CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】近畿地方のある場所について

2024-01-10 20:55:09 | 読書感想文とか読み物レビウー
近畿地方のある場所について  作:背筋  

こういうタイプ流行ってんのかしら
そう思いながら読んだのであります
オカルトっぽい雰囲気はなかなか面白かったし、
本の作りそのものも怪文書っぽい要素満載で
なかなか楽しく、おっかなびっくり読んだのであります
ずいぶん大人になったから、オカルトのほとんどを怖いとか思わなくなってしまったんだが
久しぶりにがっつり没頭すると、子供みたいに一人暗闇を歩くということへの恐怖が、
それも物理的恐怖ではなく、心理的な怖いというものがやにわに登ってきて
なかなか楽しい、いや、楽しくない、怖いやだ!とか感じるのでありました

全体を通して、近畿地方のある場所というところを伏字にして、
そのあたりにまつわるオカルト話を、あっちこっちから集めてきたものといった体裁になっていて、
どこなんだろうと思いつつも、描写から、割とそこらにありそうなやつだなと思わされ、
そして、奇怪な事件とそこに共通する不気味さというのを推理させられる
そういう感じで、読むほどに自分で怖くなっていくというのが
あな、恐ろしいというか、やだなあと思いつつも読んでしまうのでありました

方法論的な部分にも触れているのがよいところで、
こういう怖い話というのが、どうして小学生の間で急に流行り出すのか、
それはこういうことじゃないかしら、と自然に説明される内容が、
なんとなし、次のよろしくないものを予見させるようになっていたというか、
そう思ってしまって、夜の廃墟とか絶対近寄っちゃダメだなと
ごく当たり前のことを思うのでありました

現代的に怖い物、いや、人間が怖いと思うものというのに
こういう理由がついているというのが、なるほどと納得するところもあったりして、
妖怪じみたものが、ある動作を行う、それの意味というのが
また物語としていかにもありそうに補完されていて、それがいくつか名を変えてとか
なんとも、地方伝承の様々なものすべてにあてはまりそう、
実際そうなのかもと、民俗学めいた感じもあって楽しいと思うのであった

人面犬やら、口裂け女やらというのが
どういうストーリーだったか、その本当の意味というか
こういう条件が変化したものかと思わされたりするのが
楽しいと思う一冊であった

台湾行き当たり場当たり旅 22 チャイナエアラインのビジネスで帰国

2024-01-09 21:05:19 | 台湾行き当たり場当たり旅(2023)

さて、いよいよ帰国である
すったもんだしたが、なんとか帰国できるのでよしとしたわけだが、
やたらチケット高価いなと思ってたら、
なんとビジネスクラスだったことに後から気づいて慄く
とんだ散財じゃないか…台湾便で使うのもったいなすぎるだろう
思ったが、これしか帰りの便がなかったので仕方なし
意を決して、せっかくだからビジネスクラスをしゃぶりつくしてやろうと
貧乏人らしい闘志に燃えて空港をうろうろ



高価な方のターミナルは初めてだったので、おろおろとしてしまったんだが、
なんというか、全体的にとても豪華に見える
チャイナエアラインが高価な路線かというとそんなはずもないのだが、
いつものLCCとは全く違う受付などにどぎまぎしたのである




とりあえず無事チェックインはできたのでよしとして、
せっかくだからと、タイガーエアの窓口にいって返金してもらおうと
ターミナル間をつなぐ無人輸送機で移動を試みる
ずいぶん前に、到着駅を間違えてこいつで移動したなと思い出したんだが
なかなかのスピードで走る快適な箱でありました



タイガーエアの窓口では、日本語が通じそうで通じない
微妙なラインで会話が成り立っていたんだが、俺の手持ちの端末の動作が悪かったらしく
四苦八苦して、結局窓口の方の端末で無事返金手続きを終えることができて
とりあえず一安心したのでありました、これが帰ってこないととんでもなく法外な旅費となってしまうところだった
いや、帰ってきても高価いんだけども、具体的にはこの帰り便片道チケットだけで、いつもの台湾旅行ができてしまうくらい
父親の分も払わなくてはならず、なかなか衝撃的な散財となったがよしとする
さて、また戻ってから空港ビルをうろうろして、飛び立つ飛行機を見守りつつ
いい感じに過ごしたので、そろそろ特典利用しようと移動





ゲートをくぐって、二階に上がったところに、チャイナエアラインのビジネス専用のラウンジがありまして、
そちらにご厄介となるのである
物凄くビビりながら入ったというか、貧乏旅行の風体なので、入るのにチェックが厳しかったように
おびえてしまったわけだけど、ちゃんとチケットを見せて無事入室完了





ラウンジでは、食べ放題、飲み放題なんだそうで
これだと知っていたら、台北駅で無理してごはん食べなくてよかったと
後悔してしまったんだが、少しでも元を取ろうとあさましいことから、
ちょこちょこ食べ物をつまんで、ビール飲んでと過ごしたのでありました
台湾ビールの他に、サッポロ黒ラベルの台湾バージョンもあって、凄いよかった!
食事も台湾料理とホテルのビュッフェにありそうなものばかりで、
甘い物まであるから、まぁ至れり尽くせりで大変よかった
客層は名前の通りといっていいのか、ビジネスマンが多い様子で、
みんな手持ちのノートPCであれこれやりつつ、ちびちび飲んでいる感じで
貧乏人があさましく飯を食う姿など見るはずもなかったのである、恥ずかしい、けど美味しかった





そして、いよいよフライト時間が迫ってきたので搭乗開始
ちゃんと高級側から乗り込むぜ、呼ばれるのも早いぜ!と
意気揚々ではあるんだが、なんせ慣れてないのでものすごくおっかなびっくりしていたのを覚えているばかり
もっとシートとか、色々写真撮ったらよかったんだが、そんなことしている人もいないので
恥ずかしさに負けて、いそいそと座ったのである
椅子がすさまじく豪華でゆったりしていて、自動リクライニングするのがかっこよかった
フライト前にそれをしてしまったんだが、とりあえず戻して、再度飛び立ってから使ったんだけど
快適極まりなかった、疲れ方が全然違うわこれ、すげぇな


そしてウエルカムドリンクにオレンジジュースをいただく
これも100%果汁と思しきものだが、さわやかに甘くて最高だった






そして、機内食のフルコース
父親とそれぞれ別のものをと頼んだんだが、和食が正解だったと思うところ
ウナギまで食わせてもらったというか、もう、どれもこれもすさまじく旨い
これまた、ラウンジでムダに食うんじゃなかったとか、いかにも貧乏人がやっちまう失敗を
ことごとく憂えたりしたんだが、それはそれとして本当においしかったのである
凄いぞビジネスクラス!なんて豪華で、頼もしいんだ

フルコース並なので、食べているだけであれよあれよと時間は過ぎて
また、快適すぎる椅子なんだが、興奮しすぎて眠ることもできず
久しぶりに画面のある椅子だと、あれこれシートをいじり倒して過ごしていたら
あっという間に帰国したのでありました
ブランケットと高級スリッパももらってきて、
ことごとくあさましいことをし尽くしてきたわけだけども、
他の乗客においては、食事が出てきても食べないでいる人がいたり
まぁ、慣れている人というのはすごいなと衝撃を受けたのでありました
絶対こういうお金持ちに私はなれないだろうと強く印象を持ったのでありました



そして、セントレアにようやっと到着して、この旅を終えたのでありますが、
台風の余波著しく、新幹線およびJRが壊滅的なダイヤ状況で、
翌朝、実家の車で早朝帰宅、そのまま出社とかして
なんとか日常へと戻ったのでありました
最後台湾と関係ないけど、まぁ、貴重な経験をしたと記しておくのである

今回は、基隆にいくのを楽しみにしていたわけだが、
全然楽しめなかったのでリベンジしたいと気持ちを新たにしていたら
八斗子の、像鼻岩が崩落したり、二度と観ることができないものを逸したりと
残念な状況を知ってうなだれたのである
が、また行くぞ、今度こそ基隆の夜市を堪能するのだと、誓うのでありました

おしまい

前の
21 燕山湯圓と剥皮寮、台北駅で昼食

【読書】好きになってしまいました。

2024-01-08 20:55:38 | 読書感想文とか読み物レビウー
好きになってしまいました。  著:三浦しをん

また著者の新しいエッセーを読んでしまった
毎回内容的には同じだとわかっていても、
ヲタク女の生態を生々しくというか、軽やかにつづった文章に
不思議な中毒性があって、今回も、ほどよい濃さで
いい塩梅に笑えて楽しめたのでよかった

とはいえ、ちょっと前の、かつ、掲載雑誌が違うということもあってか、
割とおとなしい感じでもありつつ、独特の味も滲み出ていて
大変よいと思いつつ読み終えたのであります
今回は比較的BLがどうしたというところは控えめで、
それよりは、まさに自分のライフスタイルという名前の怠惰っぷりとか、
実家とのしょーもない確執というか、やりとりとか、
そういう身近なところを面白おかしく、なのか、真面目に書いても面白おかしいのか
ともかく、そんな感じで書き綴っているのがとてもよかった
仲のいい家族なんだなと思ったりしたんだが、
どこの家庭にもありそうな諍いと、その内情というか、
情緒の描き方が秀逸で素晴らしい
親に対して、娘という存在の面倒さというか、開き直りみたいなのが
実にすがすがしくて、ああありそうと、お父さんやお母さんの側に寄って読んでしまうのである
いや、年齢的には完全に著者側のはずなんだが、どうしてだろう

相変わらず美味しいものを食べることや、
一族系イベントについてだとか、
自分が好きなことに没頭というか、没入しているさまを書いているところが
大変面白くて、こういうのが読みたかったと満足したわけだけども
これだけ読んでいると、作家という仕事は、とりあえずどこかに旅行がてら、
そこで何か書くことさえすれば成り立つ職業なのかと
錯覚させられそうでもあり、なかなか趣深い
凄い旅を楽しんでいて、これはもう、書くという行為とは別じゃないのかなどと
いぶかってしまうわけだけども、実際はそんなはずもないのだろうと
思いたいのだが、やっぱり違う気がするなんて、
思わせる筆遣いと、生き方が見事だと思った

一切痩せる気がない行動に、痩せないという言動のトンチキさが
見事である

光る君へ  約束の月

2024-01-07 21:11:59 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「光る君へ」
いよいよ始まりました
平安時代と、まぁ馴染みのない時代だから
見るものすべてが新鮮で、なかなか楽しみであります
初回は、丁寧に当時の暮らしぶりを紹介しつつ、
主要メンバーの人となり、なによりも地位を描くという
大変親切設計でありながら、いきなり血みどろの事件も忘れないと
掴みは完璧だったのではないかと思うところ
紫式部の話とか言ってたが、これは、藤原貴族の話をやるんだなと
読み取ったんだが、はたして、どうなっていくか楽しみでありました

時代考証がついているから、ほぼそうなんだろうと信じていくんだが
あの頃に、文鳥を買うという習慣があったのか、
そういうのは、和歌でも嗜んでいたら、理解できるものなんだろうか
ともあれ、平安貴族というものへの理解が低いということがわかっただけでも
一年通して勉強する甲斐があるなと思ったりしたわけである
きらびやかな衣装というのに目を奪われる展開かと思ったけど、
貴族のお膳ですら、さほど美味しそうではないというのが衝撃的で
これは、視聴率というか、見た目的に痛手ではないかと
いらぬ心配というか、何目線かわからんことを感じたのであった
本当、どういう目的でドラマ見てんだ

さて、手近な感想としては、横暴な次男が三男を虐めるという図は
全国の家庭で見られる、兄弟喧嘩のそれではないかなどと思いつつも
その暴力性が、いきなり最高潮に達して、
馬鹿にされたら殺すみたいな衝動殺人が行われて、
ここは、薩摩か、鎌倉かという感じだったのも衝撃的だったわけだけども
そういうことだから、北面武士とかもでてくるし、
やがてということになっていくから、
平安貴族というのは、公家という、今自分が知っているイメージと
だいぶ違いそうだなと思うのでありました

とりあえず、出だしから衝撃的ではあったものの、
あべのせーめーが、はるあきら呼びであったり、
藤原の数々が出てきて、非常に楽しみ極まりないので
この後、清少納言とかもでてくるのかこないのか、色々楽しみにしつつ
一年おっかけたいと思うのである

【読書】アンと幸福

2024-01-06 21:05:45 | 読書感想文とか読み物レビウー
アンと幸福  作:坂木司

物語としても、確実にステップアップというか成長を続けるアンちゃんのお話
とうとうそこまで来たか…と感慨深く読むわけだが
そもそも、どうしてアルバイト始めたんだったかと
よくよく考えて、たぶん一話というか、はじめの話を読んでないなと思うのだが
まあ、それは些細なところで、
相変わらず和菓子に関するうんちくと、楽しい会話劇、
何よりも、ほどよい人間ドラマが描かれていて
大変よかったと思うのである
また、新たな別れも描かれてしまうのが切ないが
人間の成長にこれはつきものなんだなと、改めて思い知るのであった

というわけで、アンちゃんが、いつものように接客しつつ
でも、慕っていた上司が変わり、その変わった上司がなんか変わってる(わざと)と
まぁそういうお話だったわけだが、ちょっとした推理劇場が、
少々考えすぎではないかと思うような、
上司部下の関係性へのセンシティブな問題であったり、
和菓子と俳句の関係であったりを解き明かしていくのが
ほのぼのと楽しくよかったと思うのである

まあ、やっぱり何よりもお菓子だけでなく、
なんでも美味しそうに食べるアンの姿と
それを微笑ましく見守る職場のみんながある
この風景、そういう描写が、読みどころだよなと
しみじみ味わったといった感じでありました

また、和菓子と関係しそうなそうでもないような
アドベンチャーワールド推しが大変よろしく、
作者のリビドーが詰まり過ぎではないかと思ったりしたんだが
楽しいことを楽しいと書かれていると、読んでいるこっちも楽しくなってしまうという
幸せの連鎖に巻き込まれた感じがあって
ほどよく幸せな気分になれる小説だったように思うのであった
まぁ、出てくる乙女のようなことは
一切持ち合わせていないんだが、そういう気分というか
雰囲気を味わうだけで、日頃のくさくさしたものが溶けていくような気がして
よいなと思うのである

そんなわけで、緩やかな幸せと、少しばかりの悩み
そして成長をという物語をしっかり読んで楽しめたのでありました
人生のステップアップがまぶしい

【読書】ツミデミック

2024-01-04 21:05:42 | 読書感想文とか読み物レビウー
ツミデミック  作:一穂ミチ

短編集だが、イヤミスっぽい感じの
嫌な感触が残るものもあるが、
なんとなし、最終的に少しだけ救われそうなというのも配置されていて
おおむね満足して読み終えたのでありました
とはいえ、人間の闇的なものの最新版を見せられたと
そんな感想にもなってしまいそうな、非常に後味悪いものもあって
SFというよりはホラーに寄った内容もあいまって
怖いと思ったのでありました

悪意というのとも異なるのだが、
かつて踏切自殺したはずの女子高生が、
入れ替わって生きていた
みたいなお話が、なかなかよくできた怖い話で
実際にありそうだし、でも、目的がわからんしというのがまた
非常に面白くて、ぐいぐい引き込まれて、凄い後味悪かった
ありそう、といってしまえるラインと、ありえないというラインが、
感情方面とトリック的なところとでぎりぎり成立しそうな感じが絶妙で
まぁ、嫌な感じではあるが、あって欲しいような気もしてしまうという
不可解さが凄くよかった
ただ、よくよく考えてみると、狂言回しである主人公というか、
語り部的である少年が可哀そうで仕方ないな
嫌すぎる役回りだ

他にも、昨今ありそうなというか、
なんかどっかで聞いた事件というのの手近な感じが、
まぁ、いつの時代にも実はあった話ともいえそうなところ、
でも現代版にアレンジされていて、自殺者が集まったり、
身寄りのない年寄りにすり寄ってみたりとか、
新しそうに見えるけど、そうではないところが非常によろしく
また、このあたりは救いがあるようにも読めたのがとてもよかった
実際救われたお話なんかは、とても気持ちが落ち着いたというか
そういうのを読みたかったと思わされたりしたのである

身勝手さというか、何かに対しての感想や機微、
そう思ってしまったということの罪の意識みたいなのが書かれていたと思うのだが
なかなかどうして、どこか当てはまりそうなラインを責められて
読んでいて、嫌な汗をかける小説だったと思うのであった

台湾行き当たり場当たり旅 21 燕山湯圓と剥皮寮、台北駅で昼食

2024-01-03 21:13:34 | 台湾行き当たり場当たり旅(2023)
さて最終日、ようやく帰国の日である
エキストラな一日があったとはいえ、すげぇ長かった
正直写真撮るのも飽きてきていたということもあり、朝っぽい写真もほとんどなかったのだが
あいにくの雨模様に、屋根のあるところで最後の観光を楽しみましょうと出発
前日、ちゃんと朝市を見られなかったので再度雙連朝市へ




雨だから人の出もさほどではないかと思いつつも、
やっぱり活気があって、市場というのはよいのうと堪能しつつ
目当ての名店「燕山湯圓」へと向かう
文昌宮のすぐ裏にあるんだが、鹹湯圓で有名とのことで朝飯に是非食べようとおとなう




名物の鹹湯圓に加えて、乾麺と台湾キムチも添えて110元
これが実にすばらしい、ものすごく旨くて驚いてしまった
素朴な味ではあるんだが、朝からするする食べられてしまう絶妙な塩味と
何よりも団子が美味い、これはお代わりしてもいいんじゃないかというくらい
感激したんだが、大変美味しいよいお店でありました、しかも安い
大満足したのでありました、今回様々に美味い物を食べたが
これは最終日にして、なお美味いと思えた稀有なものであった




さて、思い出作りにずっと縁がなかった剥皮寮に再度アタックするため
龍山寺までMRTで移動したんだが、途中で「ムヒ」の台湾向け広告があって思わず激写
虫よけの需要は高いだろうけど、日本のムヒとだいぶ趣が違うなと感激したのである
さておき、今回は流石に時間内ということで見られるわけだが、残念なほどの雨で辟易するものの
まぁ、とりあえず古い町並みを歩いて、建物の中をうろうろ散策





古い町並みを映した写真とかあって、往年の萬華の風景が楽しめる
なかなかノスタルジックでよい展示がいっぱいあった
いくつかは知った店の名前もあったりして、バラックではないが往時の雑踏をしのぶことができて
特に知るはずもないのだが、どこか懐かしいと思いつつ見たのである
多分これは、昭和の匂いなのだな
統治時代からこれまでにかかるような歴史にも触れられたようでよかった
ついでにいうと、このあたりは、コロナが大流行時に隔離施設やワクチン接種に活躍したそうで
その説明なんかも展示があって興味深かったのである
台湾の対応素晴らしかったが、その一端がここにもあったようだ




さて、見るもの見たのでと、そろそろ帰りの飛行機にあわせて一度台北駅へ戻ろうと
龍山寺の地下街を少しだけうろうろ
干支の飾りつけと思しきものが見られたり、中華風味を堪能しつつ都会へ移動



台北駅大ホールに到着、ちょうど、からくり時計が動き出すところだったようで
思わず立ち止まって見守ってしまった、
からくりといっても、音楽とともに、ゆっくり、下の電車が左の方へと移動していくだけなんだが
なんか見入ってしまったのである




そして、台北駅内で昼飯をと色々迷った挙句、
台南エビ飯の店がニューオープンしていたようなので、そちらにお邪魔することに
注文はスマホでよろし、という感じに案内されたんだが
wi-fiが届かない旨を身振り手振りで示して、口述で無事注文完了
小皿2品とエビ飯のセットを頼んだのでありました、諸々で502元
今思うとこれは高かったんだが、まぁ駅だし仕方あるまい
味はちゃんとしていて、何よりボリュームが相当で満足度は高かったのである
が、また食べたいかといわれるとそうでもないかな(生意気)

とっくり食べ終えて、さて、そろそろ空港に移動しましょうと
桃園線で、いよいよ桃園空港へ向かいます

つづく

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20 淡水の夕べから士林夜市

【読書】777

2024-01-02 21:05:35 | 読書感想文とか読み物レビウー
777  作:伊坂幸太郎

安心安定の殺し屋シリーズでした
割と短いのでさくさくっと読めたし、
今回は悪いやつが、悪いんだけども、嫌悪が少ない
いや、そういう描写が少ないだけで、実際は嫌な奴だったんだけども
勧善懲悪ではないが、それに近い感触もあるような
独善を嫌うような話で、独善的な物語を書いているという
一種矛盾しているようにも思えるつくりで面白かった
肯定できる内容ではないはずだが、
でも、なんかこっちの方がよさそうだから応援しようという
無責任なそれをあおられるというか、
気づいたら、そう思わされているような内容で、
不気味といえば不気味だが、気持ちよく終わったとも思えるのでよし

映画にもなった、マリアビートルに出てきた天道虫が登場人物の一人として出てきて、
また輪をかけたように不幸というか、すったもんだを繰り広げていくコメディでもあるんだが、
殺伐とした殺しもふんだんに用意されていて、
笑顔で人を殺すようなやつばっかり出てくるなと思うんだが
そういうの同士で殺しあうので、あまり気にならないというのが
なんか麻痺させられているようでもあって、面白い

あれこれと騙しあいもあるし、大きな仕掛けも出てくるんだが
話しとしては、そういうドタバタを楽しむだけで、
マリアビートル同様に、様々なタイプの殺し屋がでてきて
これまた、それぞれ動機らしい動機もなく
仕事としてこなしていくんだが、漫画的というには落ち着いているというか
文章でないと、この味わいがでないなという独特のキャラ造詣が素敵だと思うのであった
みんなヤレヤレ系というでもないが、そういうのに近い空気があって、
多分漫画だとコケるが、文章、それも、伊坂幸太郎の文章だから生き生きして見えると
そんな匠の技が感じられるキャラ物小説だったと思うのである

スピーディーに話は進むし、なんだかんだ
はらはらしながらも、不審というか、気持ち悪さがなくて
ほどよく楽しめてよかったと、安心して読み終えた
そんな娯楽小説でありました