RESPECT リスペクト 作:ブレイディ・みかこ
実際にあった話を下地にした小説だそうで、
アナーキズム、労働階級闘争、アクティヴィスト(活動家)というものを描いた作品
安っぽい言い方になってしまうが、「本物」のそれらというのは、
こういった生活に直結したものであるのだろうかと思わされる
非常に面白い題材を扱った小説でありました
いわゆる言論、政治というものに肉薄してしまうと、
途端に実地から離れてしまう、本当に困っている人の困っていることから乖離していく
そこの描写がとても丁寧で、手法や、色々なところで、そういった活動の必要性もわかるのだが、
本当のところというべき、当事者たちの思いと行動、それが示す尊厳(リスペクト)というものが、
人間にとってどれほど大切かを訴えるもので、
すごくよかった
小説なので、比較的わかりやすくなるように、
占拠するアナキスト側が、いわゆるいい子ばかりなのは気になるところだが、
そういう偏見を伴う見方をしてしまうのも、こういった問題の根底にあるなと
自身を顧みたりもしたのだけども、
活動、闘争というものが、秩序の破壊を示すのではなく、
自治を勝ち取るという、自身のために、尊厳のために活動するというのが
根幹にあるべきものだと思い知る内容だった
ホームレスでもある、シングルマザーたちが、
自分たちが住む場所を勝ち取るための物語で、
ロンドン市と対立して、最終的に謝罪を勝ち取る、
尊厳を取り戻すという物語で、大きな闘争があるわけではなく、
ただ、必要に迫られ、自身が理不尽と思うところに抗うためにと
行動を起こしていくところを押しつけがましくなく、
自然に描いているのがよかった
前を向いて変わっていこう、革新の気持ちを起こすよい小説だった
実際にあった話を下地にした小説だそうで、
アナーキズム、労働階級闘争、アクティヴィスト(活動家)というものを描いた作品
安っぽい言い方になってしまうが、「本物」のそれらというのは、
こういった生活に直結したものであるのだろうかと思わされる
非常に面白い題材を扱った小説でありました
いわゆる言論、政治というものに肉薄してしまうと、
途端に実地から離れてしまう、本当に困っている人の困っていることから乖離していく
そこの描写がとても丁寧で、手法や、色々なところで、そういった活動の必要性もわかるのだが、
本当のところというべき、当事者たちの思いと行動、それが示す尊厳(リスペクト)というものが、
人間にとってどれほど大切かを訴えるもので、
すごくよかった
小説なので、比較的わかりやすくなるように、
占拠するアナキスト側が、いわゆるいい子ばかりなのは気になるところだが、
そういう偏見を伴う見方をしてしまうのも、こういった問題の根底にあるなと
自身を顧みたりもしたのだけども、
活動、闘争というものが、秩序の破壊を示すのではなく、
自治を勝ち取るという、自身のために、尊厳のために活動するというのが
根幹にあるべきものだと思い知る内容だった
ホームレスでもある、シングルマザーたちが、
自分たちが住む場所を勝ち取るための物語で、
ロンドン市と対立して、最終的に謝罪を勝ち取る、
尊厳を取り戻すという物語で、大きな闘争があるわけではなく、
ただ、必要に迫られ、自身が理不尽と思うところに抗うためにと
行動を起こしていくところを押しつけがましくなく、
自然に描いているのがよかった
前を向いて変わっていこう、革新の気持ちを起こすよい小説だった