「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

有楽町層は、軟弱地盤

2008-08-14 18:01:45 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
写真の冊子『中央区の地盤ー地盤と地震の話ー』(平成5年5月1日発行、中央区都市整備部建築課構造係 編集・発行)で、
有楽町層について調べて見ました。
中央区のすぐ隣りが、江東区であり、
豊洲の土壌汚染地は、川を挟んで、中央区の対岸にあります。
中央区の分析は、お隣の江東区にも当てはまると考えます。

以下、引用します。

****************

4.中央区建築安全基礎調査
(1)調査の方法
 略します。

(2)軟弱層
 前にお話した「有楽町層」と呼ばれる軟らかい層は沖積層と呼ばれる時代より新しい時代に堆積した、粘土やシルト(粘土より粒があらく、砂よりも粒が細かい)などの軟らかい物質からできていて、沖積世の時代から堆積したという意味で「沖積層」と呼ばれています。また場所によってその「厚さ」、いいかえれば地表面から「堅い地盤までの深さ」が違っています。・・・(略)・・・
 この軟弱層が地震のときにどのような動きをするかというと、この軟弱層があることによって地下を伝わってきた地震力は増幅されるのです。机の上にコンニャクがおいてあると考えてみてください。机を揺らすとコンニャクも揺れるでしょう。軟弱層というのは、ちょうどこのコンニャクにあたります。ですから、同じ地震力が伝わってきても、この軟弱層の厚さによって地表面での揺れかたが変わってきます。
 中央区は区内全般に軟弱層が分布し、・・・(略)・・・

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 中央区の地盤が、軟弱層である有楽町層が全般的に分布していることは、それはそれで、地震対策で大事な話であるが、建築工法上、深い支持地盤まで太い杭を打つことでクリアできている。
 さて、豊洲の土壌汚染地でも、同様な問題が生じてくる。
 耐震性のある市場、液状化のない市場をつくるのは、技術的に難しい。
 土壌汚染があり、有楽町層は汚染土壌の拡散をさせないということで、調査もしなかった。(本当は、汚染が拡大しているかもしれない可能性を、否定できていません。)
 今回、有楽町層を温存しながら、その上に、建物を建てることができるのでしょうか?有楽町層自体への液状化の対策を立てる必要があるのではないでしょうか? 調査用の細い棒の進入も許さなかった有楽町層に対して、建築用の太い杭を何本も打つことは許すという都合のよい話を、東京都は持ち出すのでしょうか?ならば、「なぜ、有楽町層の土壌汚染調査をしなかったのか?」という疑問が残りませんか?『食の安全・安心』をいうのであれば、私は有楽町層まできちんと調査をしていただき、そこに存在する土壌汚染に対してもきちんと対策を立てる姿勢を、東京都にもっていただきたかった。
 
 *有楽町層への土壌汚染の広がり

 *軟弱な有楽町層上に立てる建造物の耐震化対策、液状化対策

 この二つは、大変大きな問題として、存在しています。その解決策を、東京都は、なにも提示していません。

 解決策の提示は、技術会議にゆだねるから大丈夫?

 傍聴できない形の秘密裏の技術会議の結論を、誰が信じることができますか?科学技術は、公開の場で議論して、はじめて生きてきます。
 秘密裏で、できないことをできるように絵を描くのでしょうか?
コメント
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