リスペクト(事例紹介)コラムです。
昨日、当ブログでも長く論じている秋春制についてのニュースが流れました。どうやら日刊スポーツ単独の報道みたいですね。特に北部の国で多い秋春制の導入を公約に日本協会のトップに就いた田嶋会長と、寒冷地クラブの声を尊重すれば導入しにくいJリーグ側のせめぎ合い。一定の方向性が出たようですね。以下、引用して紹介。
【Jリーグ秋春制断念へ、加盟51クラブの8割反対】
「Jリーグが、開幕時期を春から夏にずらすシーズン移行を受け入れない方針を固めたことが19日、分かった。各クラブ代表者による実行委員会が東京・JFAハウスで行われ、春秋制から秋春制への移行について議論。関係者によると、J加盟51クラブ対象の正式調査で約8割が反対を表明していることが村井チェアマンから報告され、移行を目指す日本協会側に対案を提示することで一致した。28日の理事会で承認される。
シーズン移行は今年2月の実行委員会で議論が再開し、3月にあった日本協会との将来構想委員会で(1)19年から実施(2)22年から実施(3)当面は移行なし、の3案が挙がっていた。日本協会の田嶋会長はリーグ戦の日程を欧州の主要リーグに合わせるメリットを唱えて移行を呼びかけてきたが、J側は降雪地での冬季の試合開催が困難であることなどを理由に慎重姿勢だった。
それが今回、秋春制を採用しない方向性でまとまった。12月までに最終結論が出る見通し。ここでシーズン移行を見送る場合、今後10年程度は議論を凍結する方針も話し合われている。」
引用:日刊スポーツ
さすが村井チェアマンという感じです。当ブログでも過去に何度も取り上げましたが、秋春制は世界のスタンダードに見えて、実はそうでもありません。日本の位置くらいを境に北側の国々は春秋制の導入が多く、ようは暑い国は秋春制、寒い国は春秋制が多いという印象。FIFAで導入方針がある訳でもなく、単なる大会制度の一つです。
当ブログでは、前の記事でも書きましたが、この秋春制については、次の2点で大いに疑問を感じています。1つ目は、この記事にあるように世界のサッカー界すべてが秋春制ではなく、北ヨーロッパや極東に位置する国、ブラジルやアメリカではむしろ春秋制が主流であり、世界のグローバルスタンダードではない点。2つ目は、ヨーロッパに今までの秋春制から春秋制の変更する動き、可能性が存在している点。もう何年か経ったら、春秋制がグローバルスタンダードになる可能性が残っています。コラムでも、Jクラブに対して秋春制をするよりも、外国に秋春制を説く方がいいのではないかというものが出ているし。
日本列島は南北に長く、甲信越から北は基本的に降雪があります。当然練習環境も南北で差があり、フェアではないと言えます。J1からJ3までの51クラブで反対している事を強引に導入する事もないでしょう。これも昔の「2ステージ制騒動」を思い起こす話です。今回も、村井チェアマンがクラブ目線で進めてもらえましたね。気になるのが日本協会に後日提示する対案。どんなものになるのか、村井チェアマンの手腕に注目したいと思います。
秋春制関連④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170715
〃 ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170216
〃 ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140713
〃 ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130614
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