると、日本協会に対しても今後は
ネガティブになっていく予感がします。
フットボールチャンネル該当記事:http://www.footballchannel.jp/2016/01/26/post134275/ 
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