CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【漫画】リボーンの棋士

2021-08-11 22:02:15 | 読書感想文とか読み物レビウー
スピリッツの連載をちょこちょこ追っかけたりしていましたが
先日まとまって読む機会があったので
全巻読んできた、楽しかった
そういうメモを書いておく次第である

にわかに将棋ブームといってもいい感じの昨今、
そのちょっと前くらいからだったか、
連載が始まってたんだったか、もう覚えもないんだが、
割と三段リーグだとか、元奨だとか、
そういった人種めいた存在が、素人にも浸透してきたかと
まぁ、俺が知ってるくらいだしと
そういう基準で思いながら読んだのでありましたが
かなり面白かった

元奨の青年がもう一度将棋に触れ合って復活する
文字通りリボーンするという話で、
まとまって読むと、なるほどここでスパッと終わっていい感じだなと
感心しきりだったのでありました
連載だと、結構唐突に終わったな、というか、
いきなり畳みに来たなとか思ってしまってたんだが、
あんまり引っ張る必要もないし、タイトルの通り棋士として復活する二人を描いているのがよくて、
主役は安住だけではなくて、土屋あってこそというのがまた、いいなぁと
しみじみ読んだのでありました

描かれていた葛藤や、あの気持ちというのは、
おそらくは奨励会にいたものにしかわからないものなんだろうな、
そういう負の部分を土屋が一身に背負っていたというか、
もしかしたら、土屋のほうに肩入れしすぎて、さりとて主役じゃないしと
そんな葛藤が漫画そのものにあったんじゃないかと
かんぐりたくなるような感じだったけど、
ベストキャラクタであったと、しみじみ思うのでありました
復活しかけたと思ったら、棋士と飲み屋で指してぼろぼろに負けるとか、
あの感じは土屋じゃなきゃできないシーンだし、
それが凄く心に響くなと思われたりしたのであった

結構伏線になるキャラクタもいたし、
もっと竜王挑戦とか夢のある話もあったかなと思うのだけども、
実際、アマチュアからもう一度と棋士として復活してきて
それが竜王と闘うというのは大変面白そうとも思うが
実際問題、奨励会を抜けられなかったということには、頑強な壁があると
監修が思ったのかどうか、新しいタイプの棋士として人と指したことない中学生とか、
若い方の藤井先生っぽい天才肌が出てきたりとかするんだけど、
安住や土屋といった、元奨が大活躍には至らないのがリアルというか、
そういうものだといった感じが、もしかすると古いのかもしれない
だからこそ、さっぱり終わったのかもしれない
なんて思ってしまったのでありました
凄い勝手な妄想をしている

このところ成長の加速が凄いというか、
プロとそれ以外との差が急速に縮まっているというのが、
色々見てわかるほどになってると思うんだけども
それを漫画にすると嘘くさくなりそうな、でも実際そうだし、
この将棋に対するロマンの捉え方みたいなのも
漫画にするのは難しいんだなと思わされた一作になったのでありました
安住のあり方が、なんというか、夢があるように思える
どこか、プロ棋士というものと、そこになれなかったものというのに
区別をしてしまう気持ちというのが、

何を書いてんだかわからなくなってきたんだが、
ともかく、面白い漫画だったし
土屋が本当にいいキャラクタだった、そういう漫画だったと
メモっておくのでありました
坂田流の話なんかも面白かったけど、やっぱり将棋漫画は
将棋指しの人間ドラマになるのが一番よいのだなと思わされるばかりである