森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

エン&イン

2017-07-02 02:11:19 | 梢は歌う(日記)

昨日、土曜日の朝ドラの「ひよっこ」、良かったですね。

宗男おじさんと一緒にみね子が叫ぶシーン、ちょっと泣けました。それにおじさんのビートルズの解説も分かりやすかったです。

「『バカヤロー』でも『愛してるよー』でも、心の中にあるものを音楽にして叫ぶ、それがビートルズなんだ。」のような事を言うじゃないですか。

なるほど~と頷きながら見ていました。

そしていつもの恒例、朝の姉との電話タイムでその話題が出た時、姉が言いました。

「今日、泣いちゃった。」

「うんうん。私も泣いちゃった。短い間にジーンとくるシーンがあるよね。宗男おじさんの叫ぶシーンでしょう。いい人だよね。それにみね子も優しいよね。周りの人がクスクス笑ったりしてるのを見て一緒に叫んだんだよね。でもその優しさが結局は自分の心を救ったんだよね。我慢強いみね子は自分の気持ちを思いっきりさらけ出すなんてできなかったもんね。」

と私。

姉の一言の後に、十ぐらいは話すかも…テヘッ。

でも姉が泣いたのはその後。

 

― 私には今、あんなに夢中になれるものがあるかしら。あんなに好きだと思えるものがあるかしら。

 

宗男おじさんのビートルズ愛が、心を揺さぶったのですね。

 

生きていく道は何かを探し求めて彷徨う旅のようなものだと思います。

なかなかその探すものに巡り合えなくて、寂しかったりもするのでしょう。

もしも何か一つでも、「これ、好きだなあ。」と言うものに巡り合えたら、それはとっても幸せな事なのではないでしょうか。

 

その幸せな人たちに、金曜日の「大人のためのピアノ発表会」で出会ったように思いました。

 

今年前半の最後の日は」の続きです。

 

本当に皆さんの演奏が素晴らしくて感銘を受けました。

特にあと数日で70代後半になる男性のお話は、私のみでなく、その場にいた人全員の心に刻まれたのではないでしょうか。ただ陽気で気配りの効くその方のお話は、いろいろなツボがあって、どこに深い感銘を受けたかは、皆それぞれだったのではないかと私は感じました。

 

彼の弾いた曲は「乙女の祈り」です。

まだ習い始めて1年そこそこって言ってたかしら。

「ありえねぇ・・・!!」←私の心の声

最初にこの曲を弾きたいと楽譜を持って来た時に、さすがに先生も「無理ですよ~」と言ってしまったと笑っていました。だけど雰囲気だけでもと一小節ずつ練習することにしたというのです。でも二回目に来た時に、教則本は真っ黒でボロボロになっていたのです。

毎日毎日2時間、彼は練習していたのですって。

彼の演奏は、とっても立派でした。凄いなあと私は思いました。

「私の4年の歳月(正味1年ぐらい)はなんだっていうのじゃ。」←これも私の心の声。

でも・・・・

私って相当なひねくれ者です、きっと。

 

私の心に一番響いたのは、そこじゃないんです。

彼がはるか昔の野球少年だった頃(中学生か高校生)、その頃の彼が放課後部活の練習をしていると、音楽の先生が当直の日は夕方にその曲をいつも弾いていたそうです。

彼はいつもその曲を聞いていて・・・・、

私の頭の中では、すでに映像化。

「オーライ」とフライボールをキャッチして見上げた夕焼けの空に、その音楽の調べが流れてきていたのですね。

いつもいい曲だなあと思っていたとか。

そして月日は流れ流れて、70歳を少し過ぎた彼が、このまま何もしないではいられないとピアノを習う事を決意し、そして「これを弾きたいんです。」と持ってきた楽譜が「乙女の祈り」だったのです。

 

なんちゅー、ドラマチックな話じゃないか !

 

生きていく道は大好きなものを探す冒険の旅。

その時の地図と鍵は、縁することと、縁したものを心の中に留める、つまりインプットさせることだと私は思いました。

いつかその地図と鍵で、大事な何かを見つける事が出来るかも知れませんね。

 

 

そう言えば、私が何を弾いたかって話をまったく書きませんでした・・。

・・・・・・・、うーん、まっいいかあ、そこはってな感じなのですが、まあ、一応記録しておくかもむにゃむにゃというわけで、また明日~。

 

あっ、そうそう。

その男の人がいかにすごいかって言う意味で、下に「乙女の祈り」を貼っておきますね。

 

 

 乙女の祈り : Badarzewska - A Maiden's Prayer

 

 

 

 

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする