「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

本日8/13、教育委員会 小学校の教科書採択

2008-08-13 17:01:47 | 教育
本日8/13の教育委員会定例会は、
とても大切な審議と決定が、
なされました。

小学校の平成21年度採用の教科書を採択するものです。
中央区の子ども達が、今日決められた教科書で、
一生懸命勉強することになるわけです。
この決定は、責任重大です。

教育委員長司会の下、
その他の4名の教育委員が、
各科目の推薦する発行者と、
推薦理由を述べて、
決められていきました。

以下、採択された発行者とその理由を述べます。
すべての科目で、
4名の委員が推薦する教科書は、
すべて一致していました。

*採択された教科書も、不採択の教科書も、教育センターで、現物を手にしてみることができます。

*本日定例会の前に、教科書選定委員会が開催され、7/29に「答申」が、教育委員会に出されています。この「答申」は、区の情報公開コーナーで見ることができます。(今日の定例会ゆえ、すぐには配置されません。)

国語:光村図書出版
説明的文章が、発達段階にあう
子どもを引き付ける工夫ある
読みやすい
一年生が「あいうえおの歌」より入り、適した導入
表グラフが見やすい
新聞・レポートの書き方が充実
心豊かになる物語教材がある

書写:光村図書
生活に生かすことができる
毛筆で、筆のうごきがわかりやすい
硬筆で、折れ曲がり、結びがわかりやすい
生活と関連していて、興味がわく

社会:東京書籍
分量適切
簡潔、
歴史に日本橋が入っている
学び方コーナーがある
自主的に学習するスキルが身につく
3-4年の上巻で学び方を全体的に把握できる
街の様子が時間の変化をもって、見ることができる
意欲を引き出す
問題解決や学び方を身につけることができる
文字多いが、効果的な学習ができる

地図:帝国書院
色合いがよく、資料も豊富で学びたくなる
「新幹線で行った場合」があり、具体的に捕らえやすい
統計資料豊富
写真多い、
地図の立体感がある
親しみやすい
視角にうったえている
中央区が政治文化の中心としてイメージしやすい


算数:学校図書
児童の思考に合わせた、多様な考え方ができるようになっている
算数の興味をわかせる
無駄ない
読みやすい
基礎的な内容が工夫されている
練習問題で間違えると、フィードバックのページが書かれているので、子どもにとって使いやすい

理科:大日本図書
化学式のよみものがある
写真の拡大図が工夫されている
「まとめよう」がうまく要点をまとめている
植物の栽培が、中央区の実情にあっている
質問が明確で、簡潔
分かりやすい


生活:大日本図書
柔軟な指導計画がたてられる
図工、国語との関連がある
写真が整理され、見やすい
体験型
人とのかかわりの内容豊富


音楽:教育芸術社
児童の発達に応じた工夫がある
時代、民族性を反映した様々な音楽がある
分量適切
楽譜大きく見やすい
写真、イラストみやすい
3年生のリコーダーの部分が丁寧な解説
目標が明確
扱っている音楽のジャンルが広い
系統的学習ができる
発展の内容もある

図画工作:日本文教出版
ふりかえりがある
関心、意欲がわく
単元、テーマ、材料がわかりやすい
身近な題材の設定
見出しが見やすい
全体の印刷きれい、配色すばらしい
写真のバランスよい
造形に興味がわく

家庭:開隆堂出版
写真わかりやすい
写真挿絵が効果的につかわれている
家族の意義、仕事の意義が書かれている
包丁の使い方など安全面に配慮

保健:学習研究社
学ぶ立場に立った構成
意欲を喚起
今日的話題もある
写真資料効果的
交通事故防止も記載されている

以上、小学校の教科書採択の議題、議案51号として話されました。

その他の議題
議案49号:中学校の教科書採択⇒平成20年度と同じもの

議案50号:小中学校特別支援学級の教科書採択

資料①中央区子どもフェスティバル 10/19(日)9:30-14:00
   開会式担当 月島第一小学校

資料②区長への手紙
)5月に公園の不審者 該当小学校では対処したが、教育委員会への報告なし

)テニスコート利用
 子ども同伴は、安全面から×へ

******

 本日は、教科書採択の重要議題とあって、傍聴希望者は、定員10名のところ12名で、2名の方が、抽選ではずれ、傍聴できずに帰りました。

 あくまで想像ですが、傍聴者には、二パターンあったのではないでしょうか。
 一つは、区民の目線から、教科書採択を見たいという人、
 もう一つは、教科書発行者関係者。聞いたわけではないのですが、持っている資料から想像しました。
 教科書発行者を、区民定員の枠に入れるのはいかがなものかと思います。
 発行者代表は、新聞報道関係者とともに、特別枠を設けるべきであり、区民目線から、教科書採択の現場を見たいという人が、傍聴者定員10名にまず、入れられるべきでないでしょうか。
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東京都による市場内仲卸業者への専門者会議報告に関する説明会

2008-08-12 17:02:00 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 本日8/12から、東京都による市場内仲卸業者への専門者会議報告に関する説明会が始まりました。
 
 都は、この説明会開催をもってして、市場内関係者と合意形成を図ったとでも言おうとするのでしょうか?

 説明会では、9回開催された専門家会議の内容をA3 3枚でまとめ、配布されました。
 その文面は、都合の悪い内容は一切省き、「土壌汚染状況は深刻でなく、汚染対策は万全を期したものができあがる」と信じるようにうまく誘導しようとしています。
 私は、そのA3 3枚を見せられて、唖然としました。
 これが、東京都のやり方なのかと。。。非常に残念です。
 専門家会議で出された内容を事実は事実として、きちんと公表して、議論していきたいものです。なぜ、都合の悪いものを隠すのですか?

 省かれている東京都にとって都合の悪い事実を以下に、あげます。

①土壌汚染の範囲をイメージできる図が一切ありません。

②土壌汚染調査の広がりを明らかにする絞込調査の結果が一切載せられていません。

③有楽町層について、問題点の記載がなく、かつ、「不透水層」と誤った書き方をしています。専門家会議で、「不透水層」という書き方は正しくないとして、訂正されました。敢えて、「不透水層」と書いたなら、犯罪ではないですか?
 
④専門家会議の報告書に対して、貴重な意見書が出され、それが第9回の専門家会議で議論されましたが、その内容が一切ありません。

⑤とくに、第9回の専門家会議で大切であった事実、「これから、東京都と都民とのリスクコミュニケーションを行う」ということが、書かれていません。

⑥液状化対策について、どのような手法をとるのか、一切記載されていません。

⑦青果市場ができる5街区は、有楽町層までの深度が浅く、液状化対策をとるのがとても困難であると議論されましたが、その内容の記載が一切ありません。

⑧今後、設置される技術会議の詳細が載せられていません。傍聴不可で秘密裏、かつ土壌汚染の専門家ではない人を座長に選んで開催していくそのやり方の問題点が伝えられていません。

⑨第9回の専門者会議が終了して、2週間以上経っていますが、8/11現在、いまだに議事録は、アップされていません。それがないのに、技術会議やこのような説明会だけは、どんどん進めて行こうとしています。

 もっと、いろいろ言えば、きりがありませんが、私が、一目見て感じた問題点を挙げてみました。

 東京都の方々には、どうか、誠意を持って、都民の意見、市場関係者の意見を聞いて頂きたいと、こころからお願いいたします。

 
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【医療知識】こどもの耳そうじ

2008-08-12 09:26:48 | 小児医療
 こどもの耳そうじについて、専門の先生が書かれたいい文章がありましたので、作者の許可を得て転載いたします。
 ご参考にして下さい。

****以下、転載****

●こどもの耳そうじ
              第二専門診療部 耳鼻咽喉科  守本 倫子

 今年も暑い夏。子供たちは毎日のようにプールに行きたがりますね。
 ところで、プール前の耳鼻科健診で“耳あかがたまっています”とチェックの入ったお子様はいらっしゃいませんか?耳あかがたまっていると、プールに入ったあとに、ふやけて耳が急に聞こえなくなってしまうことがあります。プール開きの前にはある程度きれいにしておく必要があるのです。

「ある程度」であって、「完全に」きれいにする必要はありません。
 耳あかは実は外耳道を正常に保つための大切な役割があるのです。耳あかには脂肪分があるので適度に外耳道を湿潤に保ち、殺菌作用があります。耳掃除をやりすぎて耳が痛くなることはありませんか?痒かったからつい・・・となりがちですが、かゆみと痛みを感じる神経は同じです。ちょっと炎症をおこしていると痒く感じるし、それがひどくなると痛みに感じます。掃除するといつも耳あかがたまっていて・・・というのは、もしかしたら膿が固まったものかもしれません。

 最近の育児雑誌の中に「沐浴の後は綿棒で耳の中までふき取る」というようなことが書かれていることがあります。このため、その通りに愛情をこめて耳掃除をしてあげているご両親も少なくありません。しかし、赤ちゃんの外耳道の皮膚は、成人の3分の1の厚さといわれています。毎日綿棒でこすると外耳道炎になり、臭いのある膿がでてくることもあります。
 毎日掃除する必要はないのです。

 では、どのようにして耳掃除をしてあげればよいのでしょうか?
 基本的には、せいぜい2-3週間に1回、お風呂上りに綿棒でふき取る程度で充分です。外耳道には、耳あかを自然に外に排出する働きがありますので、明るいところで見える範囲を綿棒でぬぐうようにしてきれいにしてあげましょう。奥に入れすぎると反対に耳あかが奥へ奥へと押しやられていってしまいます。取れない耳あかがたまってしまっている場合や、しょっちゅう痒がる、臭いがする、などの症状がありましたら、お近くの耳鼻科で定期的に診ていただきましょう。
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第21回東京湾大華火祭 

2008-08-11 13:16:20 | 街づくり
昨日8/10、東京湾大華火祭が、盛大に挙行されました。
私は、消防団員として、警備に参加。

雲が多く、風があり、
炎天下でない過ごしやすい夕になりました。

晴海清掃工場入り口付近の警備。

華火開始、19時を過ぎて、
入場者のピークがあり、
20時ごろから、帰りの人が目立ち始め、
20時20分終了後、
15分後あたりに帰りの人のピークがありました。
21時30分には、人はまばらに。

結構激しい雨が9時前から降り、
これが、逆に、帰りの人を促したのであろうと思います。
例年、21時30分ごろ、救護班が
忙しくしているのですが、
今回は、そういうこともなく、
聞く所、主会場からは、
救急車は、2台出ただけだったとも。

大きな事故なく、無事終了といったところでしょうか。

勝どき駅の混雑は、私は見ていませんが、
すごかったのではないかと、推察いたします。

華火祭パンフは、
中央区の観光案内も載せていて、
充実していたと思います。


東京湾大華火祭実行委員会の皆さん、中央区の皆さん、
消防署、警察署、関係者の皆様、
お疲れ様でございました。

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朗報 宇佐美の援軍

2008-08-10 06:06:06 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
昨日のわんぱくKIDS。
子ども達に元気をもらってなによりであったが、
もうひとつ、すばらしいきっかけを手にすることができた。

子ども達への医療支援に明け暮れ、
あまり時間はなかったが、
宇佐美の地元のひとと、
お話できる貴重な機会を得た。

もしかして、今後、
中央区の直面する危機に共感くださるかもしれない。

築地市場が、みすみす現在地で再整備可能なものを、
なぜ、土壌汚染の豊洲の土地へ移転させられなければならないのか。
それも、肝心の土壌汚染処理の技術が、「技術会議」という
傍聴不可の密室会議の中で、決められながら。。。
おまけに、その座長は、本当に土壌汚染の専門家でしょうか?
市場の核は、その内部で働く人々。
その内部で働く市場関係者の合意形成もなされぬままに、
移転の話だけが進められて、本当にいいものでしょうか?

築地市場が、移転すれば、
築地市場を含め築地、銀座界隈の食文化、魚河岸文化は、
消滅するであろう。
かけがえのない財産を、日本は失うことになるのである。

この危機を、
中央区と縁の深い、宇佐美の人々が、
共感くださるかもしれない。

東京都の横暴を止めることができる
唯一の方法は、世論だと思っています。
日本全国からの声が巻き起こり、
国会を動かすことで、くいとめる。

ひとつひとつ、
世論の火を、灯して行きたい。

写真は、美しい宇佐美の海岸。
なんか懐かしい風景でもあった。
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わんぱくKIDS と 宇佐美

2008-08-09 23:10:38 | 教育
観覧車に乗ったとき、一番楽しみなのは、一番“てっぺん”にきたとき。
八月を観覧車にたとえるなら、
“てっぺん”は、わんぱくKIDSに参加するときとなると思う。

一番怪我の多い海辺の行事が、今日8/9の土曜日に当たり、
医療支援の協力のために、宇佐美に駆けつけた。
「どうしても、この日。かつ、朝一番から。」という
実行委員長からの熱いメッセージに、
応えざるを得なかった。


午前八時半過ぎ、宇佐美の海岸に立つ。
子ども達が、9時ごろやってきた。
海に入り出したとたん、
怪我の子が、どっと詰め掛けた。
しばらくして、子ども達も学習したようで、
その後は、ポツリ、ポツリと。
写真は、宇佐美の海と出会ったところの子ども達。

昼前には、新たな症状として頭痛の小6の子。唇が白い。
経口補水液をとりながら、経過をみる。
確かにあまりおいしいとはいえないシロモノであることは、
こちらもわかっている。
子どもは、うまく表現する。
「グレープフルーツジュースをドレッシングで割ったよう。」と。
とはいいながらも、小6生は、頑張って水分補給した。
そうこうしているうちに、唇の色がもどり、
元気が出てきた模様。
と、新たに頭痛で、気持ちの悪い子が連れられて登場。
経口補水液を取ってもらおうとするも、
今度は、まずいものは、進まない。
そうすると、先程、復活した小6の子が、
「飲んだ気持ちがわかる
私がうまく飲ましてあげる」と言い、
交代して、経口補水液を持ち、小3の子に
優しく飲むように語り掛けたところ、
果たして、うまく飲んでくれた。
二人とも休んでいるうちに、元気に復活。
子どもたちの助け合いが自然に出るのが、
わんぱくKIDSのよいところだ。

午前9時から、午後2時過ぎまで、
子どもたちは、存分に海を楽しんだよう。

午後3時過ぎ宇佐美学園に無事帰りつく。
大広間で、座っていると、
「怪我をした」、「とげが刺さった」、
「クラゲ?にさされた」、「鼻が痛い」などなど、
行列のできるなんちゃらという感じで、次から次と、
また、子ども達。
おまけに、怪我がないのだけど、
いろいろ話しかけてくる子がいて、
優しい養護の先生にはなれないけど、
保健室機能の役割も。

夕食時、
子どもたちが、キャベツにたらふくソースをかける子が、
多いのに驚いた。
現代の子は、こんなに味が濃くなければならない舌なのだろうか?
なかには、刻んだキャベツを一本ずつ、箸で口に運ぶ子も。
だれも、家庭のように強要しないのだけど、
苦手なものに、けなげにチャレンジする子どもの努力に、
わんぱくKIDSの自立をはぐくむひとつのきっかけを見た。
配膳、かたづけが、誰が支持を出すでもなく、
班で手分けして、スムーズにできていた。

夕食後、
さらにまた、頭痛の子が現れた。
一人は、横になっているうちに、すぐに寝入った。
もう一人は、横になっていると、一度はよくなり、
夜のレクチャーでは、講師の先生が出した難しい問題を、
はきはきと回答を述べるほど、元気に回復。
しかし、再度、痛みが増強。
駆けつけたときには、すやすや寝入っていたので、
そのまま、経過をみることに。

夕食後に、宇佐美という土地の歴史のレクチャーがあった。
小さい子は小学校3年生からであるのに、
皆、熱心に話を聞いていた。
講師の先生がおっしゃっていたが、
かつて小学校のときに、
宇佐美で有名な、
江戸城の石垣のための石丁場の話を聞いた子が、
大学では、歴史学を専攻し、
卒業論文のテーマにその石丁場を選んだという。
宇佐美学園のある子は、
切り取られた石に彫られる印の家紋で、
今までになかったものを発見したという。
目を輝かせながら、
熱心に聞き入る子どもたちを見たとき、
今日の講義のきっかけが、
本当に将来につながる可能性を感じずにはいられなかった。

わんぱくKIDSは、来年で10年を迎える。
いまでは、参加の枠も、狭き門に。
200名ほどの応募に、95名ほどが抽選で幸運を手にする。
運営側は、さまざまな企画をとりいれようと、
果敢にチャレンジしている。
充実した企画が、てんこもり。
地域にも着実に根ざしており、
小学生のときに参加した子が、
中学生になって、今度は、ボランティアとして
参加することが、来年から始まった。
現代の子どもたちが、体験することの少なくなった
「斜めの関係」
すなわち、
子どもたちの健やかな成長を願う
地域の目としての近所のおじさん、おばさん、
おにいさん、おねえさんとの関係が、
自然のこととして、わんぱくKIDSにはある。
中学生ボランティアは、もちろん、
欠かすことのできない存在としての、
班のリーダー役の大学生ボランティアとの時間が、
小学生の子ども達にはとっても、新鮮で、
うれしくって、楽しいようで、
自由時間は、いろんな遊びに興じていたし、
また大学生も児童関連のサークル所属であることもあるが、
うまく溶け込んでいた。

運営をサポートする青年会議所のメンバーには、
いつも感謝したい。
40歳で卒業する青年会議所、
卒業した自分にも、
わんぱくKIDSに医療支援として
かかわることの声賭けをしてくれることに。

去年もそうであったが、
体が二つほしかった。
後ろ髪をひかれながら、
とんぼ返りで東京へもどった。
こんな日に限って、
夜中の小児救急医療協力が入っているのだから。
とは言っても、
先週の住吉神社の御神輿にぶつからなくて、
ほんとよかった。。。
間一髪、
選べない選択をしなくてはならないところだった。










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2008年(平成20年) 長崎平和宣言

2008-08-09 11:02:00 | 戦争と平和
 あの日、この空にたちのぼった原子雲を私たちは忘れません。
 1945年8月9日午前11時2分、アメリカ軍機が投下した一発の原子爆弾が、巨大な火の玉となって長崎のまちをのみこみました。想像を絶する熱線と爆風、放射線。崩れ落ちる壮麗な天主堂。廃墟に転がる黒焦げの亡骸。無数のガラスの破片が突き刺さり、皮膚がたれさがった人々が群れをなし、原子野には死臭がたちこめました。
 7万4千人の人々が息絶え、7万5千人が傷つき、かろうじて生き残った人々も貧困や差別に苦しみ、今なお放射線による障害に心もからだもおびやかされています。
 今年は、長崎市最初の名誉市民、永井隆博士の生誕100周年にあたります。博士は長崎医科大学で被爆して重傷を負いながらも、医師として被災者の救護に奔走し、「原子病」に苦しみつつ「長崎の鐘」などの著書を通じて、原子爆弾の恐ろしさを広く伝えました。「戦争に勝ちも負けもない。あるのは滅びだけである」という博士の言葉は、時を超えて平和の尊さを世界に訴え、今も人類に警鐘を鳴らし続けています。


 「核兵器のない世界に向けて 」と題するアピールが、世界に反響を広げています。執筆者はアメリカの歴代大統領のもとで、核政策を推進してきた、キッシンジャー元国務長官、シュルツ元国務長官、ペリー元国防長官、ナン元上院軍事委員長の4人です。
 4人は自国のアメリカに包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を促し、核不拡散条約(NPT)再検討会議で合意された約束を守るよう求め、すべての核保有国の指導者たちに、核兵器のない世界を共同の目的として、核兵器削減に集中して取り組むことを呼びかけています。
 これらは被爆地から私たちが繰り返してきた訴えと重なります。
 私たちはさらに強く核保有国に求めます。まず、アメリカがロシアとともに、核兵器廃絶の努力を率先して始めなければなりません。世界の核弾頭の95%を保有しているといわれる両国は、ヨーロッパへのミサイル防衛システムの導入などを巡って対立を深めるのではなく、核兵器の大幅な削減に着手すべきです。英国、フランス、中国も、核軍縮の責務を真摯に果たしていくべきです。
 国連と国際社会には、北朝鮮、パキスタン、イスラエルの核兵器を放置せず、イランの核疑惑にも厳正な対処を求めます。また、アメリカとの原子力協力が懸念されるインドにも、NPT及びCTBTへの加盟を強く促すべきです。
 我が国には、被爆国として核兵器廃絶のリーダーシップをとる使命と責務があります。日本政府は朝鮮半島の非核化のために、国際社会と協力して北朝鮮の核兵器の完全な廃棄を強く求めていくべきです。また、日本国憲法の不戦と平和の理念にもとづき、非核三原則の法制化を実現し、「北東アジア非核兵器地帯」創設を真剣に検討すべきです。


 長崎では、高齢の被爆者が心とからだの痛みにたえながら自らの体験を語り、若い世代は「微力だけど無力じゃない」を合言葉に、核兵器廃絶の署名を国連に届ける活動を続け、市民は平和案内人として被爆の跡地に立ち、その実相を伝えています。医療関係者は、生涯続く被爆者の健康問題に真摯に対応しています。
 来年、私たちは広島市と協力して、世界の2,300を超える都市が加盟している平和市長会議の総会を長崎で開催します。世界の都市と結束して、2010年のNPT再検討会議に向けて核兵器廃絶のアピール活動を展開していきます。国内の非核宣言自治体にも、長崎市が強く呼びかけて活動の輪を広げていきます。
 核兵器の使用と戦争は、地球全体の環境をも破壊します。核兵器の廃絶なくして人類の未来はありません。世界のみなさん、若い世代やNGOのみなさん、核兵器に「NO!」の意志を明確に示そうではありませんか。


 被爆から63年が流れ、被爆者は高齢化しています。日本政府には国内外の被爆者の実態に即した援護を急ぐよう重ねて要求します。
 ここに原子爆弾で亡くなられた方々の御霊の平安を心から祈り、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に力を尽くすことを宣言します。



2008年(平成20年)8月9日 
長崎市長 田 上 富 久
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明日8・10、恒例の東京湾大華火祭

2008-08-09 07:58:58 | 防災・減災
明日、中央区主催の恒例、東京湾大華火祭が開催されます。

打ち上げられる華火の規模は、すごく大きく、
空一面が、一つの華火に彩られます。

今年は、大規模マンション群が、
中央区の仲間入りをし、
その人口増に対応した警備・誘導ができるかどうか、
ひとつの課題です。

継続課題としては、
がん・難病の子ども達を、
その体力・治療の状況に十分配慮しつつ
華火鑑賞にご招待できないかということが
あります。
周辺企業の皆様で、場所を貸してくださる方は
おられないでしょうか。

華火大会では、
例年医療救護班で参加していましたが、
昨年、今年と、消防団で警備・誘導に参加します。

70万人以上が、参加する華火大会。
この群集には、例年圧倒されます。
華火が終わってからの、人の波は本当にすごいものがあります。
災害時の、帰宅困難者の人の波は、これ以上であるということで、
一つの“擬似災害”想定訓練とみなすことができます。

いつも出るのは、急性アルコール中毒。
患者発生ピークは、華火祭終了1時間後の午後9時半ごろ。
以前、私は、呼吸まで止めてしまう患者を診たから要注意だと思っています。
大きな事故なく、
真夏の日の空の芸術を、
多くの区民、都民の皆様が
楽しむことができますように願っています。
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「卯波」女将・俳人 鈴木真砂女を語り継ぐ朗読会

2008-08-08 17:29:37 | 文化振興、異文化交流
本日8/8、京橋図書館鑑賞室で、
銀座卯波女将、恋の俳人
鈴木真砂女を語り継ぐ朗読会
第三回が、開催されました。

いつも、金曜日の3:30~で、
診療その他予定が重なり、
参加できませんでした。

今日も、参加できなかったのですが、
診療前の3時過ぎに、顔を出し、
中心的に企画をされている宮下さんと
お話を少ししました。

宮下さんは、Lee Gurga(元米国俳句協会会長)と
真砂女さんの俳句を、英訳されています。
「Love Haiku:Masajo Suzuki's Lifetime of Love」

朗読会は、6~9名程度で、こじんまりと、
進めているそうです。
こられている方は、
千葉など遠方より来られており、
俳人の方もおられます。
和装着物の方も多く参加。

宮下さんは、私に、
すらすらと、
真砂女さんの俳句を、
数句詠んでくださいました。
情景が、思い描かれるものもあれば、
言葉の解釈に難渋し、
情景が描けないものもありました。
椿や牡丹など、
花が句によく出てきます。

なかなか、自分の人生でも、
俳句を楽しんだことが、余りありませんでした。
これをきっかけに、
楽しみたいとも思っています。

来月第4回は、9月4日午後3:30~4:30
京橋図書館鑑賞室(地下1F)ということです。
是非、参加してみたいと思っています。
参加費は、無料で、
心安らぎ、文学と接することができる
貴重な時間だと思います。

様々な文化に、すぐに触れることができる
中央区っていいなと、つくづく思っています。
折りしも今年は、本区の文化振興元年。
本年11月2日(日)開催の「中央区まるごとミュージアム」に
是非、皆さん、ご参加下さい。
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わんぱくKIDS、無事出発!

2008-08-08 09:04:04 | 教育
8/8(金)、東京は晴れ。
朝から、暑い。

中央区役所に集まって、
約80名の小学生達が、
午前8時前、無事出発いたしました。
大型バス3台。

子ども達の体調を書いた問診表をチェックしましたが、
食物アレルギーや喘息の子が多いのを感じる。

いまだに、サバやトマトでアレルギーを出す場合もある。
喘息は、全員、薬でうまく発作は抑えられていた。

代表が、子ども達に、宇佐美学園での生活での
『3つのお約束』をした。

一、あいさつをしよう

一、時間を守ろう

一、捕まえた生き物は、観察をし終えたら自然に帰そう


親元はなれて、3年生らの低学年の子はきっと不安だと思う。

宇佐美学園の自然とのふれあい。
他の小学校のお友達との出会い。
グループリーダーの大学生ボランティアのお兄さん、お姉さんとの出会い。
宇佐美学園スタッフ、青年会議所メンバー、フレンドシップキャンプメンバーをはじめ、地域の人との出会い。
これら多くのものを体験し、帰ってきた暁には、
親御さんは、わが子の成長をきっと実感すると思う。

元気にいってらっしゃい!
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さあ、わんぱくKIDS 始まります。

2008-08-08 00:09:35 | 教育

中央区の子ども達が、親元離れ、宇佐美学園の自然の中で過ごす4泊5日。
青年会議所のメンバーが、サポートして実施されて来ました。
昨年まで、私もメンバーとして参加しました。
青年会議所を卒業した今年も引き続き医療支援のため、参加します。
元気な子ども達と触れ合うことが、とても楽しみです。
つきましては、8/9(土)は、クリニックを臨時休診とさせていただきます。
代りに、8/10(日)は、通常診療いたします。
ご迷惑をお掛けいたしますが、
どうか御了承いただけますように、お願い申し上げます。

昨年の思い出ブログ
⇒ http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/d/20070805
  http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/5595aa9ace7d09f097a36d6196bfd378

わんぱくKIDSホームページ
⇒ http://www.tokyochuo.net/meeting/kids/jigyou/wanpaku2/index.html

 以下、そのホームページにある案内文。

海あり!山あり!真夏の宇佐美学園だぁー!!
第9回 自然とふれあおう!わんぱくKIDS


自然とふれあうことの少なくなった都心の子供たちに、自然とふれあうための社会体験実習を行います。
磯遊び・ひものづくりなどの体験を通して、自然の尊さ環境の大切さを感じてもらいます。
4泊5日の長期にわたる行程ですが、子供たちが自然体験やグループ行動を通して、
様々なことを学んでくれることを願っています。ぜひご参加下さい。


日  時: 平成20年8月8日(金)~12日(火) 4泊5日
場  所: 中央区立宇佐美学園
静岡県伊東市宇佐美545
参加費: 16,000円
(往復のバス代、食費、自炊体験費、保険料含)
募集定員: 80名(※応募多数の場合、抽選となります)
区内在住・在学の小学校3~6年生の健康な男女
※保護者の皆さまには7月25日(金)に説明会を予定しております。
主  催: 特定非営利活動法人フレンドシップキャンプ
後  援: (社)東京青年会議所中央地区
中央区教育委員会
特定非営利活動法人東京中央ネット

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【ご案内】第1回新型インフルエンザ・リスクコミュニケーション・ワークショップ開催

2008-08-07 11:49:41 | 各論:新型インフルエンザに備える
新型インフルエンザ流行への備えは、大きな行政の課題の一つです。発生時の現場対応をどうすべきかを考えるのに、大いに参考になるワークショップが開催されるといいます。以下に、転載いたします。

******転載*******
第1回新型インフルエンザ・リスクコミュニケーション・ワークショップのご案内

 H5N1高病原性インフルエンザのアウトブレイク、大流行の 危険が懸念されます。目に見えない感染症と対峙する場合、各セクション担当者の効果的なリスク・コミュニケーションの実践は必須です。
 今回、神戸大学都市安全研究センターでは、全国の感染症を担当する行政 関係、保健関係、医療関係者を対象に、現場で行うリスク・コミュニケーションの実践を習得するためのワークショップを 企画いたし ました。ぜひご参加いただけますよう、お願い申し上げます。

主催 神戸大学都市安全研究センター
協力 NPO法人 HAICS研究会
会期 平成20年10月4日(土) 午前9時30 分から午後5時まで

会場 神戸大学医学部付属病院第二会議室
神戸市中央区楠町7丁目5-2 (代表)Tel. 078-382-5111
■神戸市営地下鉄大倉山駅より徒歩5分
■JR神戸駅及び高速神戸駅より徒歩15分
■JR神戸駅より神戸市バス9系統または110系統に乗車、大学病院前下車
■JR神戸駅前タクシー約5分 
   ■JR新神戸駅前よりタクシー約10分

参加対象 全国の新型インフルエンザ対策に従事する行政、保健、 医療担当者

内容
===9:00より受付開始===
1 9:30- 9:35 開会挨拶   
神戸大学都市安全研究センター長 有木康雄
2 9:35-10:00 アイスブレーキング
3 10:00-10:15 イントロダクション「リスクコミュニケーションとは何か」
神戸大学都市安全研究センター医療リスクマネジメント分野 岩田健太郎
4 10:15-11:25 ミニレクチャーとロールプレイ
「リスク・ コミュニケーション 基本編」 
神戸大学都市安全研究センター医療リスクマネジメント分野 岩田健太郎
5 11:30-12:45ミニレクチャーとロールプレイ「リスク・コミュニケーション 実践編 電話対応」      
コミュニケーター/(財)生涯学習開発財団 認定コーチ  佐々木美穂

===12:45-13:45 昼食・休憩===

6 13:45-14-45 レクチャー 「医療事故・有害事象の報道公表」
神戸大学医学部附属病院 医療安全管理室 准教授 副室長&総括 リスクマネージャー 江原一雅
7 14:50-15:50 レクチャー 「行政の立場から」
       厚生労働省新型インフルエンザ対策推進室 石川晴巳
8 15:50-17:00 質疑応答 
             振り返りとフィードバック 
             意見交換 アンケート記入
===17:00 解散===


参加費 3,000円 当日受付時にお支払ください。

申込方法  下記に必要事項をご記入の上、申込先までFAX、 または
E-mailでお申込ください。

定員 30名(9月10日に選考結果をお伝えします)

締め切り 平成20年8月30日(火)事前に事務局までお申込ください。

申込先 新型インフルエンザ・リスクコミュニケーション・ワーク
ショップ事務局
担当:鍵田祐子(神戸大学附属病院感染症内科)
TEL:078-382-6297 FAX:078-382-6298
e-mail:ykagita@med.kobe-u.ac.jp

●申込用紙
平成20年10月4日(土)開催される第1回新型インフルエンザ・リ
スクコミュニケーション・ワークショップに参加申込します。

フリカナ

氏名

所属施設名

資格
医師(担当科:    )
看護師(認定看護師:    )

その他(            )


メールアドレス        @

本講座に関する連絡方法は通常上記メールアドレス宛とさせていただきます

質問事項:


お知らせいただきました個人情報は当研究会活動の目的のみに使用し、第三者に開示することはありません。

*****以上、転載終わり*****
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2008年 広島平和宣言

2008-08-06 17:10:00 | 戦争と平和
平均年齢75歳を超えた被爆者の脳裡(のうり)に、63年前がそのまま蘇(よみがえ)る8月6日が巡って来ました。「水を下さい」「助けて下さい」「お母ちゃん」―――被爆者が永遠に忘れることのできない地獄に消えた声、顔、姿を私たちも胸に刻み、「こんな思いを他の誰(だれ)にもさせない」ための決意を新たにする日です。

しかし、被爆者の心身を今なお苛(さいな)む原爆の影響は永年にわたり過少評価され、未だに被害の全貌(ぜんぼう)は解明されていません。中でも、心の傷は深刻です。こうした状況を踏まえ、広島市では2か年掛けて、原爆体験の精神的影響などについて、科学的な調査を行います。

そして、この調査は、悲劇と苦悩の中から生れた「核兵器は廃絶されることにだけ意味がある」という真理の重みをも私たちに教えてくれるはずです。

昨年11月、科学者や核問題の専門家などの議論を経て広島市がまとめた核攻撃被害想定もこの真理を裏付けています。核攻撃から市民を守る唯一の手段は核兵器の廃絶です。だからこそ、核不拡散条約や国際司法裁判所の勧告的意見は、核軍縮に向けて誠実に交渉する義務を全(すべ)ての国家が負うことを明言しているのです。さらに、米国の核政策の中枢を担ってきた指導者たちさえ、核兵器のない世界の実現を繰り返し求めるまでになったのです。

核兵器の廃絶を求める私たちが多数派であることは、様々な事実が示しています。地球人口の過半数を擁する自治体組織、「都市・自治体連合」が平和市長会議の活動を支持しているだけでなく、核不拡散条約は190か国が批准、非核兵器地帯条約は113か国・地域が署名、昨年我が国が国連に提出した核廃絶決議は170か国が支持し、反対は米国を含む3か国だけです。今年11月には、人類の生存を最優先する多数派の声に耳を傾ける米国新大統領が誕生することを期待します。

多数派の意思である核兵器の廃絶を2020年までに実現するため、世界の2368都市が加盟する平和市長会議では、本年4月、核不拡散条約を補完する「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を発表しました。核保有国による核兵器取得・配備の即時停止、核兵器の取得・使用につながる行為を禁止する条約の2015年までの締結など、議定書は核兵器廃絶に至る道筋を具体的に提示しています。目指すべき方向と道筋が明らかになった今、必要なのは子どもたちの未来を守るという強い意志と行動力です。

対人地雷やクラスター弾の禁止条約は、世界の市民並びに志を同じくする国々の力で実現しました。また、地球温暖化への最も有効な対応が都市を中心に生れています。市民が都市単位で協力し人類的な課題を解決できるのは、都市が世界人口の過半数を占めており、軍隊を持たず、世界中の都市同士が相互理解と信頼に基づく「パートナー」の関係を築いて来たからです。

日本国憲法は、こうした都市間関係をモデルとして世界を考える「パラダイム転換」の出発点とも言えます。我が国政府には、その憲法を遵守し、「ヒロシマ・ナガサキ議定書」の採択のために各国政府へ働き掛けるなど核兵器廃絶に向けて主導的な役割を果すことを求めます。さらに「黒い雨降雨地域」や海外の被爆者も含め、また原爆症の認定に当たっても、高齢化した被爆者の実態に即した温かい援護策の充実を要請します。

また来月、我が国で初めて、G8下院議長会議が開かれます。開催地広島から、「被爆者の哲学」が世界に広まることを期待しています。

被爆63周年の平和記念式典に当たり、私たちは原爆犠牲者の御霊(みたま)に心から哀悼の誠を捧(ささ)げ、長崎市と共に、また世界の市民と共に、核兵器廃絶のためあらん限りの力を尽し行動することをここに誓います。


2008年(平成20年)8月6日


広島市長 秋 葉  忠 利
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ヒロシマ・ナガサキ議定書

2008-08-06 17:09:55 | 戦争と平和
ヒロシマ・ナガサキ議定書
-2020 年までの核兵器廃絶の実現に向けた核不拡散条約(NPT)の補足‐
-仮訳-

核不拡散条約(NPT)締約国の同条約第6条に基づく核軍縮交渉義務の履行を促進す
るとともに、核兵器の使用と威嚇の違法性を示した1996 年の国際司法裁判所の勧告
的意見に基づく全ての国の核軍縮義務の履行を促進するため、全ての局面で核軍縮に取り組む包括的な方策の確立を希求し、核兵器国が核兵器の取得禁止規定から免除されているという核不拡散条約の差別的性質を継続して認めることは、全ての局面で核軍縮を誠実に追求することと相容れないということを考慮し、1995 年の核不拡散条約再検討会議の「核不拡散と核軍縮のための原則と目標に関する決定」のとおり、全ての核兵器を廃絶することで国際法下の真の平等の回復を図らねばならない点を鑑み、

第1 条 本議定書を締約する核兵器国は、以下の行為を直ちに停止する。
(1) 核不拡散条約の下で非核兵器国が禁止されている核兵器取得に繋がる活動全般
(2) 核兵器を自国の軍事政策及びその実践に組み入れる活動全般
当該国は合わせて、全ての核兵器及び兵器に利用可能な核分裂性物質を出来るだけ早期に安全な保管場所に厳重に保管するものとする。
2 本議定書のその他全ての締約国のうち、兵器に利用可能な核分裂性物質を保有す
る国は、その状況により、本条第1項が核兵器国に対して定めるのと同様の措置を
とる。

第2 条 本議定書の締約国は、全ての局面での核軍縮に向け、以下の主要な二つの分
野について誠実な交渉を行う。
第一分野 本議定書第1条第1項及び第2項による措置を標準化し法制化すること。
第二分野 以下の事項に取り組むこと。
(1) 全ての核兵器の廃絶及び搬送車両、発射台、指令管理システム等の関連配備シ
ステムの廃止
(2) 生産・試験施設を含む核兵器システムの取得に関わる全ての基盤施設の廃止及
び兵器に利用可能な核分裂性物質の全ての在庫の廃棄
2 本条第1項による交渉は、核兵器協定または同様の枠組み合意の設置を目的とす
る。全ての締約国は、直ちに交渉を開始し、当該目的を達成するまで間断なく交渉
を継続しなければならない。なお、交渉終了までの間、当該交渉のための事務局を
設置するものとする。
3 本条第1項に規定する第一分野に関する措置については2015 年までに、また第
二分野に関する措置については2020 年までにそれぞれ合意と実施がなされるよう、
あらゆる誠実な努力を行うものとする。
4 核兵器協定又は枠組み合意が定める、若しくは見込む措置全般は、厳格かつ有効
な国際的統制を受けるものとし、また核兵器廃絶が達成された場合にこれを確実に
永続できる国際的な機関の設立に備えるものとする。

第3 条 本議定書のいかなる規定も、本議定書第2条第4項に規定する国際的機関の
設立と運営に向けた協力義務を含む核不拡散条約締約国の核不拡散に向けた義務を
軽減するものではない。

Protocol complementary to the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons for achieving a nuclear-weapon-free world by the year 2020.

Desiring to establish an over-arching means of addressing nuclear disarmament in all its aspects so as to facilitate the fulfillment by States Parties of their obligations under Article VI of the Treaty on the
Non-Proliferation of Nuclear Weapons, and with a view to all states fulfilling the nuclear disarmament obligation found by the International Court of Justice in their 1996 advisory opinion on the legality of
the use or threat of nuclear weapons;

Considering that continued exploitation of the discriminatory nature of the Treaty, wherein nuclearweapon States Parties are exempted from the prohibition on the acquisition of nuclear weapons, is
incompatible with the pursuit in good faith of nuclear disarmament in all its aspects;
Considering further that full equality under international law must be re-established by the elimination of all nuclear arsenals as agreed in the 1995 Extension Conference decision on “Principles and Objectives”;
Article I
1. The nuclear-weapon States Parties to this Protocol shall cease forthwith:
(a) all activities related to the acquisition of nuclear weapon which non-nuclear-weapon States Parties are prohibited from pursuing under the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons;
(b) all activities which incorporate nuclear weapons into their military doctrines and practices;
and shall place all nuclear weapons and weapon-usable fissile materials in safe and secure storage at the earliest possible date.

2. All other States Parties to this Protocol possessing weapons-usable fissile material shall take those steps required of the nuclear-weapon States in paragraph 1 which apply to their circumstances.

Article II
1. The States Parties to this Protocol shall pursue in good faith negotiations on achieving nuclear disarmament in all its aspects under the following two main sections:
Section One negotiations will standardize and legally codify the measures taken under Article I,
paragraph 1, (a) and (b).
Section Two negotiations will address:
(c) the elimination of all nuclear weapons and related deployment systems, including delivery vehicles, launch platforms, and command and control systems.
(d) the elimination of all infrastructure associated with the acquisition of nuclear-weapon system,
including production and testing facilities, and of all weapon-usable fissile material stocks.

2. The negotiations called for in paragraph 1 shall have as their objective a Nuclear Weapons Convention or a comparable Framework Agreement. Negotiations shall begin forthwith and be
pursued without interruption by all States Parties until this objective is achieved. A Secretariat for the negotiations shall be established that remains in operation until negotiations are concluded.

3. Every good faith effort shall be made to ensure that all measures related to Section One are agreed and implemented before or by 2015 and that all measures related to Section Two are agreed and implemented before or by 2020.

4. All measures contained or foreseen in the Nuclear Weapons Convention or Framework Agreement shall be subject to strict and effective international control and shall provide for international institutions capable of ensuring that the nuclear-weapon free world which is achieved can be
maintained indefinitely.

Article III
Nothing in this Protocol shall be interpreted as diminishing in anyway the nonproliferation obligations of any State Party to the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons; including each State’s obligation to cooperate in the establishment and operation of the international institutions of Article II,paragraph 4.
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宮崎 駿 氏

2008-08-06 10:47:32 | 教育
昨日8/5、NHKが宮崎駿氏を特集していた。

宮崎氏の映画は、子どもも大人も楽しむことができる。
ある宗教家は、その映画の中に流れる宗教的な深い意味を見出しており、
その講義を聞いて、宮崎氏の映画の奥深さを知ったことがあった。

宮崎氏は、「人を楽しませたい」
「人を楽しませることが自分の存在理由」と述べていた。
また、「映画の奴隷」とも述べられ、
映画へのこだわりの深さがうかがわれる。

最新作で公開中の10作目の長編アニメ「崖の上のポニョ」も、
コンピューターグラフィックが一般的な中、
手書きで作ったという。
私はまだみていないが、映画では、
手書きの温かさがかもし出されているのではないだろうか。
それが、何回見ても飽きさせないのだと思う。

1941年 1月5日生まれ、現在67歳。
若い頃の作業スピードの1/5に低下していると自分を振り返られていた。

「映画は、空想ではなく、内なるところから出てくる」と。
脚本はなく、「絵コンテ」というイメージを絵にしたものから、
ストーリーが生まれていく。
「崖の上のポニョ」の結末が、なかなか書けず、
昨年10月の締め切りを、昨年12月末まで、
先伸ばしし、見事、結末にたどり着かれていた。

30代に、「アルプスの少女 ハイジ」
    「ルパン三世 カリオストロの城」
のアニメを手がけられていた。
私は、子どもの頃楽しんでみていたが、
その制作に宮崎氏が行っていたことを
いままで知らなかった。

43歳、「風の谷のナウシカ」が当たり91万人の観客を動員。
宗教家が、講義にとりあげたのが、このナウシカだった。

「3m以内で作業する」とも言っていた。
題材は、近くにあるという意味だろうか。

その映画の根底にあるテーマに感じ入っていた。
といっても、『もののけ姫』『風の谷のナウシカ』に見られるところの、
「自然との共存の大切さ」などに関してである。
お会いしたことはないが、
初めてその人となりが、昨日の報道で垣間見れ、
是非、その生き方に学ばせていただきたいと感じた。
40代で結果を出し、
60代で現役。
そのような生き方でありたいものである。
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