ちょっとだけ、先日見たNHKの「スニッファー 嗅覚捜査官」の贋作のお話を思い出してしまいました。
<ネタバレしています。再放送時にはお気をつけて。>
どんなに才能があっても、世に出て行く事が出来るのはほんの一握りの人間だけ。
画家の魂を売ってでも世に出ようとした男は、けっきょくはその一枚の贋作によって苦しみ続け、その苦しみに縛られ続けてしまったのでした。
だけどそのタッチが似ていても、もしもその絵で人を感動させることが出来るならば、その絵は破り捨てさられなければならないものなのでしょうか。って、これは「相棒」の感想ではないでしたね💦
まさか贋作を贋作にすり替えるだなんて思いませんでしたよね。しかもすり替えたのではなく、一枚の絵の釘マジックだったなんて、そこの所は面白かったです。
そしてまた「スニッファー」の影響で、本当に詐欺を仕組んだのは画廊の人と、あの学芸員の女性かとちょっと疑ってしまいました。それに最後の事件解説の時に、あの女性はいかにも怪しいような表情をしたのですよね。あれこそフェイクだったのかしら。
しかし今回のライターさんの(坂上かつえさん)お話はいつも人の気持ちがごり押しのような気がします。
本物のような贋作を描いて売ろうとしているのではなくて、画廊の人をピンポイントで騙すと言う卑劣な詐欺。しかも物凄く世話になり、励まし続けてくれた人を騙そうとするのですから、嫌な感じマックスです。罪の意識からか、その絵に気が付いてくれと言うメッセージを描きいれたと言っても、とてもいい話になったとは思えません。
「ブルーピカソ」、言葉の響きは素敵だけれど、本当にブルーなお話だったと思いました。
だけどこの話、やっぱりタイミングが悪かったかも。
何回もタイトルを書いてしまったけれど、「スニッファー」の贋作を見破るのが、匂いって言う特殊なやり方で同列ではないけれど、それでも絵の具のひび割れなどに言及していて、それを思ったら画廊の人の最初に見破る事が出来なかった真贋を見極める目はどうだったのかと、ちょっと考えてしまったのでした。
あっ、そういばですが、あの今現在の絵の持ち主のすっとぼけた感じのマダムは、凄く「相棒」ワールドとかみ合わない感じがして、逆にそこが新鮮に感じました。