CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

3年ぶりの高雄旅行 09 遺構を見てから炒飯と珍珠奶茶

2023-03-14 20:55:10 | 3年ぶりの高雄旅行(2022)
まだまだ成功大学内をうろうろ散策


ガジュマル園の隣に、今度は小さい回遊庭園とでもいうような
中華スタイルの池がありました、成功湖
なんとラッキーなことにカワセミがいたので激写
台湾のカワセミも、日本のとなんら変わらないのであろうと思うんだが
プロからすると、どっかしら違うもんなんだろうか
わからんが、眼福と思いつつ、さらに学内を周り




学校の周壁の一部が清の時代の遺構かわからんが、
古い門になっていまして、門前には石で作った土台の上に当時のものと思われる大砲が鎮座
なかなか面白いもんがあるなと感心してべたべた触ってきたのである
台湾府城城壁小東門城壁跡が正式名だと思うんだが、
昔首都であった台湾の城を守る門だったのでありましょうや
遺構としてはここしか残っていないようで、他は大学建てる際に崩してしまったんだそうで
もったいないようでもあるが、まぁ、仕方ないかとも感じるところ
門のサイドに渡り廊下みたいなのが補講されていて、
そこから眺めることができるようになっていました


そのほかにも、蒸気機関車が設置されていたり、
なんか立派な木が生えていたりと、時代を感じさせるものがいっぱいあったんだが
木に関しては暖かいところだから、そんなに古くない可能性もあるな
ともあれ、見所多く、よい散歩コースになるなと感心したのでありました

さて、小腹が空いてきたのでそろそろ昼食をと、学生がうろうろするという通りの方へ移動して




チャーハンの専門店を発見したのでそこで昼食タイム
鶏肉チャーハン、ピータンチャーハン、貢丸湯 あわせて170元

流石専門店、そして学生街のものというだけあって、
味がよいのはもちろん、量が結構多くて驚いた
副菜的なものが何か欲しかったんだが、メニューが見つからず
でも美味しかったからよかったのである
特にピータンチャーハンが旨かった、これもう一回食べたいわ



腹ごなしに少し歩くかとも思ったんだが、
口の中が塩辛いということで、なんか飲み物を別の店でと見掛けたデパートに入って
凄い久しぶりに春水堂へ



これがビールの大ジョッキくらいあるんだが、
タピオカミルクティーとウーロン茶である、263元と、
昼食よりはるかに高いんだが、旨い
頼むサイズを完全に間違えていたと思うんだが、
まぁ、それはそれとして、なんかこっちの方が安くなりますよと言われるままに注文したのが失敗だった
今なら15%オフみたいなのにひっかかってしまったようである
85元だと思ったんだよな、85%だったとわ…
ともあれ、久しぶりの本場のタピは、抜群に美味かったのでよしとする、なにせでかい、多い
やっぱりあれだね、本場は鮮度が違うんだろうね(したり顔)



休みも十分とれたので、そろそろ次の目的地へと移動するため、
バスターミナルのある台南駅の正面に回る
鄭成功像も無事見ることができて、台南に来たなという想い新たに
バスで移動を始めます

つづく

前の
08 朝食後、台南へ、成功大学へ

【読書】村雨辰剛と申します。

2023-03-13 21:05:25 | ドラマ映画テレビ感想
村雨辰剛と申します。  著:村雨辰剛

個人的には筋肉体操で有名な人という感じだったけども、
この半自伝によると、庭師が本業なんだが、それよりも日本人でありたいということが強い
そういう人物だったようで、ある種人生という冒険をすごく楽しんでいる人だなと
感想を抱いた次第でありました

スウェーデン生まれで、なぜかわからないけども日本への興味が愛着にかわり、
そのまま日本人になってしまうという行動力が凄かった
そこに至るまでに、留学をしようと画策するあたりの活躍が凄くて
かたっぱしから、学校へ直接問い合わせをかけたりとか、
もう、受けた方は大変だったろうなと
日本人というか、自分が教師だったら困って仕方ないであろうそれに
慄くばかりでありました

庭師という職業だとは知っていたけども、そこに至る経緯も、
よくよく読んでみると、アプローチが憧れの解釈違いというか、
日本にいたい、日本の師弟関係みたいなのを経験したい、
という周辺の集約として庭師になったという感じで、
必ずしも仕事のありようとは、それがよいというだけではない、
何かするとして、そのモチベーションの源泉は直結でなくてもよいのかと
そういうことを考えさせられたのでありました

なかば押しかけのようにして高校生の時に留学してきて、
どうやらインターナショナルスクール的なところに顔を出していたようだけども、
正規ルートじゃないから単位がでないので留学が短期になってしまうけど、
部活をやってみたい(このあたり日本への誤解というか、海外におけるアニメの影響の強さがうかがえる)
と、無理やりにアメフトをやらせてもらったり、このあたりも強引というか、
強い想いを実現に帰るという行動力が見えて、
こういう人が人生を切り開いていくというんだなと感心してしまった

その学生時代を経て、日本に住むにはどうしたらいいかと考えて、
とりあえず英会話学校の先生なら働けると即行動に移して、
このあたり、両親の話は許してくれたくらいのくだりしかなかったんだが、
家族の様子というのは、ちょっ気になったりしたのであった
まぁ、家族は家族だが、自分というものがあってこそという
メンタリティというか、心のありようの違いなのかしらとも思うのである、面白い

日本きてから311の震災があって、その時に日本にいるということが海外から
とても心配されるというか、報道の違いというものがあるという事実に気づいたことなんかは、
さらっとしているが、なかなか恐ろしい話でもある
とはいえ、やはり日本にとなって、さらには英会話学校の先生ではやる気がでないとのことで、
新しい仕事をここで徒弟制度がまだ残るであろう庭師の仕事が出てきたと
そんな流れも不思議ながら面白かった
で、当初名古屋にいたものから、少し南へ、西尾にとなるあたり
そんなところに住んでたのかと衝撃を受けたんだが
さらに、そこであれこれと悶着もありながら、今にいたる繋がりが続き
ひょんなことから、テレビに、そしてドラマに出てと
まぁその転がるような人生は大変面白いし、これからもまだまだ続くんだろうと
誰かの眼にとまるためではなく、自分であるためにあるがままに生きているというのが
凄いなと感心しつつ、次の活躍が見たいと思えるようでありました

読んだ感じだけだが、友達にすると骨が折れる感じの人なんだろうとも思ったりした

どうする家康  側室をどうする!

2023-03-12 21:03:13 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」
視聴完了しました
今回は息抜きのように、ほのぼのした内容で、
まぁいいと言えばいいんだが、そんな悠長にやってて大丈夫かと
心配になったのでありました
でも、なかなかキャラの立ってる面白い側室で、これっきりなんだろうけど
いい仕事したなと観ていて思ったのでありました

基本的に、さしたる何もなく、
凄いというか、やったなと思ったのは、やっぱり松嶋菜々子で
於大様が、相も変わらず素晴らしい飛ばしっぷりで清々しい
あれでいいんだというか、すげぇなと押し切ってしまえるのがいいところであった
あのセリフを採用した脚本とかも、拍手を送りたいとか思ってしまったんだが
このご時世、時代劇とはいえ、なかなか勇気ある内容だったようにも思うんだが
さらさらっとコミカルというか、そういう人のそういう言動という感じで
突き進んでいったのが実によかったと思うのであった
あの妹にして、水野の叔父貴だなぁと水野家について考えさせられるばかりでありました
ろくでもないけど、凄い好きなキャラクタだ

女同士のついたり離れたり、嫉妬だったり、なんだったりというのが
割とコミカルに、でも、ずばずば描かれているのが楽しくて、
正直、男子の身として、今回の脚本の流れ、
あの機微みたいなのを全部理解できたかというと
だいぶ遺漏がありそうだなと感じたんだが、
義理の母からの言動を受けて、でも、それはそれとして側室選びをしてという
瀬名の移ろい、そこに隠れていない嫉妬もあるんだが、
そこはそれとして、女同士の楽しそうなそれこれになったり
あの場に、男がえびすくいしか居ないのがまた、いい味を出していたと
あれが数正では、また話がややこしかろうと思ったりして、
躍らせてもらえないえびすくいともども、楽しかったのでありました

結局のところ、側室は娘を生んだだけだし
さしたることもなく、その間に、京都で政変が起きて、信玄が動き出したと
そのつなぎでしかなかった回ながら、田鶴城主をがっつりやるようで
そちら楽しみでわくわくしているのであった

【読書】利休を超える戦国の茶人 織田有楽斎

2023-03-11 21:19:02 | 読書感想文とか読み物レビウー
利休を超える戦国の茶人 織田有楽斎  作:岳真也

織田源吾長益を主人公にした戦国時代小説であります
織豊から、徳川の世までをさらっと撫でる戦国小説で、
視点が織田方のようでもあり、豊臣方のようでもありと、
のらりくらり時代を生き抜いた有楽斎にスポットをあててというのが面白く、
タイトルにように、茶の湯の話がガンガンでてくるかと思うと
そんなこともなく、割と教科書的といっては失礼ながら、
戦国時代をわかりやすく広く扱った内容で面白かったのでありました

うつけの信長に、へたれの源吾という触れ込みで、
歳離れた信長に不思議と愛されていたという、末っ子(ではないんだが)根性の長益が、
戦仕事はへっぽこに過ごしつつ、なんだかんだ、持前の教養や、
平手の爺様との縁から、茶の湯を覚えていくことで、
知らず内に調略に近いこと、人に近づき、うまく丸く収めるという力を培っていったと
まぁ、そんな具合で、要所要所で説得役として活躍しながら、
織田が滅びて、豊臣の世になり、徳川と近づきというあたりを
へたれなりの信念で生きていきつつ、上手にわたり切ったという印象で、
かなり持ち上げてといえば、失礼なんだが、よいように書いているもので
なんとなし、軟弱すぎるだろうと思わなくもない心根の描かれ方なれども、
心穏やかに読めるのでよかったと思ったのでありました
三英傑の誰とも、まるで話にならんという弱さが、
むしろよいように作用したみたく書かれ方である

茶の湯の方面で、利休がどれほど出てくるかと思っていたけども、
ほぼ出てこないで、なんだったら、若干感じ悪い人という描き方かと思わせておきつつ
その実は、立派な茶人であったという人で記されているのが上手くて
そのせいか、古織は、名前がちょっと出てきたくらいなのが残念なところ、
さらには、小堀とかも出てこないし、茶の湯ご政道は添え物というか、
そこに有楽斎の出番はないという描き方、そういうのとは別の茶道を有楽斎にやらせているのが
面白いところではないかと思ったのであります
でも、有楽流って煎茶道じゃなかったかしら、まぁ、いいんだが

茶の湯名人とのやりとりみたいなのは、利休とちょっとだけ描かれるだけで、
あとは、ひたすらに、戦国時代、織田信長を失ってからの織田の血脈の行く末というところが中心で、
お市の娘三姉妹の動向やら、知多の大草での日々みたいなところに
話題が割かれているのが新しいと感じたのでありました

戦国時代をさっと復習できる
そんな小説だったと思うのでありました

3年ぶりの高雄旅行 08 朝食後、台南へ、成功大学へ

2023-03-09 08:49:11 | 3年ぶりの高雄旅行(2022)


さて翌日、ホテルに朝食がないので、また別の店に朝食を食べに行くことに
前回の飯団屋のすぐそばにあったんですが、
いかにも台湾の朝飯といった感じの豆漿のお店であります
ただ、うちの父親が豆乳苦手なので、包子とダンピンを食べることに




というわけで、ダンピンに、ニラ饅頭と白菜饅頭 あわせて100元
どっちもすごい美味かったんだが、ニラ饅頭の臭いが強烈で、
食べてる分には気にならないが、そのあと、マスクしたら、ニラ臭が滞留して大変でありました
ニラってすごい臭うのな、今更ながら
とりあえず、ささっと食べてから、MRTで高雄駅に向かい、そこから台鉄で台南まで移動します


途中の駅で、どこだったか忘れたが、猫推しが素晴らしい
なぜニャーなのか、台湾人にはニャーが猫の鳴き声でかつ、読めるということなんだろうか

台南駅に到着するが、今回は、そのまま裏口の方から出ることに、
多分現地の案内で後站と書いてたと思うんだが、現代的なエレベータで上階層に移動して、
線路を跨いで東側へ



目当てはこちら、台湾成功大学であります
謎の銅像は有名な哲学者らしいんだが、所見で夏目漱石かと思ってしまった…
勝手に入っていって大丈夫かと若干不安だったのですが、
特に誰に止められることもなく、あんまり学生もいなかったので
するっとそのまま流れるように侵入成功





キャンパス内で狗が放し飼いになってるらしく、
その犬に関する説明看板と、やさしくしようねといった注意書きが
そこかしこにあったのであります
動物愛護の精神的なそれかと思ったけど、頭いい大学生らしい感じの、
そういう平和精神への言及が、犬の自由みたいな話にされていたように見えたんだが
まぁ、大学全体で遊んでるんだろうと思うと楽しかったのである
狗好きではないんだが、大型犬がごろごろしているのはちょっと面白かった


そして目指してきたのは、ここ、ガジュマル園であります
成功大学のキャンパス内に、やたらいっぱいガジュマルが生えてんだが、
市民に開かれた公園みたいな役割もあるのか、散歩している
どう見ても学生じゃない人がうろうろしていてよかったのであります





なんか、自然豊かなところなのか、やたら地上に鳥がいっぱい
写真で全然伝わらないけども、茶色いやつはそこそこ大きくて、小型犬くらいのサイズだったんだが
どいつもこいつも、近づいても逃げやしない
写真では撮れなかったけども、凄いスピードでツバメも飛び交っていて
鳥の楽園っぽい感じで楽しめたのである、これはおすすめだ




そしてメインというか、これを見に来たのでありますけども、
事前情報で「皇太子お手植えのガジュマルがある」と聞いていて
それを探しに来たのでありましたが
「皇太子」という情報で、恥ずかしいことに今上天皇のことかと思っていて、
それから考えると、そんなに大きい木じゃないだろうと、探し回っていて、
結局、現地では、このデカイ木が、昭和天皇が皇太子の頃に植えられたということを気づかず過ごしてしまったんだが
石碑にちゃんと、書いてあるんだから、読みなさいよという話である
昭和天皇が皇太子時代なので、当然100年くらい経ってて、このサイズでも納得なわけだが
無事、イベント狩りとでもいうべき、ガジュマル鑑賞を終えたのでありました
大きさがわかるようにと、両手を広げて撮られてみたんだが、
見た時の迫力が写真だと伝えるのが難しいと思うのであった

つづく
09 遺構を見てから炒飯と珍珠奶茶

前の
07 高雄の夜を楽しむ

【読書】拳に聞け!

2023-03-08 20:55:14 | 読書感想文とか読み物レビウー
拳に聞け!  作:塩田武士

安心安定のボクシング小説であります
ひょんなことから、地上げ対象だったはずの弱小ボクシングジムに肩入れして、
気づいたら、チャンピオンを出すために応援してしまう
そんな、お笑い芸人崩れのなんでも屋が主人公の物語なんだが、
ボクシングジムを中心とした群像劇でもないけど、
応援している一人という立場から描いているのに
かなりドラマチックにボクシングジム経営が見えて面白かった
夢物語というか、こういうことがありそうだなと
ボクシングを見る楽しみが伝わってくるようでもあって、
なかなかいい塩梅でありました

大阪の下町というか、いかにもな感じのコテコテな登場人物たちが面白くて、
そこに、よくわからんうちに住み込みになる謎の横浜からの女やら、
わけのわからん練習生二人等々、見ていて飽きがないのがすごくよい
こういう狙っているようなキャラクタが、違和感なくというか、
面白く描かれているというだけで、凄いなと感心してしまったんだが
そいつらとのドタバタが、別に本筋とあんまり関係ないけど、
それはそれでよいというバランスが絶妙で、基本的に面白おかしく物語が進むのがよかった

基本的にはご都合主義というか、よろしく転がっていく話なので
安心して読めるというのも、もはやエンタメと割り切ってしまえば
楽しいことこの上なくて、このご都合が変にフォローされているわけでもない
たまたまという感じを露骨に説明して、辻褄をあわせるといった感じもなく
まぁ、そういう物語なんでと、さらっと読み流せるような空気感、
物語の軽妙さが心地よいと思えたのでありました

ボクシングシーンもなかなか面白くて、
こういう物語の定番である、減量の苦難とか、
そこに至るまでの練習風景とか、そういった積み重ねが嫌味なく
それでいて、変に泥臭くもなく描かれているところがまた素晴らしくて
主人公がボクサーではないというのが
この軽さみたいなのを出してんだろうなと偉そうなことを思いながら読んだのであります

冗談みたいな設定というか、イーグルのはずがビーグルになったり、
ネリケンなる謎の男やら、因縁のある男もモリケンやらとか、
細かくギャグというか、面白い設定が入ってくるのがいちいち楽しくて
かなり笑って読めた小説でありました
終わりも、結構すかっと終わるし、いい気持ちになった小説でありました

【ドラマ】探偵ロマンス

2023-03-07 21:24:47 | ドラマ映画テレビ感想
NHKの土曜ドラマ枠でありました
かなり気合入れて作ってるなとわくわくしながら見たんだが、
ちょっとパンチが弱かったというか、これはこれで面白かったけど、
もっと面白くなりそうな雰囲気だったのにと
思わなくもないのは、期待しすぎたせいであろうか

アクションも派手で、セットも豪華でと
かなり面白かったのだけども、主人公の江戸川乱歩感があんまり伝わってこなかったように思われるのが
このもうちょっと盛り上がってほしかったのところの原因であろうかしら
明智小五郎の名前も出てきたし、その内大先生になるんだろうと思いつつも、
その江戸川乱歩っぽさというか、いや、よくよく考えると
俺がちゃんと江戸川乱歩のこと知らないだけなんじゃないかと
反省してしまう感じだったんだが、同じNHKでやってた、短編集の方の雰囲気で
もっと不可思議不条理的なのを見たかったとも思ったのでありました

とはいえ、草刈正雄がかっこよすぎるし、
アクションシーンのつなぎ方というか、作り方が面白いなとわくわくしながら見たのも確かで、
なんだかんだ、がっつり見てしまっていたのである
謎解きというか、いわゆる探偵ものでもあるんだけど、
その探偵業が、セリフの通り、物語っぽいそれと異なるというか、
もっとすごい探偵っぽい雰囲気なのに、やってることは地味でと、
このあたりはわかるんだが、そういう感じのまま、
唐突にアクションが派手というのに、なんか、ギャップがありすぎるなと
感じたのでありました
かっこよければ、すべて許されるというわけでもないのだ

でも最終回は、なんだかんだすごい面白くて、
どこがと言われると言い当てられない感じなんだが、
アクションと物語の収束というのが見られたようで、
凄い楽しかったのでありました
そこに、謎の女で〆るというのがまた、実に探偵ものというか、
そういう奇譚シリーズっぽい感じがよかったと
想いながら見たのでありましたとさ

なんとなく、全体的に優等生なドラマだったように思うのである
パンチがきいたやつを見たいと、やさぐれた視聴者の一人は物足りないと
のたまってしまうのであった

【読書】うらんぼんの夜

2023-03-06 21:11:54 | 読書感想文とか読み物レビウー
うらんぼんの夜  作:川瀬七緒

古式ゆかしいといっていいものか、
村の因果因習と、都会に憧れる田舎女子学生、
そしてそこにやってくるよそ者と呼ばれる都会からの家族
そういったものが合わさって、田舎ならではの閉塞で片付けられない
謎の風習やら、排他やらによって、よくわからない事態になっていく
一口に田舎と都会のなんとかなんていえないような
でも、そういう感じだとして進んでいく
空恐ろしいホラーとも読める小説でありました
いや、最終的にはホラーだったか

ともかく、そんな塩梅で、
ホラーっぽい因習が様々に出てくるんだが、それを都会にあこがれる主人公が
古い、時代錯誤とげんなりしながら、なんとか、新たにきた都会の子と仲良くなりたい、
また、その子たちが、因習によって、妙なことにならないようにと、
四苦八苦する話しで基本は進むんだが、
主人公が、この田舎を嫌いながらも、ものすごくしっかりと農業を理解して、
なんだったら、一人で出荷までやってるような描写まで出てきて、
この女子高生、ちょっとどうなんだと思わされるあたりから、
だんだんと、誰が主人公で、どいつが怪しい奴なんだと
読み手としては疑心暗鬼になってしまうのが面白いところだった
おおよそ女子高生らしくないが、彼女としては、当たり前に女子高生だしという
作者得意のキャラクタで、バディが誰なのかと思いつつ読んでいってと
なかなか、楽しめたのであります
ミステリとも、また違う味なので、この読み方はまた、間違っているんだけども、
物語の方が、キャラクタに引っ張られていくので面白くてよかった

オカルト的な要素もふんだんにあって、
そのあたりが、フェイクなのか、本当なのか、
怪しいままというのもよろしく、地蔵という謎のキーワードが、
村の因習のそもそもを解決というか、解き明かしてというあたり
クライマックスに怒涛のように、あれこれの情報が押し寄せてきて
一気に寄り切られたみたいな感じの読書になった

ある意味続きができそうだけども、
倫理というか、もろもろ考えると、そんなことはあり得ないのが残念だけども、
いや、でも、もしかしたらしれっと続けられるのか?と
読者としては、無理筋をちょっと追ってみたいと思った小説でありました

どうする家康  守るべきもの

2023-03-05 21:12:22 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」
視聴完了しました
ちょっと、別ごとやりながら見てしまったんだが、
かなりいい回だったので、もう一度見直そうと思っているところ
一向一揆をキーにして、家康の大きな「どうする」と成長が描かれて、
正信と夏目の因果を知らしめて、三河の民を知ることができてと
かなり面白かったのでありました
三河平定において、これがだいぶ厄介であったとは聞いていたが、
多分、それ以外のこともここにまとめて放り込んだ感じなんだろうと思う

小領主として、才覚を表していく途上で
なんか、新米社長繁盛記的な感じでよかった
重臣たちは、やさしいけども、最後を決めるというか、
大半の決めることは社長というか、領主である家康が決めないといけない
この責任の重みをわかりやすく、嫌味じゃない程度に
でも、重たく描いているのが見事だなと感心してしまった
えびすくい推しが執拗だけども、それが救いとなるか
わからんような煩悶が実によいと思うのでありました

と、まぁ、全体としてそういうことをやりつつ
本編では、かなり細かく本多正信を描いていて
これからしばらくいなくなるけども、戻ってきたときの頼りになる感じというか、
あれが帰ってきたという楽しさが待っていると思えば
なかなか面白い別れにもなったと、感心しきりでありましたとさ
うまい俳優だけに、年取ってからの感じも楽しみだわ

かなり家康の反省がわかりやすくて、
三河武士団との本当の意味での絆も見えたりと
大変よい数回の〆だったと感激して
とりあえず、今日はこれくらいで、また見直そうと思うのでありました

【読書】歌舞伎座の怪紳士

2023-03-04 20:55:07 | 読書感想文とか読み物レビウー
歌舞伎座の怪紳士  作:近藤史恵

心を病んでしまった過去を持つ女性が
歌舞伎やオペラといった観劇に触れたことで
前を向けるようになる、そんな物語でありました

基本的には、女性が立ち直る過程を描いているんだけども、
どことなくミステリ風味というか、いつも劇場で出会う紳士との会話、
そしてその紳士とバディを組んだように、
何かしらの事件を解決でもないが、なんか、そういう感じになるという
実に不思議というか、読み飽きない内容で大変面白かった
でも、先に書いた通り、現代小説というか、人の成長や復調を描いたものなんだな
不思議な読み応えだ

歌舞伎に詳しいとさらに面白いのかもしれないと思わされる内容で
初めて見る歌舞伎やオペラに、だんだんと引き込まれていく様、
そしてそのことが彼女を救っていくというのが
手に取るようにわかるのが素敵で
実にいい話だと感動してしまった

紳士と、苦手意識のある祖母との間に
何か得体のしれない関係があるのかもといった謎解きもあるんだが、
それもまた、サスペンスではない、人間模様の一部というか
その解き明かしになっていて、ミステリを楽しみつつ
でも、犯罪とか、そういうものとは別の謎に吸い込まれるようで
心穏やかに読める内容でありました

マスコットでもないんだが、犬が一頭、いや、一匹という形容が近いのが出てくるんだが
この描写が見事で、作者の犬好きさがいかんなく発揮されているように思われて
読んでいて、にやにやしてしまった

3年ぶりの高雄旅行 07 高雄の夜を楽しむ

2023-03-02 21:07:03 | 3年ぶりの高雄旅行(2022)
電車で戻ってきて、ちょうど夕飯頃かということで高雄駅周りをうろうろ

まだ明るいうちに旧高雄駅をちょろっと眺めみる

高雄駅近くに、ゼロ番ホームだか、番外線だかと呼ばれるお店があったと聞いていたが
見つけることができなかったので、仕方なしといっては失礼ながら羊肉の店があったので
そちらで夕飯とする




もろもろ合わせて290元だったかと
羊肉チャーハン、羊肉とニガウリの炒め物、そして、アサリスープと、
いずれもほどよい味付けで、まずまずでありました
羊肉が思ったよりもあっさりしてて、少々物足りないと思うくらいで
下ごしらえが丁寧だからなのか、単に肉がそれほどではないという話だったのか
食べつけないのでわからないんだが、それはそれとして、満足だったのである

食べ終わって、高雄の夜といえばというわけで夜市へ向かいます




当然のように六合夜市へ向かうわけなので、途中美麗島にて
いつものように光のショーを見てきたわけだが、
これもずいぶんパワーアップしておりまして、15分に一回くらいか、
暗転してからプロジェクションマッピングショーみたいなのが繰り返されていて
なかなか楽しかったのであります
写真では雪の結晶モチーフがちらちらしてんだが、歩いてこのあたりの床を踏むと、
そこに結晶ができるみたいな演出になってて、子供が凄い楽しんでて微笑ましかったのである
この他でも、普通に萌えアニメっぽい演出もあったり、なかなか飽きがない
楽しんでいると、うわさに聞く「極度乾燥」を着たおじさんがいて、思わず撮ってしまった
実在したんだスーパードライ…、日本人必笑とか言われてるが、実物見ると確かに笑ってしまうわ


そして六合夜市へ!


嘘だろ…
こんな感じで、凄い空いてる、これには驚くというよりも怖いくらいでありました
おそらくお店の数も減ってると見えて、
確か道の真ん中にも店があって、二方向に分かれてたと思ったんだけども
それがないのもあってか、ものすごく閑散としている
まぁ平日だから仕方ないともいえるんだが、それにしてもとがっかりしたのである





とはいえ、食べるものは食べて、飲むものは飲もうと
屋台で、度小月を名乗る店が担子麺を出していたので、卵つけて食べたのであります
この卵がよく煮えてというか、味が染みてて旨かった、55元
そして、名物の木瓜ミルクを60元で飲んでくる
変わらず旨いと思いつつ、おばちゃんが日本語しゃべってくれるのが心地よく、
客が少ないせいかずいぶん大切にされたように感じたのでありました

これで終わってとっとと帰ろうかとも思ったんだが、
西子湾まで移動したら、何やら花火みたいな音がしているので、ライトレールに乗ってちょっと移動
音楽堂のあたりで、なんか催しみたいなのをやっているらしく、それを見学





最初の段で書いた通り、クリスマスなんざとおに終わってるはずだが、
意に介さず、思いっきりクリスマスイルミネーションのショーをやっていました
多分30分に一回くらいで、プロジェクションマッピングが起動するんだが、
かっこいい音楽と、光のショーが大変すばらしく
角度変えて2回も見てしまったのでありました
ちゃんとしたカメラじゃないので、綺麗に撮れてないのが残念で仕方ないが
最後に音楽堂の屋根から、ぱっと花火が上がって終わるのがまたよかったのである

長々、高雄の夜を楽しんで、ホテルに帰ったのでありました

つづく
08 朝食後、台南へ、成功大学へ

前の
06 麻豆永浄寺と麻豆文衡殿

【読書】駒音高く

2023-03-01 21:23:04 | 読書感想文とか読み物レビウー
駒音高く  作:佐川光晴

将棋を題材にした短編集でした
将棋に関わる様々な人たちのちょっとした日常を細やかにつづった内容で、
内容としては間違いなく将棋の話なんだけども、ふたを開けてみると恋愛話だったり、
生きがいの話だったり、何かに打ち込む姿にまばゆさを覚える話だったり、
ありそうな人間ドラマが描かれていて、気持ちの良い小説でありました

実際は知らないからさておいても、
ちょっと綺麗すぎるというか、かなり美しい世界に書かれすぎじゃないかしらと
思わなくもないくらい、清廉で、勝ちたいという気持ちのぶつかりが
すごく清潔に描かれていて、大変よい物語でありました
やはり主人公となるのは、小学生くらいの子供となるのが、
この世界の恐ろしいところで、その頃の屈託のなさと同居する勝利への執念やら、
そこから導かれてくる性格、人となりというものが成長に寄り添っていく感じが
ああ、将棋少年ってこういう感じになりそうだなと
思わされるんだが、多分、こんなにいい子ばっかりじゃないだろうとか
うがったことを考えてしまった

天才少女が女性初の棋士を目指すとか、そういう
今をときめく話題に挑む姿みたいなのも書かれていて、すごくいいなと思ったりするわけだが
奨励会を真ん中にした少年少女の切磋琢磨だけでなく、
観戦記者の話とか、将棋会館を掃除しているおばさんの話とか、
周辺だけど中心ではない将棋話もあってすごくよかった
奨励会での挫折なんかも、丁寧に描かれていて、
かなり抑えた表現ではあるだろうけど、実際ここに書かれているよりも
ずっと酷いというか、つらい現実ばっかりなんだろうなと思わされる
その将棋界ともいえるような怖いところの雰囲気が、
優しい文章からでも伝わってくるのがよかったと思うのであった

棋士が脳溢血で死にかける話とかもあって、
これまた人情話として面白い、実によいものだったんだけども
実際の将棋では起きないよなぁなんて夢のないことを考えたりしてしまったのである
変なところでリアルめくらみたいな読み方してて
自分がいけませんなと思いつつ、すごく楽しく読めたのでありました