昨日10月31日にwowowでやっていたので見ました。
この作品は今から31年も前のもので、1984年に公開されました。
当時はかなり話題になった作品でもあり、その頃の私は郷ひろみさんが大好き、そして夏目雅子さんも大好き。それなのにこの映画はずっと未見だったのです。
初めて見るこの映画は古さなど全く感じさせない心に残る作品でした。
でも出演者が、皆若い。当たり前ですね。
この作品は、夏目雅子さんの遺作です。
映像の中の彼女は、その美しさをその中に閉じ込められたかのように美しかったです。
思わず私は「いねむり先生」と言うドラマの事を思い出してしまいました。
>最愛の美しかった妻、夏目雅子を失った後、自らを見失い酒に溺れ幻覚に苦しんだ伊集院静の再生の物語。
その伊集院役を藤原竜也さんが演じました。
その感想は→こちらです。
旅先の名画座でこの映画のポスターを見つけて、そしてまた苦しむ伊集院。
こんなに美しい妻を失ってしまっては、その喪失感は半端ないなとまた思ってしまった私です。
でも完成された映像の中では、まるで永遠に生き続けるかのように、皆その「時」を止めてその世界の中で生きています。
映画って素晴らしいなとちょっと違う視点でも思ってしまったのでした。
お話自体の感想ですが、終戦直後の日本で、最初に教科書を塗りつぶしていくシーンがあるのですが、本当に切ないシーンでした。
夫が戦死したと伝えられた為に、弟が求婚してきても良いとは思うのですが、彼は自分の気持ちばっかりで女性の気持ちを軽く見過ぎているなと思いました。これがその時代の普通なのかとも思ってしまったのですが、そのために復員してきた夫を、すぐに向かい入れる事が出来ないと言う複雑な展開になってしまいました。
単純に終戦後の喪失感を埋めるために少年たちに野球をやらせようとする妻と夫の物語かと、なぜか勝手に思い込んでいたものですから、「こんな話だったのか。」と軽い衝撃を受けました。
当時キャッチコピーになっていた映像
「私たち野球をやりましょう。」と夏目さん演じる駒子が言うシーンは、てっきり妻が夫に言うシーンかと31年もの間勘違いしていました。
教科書を塗りつぶしたところから始まり、そして最後は英語の授業をしているところで終わっていく、なんかそれも素晴らしいと思いました。
駒子が美しい声で「あ ぼうい」と言います。
「はい続けて」「はいもう一度。」
竜太は、無鉄砲な友人バラケツのように教室を飛び出して島を去って行く初恋の少女を見送りに行く事が出来ず、項垂れて終わりです。そんな切ない気持ちを駒子だけは分かっていた…と解釈していいのかと思いましたが・・・・。
青春は思い通りにはならない。だから、切なく美しいのかも。
少年たちも少女もとっても良かったです。
この子たちは今はどうしてるのかなと検索したら、竜太役の少年はなんと「民王」の新田さんだった!!!
または「あさが来た」の雁助さん。〈山内 圭哉〉
びっくりぽんや!
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