夢を売る男 作:百田尚樹
精力的に話題作を消化しております
百田氏の小説については、BOX!と影法師で知って
探偵内とスクープの構成作家だけあって、
おとしどころがいいというか、いずれも
青春を描いていて、少しくらいところを持たせながら
すがすがしく駆け抜けていくようでいいなと
まぁ、そんな印象を持っていました
ありていにいうと、青春物が得意なんだろうかななんて
思っていたのであります
しかし、今作はまったく違って、
なんというか、つくりというか手法は一緒に見えるものの
今回のは、現代語版の落語なんじゃないかと
そう思えるような、軽妙な台詞で物語を回す
そして、内容は業界暴露もののような
なかなか興味深い内容でありました
もっと若い時分に読んでいたら、途中で憤りを覚えたかもしれない
そう思うような、悪辣なといっていいのか、
一言でいえば詐欺みたいな内容だったんですが、
なかなかに面白く、そして、批評や批判というには、
あまりにも一辺倒で、どっちかというと、
印刷業界あるあるみたいな話しを
台詞で見せるという、非常に興味深い小説でありました
ちょっとズルイ作りなんじゃないかしらと、
別に業界の人間でもないのに思いつつも、
いろいろな小説業界批判をし、それとは別に
商業ベースの話しを持ち込んで、
巧みに論点がずれていくというか、
別にそんな論点というか、そもそも論争はそこに無いと、まぁ
雰囲気であれこれ見せた、完全に詐欺な作品(褒めてる)で、
凄いなぁと感心してしまったのであります
あまり深く考えてしまえばしまうほど、
術中にはまったというそれなんだろうと想いつつ、
こうやって描かれると、なかなか思い当たるところもたくさんあるしと、
完全に詐欺の手口と同じ内容で作られているので
大変ためになったというか、面白かったのであります
出てくる被害者というか、夢を買った人たちに対して
身に覚えがあったりなかったりするのも
なかなか香ばしい感じでよかった
最近は、こういうあるあるネタっぽいのが
流行なのかしらと、ちょっと前に読んだ「何者」も含めて
考えさせられるのでありました
ともあれ、照れ隠しか、渾身のギャグなのか
作中で「百田なんとかという作家がいるが、あれも消える作家だ」と
切り刻んでいるのも面白いと思ったのでした
せっかくだから、夢を買った人たちのその後みたいなのも
ちょっと読みたかったかしらと思ったりしつつ
書いてあること、その現状把握みたいなところは
考えさせられるのでありましたとさ
精力的に話題作を消化しております
百田氏の小説については、BOX!と影法師で知って
探偵内とスクープの構成作家だけあって、
おとしどころがいいというか、いずれも
青春を描いていて、少しくらいところを持たせながら
すがすがしく駆け抜けていくようでいいなと
まぁ、そんな印象を持っていました
ありていにいうと、青春物が得意なんだろうかななんて
思っていたのであります
しかし、今作はまったく違って、
なんというか、つくりというか手法は一緒に見えるものの
今回のは、現代語版の落語なんじゃないかと
そう思えるような、軽妙な台詞で物語を回す
そして、内容は業界暴露もののような
なかなか興味深い内容でありました
もっと若い時分に読んでいたら、途中で憤りを覚えたかもしれない
そう思うような、悪辣なといっていいのか、
一言でいえば詐欺みたいな内容だったんですが、
なかなかに面白く、そして、批評や批判というには、
あまりにも一辺倒で、どっちかというと、
印刷業界あるあるみたいな話しを
台詞で見せるという、非常に興味深い小説でありました
ちょっとズルイ作りなんじゃないかしらと、
別に業界の人間でもないのに思いつつも、
いろいろな小説業界批判をし、それとは別に
商業ベースの話しを持ち込んで、
巧みに論点がずれていくというか、
別にそんな論点というか、そもそも論争はそこに無いと、まぁ
雰囲気であれこれ見せた、完全に詐欺な作品(褒めてる)で、
凄いなぁと感心してしまったのであります
あまり深く考えてしまえばしまうほど、
術中にはまったというそれなんだろうと想いつつ、
こうやって描かれると、なかなか思い当たるところもたくさんあるしと、
完全に詐欺の手口と同じ内容で作られているので
大変ためになったというか、面白かったのであります
出てくる被害者というか、夢を買った人たちに対して
身に覚えがあったりなかったりするのも
なかなか香ばしい感じでよかった
最近は、こういうあるあるネタっぽいのが
流行なのかしらと、ちょっと前に読んだ「何者」も含めて
考えさせられるのでありました
ともあれ、照れ隠しか、渾身のギャグなのか
作中で「百田なんとかという作家がいるが、あれも消える作家だ」と
切り刻んでいるのも面白いと思ったのでした
せっかくだから、夢を買った人たちのその後みたいなのも
ちょっと読みたかったかしらと思ったりしつつ
書いてあること、その現状把握みたいなところは
考えさせられるのでありましたとさ