「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

東京都による市場内仲卸業者への専門者会議報告に関する説明会

2008-08-12 17:02:00 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 本日8/12から、東京都による市場内仲卸業者への専門者会議報告に関する説明会が始まりました。
 
 都は、この説明会開催をもってして、市場内関係者と合意形成を図ったとでも言おうとするのでしょうか?

 説明会では、9回開催された専門家会議の内容をA3 3枚でまとめ、配布されました。
 その文面は、都合の悪い内容は一切省き、「土壌汚染状況は深刻でなく、汚染対策は万全を期したものができあがる」と信じるようにうまく誘導しようとしています。
 私は、そのA3 3枚を見せられて、唖然としました。
 これが、東京都のやり方なのかと。。。非常に残念です。
 専門家会議で出された内容を事実は事実として、きちんと公表して、議論していきたいものです。なぜ、都合の悪いものを隠すのですか?

 省かれている東京都にとって都合の悪い事実を以下に、あげます。

①土壌汚染の範囲をイメージできる図が一切ありません。

②土壌汚染調査の広がりを明らかにする絞込調査の結果が一切載せられていません。

③有楽町層について、問題点の記載がなく、かつ、「不透水層」と誤った書き方をしています。専門家会議で、「不透水層」という書き方は正しくないとして、訂正されました。敢えて、「不透水層」と書いたなら、犯罪ではないですか?
 
④専門家会議の報告書に対して、貴重な意見書が出され、それが第9回の専門家会議で議論されましたが、その内容が一切ありません。

⑤とくに、第9回の専門家会議で大切であった事実、「これから、東京都と都民とのリスクコミュニケーションを行う」ということが、書かれていません。

⑥液状化対策について、どのような手法をとるのか、一切記載されていません。

⑦青果市場ができる5街区は、有楽町層までの深度が浅く、液状化対策をとるのがとても困難であると議論されましたが、その内容の記載が一切ありません。

⑧今後、設置される技術会議の詳細が載せられていません。傍聴不可で秘密裏、かつ土壌汚染の専門家ではない人を座長に選んで開催していくそのやり方の問題点が伝えられていません。

⑨第9回の専門者会議が終了して、2週間以上経っていますが、8/11現在、いまだに議事録は、アップされていません。それがないのに、技術会議やこのような説明会だけは、どんどん進めて行こうとしています。

 もっと、いろいろ言えば、きりがありませんが、私が、一目見て感じた問題点を挙げてみました。

 東京都の方々には、どうか、誠意を持って、都民の意見、市場関係者の意見を聞いて頂きたいと、こころからお願いいたします。

 
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【医療知識】こどもの耳そうじ

2008-08-12 09:26:48 | 小児医療
 こどもの耳そうじについて、専門の先生が書かれたいい文章がありましたので、作者の許可を得て転載いたします。
 ご参考にして下さい。

****以下、転載****

●こどもの耳そうじ
              第二専門診療部 耳鼻咽喉科  守本 倫子

 今年も暑い夏。子供たちは毎日のようにプールに行きたがりますね。
 ところで、プール前の耳鼻科健診で“耳あかがたまっています”とチェックの入ったお子様はいらっしゃいませんか?耳あかがたまっていると、プールに入ったあとに、ふやけて耳が急に聞こえなくなってしまうことがあります。プール開きの前にはある程度きれいにしておく必要があるのです。

「ある程度」であって、「完全に」きれいにする必要はありません。
 耳あかは実は外耳道を正常に保つための大切な役割があるのです。耳あかには脂肪分があるので適度に外耳道を湿潤に保ち、殺菌作用があります。耳掃除をやりすぎて耳が痛くなることはありませんか?痒かったからつい・・・となりがちですが、かゆみと痛みを感じる神経は同じです。ちょっと炎症をおこしていると痒く感じるし、それがひどくなると痛みに感じます。掃除するといつも耳あかがたまっていて・・・というのは、もしかしたら膿が固まったものかもしれません。

 最近の育児雑誌の中に「沐浴の後は綿棒で耳の中までふき取る」というようなことが書かれていることがあります。このため、その通りに愛情をこめて耳掃除をしてあげているご両親も少なくありません。しかし、赤ちゃんの外耳道の皮膚は、成人の3分の1の厚さといわれています。毎日綿棒でこすると外耳道炎になり、臭いのある膿がでてくることもあります。
 毎日掃除する必要はないのです。

 では、どのようにして耳掃除をしてあげればよいのでしょうか?
 基本的には、せいぜい2-3週間に1回、お風呂上りに綿棒でふき取る程度で充分です。外耳道には、耳あかを自然に外に排出する働きがありますので、明るいところで見える範囲を綿棒でぬぐうようにしてきれいにしてあげましょう。奥に入れすぎると反対に耳あかが奥へ奥へと押しやられていってしまいます。取れない耳あかがたまってしまっている場合や、しょっちゅう痒がる、臭いがする、などの症状がありましたら、お近くの耳鼻科で定期的に診ていただきましょう。
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