CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】ハピネス

2019-10-28 21:35:32 | 読書感想文とか読み物レビウー
ハピネス  作:桐野 夏生

タワマンに住まうある女性が身の丈を知る、
理解するというお話だったように思う

派手な事件が起きるわけではない、
困ったことの根幹は、そもそも自分の見栄のようなもの、
自業自得ともとれそうなところなんだが、
世の中、自分の人生についてはそういうものかもなと
思わされたりしつつ、娘と自分をほっといて海外に逃げた夫と
その家族との気詰まりな付き合い、
身の丈ではないのに、タワマンに住まうことで、その階層を知る
あるいは、そこにいる人種というものに
触れ合うことに戸惑いつつも、抗えないという
まぁ、なんというかな、女性にはすごくよくわかると
共感を呼ぶそれなんじゃないかしら
勝手に想像するばかりなんだが、
大人になっても、女は、そういう集まりというものがあって
その中で、あれこれ考えてしまうのかなと
思わされたのでありました

結構複雑というか、タワマンママの中で
一番の権力者というか、リーダー的な人の夫と、
蓮っ葉な、タワマンの外からやってきている女性とが
不倫関係になって、なんともしっちゃかめっちゃかだったり
なんともいえない関係が繰り広げられて、
その中で、女の友情ではないが、
あっちついたり、こっちになびいたりとか
右往左往して、その中で、だんだんと図太くなるというか
なんか強さのようなものを獲得して
しまいには、自立めいたものを得たといっていいのか
なんだろうか、読んだし、理解もできたはずなんだが
まったく言葉にできないし、
そういう世界に対して、感想を抱けないというか
なんだこの面倒くさい、難しい世界観はと、
女性とは、川向こうの存在であることを
とても認識された小説だったように思うのでありました

読み終えて、疲れてしまった