森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

相棒16/第19話「少年A」

2018-03-09 12:23:00 | ドラマ(相棒)

ゲストが子供店長で人気の高かった加藤清史郎君。立派な青年になりました。それで話題性もたっぷりだったと思うのですが、私的には、そう言うのはあまり興味がなくて・・・・だけどこの物語自体がとっても良かったです。

思わず涙がこぼれました。

今回のライターさんは徳永富彦さんで、シーズン16では相棒16/第7話「倫敦からの客人」、シーズン15では相棒7話「フェイク」などを書かれている方で、なんて言うか毎回果敢に挑戦されているような気がします。

それにこの方のお蔭で「シュレーディンガーの猫」(相棒14「第17話 物理学者と猫」)を知ったのですから、たぶん私の好きなライターさんなのだと思います。

長く続くドラマは、如何に推理ドラマ・サスペンスと言うジャンルであっても、時にはドラマ部分が厚い方がメリハリがあって、そのシリーズの息を長くするものではないかと思いました。

 

朝、思わず無戸籍について検索してしまいました。

どんなに大人の事情があろうとも子供たちには罪がないのに、その被害を受けてしまうのは無戸籍になってしまった子供たち。冠城は「手助けするよ。」と手を差し伸べる事を約束します。ホッとできるシーンでしたね。本当は、相談→解決にはサクサクとはいかないようで、もっと現実に推定1万もいる人たちに向き合って解決の流れを作っていただきたいものだと思いました。

と、このように思わず検索したり思ってしまうと言うのも、「相棒」らしさですよね。このドラマはいつも(毎回ではないですが)、現実の事件や世相を反映していたり提言したりする姿勢があったと思うのです。

 

子供はどんなお母さんでも、そのお母さんが大好きで、そのお母さんが優しい顔で「お願いね。」と言ったら、お母さんの優しさを微塵も疑わずに、その願いを叶えられなかったら自分を責めてしまうー。

明らかな自分勝手な理由とネグレクトだったにもかかわらず、彼は母親を恨んでなんかいなかったですよね。

現実の世界ではDVの夫からようやく逃れ、新たな人と新生活をスタートさせたつもりでも、早産などによって民法の300日ルールに抵触し、子供を無戸籍にしてしまうケースがあるらしいです。

だけどこのドラマの中の母親は、兄弟の後に歳の大きく離れた妹を出産し、同じ立場にして長男に押し付けたのです。

「あんな男の子供にしたくなかった。」は通用しない理屈だと思いました。

そしてただ生きるのに必死で、目の前にある事だけを考えようとしていたのです。

また託された妹を守れなかったと自分を責めていたのです。

「もう良いのではないですか。」という右京の言葉に瞳を濡らす少年。

その時右京の瞳も濡れていました。大人だったら、目の前の哀しい子供に涙する人は多いと思います。

 

映画の「誰も知らない」や、かなり昔に見た大竹しのぶの単発ドラマ「東京ララバイ」を思い出しました。わざわざ、妹の死と言うエピソードを作ったのは、このドラマが意識にあったのではと…ちょっと思っちゃったかなあ^^;

 

メインの話が重く心に残ってしまったので、役者さんたちが一生懸命怖そうに演じたと思うのに、ヤーさんたちの闇金融トラブルのあれやこれやが希薄になってしまいました。クレージーな感じは良かったのですが。

 

それよりも印象的だったのは、弟君の食事の仕方の汚さ。ものすごい勢いで口に押し込んでいったじゃないですか。

吃驚してじっと見入ってしまいました。

あれはずっと食事をしてなかったからなんですよね。

本当に今時って、子役からして演技が上手いですよね。

しみじみ思います。

 

弟君からお母さんはもう死んだことを知って居たと聞き、少年は・・・、創は号泣するのです。

ああ、彼はようやく本当に泣くことが出来たんだなと思いました。

 

視聴率は15.7でした。

次回は最終回で、2時間スペシャルで8時からです。お間違いなく。

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
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