森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜第8回「逆襲の『金々先生』」

2025-02-24 11:20:11 | ドラマ (大河)

私、ちょっと思いました。

あの「金々先生」だって、蔦重が青本を面白くしようと提案して、そしてアイデアの数々を鱗形に出していたから出来たわけで、半分は彼が作ったようなものじゃないのかって。

だから鱗形は、わざとそれで逆襲を測ったのかしら。蔦重が悔しがると思って。

だけどそうは見えなかったな。蔦重の目標は、あくまでも吉原の反映だったから。

だから鱗形が復活してきて、自分との約束が反故になりそうな気配を感じると、ちゃんとおやじ様たち(亡八ども)に相談したのですよね。

そして一般的に見たら、トンデモナイ提案をすることが出来たのだと思います。

蔦重は吉原関係のものしか出さない。それも作ったら一般の問屋さんたちにはタダで差し上げるので売り上げはすべてそちらのものにという提案。

それで吉原に人が押しかけて、遊女たちがおまんまを食べられる生活が出来るなら、蔦重も亡八たちも満足だったのですよね。

アッ、亡八たちは、自分の懐が潤えばってとこね。

 

私、最初鶴屋の話し方って上手いなと感心して見ていたのですよ。

「そうなんですよね。」「確かにそうなのですが」と相手が言ってきたことを否定せずにのらりくらりとかわしていくじゃないですか。

ところがこの鶴屋、やっちまいましたね。

相手の言ってることを否定せず・・・・どころじゃなくて,相手の存在を全否定!!

そりゃ、亡八のおやじ様たちが怒り心頭になるのも無理からぬ話です。

今回の階段落ちは鶴屋の風間俊介。

ちょっと「ざまあみろ」と思った方多数いらっしゃたのでは。ああ、風間君にではないですよ。あくまでも鶴屋に。

だって同じ部屋に居たくないは、どこかの見知らぬお武家様ではなくて、「お前だろ」って見え見えでしたものね。

 

だけどそれはドラマで、吉原サイドから見ているからであって、鶴屋の気持ちも実は分からないわけではないのです。

もしも私が地本問屋の女主人だったとするじゃないですか。そしてここに一緒に行ったとする。女は普通は吉原に入れないから、好奇心に負けてきっと一緒に行くな。でもその時亡八どもを見たら、「うわぁ、こいつら気持ち悪い人種だな。」って思うかもしれません。とくにりつなんて、同じ女なのにどんな顔して経営してるわけ?とかじろじろ見ちゃうかも。

「なんかさ、パパさん。」と我が家の会話です。

「この蔦重の頑張りで、本当に吉原の女郎たちの生活が、画期的に改善されたと言う物語だったら、本当に良いのにね。」と言ってしまいました。

 

結局は問屋たちは吉原出禁になってしまいます。

「もうこれで新しい細見は蔦重に頼むしかないね。」とりつは言いました。結果的には良かったという結論になったのかしら。

冷たいように見えていても、ちゃんと蔦重の事を応援していたおやじ様たちだったと思います。

 

今回お城パートは短かったものの、吉原の花魁道中にヒントを得て、田沼がやる気になったのは面白かったですね。

もっと面白かったのは、蔦重が瀬川に感謝の気持ちを込めて本を送るシーンでした。

「女重寶記」。

思いっきり幸せになってもらいたいんだよと言いながら、どこかの武家の奥方かもしくは大きな商家のお内儀とかに身請けされ、その時恥を書かないようにとその本を送った蔦重。憎からずと思っている男の口から、他の男への身請けの話をされて、幸せになってもらいたいんだよと心から言われても、そりゃ、不機嫌になるってもんでしょ。

「なんか怒ってねぇ?」とお稲荷さんに聞く蔦重に、お稲荷さんは

「バーカ。バカバカ。豆腐の過度に頭をぶつけて死んじまえ。」と言います。

視聴者全員の代弁だったと感じたし、なんかスッキリしました(笑)

しかし吉原で働く男は、絶対に女郎に手を出してはならぬ掟。

蔦重には、それがしっかり刷り込まれているのですね。

吉原の筒井筒は、かなり切なく哀しいものがあったのでした。

 

あと鳥山検校が出てきました。

なんだか彼は良い人のような気がしてしまいました。高利貸しだけれども。

その後の諸々は知っての通りだと思うのですが、それが3月ですでに出てきちゃうのですね。

気になって検索しても、その後の諸々のあとがこの鳥山検校にしても瀬川にしても分かってないんですよね。

ライターさんの腕の見せどころじゃないかしら。

 

それからあともう一つ、最初に書いた事に関係するわけですが、本を読まない義兄さんがアハハフフフと本を読んでいました。こういう人が読める本を作ればと言う蔦重の狙いは、本当にばっちりだったのです。

そして私は思いました。

最初江戸には、書物問屋の須原屋と鱗形屋しかなかったと市兵衛は言いました。

そんな老舗が蔦重のライバルだなんて、なんて凄いことだなと。

 


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