「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

第49回 中央区医師会 管外保険講習会

2008-10-20 18:47:00 | 医療
この土10/18日19と、中央区医師会の講習会が、
泊りがけでありました。

佃中学校の祝賀会から、新幹線に飛び乗り、急いで会場へ。

講習会のテーマは、
①保険診療における正しいレセプト記入の考え方

②特定健診と保健指導について

③レセプト・オンライン請求に向けての準備


 区民健診から、特定健診(いわゆるメタボ健診)になり、書類の煩雑さが倍になったと、内科の先生は言われていました。

 レセプトは、保険診療した場合の、料金を保険者に請求する書類です。手書きの場合もあれば、コンピューターで打ち出す場合もあり、一ヶ月のその患者さんの診療内容が記入されます。
 紙ベースで、その書類がとどけられていたのが、すべて、コンピューター上で、回線を使って、保険者へ届けられます。(正確に言うと、病院・診療所⇒審査支払機関⇒保険者)(厚生労働省令第111号)
 さて、これで、何がよくなるのでしょうか。
 病院・医院にとっては、導入した人は、楽になったといいます。
 紙を使わないとなると、環境に優しい制度かもしれません。
 ただ、コンピューターを使わない医院にとっては、多大な負担となります。どの病院・医院も、コンピューター導入経費は、自分もちです。
 どうか、厚労省が強引に進める制度でありますが、その導入により、国民が健康になるように制度を有効に活用くださることを厚労省に強くお願いしたいと考えます。


 講習会後、中央区医師会の先生方と、夜中まで、医師会運営のこと、日頃の診療のことをはじめ、様々なことをざっくばらんに話しに花を咲かせました。そういえば、かつて、抗生剤の使い方で、夜中まで議論したことがあった。。。(^-^)ゞ普段は見えない、各先生の意外な一面が見えて、それも楽しい。
 49回とは、49年間も続いている中央区医師会の大切な行事です。来年は、記念すべき50回!他の医師会で、このような泊りがけの行事をもっているところは、あまりないと思います。もちろん、費用は、自分達持ちで開催します。
 かつて、私も中央区医師会の理事の時に、この会の運営をする理事でした。
 この管外保険講習会をもっていることも、中央区医師会の強みだと思います。地域医療の向上には、個々の医師だけのがんばりでは、成し遂げることができません。医療機関の連携が不可欠です。その上で、保健所を中心とする行政と、医師会を中心として医療機関が両輪の輪として機能して初めて成り立つと考えています。
 連携を深める潤滑油としての有意義な一泊二日の会でした。

 帰りの新幹線では、K先生といろいろお話できたことも、自分にとっては、とても有意義なことでした。都議選挙のこと、アメリカ大統領選の裏側、歴史はなぜ学ぶか、子どもの成長にとって大切なことは何か、いろいろ勉強させていただきました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おめでとう、20周年、中央区立佃中学校

2008-10-19 23:00:00 | 教育
昨日10/18、中央区立佃中学校の開校20周年の記念式典と祝賀会が
盛大に挙行されました。

佃中学校は、昭和63年(1988年)4月、
中央区立第三中学校から分離新設されました。

平成19年度までに、2618名の卒業生が巣立たれています。

生徒達は
一年三クラス
男子49、女子48 計97
二年三クラス
男子57、女子47 計104
三年二クラス
男子43、女子35 計78

学級数 8
男子149 女子130 計279。
(現在280名)


躍動・感動 心は一つ佃中!をスローガンに、
学校行事、部活動に取り組んでいます。

教育目標は
*深く考え 実行する生徒
*自ら学び 伸びていく生徒
*励まし合い 助け合う生徒
*礼儀正しく 規律ある生徒
*個性豊かで たくましい生徒

とくに、一人ひとりの個性を大切に教育されています。


6月の体育祭では、
皆が力いっぱい、そして助け合って、
競技に参加し、特に組み体操4重の塔は、見ものです。
私も、毎年、楽しみに参観させていただいています。

修学旅行では、
広島を訪問され、
平和公園で平和祈念式典をもつと聞きます。
広島は、大学時代を過ごし、私のこころのふるさとです。

式典・祝賀会でも披露されましたが、
文化部のひとつ『月島太鼓』は、
人に元気を与えてくれます。
東京マラソンでも、35km地点、
佃大橋の心臓破りのきつい坂を過ぎた選手を
力強く応援しています。


佃、佃島という古くからの魚民文化のあった地に、
再開発が起こり、
大川端リバーシティーの高層マンション群が
林立する中に位置する学校です。
古い文化に、新しい知性の融合は、
中央区の一つの象徴的な存在でもあると思います。
この間放映されたNHK『瞳』の舞台にもなりました。


祝賀会では、PTAの皆様のコーラスが披露されました。
ハードな練習を経ての本番。
赤坂校長も指揮者をされ、
一致団結したパワーが伝わってくるコーラスでした。

昨日の式典・祝賀会のように、
地域、親御さん、そして学校が、
力を合わせて、個性を大切にした教育を、
展開して行っていただきたいと思います。

卒業生が、21世紀の中央区、日本を担われることを
大いに期待しています。
応援しています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オムツが取れない・・・・トイレット・トレーニングについて

2008-10-18 05:37:43 | 小児医療
オムツが取れない…というお話を聞く事があります。どのように考え、トイレット・トレーニングをしていけばよいのか、一つのやり方をお示しします。


Q:排尿は、どんな神経の働きで、なされるのですか?その神経は、どのように赤ちゃんから大人へと発達していくのですか?

A:膀胱に尿がたまると膀胱の内面にある神経受容器がはたらいて、その刺激が脊髄神経を経て延髄まで伝達されます。延髄は、反射的に排尿させる中枢であり、神経機能の未熟な乳児期早期においては、膀胱に尿がたまると反射的に排尿してしまいます。
乳児期後半になると、しだいに無意識的な抑制がはたらき、膀胱に貯留する尿量が増加していきます。それと同時に、尿がたまったという情報は、延髄からさらに上位の大脳皮質にまで伝達されるようになります。
 一歳前後になって大脳皮質の機能がある程度整い、自立歩行ができ、ことばもしゃべれるようになると、膀胱に尿がたまったという刺激は大脳皮質にまで伝達され、はじめておしっこしたいという「尿意」を知覚することが可能となります。この尿意を知覚して、意識的に抑制し、トイレやオマルで排尿することができるようになることが「排尿の自立」です。


Q:トイレット・トレーニングとは?

A: 無意識のうちにおむつに排尿していた状態から、“おしっこしたい”といった尿意を感じて、自分の意志でオマルやトイレで排尿できるように教えていく過程が「トイレット・トレーニング」です。

 
Q:トイレット・トレーニングは、どんな風に進めていくのですか?

A:例えば、以下の4つのステップで考えると分かりやすいと思います。
まずは、
ステップ① トレーニングを開始する準備段階―排尿間隔があくかを知る。
 自分で上手に歩けるようになって、ことばもいくつかしゃべれるようになると、大脳皮質がある程度発達して、尿意を感じることができる準備に入ったと評価されます。
 まず、よく観察して排尿の間隔を把握し、排尿の間隔が2時間近くあく時をみつけます。この排尿間隔があくということは、膀胱に尿をたくさん貯めることができるようになったということを意味しています。
 この段階になると、次のオマルやトイレの誘導に移行することが可能になります。
 

ステップ② オマルやトイレに誘導―はじめは偶然に排尿
 排尿間隔が2時間ぐらいあいた時をねらって、トイレやオマルに誘導してみます。膀胱に尿が多量に貯留しているので、たまたまタイミングが合えば排尿しますが、はじめのうちは偶然のことです。この誘導した際に何回か排尿できると、そのうちに誘導すれば排尿するようになります。
 誘導のタイミングは、排尿間隔があいた時に加えて、起床後、おやつの前、散歩の前、午睡後、入浴前などの「生活の節目」で誘導することです。遊びやテレビに熱中している時に、無理に中断させて誘導しても子どもはいやがり排尿してくれないようになります。
 誘導して偶然にオマルやトイレで排尿した時は、そのおしっこを見せながら「チィでたね」と声がけをすることが大切です。子どもは尿が出た「放尿感」、尿を目でみて確認する「視覚的認知」、母親の「チィでたね」という声がけを耳にする「聴覚的認知」の3つの感覚を同時に体験します。この3つの感覚を同時に体験した時、これまで無意識のうちにおむつに出てしまったのが「おしっこ」なのだと、体感を通して理解することができるのです。
 オマルやトイレに誘導してもしてくれず、床の上にもらした時も、しかるよりも「チィでたね」と、3つの感覚を印象づけるようにしていくことが肝心です。


ステップ③:昼間のおむつをはずしてみよう 
 誘導すれば排尿するようになると、昼間のおむつをはずすことになりますが、一般的に誘った時の半分は排尿するようになってからです。
ただ、尿で畳や床、じゅうたんが汚れたり、洗濯物が増えることの状況を見ながら生活に合わせて判断されればよいことです。


ステップ④:仕上げ段階―「ママおしっこ」と言えるには
 誘えばできるが自分からなかなか「チィ」といってくれないという時にはタイミングをわざとずらしてみましょう。誘うのをぎりぎりまで待って膀胱にいつもよりたくさんの尿をためさせて、尿意を子どもに感じさせてから誘導します。
この時、タイミングがずれて失敗してもしからないことが肝要です。尿意がわかればそのうちに自分から「チィ」といってくれるようになります。ステップ4は仕上げの段階であり、しからず、焦らずに見守ることが大切です。



Q:トイレット・トレーニングの時期は、ありますか?

A:各家庭やその子の状況によって、時期は異なり一概には言えません。
 早い子もいれば、遅い子もいます。
 多くの場合、トイレット・トレーニングは、おそくとも2歳半ごろにはスタートされ、3歳中には自立しています。ただ、4歳でも自立できていない子もいます。
 なお、夜尿(おねしょ)の問題は、日中のトイレット・トレーニングとは少し異なります。夜間睡眠時の夜尿をしなくなる排尿の自立は、2~3歳から始まり、5~6歳で約8割の子が自立しています。


以上。


*『心と体の健診ガイドー幼児編―』編集 日本小児科連絡協議会ワーキンググループを参照しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

湊二丁目東地区 都市計画(案) 説明会

2008-10-17 23:00:00 | 街づくり
 本日10/17、湊二丁目東地区 都市計画(案)説明会が開催されました。
 区職員菅沼氏司会、都市整備部室木部長、都市計画課田村課長、地域整備課望月課長出席の下、会は進行されました。

 対象地域は、地上げにあい、虫食い状態になった地域であり、何らかの手を打つ必要性を感じる地域です。

 地元では、平成7年より湊地域全域(約13.9ha)を対象に住民懇談会発足、平成12年湊二丁目東地区まちづくり協議会発足など、早くからの取組みがされてきました。


今、ようやく出来上がってきた都市計画(案)が、説明されました。
①高度利用地区(変更)
②湊二丁目東地区第一種市街地再開発事業(決定)
③京橋地区地区計画(変更)


私自身、地元の方々の声をお伺いしつつ、
その都市計画(案)をみて、何点かの課題を感じています。

①D3街区
 共同化街区と個別利用街区があるが、個別利用街区のD3街区は、共同化街区のA街区の建物地上15階約70mと共同化街区のB街区地上39階約135mという二つの構想ビルに挟まれた谷間の街区となり、非常に住環境の悪化が懸念される。
 もし、D3街区をA街区の南側へ移動させる計画、例えば、地図上縦長の形を、90度そのまま左に倒して、横長の形に変える場合、再度、都市計画審議会を経る形の都市計画変更が必要になるか。

回答:必要になるケースと考えられる。


②都市計画原案への意見書の反映
 都市計画原案説明会開催8/28と意見書募集(8/27-9/16)がなされているが、この度の都市計画案とするにあたり、なんらかの意見書の反映はなされたのか。

回答:なされていない。意見書は、都市計画審議会へ届けられる。


③B街区地上39階高さ135m(容積率850%)の根拠
 135mの高さが設定される根拠は?

回答:高度利用地区と定め、周囲の空地も設け、接する道路とあわせ、高さが決められた。


④防災備蓄
 地域貢献のための、防災備蓄倉庫は設置するのか。

回答:住民のための防災備蓄の設置は、指導されることになる。


⑤スーパー堤防での防災船着場整備
 スーパー堤防に防災船着場の整備の考え方はあるのか。

回答:東京都のスーパー堤防整備計画の中でなされるものであるが、現況において防災船着場の考えはない。


その他、出された意見

⑥湊公園
 所有は?

回答:UR都市機構の土地で、区が借りている。


⑦工場棟
 個別に入るのか?

回答:工場をやる人の個々が集まる。


⑧準備組合の対応
 地域住民への説明をもとめると、「区に聞いてくれ」と言われた。

回答:決め細やかな対応をするように指導する。


⑨B街区地上39階約135mのスリム化
 駐車場が、ビル真ん中においている。その上は吹き抜け。地下にできないのか。

回答:準備組合でこの形が計画されている。


⑩中央小学校・幼稚園、鉄砲州児童公園、鉄砲州稲荷神社への日影
 日影の影響は?すでに高い建物があり日影の影響が出いているが、さらに日影による環境悪化が考えられる。

回答:施設計画での工夫を求めていく。

など。


なお、今回の計画案説明会では、
以前の説明会で見られた説明会運営上の問題点を認識してのことか、
*小さい文字の資料については、あらためて拡大してその資料をつけた。
*周辺住民が一番関心のある日影、風、自動車交通、歩行者交通への影響を、はじめから資料をつけて、説明を加えていた。
などの配慮をしているように、私は感じました。
住民への丁寧な説明のあり方としては、
問題点はまだまだありますが、
住民にわかりやすく伝えていこうと
改善を加える姿勢を私は見ますし、
その姿勢は評価すべきものと考えます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

決算特別委員会 総括質問 ご報告

2008-10-16 08:44:48 | 財務分析(予算・決算)
 決算特別委員会で、まだまだ、質問に立ったのですが、報告が遅れています。
 順次報告していきます。

10/14のまとめとなる『総括』。

Ⅰ防災
①企業との連携
)災害時、企業の従業員は、災害救助活動の戦力と考えているのか?
)防災拠点運営委員会の何割が、企業と連携できているのか
)事業者の何割が、防災への取組み(帰宅困難者対策、防災備蓄、近隣町会との連携、避難者への商品提供体制整備、避難者への場所提供の体制整備)をしているのか。

②防災拠点運営委員会の組織
地域を守る大切な組織ゆえ、『中央区政年鑑』にその組織を公表し、皆に知ってもらうべきである。

③指定管理者制度導入の施設の災害時の機能
社会教育会館などは、災害時「福祉避難所」となる大切な施設である。指定管理者制度が導入されているが、災害時、きちんと機能するか。

④河川・運河の災害時の活用
河川・運河を、災害時、避難や救助への運搬・移動に活用する方法について、「中央区地域防災計画116ページ」防災船着場ということで書かれているが、どの程度検討されているのか。

⑤避難路の明示
災害時、どの避難路が安全なのか、防災マップに記載すべきと思うが。


Ⅱ開かれた行政
会議・協議会は、開催の通知をし、議事の内容はすみやかに幅広く広報し、会議は傍聴を可とし、傍聴者やパブリックコメントで幅広く区民の意見を聞いていくべきであると考える。
①「中央区情報公開条例」
)会議・協議会の公開も、この条例で権利を保護しているのか?
)会議・協議会は、原則公開と考える。公開・非公開は、どのような基準で決めているのか。

②具体例
例えば、「都市計画原案説明会」「まちづくり協議会」「防災拠点運営委員会」「築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり委員会」など、幅広く開催を通知し、公開していくべきと考えるが。

③まちづくりに関する会議について
)話し合いのあり方
まちづくりの「話し合いのあり方を検討すべき」ということが、「総括質問」の他議員の質問に対し、回答されたが、では、どのようなあり方が望ましいとお考えか。

)まちづくり協議会の分会・分科会
月島一丁目再開発に関し、準備組合と周辺住民で「合意形成」がなされていない。まちづくり協議会の分会・分科会の場で、話し合いをもつ形は、可能か。

)区の設置した第三者機関がまちづくりを進める手法
区は、準備組合に肩入れし街づくりを進めるという声を聞く。区は、準備組合と周辺住民両者に平等に支援する立場に回り、街づくり計画をつくっていくことは、区の設置した第三者機関を用いる手法への、ご見解は。


Ⅲ市民参加
①認知症サポーターの活躍の場
認知症サポーターが数多くいらっしゃる。この方々の力をいかに生かそうとお考えか。


Ⅳ産官学民の連携と庁内連携
①コミュニティバスのルート設定での連携体制
)コミュニティバスのルート設定にあたり、各種福祉関連団体の意見を聞いたのか?
)コミュニティバスのルート設定にあたり、区の庁内連携体制は?福祉保健部の意見は届いたのか?


Ⅴ行政のスピード化
①障がいのある子の教育における「指導カルテ」(「個別支援計画」)の検討について
 障がいのある子の教育では、幼稚園・保育園ー小学校ー中学校と、その子の指導内容の記録が切れ目なく伝わることが大切である。
 今回、教育費で指摘し、「検討する」旨の回答をいただいている。
 同様な指摘は、昨年第三回定例会一般質問で「個別支援計画」を作るべきであると他議員から指摘されている。
 子どもは、成長していくので、早く対応をお願いしたいと考える。

②協働推進会議の最終答申について
 地域振興費で、「協働推進会議」の最終答申が、「来年秋ごろ出される」という回答を頂いた。
 中間支援組織整備等、大切な内容の答申になると考えるが、秋ごろの答申であれば、平成22年度の予算化でさえも間に合わない可能性があるのではないか。


ⅥIT化
(質問をしようと考えていたが、時間がなく、行わず)


Ⅶ中・長期計画
①生涯教育
)方向性
区は、今後、生涯教育にちからを入れていく方向性が、本委員会で明らかにされたが、その方向性を、如何に考えているか。

)生涯教育での小学校の役割
中心となる拠点整備と共に、各小学校が、地域の生涯教育に重要な役割を果たすと考える。今後全小学校にICTが整備されていくが、そのICTも活用して、小学校での生涯教育を、検討の中に入れるべきと考える。


Ⅷ築地市場 現在地再整備
①豊洲土壌汚染
7/26に出された「専門者会議」の報告書を、区自身はどのように、とらえているのか。

②「技術会議」
「技術会議」の完全な議事録を、必ず入手可能にしていただきたい。

③今こそ、区も行動していくべき
 仲卸の組合「東卸」も、自分達の「現在地再整備」の考えを反映できる「理事長」を選ぶ動きがある。(「総代選挙」がなされるが、自分達の考えを反映できる「総代」を選ぶ動きがある。その「総代」が選挙して、理事長を選ぶことになる。)
 みならって、私達区も築地市場現在地再整備に向けた行動をすべきである。

以上。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

病気の児童生徒への特別支援教育

2008-10-15 18:27:53 | 小児医療
 『病気の児童生徒への特別支援教育』という冊子が、国立特別支援教育総合研究所で作られました。たいへん参考になりますので、ご紹介させていただきます。がんや難病などの病気の子ども達の教育を受ける機会をなんとか整備していきたいと考えています。
独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所


病気の児童生徒への特別支援教育
支援冊子 病気の子どもの理解のために




	全体を表示(PDFファイル,6009KB)

印刷版はこちらをご利用ください : 印刷用(PDFファイル,27141KB)


00.	表紙(PDFファイル,1127KB)

	- 目次 -

01.	はじめに(PDFファイル,407KB) ……………………  1

02.	本冊子の構成(PDFファイル,376KB)…………………  2

03.	病弱教育の意義(PDFファイル,407KB)………………  3



04.	【 病気の子どもの理解のために(パンフレット) 】(PDFファイル,3299KB) 	………………………………  9

印刷版はこちらをご利用ください : 印刷用(標準画質)(PDFファイル,25309KB)
印刷用(高画質)(PDFファイル,72702KB)
	



05&06.	【 病気の子どもの学校生活を支える - 白血病 - 】(PDFファイル,670KB)	……………………………… 17

05.	I.病気の理解について(PDFファイル,874KB) 

	 1.病気について知る	………………………………… 20
	 2.治療について知る	………………………………… 22	
	 3.退院してから・・・………………………………… 26	
	 4.病気の子どもによりそう…………………………… 27


06.	II.白血病の子どもの理解について(小・中学校用)(PDFファイル,820KB) 

	 1.入院生活が始まった時……………………………… 30
	 2.退院後-小・中学校での生活……………………… 34




	【 病気の子どもの教育的支援について 】	 

07.	I.実践編(PDFファイル,793KB) …………………………… 37

	 1.「病気」に関する不安・ストレス…………………… 37
	 2.病気の子どもに対する具体的な支援と配慮事項…… 41	
	 3.長期欠席の子どもたちと「病気」…………………… 50


08.	II.制度編 -病弱教育の仕組みと制度について-        (PDFファイル,594KB)……………………………… 57

	 1.入院している子どものための学校・教育…………… 57
	 2.在宅療養している子ども等への教育………………… 58
	 3.地域の小中学校へ通う病気の子どもへの教育……… 58
	 4.その他の相談機関・関連機関………………………… 59




	【 資料 】	 

09.	I.特別支援学校(病弱)が作成している資料      (PDFファイル,773KB) …………………………………… 61

	 1.千葉県立四街道特別支援学校………………………… 61
	 2.神奈川県立横浜南養護学校…………………………… 64	


10.	II.病弱教育の前提  --病気の子ども支援の基礎理論<試論>          (PDFファイル,1312KB)	…………………… 71
	  ~『病気の子どもの理解のために』理論編に向けた試み~

	 1.子どもとは?………………………………………………… 71
	 2.病気とは?…………………………………………………… 73
	 3.こどもにとっての病気とは?--病気認知と発達論…… 74
	 4.病気の子どもへの教育的・心理的かかわり--その基底 77
	 5.いわゆる「二次障害」の問題……………………………… 85
	 6.セルフケアへの道:慢性疾患の場合を中心に…………… 92
	 7.家族支援の問題について…………………………………… 95
	 8.たくさんのことを見た子どもたち(根本的なやさしさ) 	102


11.	III.全国の特別支援学校(病弱)一覧(PDFファイル,548KB)…107



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中央区消防団運営委員会 報告

2008-10-15 18:07:27 | 防災・減災
本日10/15、中央区消防団運営委員会が開催された。
平成20年度第一回の会合。

委員長は区長。
委員は、議員が都議含め7名、副区長1名。そして、
日本橋、京橋、臨港消防署の各署長、各消防団長、各防火防災協会長。
合計18人で委員会は構成。

私は、平成20年5月31日に委員になった。

会の現在の一番の課題は、
『地域防災力向上のために都民に対して行う防災指導の推進策はいかにあるべきか』

次回(平成21年1月下旬)、答申案の最終審議を経て答申がでる。

私は、三点、意見を述べさせていただいた。

①防災拠点運営委員会と消防団との連携
(東京臨港防火防災協会長の意見の趣旨に賛成する形で)
 防災拠点運営委員会が、災害時、地域を守る拠点となるが、そこと消防団の連携を強化することが重要である。
 防災拠点運営委員会へアドバイザーとして消防団員が参加しているが、運営委員の一員としての参加する形はどうか。

⇒消防団を、委員として入れる場合に、東京都所管という点で制度面の問題がある。それをいかに、クリアーできるか。現状のアドバイザーの形をまずはとっていく。

②ホームページの機能の充実
 現在、消防署は、ホームページをもっているが、防災訓練の情報提供や防災訓練の受付、消防団活動に関する要望受付ができるように内容の充実をしてはどうか。


③消防団員による高齢の方や障がいのある方の住居への無料火災報知機取りつけ
 臨港消防署のエリアでは、今年度の中央区の施策、「高齢の方や障がいのある方の住居への火災報知機取りつけの無料化」において、消防団がとりつけている。
 災害時に守るべき方々と知り合うよい機会になるし、災害対応の指導も可能になるので、たいへんよい取り組みと考えられる。拡大していくべきと思うが、現況の取り組み状況は。

⇒臨港消防署エリアの150程度取り付けの1割が消防団が取り付けた。高齢者との知り合うきっかけとなったことや、住居での耐震指導ができ、非常に有効。今後、東京都へ、この取組みを広く広報していく。

以上、3点。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本日、決算特別委員会 採決

2008-10-14 18:51:54 | 財務分析(予算・決算)
本日10/14、決算特別委員会は、すべての款の審議を終え、採決に入りました。

友愛中央代表として出た私は、以下の態度を述べながら、
平成19年度各会計決算の認定に、「同意」を表明しました。

決算特別委員会では、起立採決が行われ、
「同意」するもの多数で、審議が終りました。

****友愛中央の態度表明****

 友愛中央の態度表明を述べます。

 「民主主義は、国民が政治に参加するには最悪の制度である。その他の制度よりはましな制度というだけである。」とは、第二次世界大戦時のイギリスの首相チャーチルの言葉であり、放っておくと民主主義は、堕落してしまう制度であることを言い得ています。だからこそ、地方政治であれ国政であれ、国民と共に、議員自身も襟をただして、民主主義をチェックしていかねばならないと認識しています。行政と区政は、両輪の輪であるとともに、区政がこのチェック機能をきちんと果たすことを胸に、この度の平成19年度決算特別委員会にも臨みました。

 折りしも、世界経済は、米国のサブプライムローン返済遅延の多発から端を発し、信用収縮・金融破たんという金融危機が全世界規模で起こっています。「大恐慌突入か」という声さえ聞かれる中、原油高・原材料高の影響も受け、今、日本経済は景気後退へと進みつつあります。本区はいち早く、「原油・原材料高騰対策緊急特別資金融資」を実施し、区内中小企業支援策を打ち出したところでありますが、予断を許すことが出来ない状況下、これからも様々な区民ニーズに応えていかねばなりません。

 そのためには、健全かつ弾力性のある、持続可能な財政基盤を堅持することを目指した、より一層の効果的・効率的な財政運営が求められており、本特別委員会におきまして、今後に生かす要望を織り込みながら質問してきたところであります。

 この度の平成19年度の各会計決算を分析し、7つの課題を見出しています。
 まず、始めの三つの課題は、3月の平成20年度の予算特別委員会でも述べたところでありますが、一、開かれた区政・行政運営、二、市民参加の基盤整備、三、産官学民の協働と庁内の連携強化に関してです。

 順次七つの課題を述べます。

一、 開かれた区政・行政運営について、
 区では、さまざまな会議・協議会が開催されていますが、その会議は、公開で開催され、その開催通知は、幅広く区民に通知され、話された議事内容は、速やかに関係者や区民に幅広く広報されていることが大切であります。会議の過程では、会議傍聴の参加者からのコメントを求めたり、パブリックコメントを実施したりしながら、多くの区民の声を反映させて、結論を導き出すのが望ましいと考えます。行政から区民への“一方向性”のコミュニケーションではなく、行政と区民が共に向き合い、課題解決に向けて共に考える“双方向性”のコミュニケーションを通じて、行政運営を行うことが、今、求められています。
 例えば、まちづくりにおいては、経過を知らされることなく、ある時突然、都市計画原案の説明会がなされ、周辺住民と準備組合との間に対立を生じる事例が出てきています。都市計画作成の早い段階から十分な情報交換の下、合意形成にいたるプロセスをどうか大切にしていただきたいと考えます。
 住民主体のまちづくりを是非、実現させていかねばなりません。


二、市民参加の基盤整備について、
 今後、区民ニーズの多様化により、少子高齢化の進行に伴い、さまざまなサービス提供が行政に求められるようになります。行政だけで賄いきることは不可能であり、ボランティアやNPOがサービスを提供することが必然的に必要になることでしょう。NPO講座やコミュニティビジネス講座が開催されてきたものの、それにより実際に起業した例が皆無に等しいのですが、なんらかの行動を起こしたいと考えている区民が存在しているのは確かであります。しかし、皆、実際の起業となると二の足を踏んでいるのです。現在、協働推進会議で検討されている『中間支援組織』により、社会貢献活動の思いをもった区民が起業を実現できるサポートを是非実現していただきたいと考えます。


三、 産官学民の協働と庁内の連携強化について
 行政と区民との協働を含めた、産官学民の連携と同時に、庁内の連携強化をお願いしたいと思います。温暖化対策に対して環境部が、防災対策に対し防災課が、子育て支援施設の充実を福祉保健部が、それぞれの施策の検討において指導や助言を述べ、それが有効に機能する組織運営を行っていただきたいと考えます。
 現在、コミュニティバスの路線を決めているところですが、『福祉の街づくり推進連絡会議』の場などを通じて、検討路線が、障がいのある方が学び生活するのに本当に有効であるのか、高齢の方の足に本当になれるのかを十分検討した上で路線設定することをお願いします。


四つ目の課題は、行政のスピード化について、
 例えば、私は、今回、教育費の款で、障がいのある子たちの教育において、保育園、幼稚園からの『指導カルテ』なるものを作成し、指導内容の方針・成果の情報を、小学校、中学校と繋げて行くべきであると取り上げ、「検討する」旨の回答を頂きました。同様な指摘は、昨年第三回定例会の一般質問で、他の議員から『個別支援計画』をつくるべきであると提案されています。
 子どもは、成長していくわけであり、一刻も早く整備し、障がいのある子たちの教育の充実を図っていただけますようにお願いします。


五つ目の課題は、IT化について、
 平成20年度から、中央区は、バーチャルミュージアムの開設、町会・自治会のホームページ作成支援、観光検定の高得点者にブログ作成を依頼する計画を持ち、ITの積極的な活用を行ってきています。
 今後、IT化による作業の効率化、情報交換の効率化は、益々求められるものとなりますので、例えば、会議や協議会の開催日程の広報・議事録の掲載、会議や協議会のインターネット中継、メーリングリスト機能の整備、生涯教育での講座配信など、さらなる充実をお願いしたいと考えます。


六つ目の課題は、中長期そして超長期的な視点を入れた区の方針の立案について、
 中期的な施策としては、晴海エリアの急激な人口増に対応した多量輸送機関の必要性に対する施策、生涯教育充実に向けた施策、産科医療・在宅医療・ホスピスを支える区民のための病院整備などが考えられます。
 長期的な施策については、小諸市や宇佐美、館山などの区外区有地の有効活用に関する施策、日本橋上空高速道の地下化に向けた容積率移転の手法も含めた施策などが考えられます。
 超長期的には、子どもや孫の世代が、活躍する時代に、老朽化した超高層マンションが区への負の遺産とならないかどうかの視点の分析などがあげられます。
 持続可能な社会の実現に向け、場当たり的な施策とならず、長いスパンを見通した政策作りをお願いしたいと考えます。


最後の課題は、築地市場の現在地再整備について、
 中央区は、日本の食文化を継承する『築地ブランド』を育んできた築地市場の移転を断固反対し、現在地での再整備をあくまで実現することを目指しています。築地地区の活気とにぎわいをさらに発展させ、銀座などの周辺地域と連携することにより、日本の食文化の中心として、さらには都心商業の一大集積地として繁栄に導く構想を有しているところです。
 移転候補地の豊洲の土壌汚染は深刻な状況が判明した今、リスクコミュニケーションを今後東京都は、都民とする中で、現在地再整備の利点があらためてクローズアップされる可能性が大きくあります。
 「築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり委員会」や「新しい築地をつくる会」での公開の議論の下、現在地再整備へ都を誘導する方策を、今こそ取っていくべきであると考えます。


以上、述べさせていただきました7つの課題を十分にご検討頂き、次年度21年度予算編成に反映していただけることを強く要望して、平成19年度各会計決算の認定に同意いたします。
 
****態度表明終わり****

注意!!
六で、中長期的な課題を述べています。
*保育園待機児童をすぐにでもゼロにすること。
は、短期的な課題と認識ているため、
敢えて中期に入れていません。
すぐにでも解決しなくてはならない、重要課題と認識しています。
念のため、お伝えしておきます。


(参考)平成20年3月開催
****平成20年度予算特別委員会の友愛中央 態度表明****

 友愛中央の態度表明を述べます。

 今、日本社会は、耐震偽装、製品表示偽装、古紙配合率偽装など、自社の利益のみの追及が消費者を犠牲にしてでも達成させられようとしています。わが子だけがよければ、という親の思いが、モンスターペアレントとして学校教育の現場に現われています。日本社会だけではありません。自国の資源獲得を目的として、戦争が起こり、多くの人命が失われると同時に、大きな環境負荷を地球にかけています。「自分さえよければ、自社さえよければ、自国さえよければ」そのような人間のエゴが、回りまわって、自分達の首をしめ、人類存続の危機に瀕しています。

 区長もその所信表明の冒頭部において、21世紀の人類にとって最も深刻な課題を、地球環境問題と位置づけられました。「温室効果ガス削減に向け、率先して京都議定書の削減目標を達成する。そのために、“地球規模で考え、足元から行動する”という理念の下、2012年までに二酸化炭素5%削減を目指す『中央区環境行動計画』をこの3月に策定し、区民・事業所と一体となって取り組む。」と申されましたことに、私達友愛中央も共感するところであると同時に、その実現に向け最大限の努力をして行きたいと考えております。


 本委員会に提出された新年度予算614億2404万円は、「快適・定住都心 中央区の推進」を柱に、「思いやりのある安心できるまち」「うるおいのある安全で快適なまち」「にぎわいとふれあいのある躍動するまち」を三つの基本目標として編成されています。

 私達友愛中央は、各款の審議におきまして、様々な区民福祉の増進に向けた各事業案を評価すると共に、内在する問題点を挙げさせていただきました。その問題点に対しては、解決にむけた提案を、要望の形で同時に述べさせていただいたところです。

 本区の抱える課題は、少子高齢化の進行、新たな人口流入による環境の変化に伴い、多種多様となってまいりました。「コミュニティの希薄化」「保育園や学童保育の待機児童」「きめ細かな対応が必要とされる障がいのある子達への教育や就労支援」「特養待機高齢者」「増加する認知症高齢者」など課題が山積みの中、着実な一歩を取ろうとする予算編成であったことは評価いたします。

 まちづくりに関しましては、まち全体が歴史と文化の宝庫といわれる中央区ではありますが、再開発が次々と進められています。開発に伴い、文化的価値のあるものが、消失しようとしています。そのような中、「中央区まるごとミュージアム」として都心中央区の魅力を広く全国に発信しようという試みは、文化的価値のあるものを区民自身にも再認識させるすばらしい取組みであると高く評価いたします。豊島区の文化政策懇話会では、「文化とは、人間がより良く生きようとする行為の過程とその結果であり、文化こそが都市再生を牽引する」という提言が出されました。再開発と中央区の古くからの歴史、伝統、文化がうまく融合されたまちづくりを期待するところであります。

 予算案の各事業遂行に当たりましては、委員会で何度も取り上げましたが、特に、わかりやすく区民に情報を伝えていただく「情報公開・情報開示」の徹底、障がいのある方々も、高齢の方々も、共に学び、働くことのできることを目指した、すべての区民による「社会参加」の実現、そして、複雑さを増す区民ニーズに応えるために、各担当部署の壁を越えた全庁的な「連携」の下の事業遂行、産官学民の「連携」の下の事業遂行をお願いしたいと考えております。「連携」の面では、特に今年は、NPO法が制定されて10年目の節目の年になります。現在、本区も協働推進会議が開催され、「NPOとの連携」が検討中であります。NPOが持つ教育力・福祉力・雇用創出力を生かしつつNPOと行政が補完しあいながら事業を進める環境整備のためのNPO協働条例制定や、NPOの財政基盤を強くする方策の実現に向けたさらなる前進に期待するところであります。

 また、平成20年度は、後期高齢者医療制度、特定健診・特定保健指導等新たな制度が始まります。日本の医療制度の大変革の時であります。これら制度の下、新しく遂行される事業を含め予算案各事業では、PDCAサイクルの下、必ず評価をし、その評価をたたき台として、次の事業展開のあり方や制度のあり方をよりよいものに作り上げていっていただきたいと考えます。

 最後に、本区の最重要課題すなわち、「築地市場再整備と築地のまちづくり」について述べます。本年夏ごろに、豊洲土壌汚染の再調査の結果報告がなされ、東京都の方針がはっきりされることになります。本区がどのような判断をとるかまさに、試金石となる時です。
 この度の予算特別委員会においても、区長ならびに中央区議会議長の「築地市場の豊洲移転は断固反対である」という意志は、ご確認させていただきました。築地市場の現在地の土地23ヘクタールにおいて築地市場を再整備していくことが、私達区議会そして行政の一番望むところです。
 政治的リーダーとしてもっとも重要な資質とは、何か。イタリア、ルネッサンス期の政治思想家マキアヴェッリは、その著書『君主論』において、「絶望的なまでの現実に対して、それでも旺盛なるビウィルトウをもって立ち向かう覚悟」であると述べています。ビウィルトウとは、勇気・気概・技量などを意味します。今、中央区そして中央区議会に一番必要なことは、まさにこの「絶望的なまでの現実に対して、それでも旺盛なるビウィルトウをもって立ち向かう覚悟」であると考えます。
 区民への十分な説明責任のもと、中央区の試金石となる平成20年度の夏の決断を行うことを、切に要望致します。

 以上を申し上げまして、平成20年度中央区一般会計予算、国民健康保険事業会計予算、老人保健医療会計予算、介護保険事業会計予算、後期高齢者医療会計予算の5案に賛成いたします。

*****予算特別委員会態度表明 終わり*****





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パコと魔法の絵本

2008-10-13 23:00:00 | シチズンシップ教育
パコと魔法の絵本という映画を見た。
小学校一年の娘も、十分楽しめるものであったが、
大人も同時に楽しむことが出来た。

親子で楽しめる映画の一つであり、傑作であった。

映画開始時には、
「なんだこの、はちゃめちゃストーリーは???」と、
その奇想天外なストーリーに驚きをこして、あきれていたが、
しかしながら、
中心的な舞台が、病院であり、
あるあるこんな医者、こんな看護師と
個人的には、楽しんでいた。

この医師を尊敬するのは、
涙の止め方を心得ていた点である。


劇も後半、ストーリーにのめりこんでいく中で、
病院で、サマークリスマスの出し物をしようということになり、
医師、看護師、患者、その家族らが、
出し物を考える。
その時の合意形成のもって行き方が、
まさに世の中のありようを上手く表現していた。
だれも100%合意ではなく、我慢しての合意だけど、
すごい傑作の出し物が出来たのである。

子どもとのお付き合いのつもりが、
大ヒットであった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

地域振興費 ご報告

2008-10-12 23:00:00 | 財務分析(予算・決算)
地域振興費

Ⅰ協働推進会議の動向
① 昨年10月に協働推進会議が設置され、現在まで6回開催されたが、その会議における現在の課題は、どういうところにあるのか?
回答:)中間支援組織、)協働の仕組みづくり、)評価のありかた、)人材育成を現在検討し、来年秋ごろの最終提言を出す。

② 議事録は、区のホームページで公開か?会議は、傍聴可能であれば、議事録も公開可能と考えるが。
回答:議事録は、公開していない。委員に聞いて、議事録の公開を検討する。

③ NPOやコミュニティビジネスの講座をやっているが、受講生で、実際に事業を起業した例があるのか?講座の狙いは、何なのか?
回答:実際に誕生したものはない。狙いとして、コミュニティビジネスの講座から、商店街の活性化につながるチャンスとなればよいと考えている。NPOの講座をうけて、NPOが力をつけ、協働のサービスの担い手として、活用できればよいと考える。


Ⅱコミュニティ作り
① 町会・自治会活動支援としてアドバイザーを派遣しているが、その成果は。
回答:平成19年1件。平成20年0件。

② 町会・自治会活動支援として、IT化はどのように進んでいるか
回答:町会・自治会でホームページを作り、中央区のホームページとリンクしている例も出てきている。


Ⅲ生涯教育
① 区民カレッジの年齢層は?
回答:平均年齢は、59才。20代、30代は、20%。
小坂要望:若い世代から、生涯教育を受けることができるように、時間的配慮や、ITの活用をお願いしたい。


Ⅳまるごとミュージアム
① 文化振興プロデュースチームの議事録は公開か?
回答:話し合いは、忌憚なくできるようにするために、公開していない。

② 今回11/2のまるごとミュージアムでは、住民提案型の企画の参加はあったのか?
回答:今回は、地域の文化的な資源がどのくらいあるかを知る段階。時間がなく、住民提案型の企画は今回ない。
小坂要望:住民参加型の企画を今後入れることと、中央区の文化について話し合うようなメインとなるシンポジウムも今後入れることを検討いただきたい。


Ⅴ商店街振興
① 共通買い物券で、偽造の被害は出ていないか?
回答:透かしをいれ、コピーするとピンク色に変色するようになっており、偽造に対応している。偽造被害はない。

② 共通買い物券の換金までのスピード化を。
回答:金融機関でのやりとりを文書から電信にして、スピード化を図っているが、三週間前後かかる。

以上、
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

19年度決算特別委員会 歳入 ご報告

2008-10-11 23:00:00 | 財務分析(予算・決算)
歳入
<概況>
① 財産収入の大幅な減とは、何か
回答:勝どき一丁目再開発に関わるものや日本橋区有地売却が、平成18年度があったが、19年度はなかった。


<マクロの視点より>
① 滞納区民税の徴収への第三者機関の活用
区民税滞納者への徴収で、第三者機関への委託の方向性は考えているのか。依頼する場合は、単に徴収するという視点ではなく、その世帯の滞納にいたる生活への指導・コンサルティングができる業者を選ぶようにしていただきたい。
回答:現在、民間機関への委託は考えていない。

② 区外の区有地を活用した財産収入
財産収入で、土地貸付収入が、宇佐美や小諸市にはあるが、今後、もっと有効に使う方針はあるのか。
回答:区民のために有効に使えるよう、企画部で方針を立てる。

③ 住民参加型NPO応援公募債
住民参加型の子育て支援応援公募債を発行し、こども家庭支援センターを建設したが、どうような発想で、NPO応援公募債などのようなものを発行し、NPO活動資金やコミュニティビジネスの活動資金を集めるような考えはできないか。
回答:現在、予定はない。ハードのものには使えても、ソフトのものには、使えるかどうか研究の必要有り。

④ 都からの子ども医療費助成
都支出金をみても、医療費助成の項目がないが、どういうことか
回答:平成19年度から都の補助金から、財政調整基金からの支給に変わった。区の裁量によって、サービスを充実できる形になった。


<ミクロな視点>
① 子ども家庭支援センターの諸収入関連
諸収入では、ショートステイ、トワイライトステイ、一時預かり保育事業、障害児保育事業費が収入済額が0円であるが、どういうことか。稼動しているのか。
回答:使用料の欄で、トワイライトステイ、一時預かり保育事業を記載している。稼動はしている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

総括60分を残すところ

2008-10-10 23:00:00 | 財務分析(予算・決算)
 決算特別委員会は、いよいよ大詰め。各会派、400分の持ち時間をもって、平成19年度中央区一般会計歳入歳出決算、国民健康保険事業会計歳入歳出決算、老人保健医療会計歳入歳出決算、介護保険事業会計歳入歳出決算を質問して参りました。本日から、一通りの質問を終えて、最後の総括という、どの款に関ることでも触れることができるまとめの時間に入りました。私の会派は、私一人が委員であり、400分まるまる自分の持ち時間でした。あと60分を残しています。
 最後の60分をいかに使おうか、今、熟慮中。
 まず本日は、二つの会派の総括が終りました。私の出番は、連休明けの10/14となります。
 住民主体のまちづくり、情報の公開、築地市場現在地再整備、、、中・長期的な視点、、、都と区のあり方、、
 いろいろと課題が思い浮かびます。それぞれの款で取り上げてきた事柄ですが、どの課題を選び、最後どのように総括に持っていけば、よいだろうか。
 10/14まで、よく練ってみます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

教育費 ご報告

2008-10-09 18:33:46 | 財務分析(予算・決算)
本日10/9、教育費に関して、質問いたしました。8つのテーマ。

要約を掲載します。回答をすべていただいておりますが、数字等が正確に聞き取れない部分など、書いていません。
簡潔に書いていますが、丁寧な回答を頂いています。念のため。


Ⅰ子どもの事故ゼロ
学校内で起こった事故の現況
①総数 421件 幼稚園36 小学校307 中学校78 
②傷病別
多いもの1位骨折98(23.2%)、2位打撲84(20.0%)、3位捻挫69(16.4%)、
その後、きり傷31(7.4%)、歯の欠損・打撲31(7.4%)、眼(負傷)(7.1%)
③事故の時間帯、場所
*幼稚園 36件中35件が保育中。場所は、教室14、校庭7、その他7⇒この「その他」を教えてください。

*小学校 307件中 授業中 1/3特に体育(73) 、休憩時間中 1/3特に校庭48、始業前と授業後とその他(校外行事20、登下校17など)あわせたもの 1/3 

*中学校 78件中 授業中(特に体育18) 1/4 、休憩時間(廊下&階段 8)と終業後あわせたもの 1/4、その他(部活動 17)が 1/2 

質問
1)この事故で、重症は何件?
回答:入院1週間以上で見舞金を出したケースが4件。

2)事故を減らすための対策は、どのように?例えば、学校医と一緒に検討するなど。
回答:学校の中で検討。
対策として、子どもの予知能力を高めることと、初期対応の体制を整えている

3)整形外科的疾患が多い 医療費は、医療費助成ではなく、独立行政法人日本スポーツ振興センター共済から出る形で、すべて処理されているか?
回答:1500円以下は対象とならないが、それ以上はされている。

小坂要望
1) 保健所、福祉保健部の「子どもの事故防止事業」と情報を一元化して、対策に繋げていってほしい。
2) 学校医との連携し、事故を減らしてください。



Ⅱ障がいのある子たちの教育、特別な支援を必要としている子たちの教育
質問
①現況
)現況その1
明石小学校、月島第二小学校、銀座中学校の特別支援学級 各学年何人?
月島第一小学校 通級指導学級は、資料131で、各学年4-5人がわかる。

)現況 その2
特別な支援が必要な子
小学校 総数で、何人?
各学年 だいたい何人?
その支援が必要な理由は、どのような割合であるのか。

)現況 その3
*明石小学校、月島第二小学校の特別支援学級、月島第一小学校 通級指導学級
日本橋、京橋、月島で通ってくる割合は?
* 銀座中学校 通級学級 どのように通ってきている?

②軽度発達障害の子たちは、何歳ぐらいで、把握されるのか?
回答:幼稚園、保育園、入学時健診など

③特別な支援を必要な子に対して、通常学級の場合、支援は十分か?
回答:学習指導補助員を配置

④本人の指導の記録カルテを作成して、途切れのない方針で教育しているのか。
回答:作成を検討する

⑤特別支援学級、通級指導学級に通うのに支障はないか?
回答:特別支援学校へ行く子達は、バスで巡回。
自分で通える子たちが、通ってきている。低学年では、親が付き添い。

小坂要望
1)早期発見、早期指導を。(例、5歳児健診導入)
2)コミュニティバスの路線検討の中では、特別支援学級、通級指導学級の学校もルートに入れて、障がいのある子たちが、学校に通える環境づくりも考えてほしい。


Ⅲ 預かり保育
①なぜ、増えないのか?その理由は?
回答:現状、30人定員で15人程度。登録を増やしていく。

小坂要望:
)預かりが4時半までと早い点、)土曜が預かれない点、)3つの幼稚園に地域が限定している点、)給食ではない点、など理由にあるのでは?福祉保健部との連携を密に、待機児童対策という観点からも考えていってほしい。


Ⅳ 幼保一元化、認定子ども園
どのような導入を考えるか?
回答:もし区が導入するなら、保育と幼稚園の合わさった総合型。

小坂要望
地方都市における幼保一元化、認定子ども園導入と、中央区は環境が異なる。教育の中央区にふさわしい考えで、方針を作っていっていただきたい。例えば、「中央区の子ども達は、皆、3歳以上は、幼稚園教育をする」などのように。


Ⅴ地域の人材の協力をうる体制づくり
総合的学習やICT教育においてシニアや団塊の世代、PTAの人材を活用することはお考えか?

回答:現状で読み聞かせボランティア、地域のひとによる総合学習をしていただいている。

小坂要望
総合的学習で、もし一緒にやる場合、学習計画を立てるに当たって担任に負担になる点もあるが、中央区には、多くの経験をもつ人が多いため、子ども達の教育でその方々の経験を学べる環境を作っていっていただきたい。


Ⅵ ICT教育
①成果報告会をもつのか?
回答:導入段階で、報告会の計画は、まだない。

小坂要望
私達にとっても、どのような教育になるのか見てみなくてはわからない。ICT教育の現場を見ていく。


Ⅶ給食を通した食育
①子ども達の声、親の声の反映は?
回答:栄養士が給食の時間に児童の声を聞いている。ふれあい給食で地域の方の声を聞いている。

小坂要望
一年に一回ぐらいは、子どもの声や親の声を得るためにアンケートなどしてみては?


Ⅷ地域に開かれた学校づくり
①教育委員会定例会が傍聴可能で、議事録が区のホームページでアップされているように、「情報教育推進委員会」「フロンティアスクール推進協議会」「学校給食管理委員会」「学校評議員会」「中央区学校づくり検討会」「施設整備計画検討委員会」なども同様に、公開し、区民の意見を公聴しているのか

回答:まとめ、成果は、公表していく。委員会は、傍聴の要望をうけ対応していく。

小坂要望
まちづくりや防災計画づくりと同様に、教育の政策をつくっていくプロセスも大事なので、広く公開していっていただきたい。

以上、
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

土木建築費 ご報告

2008-10-08 23:00:00 | 財務分析(予算・決算)
10/8本日、土木建築費の質問に立ちました。90分。

要旨を書きます。一部回答も載せます。

Ⅰ超高層マンション建築物について
①超高層マンション建築物は、中央区に何棟?
回答:60m以上、20階以上は、現在45棟。

②超高層マンションの寿命は?
回答:60年~100年?

③解体費は?
回答:評価により異なる

④建替え費用の負担は、行政がするようになる可能性は?
回答:仕組みの中で、関る可能性も。

小坂:超高層マンションを建てていく政策は、私達の子ども、孫の世代への負担になる可能性もある。ただ、要研究。


Ⅱ防災関連
①防災ボランテイア 25万の支出につき教えてほしい

回答:地震があったときの倒壊家屋の危険度判定のボランティアをさす。建築士がなっている。現在103名。防災訓練に参加している。25万円は、備品購入に当てた。

②水防対策 99万円の支出につき教えてほしい。
ゲリラ豪雨対策は大丈夫か?

回答:60万円水防訓練、39万円資材購入
都市部のゲリラ豪雨に対しては、保水舗装、メトロ地下鉄の対応、八重洲地下街では桜川公園貯水槽整備済みなど、対応している。

Ⅲ中央区都市整備公社 
8959万円助成について、
中央区都市整備公社は、街づくりに関する住民相談は受け付けるか?

回答:再開発指導、調査、研究。住宅相談など。
住宅相談は、昨年度12件。マンションの大規模修繕などについて。
なお、街づくり相談は、町会、デザイン会議を通じ、都市整備部都市整備課が受け付ける。

Ⅳ障がいのある方の就労支援関連
「花咲く街角事業での草花の植付け」(798万円支出)、「公園・児童遊園の維持管理」(40億円の支出)での作業が委託出来ないか?公園・児童遊園維持管理では、すでに区立あやめ第一公園など3公園の総合案内板など清掃業務が委託されているが、拡大を。

回答:花咲く街角事業での草花の植付けは、176の花壇。草花代となる。植付けは、61箇所は、区民ボランティア。

公園・児童遊園の維持管理は、51の公園、37の児童遊園。業者に委託。その業者が障がいのある方を雇っている場合がある。拡大できないかは、検討。


Ⅴ住民主体のまちづくり
中央区住宅マスタープラン(改定)
基本目標④魅力ある住環境づくり
「住民主体のまちづくりへの支援」
○地域住民による自主的ルールづくりの支援
○まちづくり協議会の充実・支援
が謳われている。

そのことの実現のために、
まちづくりに関連した、以下の会議の充実を!

①まちづくり協議会
開催の案内を幅広く、特にホームページで知らせる
話された内容は、全戸配布を
委員には、学識経験者を。そして、学識経験者に議事進行を

②都市計画審議会
議事録をホームページ上で掲載を

③都市計画原案説明会
幅広く開催の広報を

④都市計画案説明会
都市計画原案の段階で、説明会や出た意見書を反映させ、都市計画案としているのか

⑤あたらしい築地をつくる会、築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり委員会等
広く区民に開かれて公開なのか

<各エリア別のまちづくりの課題>
Ⅵ月島エリア 
①月島一丁目3,4,5番地の再開発
地権者の同意の現況
周辺住民と準備組合の現況
今後のあり方

②月島の街並みを守った開発のあり方


Ⅶ築地エリア
①豊洲の土壌汚染地への築地市場移転の計画
断固反対する中央区として東京都に申し入れるべことはなにか?
1)都民への専門家会議の内容のお知らせをするべきである
2)東京都は都民と「食の安全・安心」に関して、リスクコミュニケーションをもつべきである
3)技術会議を公開すべきである
4)技術会議の議事録を公開すべきである
少なくとも、報告書がまとまった段階で、全会議の議事録の公開をするべきである
5)環境影響評価制度では、現在どの段階であるのか明らかにすべきである
以上、5点を、申し入れるべきである。

②築地市場現在地再整備
どのようなビジョンをもって再整備するか

③「築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり」の現況を。

④「タクシー実証実験」を住民はどう考えているか


Ⅷ晴海エリア
①交通基盤整備 特に大量交通輸送手段は


Ⅸ日本橋エリア
①日本橋首都高撤去、地下化
そのための容積率移転の手法の研究の進展段階は


Ⅹ湊エリア
①湊二丁目東地区再開発事業
権利者の同意書提出の現況
一般権利者とマンション居住権利者 それぞれ別で提示を。


以上、90分。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リスクコミュニケーション(新型インフルエンザにおいて)

2008-10-07 23:00:00 | 各論:新型インフルエンザに備える
Ⅰ、リスクコミュニケーションとは、
「リスクに関する正確な情報を、市民、事業者、行政などのすべての者が共有しつつ、相互に意思疎通を図ること」をいいます。

専門家関係者が、住民利害関係者に、「情報提供」をするとともに、
住民利害関係者は、専門家関係者と、「意見交換」する
双方向のコミュニケーションであります。

従来型のリスクコミュニケーションは、“一方向”のコミュニケーションであり、安全を強調することで市民を納得させる手法に陥りがちでした。
      ↓

ゼロリスクはありえないことを前提に、情報を関係者で共有し、リスク管理やリスク評価のあり方について相互の理解を深めていく過程で、市民の「不安感」「不信感」も払拭されていく、“双方向”のリスクコミュニケーションが必要です。

Ⅱ、新型インフルエンザ対策の二つの柱
医学的介入
・抗インフルエンザ薬/ワクチン良質な医療の提供(医療体制整備)

非医学的介入
・ 社会的接触の軽減
* 集会・興行施設の自粛等
* 学校閉鎖
* 行動制限(発症者の自宅待機、不要不急の外出自粛)

この二本の柱をもって、新型インフルエンザの対策は考えられます。
具体的な対策の課題は、Ⅲとなります。


Ⅲ、新型インフルエンザ対策の主な課題
① ワクチン・抗インフルエンザ薬の研究開発、製造、備蓄の強化
② ワクチン接種の対象者・優先順位の明確化
③ 水際対策の現場レベルでの具体化
④ 自治体の取り組み体制の強化、地域医療体制の整備
⑤ 企業や政府における事業継続計画の策定など、社会機能維持のための条件整備
⑥ 国民に対する広報・啓発


ここの⑥での国民に対する広報・啓発こそ、リスクマネージメントが必要です。


Ⅳ、新型インフルエンザ対策の広報・啓発におけるリスクコミュニケーションの目的

新型インフルエンザに関する普及啓発は、単なる広報ではありません。対策全体の有効性を左右するベーシックな対策そのものとなります。

なぜならば、

新型インフルエンザは他の天災と違いヒトーヒト感染で広がるため、対策の要は、人々の行動をどのように管理するかにあります。

リスクコミュニケーションは、情報共有という手段により人々が納得して対策を行うことです。「対策に同意する」環境を形成します。

事前のリスクコミュニケーション次第で、被害規模が変化する。したがって、リスクコミュニケーションの失敗でウイルスという天災が人災になる可能性もあります。

リスクコミュニケーションをすることで、
「対策の有効性を高める」すなわち、「被害最小化」が達成されるのです。


Ⅴ新型インフルエンザのリスクコミュニケーションの難しさ
新型インフルエンザのリスクコミュニケーションは、難しいです。

「リスク評価が難しい」のです。

パンデミックは、いつ・どこで・誰に、どんな病毒性、感染力で、どんな規模で起こるかわからない。

結局、「情報提供が難しい」です。


では、どのように具体的にリスクコミュニケーションをすればよいのでしょうか。


Ⅵ新型インフルエンザのリスクコミュニケーション

発生前:リスクコミュニケーション
* 関心を高めること
* とるべき行動について正しい認識を得てもらう
* 対策実施・協力に対する納得性をたかめること
* 国民・医療従事者・自治体などから意見を聞いて反映すること
「外に出たらこうこうです。」「こうなんじゃない?」

発生後:クライシスコミュニケーション
* 迅速・適確な情報提供(体制構築)
* とるべき行動について正しい認識を得てもらう
* 不安を助長するような情報氾濫(無根拠情報・デマなども含む)の収拾
「外にでるな!」


Ⅶ新型インフルエンザのリスクコミュニケーションをする上での注意点

情報提供での注意点
① 対象が広い(提供先は子どもから高齢者まで全住民)=様々な理解力や感受性を前提=独居高齢者や外国人など情報弱者も存在 
⇒多彩な媒体(広報誌、放送など)で情報伝達、ターゲットを明確にして分かりやすくひきつける表現を。
② 必要な配慮を。感染した人への偏見や差別的な反応、感染者を出した企業等への風評被害の可能性
⇒誰もが感染し、感染させるかもしれないという平等な可能性を強調
③ 状況(フェーズ)における対策に応じて個人の対応も異なってくる
⇒対策の意味・位置づけを明確に表現し、誤解の余地のないコンパクトなメッセージをだす。
④ 規模が大きいとリアルな想像の範囲を超えてしまい、実感がわかない。「自分のこと」として受け止めにくい。
⇒他人事から自分のことになるように。
罹患率25%、最大死亡者64万人⇒4人に一人がかかってしまう、平成19年度の日本人の総死亡者数約111万人の半分強に当たる。
⑤ 自分が感染するか、自分が治るかどうかしか考えない。
⇒公衆衛生的対策への理解、ワクチン・抗ウイルス薬使用法への理解をもってもらうために、家族や仲間のこととして受け止めてもらう

⑥ 感染者の自由な行動が、感染拡大の原因となる
⇒個人の利害を超えて、社会の利害を考える、みんなの共同責任とし、公衆衛生的対策のための基盤をつくる。

これらの注意点から見えてくる課題として、


Ⅷ、情報提供の課題
① 新型インフルエンザ対策は、行政ばかりでなく、国民一人ひとりが取り組むべきものであること
② 限られた医療資源をどう分配するか、その原則を、国民が納得のいくように伝えること
③ 医療だけでは新型インフルエンザのリスクをゼロにはできないこということをつたえること
④ 外出自粛や学校閉鎖、企業活動の縮小など、社会的な対応が不可欠であることの理由を分かりやすく伝えること
⑤ 感染を封じ込める対策から蔓延をしのぐ対策へ切り替えることで、主に医療資源の分配方針が変わる点を、はっきり伝えること

Ⅸ結びに
リスクコミュニケーションは単なる情報提供ではありません。リスクコミュニケーションで、国民・医療従事者・自治体との間の信頼基盤形成をもとに、それぞれが、実際に行動を起こせてはじめてその目的が達成されます。


*これは、10/4開催の新型インフルエンザ リスクコミュニケーションワークショップにおける厚生労働省 結核感染症課 新型インフルエンザ対策推進室 石川晴已氏のご講演を参考にまとめました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする