森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

相棒18元日スペシャル11話「ブラックアウト」

2020-01-02 12:13:33 | ドラマ(相棒)

近頃、少々相性が悪いのかと思っていた神森万里江さんのシナリオ作品でしたが、面白かったです。2時間15分の間に(と言っても、CM多し)、かなり詰め込まれた内容で、最後まで飽きさせませんでしたね。

 

ネタバレ全開で書きますが、もともとこのお話、ネタバレなんか恐れていませんよね。だって、あの始まり方で言ったら、元々の動機はここにある事は分かることですし、この流れで言ったら「誤射」そして「隠ぺい」の流れであることは推理する事は容易。

そしてやってきた秘書は3年前からで、何かの符号のようにガーベラを飾る。

美織ちゃんが、・・・ああ、「ちゃん」と言ったら失礼なのかな、もう。でも彼女、朝ドラの「てっぱん」の時から、結構好きな女優さんなんですよ。

そうそう、その美織さん、つまり雨宮紗耶香が一番の黒幕であることは、ある程度分かりつつ見る事になるって言うのは、想定内だと思います。

 

またドラマ内での役名は、今は忘れてしまいましたが(後で動画でチェックするかはお約束は出来ませんが)、我聞さんが最初に立てこもり事件の犯人に射殺されても、役者さん的に言っても、彼が本当は殺されていない事は分かってしまうと言うものです。ここが映像の世界の推理ドラマの痛い所なんですよね。

ただ私、彼が河合我聞さんであることは、のちの活躍のシーンから気が付いたことで、最初は気が付かなかったのです。それでもアガサの「そして誰もいなくなった」を知っている者は、最初に殺された人はかなりの確率で犯人と疑う傾向にあるものですから、彼が生きていたことも想定内ですね。

ただこのお話、誰が犯人、誰が一番の黒幕、何が動機かは、最初から読まれて当然ですと言う感じがしていて、見せたかったのはそこではなかったのだと感じました。

そして面白かったです。

 

まずはやっぱり、右京最強伝説の復活。別に右京が沈没していたわけではありませんが、最近の彼はキャラ変しているのかと感じるものがあって、あまり魅力的には思えなかったからです。だけど今回は、地下の駐車場の閉じ込められた中で、ひとり大活躍でしたね。犯人側の想定外と言ったら、彼のような優秀な警察官がこの場所に紛れ込んでしまったと言えたかもしれませんね。

 

しかし、この場所に犯人たち以外でとじ込まれてしまった者たちは、右京と内村刑事部長と蓮見だけだったのですね。後の7人は皆犯人。

ああ、怖い。

だけど「任侠ごっこ」と言われてしまった、余命いくばくもない男は、悔いは残ると思いますが、最後に思いっきり自分の思いをぶつける事が出来て良かったかもしれません。最後の時間を裁判に費やして終わると言うセリフがありましたが、世に放たれて病院で一人寂しく死ぬよりも、その方が幸せかもしれないなんて思えてしまいました。

崩落事故の被害者の人たちは、彼らの望んだ復讐は果たせたわけで、これはこれで良かったように思いました。それまで復讐などを考えてもいなかったのに、言葉巧みに誘導され利用されて犯罪者になってしまったわけですから、決して良かったと言うわけでは無いのですが、それでも彼らは一歩前に進めたのではないでしょうか。

このドラマに涙は不要。

でも一か所だけ、うわっとなった場所がありました。

それは、あの身重を装った女性がお腹から人形を取りだした時。

その人形は、真新しい可愛いピンクのベビー服を着ていました。きっと前の事故の時に失ってしまったお腹の子供のために用意してあった服なのでしょうね。

「ありがとう。守ってくれて。」と彼女は、亡くなってしまった子供に語りかけるのでした。

思わず涙が出そうになって、この人たちの想いが伝わってきました。

 

我聞さんの悪役、凄く良かったです。

このような悪役は、徹底的に最悪なのが良いですよね。前の仕事場の弁護士が、事件に関わっていると言ったら、「加害者として」と聞くくらい、元々歪んでいたのですね。そして彼の動機はお金。良いじゃないですか。スペシャルに相応しい悪役でしたね。1回じゃ勿体ないかもと思えました。

救急車からの脱出って、「えっ、ハンニバルか?」って思っちゃった。

 

最悪のと言ったら、もちろん蓮見がナンバーワンなのですけれど、あの方、そのクズっぷりをまったく隠さないのが凄かったですね。お口あんぐりですわね。

でも国会中継とか、ニュースとか見ていると、「えっ?」って思うような厚顔無恥な方出てきますものね。「いるんだな。」って思えてしまうのが悲しいです。

だけど秘書の雨宮が、恋人を殺されて可哀想な人と思うのは間違いなのではないかしら。あの時、我聞(役名じゃなくてすみません)がいる場所を、蓮見誠司に伝えて様子を見てたと言っていたじゃないですか。もしかしたら自分の保身のために、彼を撃ち殺すと言う事も、彼女の中では想定内の事だったわけでしょう。

それは遠い場所に居ては止められない事で、ちょっと彼女の中の闇を覗かせた一言だったように感じました。

 

結局は、皆1歩前にと言う感じで終わることが出来て良かったと思います。

甲斐は「良くやった。」と言いながら、「三年前の不祥事まで暴いてしまうのだから。」と言いました。そして「衣笠は許さないだろう。」とも。

 

くっだらねぇ~、沙羅くせぇ~

要らないって~、そんなセリフ。

↑ 我が家の一致した意見です。

 

せっかく面白かったんだから、つまらなくするなって。

膿をそのまま放置すると、脳まで回るぞ。そっちの方が良かったとでも言うのかしら。上級国民なんてカスの別名がいる国だから、それで良いのかしら・・・・あっ、お正月からちょっと過激な事を言ってしまったかしらん?

コホン。

だけど警察で雨宮と崩落の被害者の人たちとがすれ違うシーンは良かったですね。

深々と首を垂れる雨宮。

―巻き込んでしまって、申し訳ありません。

そして頭をあげると、彼らは皆頷いて

―大丈夫。分かっているよ。俺たちはあんたを許すよ。

と彼女に伝えたのでした。

「―」に部分は、私の勝手な妄想のセリフで、真実は分かりません。

 

中園さんの目がクリクリでいつも可愛いと思ってしまいます。

青木はなんだかんだと頑張って、最後はぶっ倒れていましたね。

大変な年越し、お疲れ様~。

 

次回はその青木に受難が訪れるとの事。だけど次回は15日 !

 

 

 

 

 


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